院長の休日

大雪山の遭難事故

 大雪山系で痛ましい遭難事故がありました。
 亡くなられた方のご冥福をお祈りいたします。
 今年は行っていませんが、
 2007年7月に旭岳へはじめて行きました。
 旭岳温泉から、
 ロープウェイで
 姿見駅(標高1,600m)まで上がることができます。
 そこから、
 すぐそこに旭岳が見えます。
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 私は山を甘く見た…
 典型的な中高年登山者の一人でした。
 北海道の大雪山系には、
 本州からたくさんの
 中高年登山者がいらっしゃいます。
 旭岳の登山コースにも、
 たくさんの登山者がガイドさんと登っています。
 最初は私もツアーのしんがりについて上がりました。
 山や自然が好きな方が多いので、
 皆さんとても楽しそうです。
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 羽田から飛行機で旭川空港に着いて、
 そのままバスでいらしたと伺ったこともあります。
 今回のツアーは、
 山を縦走するツアーでした。
 大雪山系は美しく、
 なだらかな稜線に登山道があります。
 旭岳から見ると、
 遠くにたくさんの山が見えます。
 私もいつか行ってみたいと思っていました。
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 事故があった16日は、
 札幌でも肌寒い一日でした。
 私は休診日に、
 クリニックで一日仕事をしていました。
 家内がお昼近くに来ましたが、
 寒い寒いと言っていました。
 札幌ですら肌寒かったのですから、
 山の上はどんなに寒かったことでしょうか?
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 報道によると、
 風と寒さによる低体温症による死亡とありました。
 私は自分で行った経験から、
 登山道の足もとが悪く、
 うまく進めないので、
 予想以上に時間がかかり、
 それで体力を消耗して、
 動けなくなり→低体温症になったのでは?
 と推測します。
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 自分もそうでしたが、
 疲れてくると足がもつれます。
 靴が水で重くなります。
 足が冷えるととたんに体が寒くなります。
 避難する場所もありません。
 引き返そうにも、
 引き返せなくなり、
 遭難されたのではないか?と思います。
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 苫小牧東病院副院長の
 船木上総(ふなきかずさ)先生が、
 フランスのモンブランでスキー滑降中にクレバスに落下し
 16時間も宙吊りになった後に救助された経験から書かれた、
 「凍る体」という本が山と渓谷社より発行されています。
 そのときの体温は28度で、
 あと1度低ければ心臓が止まる寸前だったそうです。
 私は船木先生を存じていますが、
 物静かで優しい先生です。
 機会があればご一読ください。


苫小牧東病院HPより引用

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