医学講座

第55回日本形成外科学会(東京)①

 今日から日本形成外科学会です。
 東京のホテルニューオータニで開催されています。
 東京はあたたかいです。
 まだも咲いています。
 北海道とは一ヶ月くらい違います。
 今年の学会長は、
 北里大学形成外科の内沼栄樹教授です。
      ■         ■
 今日の学会で印象に残った発表は、
 特別講演_塩谷信幸先生の、
 『形成外科の裏街道』でした。
 塩谷先生は北里大学名誉教授。
 私の恩師である、
 大浦武彦先生と同年代の先生です。
 お二人ともとてもお元気で現役です。
      ■         ■
 塩谷先生が毎日更新されているブログは、
 2005年5月26日のlivedoor Blogから始まり…
 もう7年…
 おそらく形成外科医で…
 これだけ長く続いているブログは、
 世界中探しても塩谷先生だけだと思います。
      ■         ■
 特別講演の座長は、
 東京女子医大名誉教授の、
 野﨑幹弘先生でした。
 野﨑先生が、
 塩谷先生は…
 旧制一高(今の東大教養学部)に…
 主席で入学された秀才とご紹介されました。
      ■         ■
 塩谷先生の奥様は先生の幼馴染で、
 日比谷の外国人記者クラブで、
 奥様と仲良くお食事をなさっているなど…
 私たちが知らない塩谷先生のことも、
 野﨑先生のご紹介で知ることができました。
 ブログで書かれていらっしゃるように…
 素晴らしいご家庭です。
      ■         ■
 塩谷先生は素晴らしい形成外科医を育てられました。
 学会長の内沼栄樹教授。
 私の主治医である聖路加国際病院の大竹尚之先生。
 クリニック宇津木流の宇津木龍一先生。
 福岡大学形成外科の大慈彌裕之教授。
 湘南鎌倉病院形成外科の山下理絵先生。
 他にもたくさんの優秀なお弟子さんがいらっしゃいます。
      ■         ■
 今日の形成外科の裏街道で印象に残ったのは、
 2つの日本美容外科学会のことでした。
 形成外科を標榜科目として国に認めさせる。
 当時の日本形成外科学会理事長が…
 学会員の名簿に細工をして提出したなど、
 記録として残せないこともお話しくださいました。
      ■         ■
 国会で正式に決まる直前に…
 美容整形外科にするのか…
 美容外科にするのか…
 どのような経緯で決まったのか…
 私の世代でも知らないことでした。
 現在の日本形成外科学会や日本美容外科学会の歴史がわかりました。
      ■         ■
 塩谷先生が講演の冒頭で、
 過去に眼を閉ざす者は、未来に対してもやはり盲目となる
 …は誰が言った言葉か知っていますか?
 …と会場に問いかけられました。
 残念なことに…
 私も思い出せませんでした。
 ヴァイツゼッカ第8代ドイツ連邦大統領が、
 1985年5月8日の連邦議会で述べられた言葉です。
 形成外科や美容外科の過去を知り、
 とても勉強になった一日でした。

“第55回日本形成外科学会(東京)①”へのコメントを見る

昔の記憶

金井くんに会いました

 FaceBookで見つけましたでご紹介した、
 沖縄で牧師をしている、
 金井創(かないはじめ)くんに会いました。
 昨夜、仕事を終えてから…
 福よしさんという、
 焼き鳥屋さんへ行きました。
      ■         ■
 JR札幌駅、西改札口で待っていると…
 牧師さんらしくない…
 金井くんがやって来ました。
 遠くから見ていましたが…
 歩き方と背の高さで…
 すぐにわかりました。
      ■         ■
 FaceBookに感謝しています。
 もう30年近くも会っていませんでした。
 それでも…
 声は昔のままでした。
 同級生はいいものです。
 彼はお父さんのお見舞いにやって来ました。
 お父様も立派な牧師さんです。
      ■         ■
 お父様の体調がよくないと聞き…
 昔、お世話になったので心配しています。
 金井君の家には、
 ローリーという犬がいました。
 ダックスでした。
 私も家で犬を飼ってみたいと思っていました。
      ■         ■
 金井君の家は牧師さんだったので、
 食事の前には…
 必ずお祈りをしていました。
 とても優しいお母さんで、
 お料理が上手でした。
 私の憧れの家庭でした。
 いろいろな話しをしていたら…
 あっという間に時間が過ぎてしまいました。

“金井くんに会いました”へのコメントを見る

昔の記憶

不合格の原因をさぐる

 4月から希望の学校へ進学した人もいれば、
 念願かなわず…
 予備校に行かれた人もいると思います。
 無理に予備校へ行くことはありませんが、
 私は浪人は無駄ではない
 …と考えています。
      ■         ■
 予備校時代に矢野雋輔先生が言われた、
 受験生は人生で一番ロマンチックな時期
 という言葉を想い出します。
 人生で一番ロマンチックな時期
 必死で勉強していて、
 彼女もいない不遇な青春時代でした。
 こんなに辛いのに、
 どうしてロマンチックなのだろう…?
 と不思議に思っていました。
 どんなに勉強しても、
 成績はそれほどUPしないし。
 来年、合格できるという保証もない。
 自分の周囲を見回すと…
 偏差値75で落ちた人がいる。
      ■         ■
 勉強をして、
 自分の実力を知れば知るほど…
 不安になっていたものでした。
 自分の実力がわからない時は、
 偏差値60ちょっとでも合格した人もいるから、
 自分もひょっとしたら…?
 合格できるかも…?
 なんて考えたこともありました。
      ■         ■
 今年、受験に失敗した人は…
 不合格の原因をさぐってください
 成績開示制度がある学校でしたら、
 自分の成績を調べてください。
 あと一点で合格という人もいます。
 ちくしょう!あと一点か…?
 …なんて思わないでください。
      ■         ■
 一点でも不合格は不合格です。
 一点足りなかった原因をさぐってください
 私が受験に失敗したのは…
 数学でした。
 完全に学力不足でした。
 勉強の方法も誤っていました。
 今も昔も勉強で苦労するのは同じです。
      ■         ■
 失敗は人生につきものです。
 失敗の原因をしっかりと調べ…
 分析して…
 対処することです。
 一点で落ちた人は、
 あと20点多く取れるようにがんばることです。
 しっかり勉強すれば…
 今年落ちた学校より難しいところへも入れます。
      ■         ■
 観察→分析→判断
 …という2007年7月に北海学園大学のニトリ講座で習ったことに書いてあります。
 商売でも…
 しっかりと観察して、
 現状を分析して…
 どう判断するかで変わります。
 不合格の原因をさぐる
 失敗の原因をさぐる
 ことは…
 成功への第一歩です。
 どうかがんばってください。

“不合格の原因をさぐる”へのコメントを見る

医学講座

英語会話のすすめ

 4月は新しいことをはじめるチャンスです。
 私は若い人にNHKの英語会話をすすめます。
 私のおすすめはラジオです。
 私は毎日、NHKの杉田敏先生の声を聴いています。
 もう20年近くになります。
 これだけ長い間、
 毎日、同じ人の声を聴くのは…
 おそらく杉田先生だけです。
      ■         ■
 私は高校生の頃…
 英語が苦手でした。
 札幌西高校へ入学して…
 はじめての中間テストでは…
 あと数点で赤点でした。
 英語さえなければ…
 英語の暗記さえなければ…
 どんなに学校が楽しいか…?
 …と思ったものでした。
      ■         ■
 それが今では…
 毎日楽しく実践ビジネス英語を聴いています。
 この楽しくがポイントです。
 内容が興味深いからです。
 世の中の流れがわかります。
 毎月、中身の濃いテキストを作られる、
 杉田先生に感謝しています。
      ■         ■
 私が杉田先生のファンになったのは、
 JA帯広厚生病院に勤務していた時に、
 十勝プラザというホールで講演をお聴きしてからです。
 それまでもNHKラジオを聴いていましたが…
 実際に講演をお聴きしてから… 
 ますますファンになりました。
 実践ビジネス英語
 …という2010年4月17日の院長日記に書いてあります。
      ■         ■
 はっきり言って杉田先生のコースは難しいです。
 最初はちんぷんかんぷんの人も多いと思います。
 でも…
 継続は力なりです。
 昔、函館中央病院に勤務していた頃…
 上司の濱本淳二先生が毎日聴いていらっしゃいました。
 私は通勤途中にICレコーダーで聴いています。
 NHKにはもっとやさしい英語会話もあります。
 自分が興味を持てるクラスから聴かれることをおすすめします。
 英語会話は必ず役に立ちます。

“英語会話のすすめ”へのコメントを見る

院長の休日

大丸札幌店長_柚木和代さん

 平成24年4月6日、北海道新聞朝刊の記事です。
 新人だったころ
 大丸札幌店長 柚木和代(ゆのき・かずよ)さん(51)
 突破口開くのは自分
 店長になった時も執行役員になった時も社内では「女性初」と言われながら働いてきました。新人時代は考えてもみなかったことです。大学でテザインを学んだので広告をやりたいと思い、百貨店に入りましたが、今も昔も最初は売り場からです。研修後、開業したての梅田店(大阪)の紳士洋品売り場に配属されました。
 新人の1ヵ月はめまぐるしいけれど、任される仕事は単調なもの。何でもやれそうな気でいたのに、現実とのギャップに直面しました。開店前の雑巾がけをしながら、「こうしていて、いつか人生が切り開かれるんだろうか」と焦りました。
 入社5年で転機
 2年後、宣伝部に移っても今度は「百貨店を動かしているのは現場では」と悩み、他人が生き生きと見えて仕方ありませんでした。でも入社5年目、転機が訪れました。従業員食堂の前に大丸フランスでの研修生募集の張り紙があったのです。
 要件は満たしていませんでしたが、大胆にも「私なら学ぶだけでなくこんな貢献ができる」と訴えて合格。1988年から1年間、革命200年祭に沸くパリで夢中で見聞を広めました。
 この時集めた情報を雑誌風にスクラップしていたのが注目され、今度は女性初の海外駐在員に声がかかりました。突破口を開くのは他の誰でもない、自分の行動だと痛感しました。
 組織には○○畑一筋という人もいます。私はそうではなく、常に″新人″でした。30代半ばでマネジャーとして売り場に出た時は右も左も分からず戸惑いましたが、心掛けたのは、知らないものは素直に教わるということでした。
 ツボを押さえる
 もう一つは、仲間と認めてもらうためのツボを押さえることです。パリではフランス語を習得し、マネジャーになった時は必死でレジ打ちを覚え、店長になると、従業員食堂でおしゃべりしながら皆の顔と名前、プロフィルを頭にたたき込みました。
 百貨店は人気商売。就活生には「友達に大丸を受けると言ってごらん。向いてるよ、と言われたら挑戦してください」と言います。仲間に愛されないで、お客さまに愛されるわけがありませんよね。
 雑巾がけにもんもんとしていたころ、新人研修での助言を思い出して、初めてのお客さまに礼状を書きました。ドキドキしながら接客し、何度も書き直した手紙を、本当に喜んでくださいました。
 やりたいことにとらわれていた私が、お客さまとのやりとりで満たされることを学んだ。つらいとき支えになる体験は、日々の仕事の中にあります。今日まで続けてこられた原点として、30年たった今も思い出すのです。
 (聞き手・寺町志保)
1960年東京生まれ、兵庫県西宮市育ち。京都精華大美術学部を卒業後、大丸入社。パリ駐在などを経て2004年、初の女性店長(兵庫・芦屋店)に。2008年1月から札幌店長。2009年に年間売上高で道内百貨店首位に導いた。大丸松坂屋百貨店執行役員。
 「百貨店で働く者として、好奇心は大事。去年はKホップのライブにも随分行きました」と笑う柚木和代さん
 (以上、北海道新聞より引用)


 柚木和代(ゆのき・かずよ)さん(51)

      ■         ■
 以前から…
 不況の札幌で…
 前年比売上をUPしている…
 大丸札幌店の女性店長さんは…
 どんな方なのだろう…?
 …と思っていました。
 新聞を見た印象は…
 若い
 きれい
      ■         ■
 記事を読んで感じたことは…
 なるほど
 これじゃ、おじさん店長はかなわないなぁ~
 はっきり言ってすごい
 51歳で…
 大丸松坂屋百貨店執行役員です。
      ■         ■
 私がすごいと感じたのは…
 大丸フランスの研修生に募集し…
 パリでフランス語を習得というところです。
 ふつうの女の子にはできません。
 現地の生活に慣れるだけでも大変です。
 常に好奇心を持って…
 いつも前向きに生きる人だと感じました。
      ■         ■
 こんなに素晴らしい店長さんでも…
 新人の頃は…
 焦り
 悩み
 他人が生き生きと見えて仕方ありませんでした
 …と書かれています。
      ■         ■
 今は何もできない…
 新人医師や看護師のみなさんも…
 努力を続ければ…
 必ず得るものがあります。
 自分が満たされるのは、
 お客さまに喜んでいただけること。
 日々の仕事の中にあります。
 医療も同じです
 患者さんに感謝されるように…
 がんばりましょう。

“大丸札幌店長_柚木和代さん”へのコメントを見る

医学講座

朝日新聞_大浦紀彦先生

 平成24年4月6日、朝日新聞朝刊の記事です。
 何度か取り上げたことがある、
 患者を生きるシリーズです。
 今回は重症下肢虚血(かしきょけつ)という…
 足が壊死(えし)になってしまう病気です。
 3月末からカルーセル麻紀さん(69)の体験などが連載されています。
      ■         ■
 今日の記事は長年透析治療を受けていらした患者さんが、
 下肢の血管が詰まってしまって…
 膝から切断しなければならない宣告され…
 何とか切断しないで治してくれる病院を探した…
 という続きです。
 昨日から
 杏林大病院形成外科
 准教授の大浦紀彦(おおうら・のりひこ)先生(49)が登場しています。
 大浦紀彦先生は、
 大浦武彦先生のご子息です。
      ■         ■
 〈患者を生きる:1847〉指切断 傷口に皮膚移植
 ■血管の病気 重症下肢虚血:4
 詰まった足の動脈の血流を再開させるため、重症下肢虚血の金塚孝美さん(59)は横浜市の菊名記念病院でロータブレーターという治療を受けた。しかし血流は十分に戻らず、壊死(えし)した足先の治療を受けるために昨年9月下旬、東京都三鷹市の杏林大病院の形成外科に転院した。
 准教授の大浦紀彦(おおうら・のりひこ)さん(49)はさっそく、足首周辺の血流量を測定した。菊名記念病院で治療を受けた直後より、よくなっていた。
 「切断は指の1、2本で済みそうです。必ず歩いて帰れるようにします」。大浦さんの言葉に、一緒に説明を聞いていた長女(35)と「よかった」と顔を見合わせた。
 ただ、足の指先への血流はまだ十分ではなかった。壊死した小指の切断は、さらに血流を改善してから行うことになった。1日90分、気圧を高くしたタンク内で酸素を吸入して、足先まで酸素が送られやすくする高気圧酸素療法を10日間続けた。血流量はおよそ2倍になった。
 10月12日、小指を根元から切断する手術を受けた。しかし、切断後によくなるはずだった傷の壊死部分が、2週間後には隣の薬指にも広がってきてしまった。調べてみると、広げたはずの足の血管が、また狭くなっていた。
 このままでは薬指を切断しても、そこからまた壊死が広がりかねない。今度は薬指の切断直後に血管を広げる治療をして、傷が治る間は血流が保てるようにした。
 菊名記念病院でロータブレーター療法が出来る日は、早くても11月9日だった。その前日に杏林大病院で薬指を切断し、9日に菊名記念病院へ転院。18日に杏林大病院に戻ってきた。
 傷が治るには、指の切断面に肉芽という組織ができないといけない。高気圧酸素療法に加え、肉芽をできやすくする薬を毎日、切断面にスプレーした。さらに傷の治りを早くするために、12月2日にはおなかの皮膚を数センチ切り取り、傷口に移植する手術も受けた。
 その傷も治ってきた12月10日、大浦さんから「次はリハビリだね」と言われた。
 「もう足を切断しなくていいんや」
 うれしくなった。
 (以上、朝日新聞より引用)
      ■         ■
 重症下肢虚血(じゅうしょうかしきょけつ)は治療が難しい病気です。
 血管が詰まっていると…
 傷が治りません。
 傷を治すプロの形成外科医でも…
 何度も手術を繰り返すことがあります。
 大浦紀彦先生は、
 傷を治すプロ中のプロです。
      ■         ■
 昨年の創傷外科学会でも…
 大浦紀彦先生が活躍されていました。
 とても良い発表をなさっていらっしゃいました。
 わが家では昨日から家内が…
 大浦先生の息子さんが…
 朝日新聞に出ている!
 すご~い!!
 …と喜んでいました。
 紀彦先生のますますのご活躍をお祈りしています。
 


 大浦紀彦さんの診察を受ける=杏林大病院
(以上、朝日新聞より引用)

“朝日新聞_大浦紀彦先生”へのコメントを見る

医学講座

新人医師・看護師の心得

 春は新人医師新人看護師が…
 病院でデビューする季節です。
 医師も看護師も…
 最初は何もできません。
 何をやったら良いのかもわかりません。
 指導する側も疲れます。
      ■         ■
 私も新人の頃は何もできませんでした。
 看護師さんからもたくさん教えていただきました。
 薬の名前が覚えられず…
 薬剤師の父親に…
 どうやって覚えるのか聞いたことがありました。
 点滴を刺すこともできず…
 点滴の指示も出せませんでした。
      ■         ■
 病室へ行けば…
 ベテランの患者さんは…
 へたくそな新人をすぐに見分けます。
 親切な患者さんに…
 先生、そこの血管は入らないから…
 こっちから入れて…
 …と言われたこともありました。
      ■         ■
 自分たちが医学教育を受けた期間より、
 ずっと長く患者さんをしている…
 ベテラン患者さんは、
 ある意味、
 医師や看護師よりよく知っています。
 失敗した時には、
 正直に申し訳ございません
 ごめんなさい
 …と謝るべきです。
      ■         ■
 大学の部活に新入部員が入ってきます。
 高校生の時から…
 全国大会に出たような人もまれにいますが…
 大部分の新入生は…
 おそらく何もできません。
 最初はお客さんです。
      ■         ■
 先輩から可愛がられる新入部員は、
 元気で、
 しっかり挨拶ができる人です。
 昔ほどではないにしても…
 部活の先輩は偉いです。
      ■         ■
 社会人になってからは…
 大学の部活とは違いますが…
 大切なのはあいさつです。
 廊下ですれ違ったら…
 患者さんにもおはようございますと挨拶をしましょう。
 緊張で顔がひきつっていても…
 できれば笑顔であいさつをしましょう。
      ■         ■
 私が患者だったら…
 毎朝あいさつしてくれる看護師さんなら…
 3回くらい採血に失敗しても許します。
 ちゃんと…
 何度も痛い思いをさせてしまって…
 申し訳ありません
 …と言うことです。
 ベテラン患者のさくらんぼさんいかがでしょうか?

“新人医師・看護師の心得”へのコメントを見る

医学講座

おしっこが飛ぶ方向

 男性も女性も…
 性器の悩みは…
 なかなか他人に相談できません。
 ネットで検索しても…
 何が正しい情報なのかわかりません。
 食べログのやらせと同じように…
 美容外科情報にもやらせがあります。
      ■         ■
 包茎専門店と呼ばれるチェーン店があります。
 まれには素晴らしい先生がいらっしゃる…
 チェーン店もあります。
 でも…
 昨日まで内科の先生だった人が…
 見ようみまねで手術をするところもあります。
      ■         ■
 ネットに掲載されている価格も…
 おとり広告価格のところがあります。
 小さい字で…
 軽微な仮性包茎に限る
 …と書いてあるクリニックは、
 まずそれより高いとお考えください。
      ■         ■
 包茎手術も…
 小陰唇縮小手術も…
 溶ける糸で縫うので…
 通院不要
 …と書いてあります。
 以前にも書きましたが…
 顔を縫う糸は溶けない糸です。
 とける糸で通院不要
 …は要注意です。
      ■         ■
 手術終了後に…
 速攻で帰されるクリニックも要注意です。
 男性も女性も出血の危険があります。
 札幌美容形成外科では…
 手術後に休んでいただき…
 痛みや出血を確認してから帰宅していただいています。
      ■         ■
 男性も女性も…
 性器の手術をすると…
 おしっこが飛ぶ方向が変わります
 どんなに丁寧に手術をしても…
 おしっこの出口(外尿道口がいにょうどうこう)が…
 腫れのために狭くなるからです。
      ■         ■
 男性は特に注意が必要です。
 ホースで庭に水をまく時…
 先をつぶして狭くすると…
 水が撒き散らされます。
 立っておしっこをすると…
 汚してしまいます
 女性も…
 飛ぶ方向が微妙に変わる人がいます。
 和式トイレが要注意です。 
     ■         ■
 おしっこそのものは…
 血液をろ過してできた水分なので…
 バイ菌はいません。
 傷についても感染の心配は要りません。
 ただ…
 飛ぶ方向には注意してください。
 男性も洋式トイレに座ってしてください。
 女性も同じです。

“おしっこが飛ぶ方向”へのコメントを見る

医学講座

上手な採血の仕方②

 医師や看護師にとって…
 必須項目とも言える採血
 医学部では…
 残念なことに…
 上手な採血の仕方の講義はありません。
 看護学部でも…?あるかどうかわかりません。
 少なくとも医師国家試験には出ません。
      ■         ■
 大きな病院では…
 臨床検査技師さんが採血をしてくれるところがあります。
 私が入院させていただいた…
 聖路加国際病院では…
 ベテランの女性検査技師さんが…
 とても上手に採血をしてくださいました。
      ■         ■
 あたりまえのことですが、
 毎日、数多く採血をしている人が…
 職種を問わず上手だと思います。
 医師免許を持っているから…
 採血や点滴が上手とは限りません。
 私に中心静脈という…
 難しい針の刺し方を教えてくださったのは…
 麻酔科の氏家(うじけ)先生でした
      ■         ■
 氏家良人 (うじけよしひと)先生は…
 今は岡山大学で…
 救急医学・集中治療医学の教授をしていらっしゃいます。
 いいか…
 そこで(血が逆流した時点で)
 無理に針を進めるんじゃない
 (無理に針を進めると…)血管を突き破ってしまう…
 とても親切に教えてくださいました。
      ■         ■
 新卒の医師や看護師が…
 採血や点滴の仕方を覚えるには…
 はっきり言って慣れるしかありません
 昔は教科書もありませんでした。
 今はおすすめの本があります。
 ネットでも一部は見れます。
      ■         ■
 私のおすすめは、
 元研修医の先生が書かれたマンガです。
 ある日、
 北大生協書籍部で偶然見つけた本です。
 作者はねじ子先生です。
 研修医が苦労している姿が…
 実によく描かれています。
 新人ナースにもおすすめです。
      ■         ■
 完璧手技第5回 採血
 ここに実に詳しく書かれています。
 医学部では教えない常識も覚えられます。
 固定が大切
 最初は上手く血が引けてたのに、途中から手がぶれちゃって、突然血が引けなくなること、ありますよね。
 どこか一点を支点にすると、手のブレや震えがなくなります。逆に宙に浮かした状態で持っていると、自分では絶対に動かしたつもりもなく、どんなに力をかけていても、必ず動きます。
 それはどんな手技でも格闘技でもゲーセンのジョイスティックでも同じです。
 こんな感じでとても楽しく読めます。
 失敗して落ち込んだ時に癒されます
 早く上手になるためには…
 他の人より早く病院に着いて…
 落ち着いてスタートしてください。
 新人としての心得です。

“上手な採血の仕方②”へのコメントを見る

医学講座

上手な採血の仕方①

 4月から医師になった人も…
 看護師さんになった人も…
 最初は何もできません。
 今の日本の医療制度では…
 免許を持たない人が…
 他人に針を刺すことはできません。
 医学部でも…
 看護学部でも… 
 学生の間は針を刺す実習はできません
      ■         ■
 唯一あったのが…
 同級生同士で針を刺すことでした。
 (これも正式に認められているかどうかはわかりません)
 私たちの時には…
 医療実技の練習としてではなく…
 生化学実習で…
 血液中の成分を調べるために…
 自分たちのを採る実習をしました。
      ■         ■
 私は今も昔もやせ型です。
 血管も太くて見つけやすいです。
 私の腕から採血をしたのが、
 同級生の三浦くんでした。
 彼は優秀な小児科医になりました。
 今はどんなに細い赤ちゃんの血管からでも採血ができます。
      ■         ■
 採血の練習
 …という2009年4月4日の院長日記に書いてあります。
 今はベテランの三浦先生ですら…
 学生時代にはじめて私の腕から採血をした時には、
 血管を針が突き抜けてしまい…
 採血をした後には…
 何週間も黒いあとが残りました。
 私も同じことをして…
 三浦先生の腕にあとを残しました。
      ■         ■
 血管は太くてよく見えていても…
 針を刺した刺激で…
 収縮してしまうことがあります。
 静脈にも収縮があります。
 私たちはvasospasm(ばぞすぱすむ)
 血管攣縮(けっかんれんしゅく)と呼びます。
 緊張していると起こります。
      ■         ■
 採血でも…
 点滴でも…
 針を刺す前から緊張して…
 手が冷たくなっている患者さんがいます。
 こんな人が難しいです。
 血管の中に針が入っていても…
 血液が逆流して来ません。
 失敗したと思って…
 何度も針を刺すとますますspasm(すぱすむ)が強くなります。
      ■         ■
 ベテランの看護師さんは…
 こんな時には…
 手をあたためます
 病棟にある…
 清拭用のあたたかいタオルでも…
 加温用の電気毛布でもOKです。
 何もなければ…
 手をこすって自分の手であたためてもOKです。
      ■         ■
 血管に針を刺すという…
 医療としては実に基本的なことですら…
 何十年もやっても難しいと感じます。
 一人ひとり血管の太さも反応も違うからです。
 採血や注射が上手看護師さんは、
 血管を見つけやすい状態にして…
 針を刺しやすい状態にして…
 針を刺してもスパスムが起きないようにして…
 上手に採血しています。
      ■         ■
 血管が細くて看護師さん泣かせ
 …の患者さんは、
 採血されたり…
 点滴をされる前に…
 ご自分であたためておいて…
 手があたたかい状態で刺されると…
 何回も痛い思いをしなくても済みます。
 新米の先生にあたっても…
 3回までは許してあげてください。

“上手な採血の仕方①”へのコメントを見る

TEL 011-231-6666ご相談ご予約このページのトップへ