院長の休日

デパート

 平成21年2月22日(日)北海道新聞朝刊
 生活欄_いずみ_への投稿です。
 デパート
 旭川の学生時代、
 長期休みには丸井さんで、
 普段は西武でアルバイトをしていた。
 単なるこづかい稼ぎだったが、
 初めて「働く大変さ、社会の厳しさ」を教えられた。
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 丸井さんでは、お辞儀から声の出し方まで、
 お客さまが「また来たい」
 と思ってくださるように、
 心をこめることを何度も言われた。
 的確な商品知識でお客さまをサッと誘導し、
 手際よく包装紙に包み、
 「ありがとうございました」
 とお辞儀する社員さん。
 きびきびとまぶしく、
 カッコよく見えた。
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 西武では、
 薄暗い店内で作業していると
 「お疲れさま、よろしくね」
 と必ず声をかけてくれた。
 どちらの店員さんも、
 いつも「お客さまのために」
 を口にしていた。
 買い手の
 「ありがとう」の一言のために
 頑張っている人がいることを知った。
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 そのどちらもが、
 存続の危機を迎えている。
 今や便利な郊外店や
 安いスーパーが増え、
 やりとりもなく
 ネツトで簡単に
 欲しいものが手に人る。
 でも、
 人とのつながりが
 商品を売る以上に大切なことを、
 どちらの百貨店の店員さんも
 よく知っていた。
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 旭川には、
 かつて閉園の危機と言われた動物園を、
 日本一に押し上げた
 知恵と熱意に満ちた人がいる。
 私たちの住んでいる街を、
 デパートの灯で、
 明るく照らしていてほしいと、
 心から願っている。
 週末は、
 デパートに行こうか。
 高い買い物はできないけれど。
 利根川 嘉子(45歳・主婦)
 =旭川市
 (以上、北海道新聞から引用)
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 日曜日の朝に、
 さわやかな文章にめぐり合いました。
 私たちが子どもの時代は、
 デパートへ行くのが楽しみでした。
 読者の声の欄へも、
 農作業が終わった秋に、
 札幌のデパートへ買い物へ行くのを、
 楽しみにしていらしたという、
 元農家の方の投稿もありました。
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 世の中は100年に一度の大不況です。
 政治にも期待できません。
 でも、
 閉園の危機と言われた
 旭山動物園を思い出しましょう!
 知恵を出して、
 自分たちにしかできない何かを、
 見つける努力をしましょう!
 そうすれば…
 必ず、将来が見えてくるはずです。
 旭川市の利根川
 すばらしい文章を
 ありがとうございました。

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