院長の休日

母の店 まだまだ健在

 平成24年4月21日、朝日新聞朝刊、『ひととき』への投稿です。
 母の店_まだまだ健在
  実家は田舎のお菓子屋さん。おばあちゃんが始めた店で、今は80歳近い母が一人で店番をしている。最近はコンビニもできて、子どもの数も減り暇な毎日だ。
 「そろそろやめたら?」と言うと、「うちしか売ってへんアメがあって、それを買いにきてくれはるおばあさんがいる」とか、「年末には大掃除の邪魔になると言われ、近所のお年寄りが集まる。そんな場所も必要なんや」などと言う。
 私が子どものころはお菓子のほかに文房具や化粧品なども売っていた。夕方になると「カレー粉ある?」なんていうお客さんもいた。品物がない時は「これ、使いさしやけど、よかったら持って帰って」。気楽で、のんびりした時代だった。
 旅行中のご夫婦が町内のお祭りの時に立ち寄られ、小学生だった私たち姉妹の衣装がかわいいと何枚も写真を撮って行かれたこともある。私が社会人になったころ、「滋賀に遊びに来てます。なにか懐かしくて」と連絡をくださった。
 先日、実家に帰る時、おもしろ半分で車のナビに電話番号を入れて検索したら、「大西菓子店」と表示され、なんだかうれしくなった。お母ちゃん、まだまだがんばってや。
 滋賀県近江八幡市 河村かおり 病院事務 53歳
 (以上、朝日新聞より引用)
      ■         ■
 私にはいつか行ってみたいお店があります。
 テスト80点でコロッケ2個
 あったかコロッケ愛情受け継ぐ 
 …でご紹介した森島さんのお店です。
 今はお孫さんが継いでいらっしゃいます
 一度コメントをいただきました。
 ユタカ精肉店
 岐阜県可児郡御嵩町御嵩1593
 0574-67-1290 
      ■         ■
 もう一軒増えました。
 滋賀県の大西菓子店です。
 Googleで検索したら、
 滋賀県守山市矢島町1211-3に見つかりました。
 電話番号も掲載されていました。
      ■         ■
 昔は駄菓子屋さんがありました。
 10円を持って行くと、
 いろいろなお菓子がありました。
 「うちしか売ってへんアメがあって、
 それを買いにきてくれはるおばあさんがいる」
 さすが近江商人は違います。
      ■         ■
 札幌美容形成外科も…
 うちでしかできない手術があるから…
 チェーン店とは違うから…
 …とがんばろうと思います。
 80歳近くまでは絶対に無理ですが、
 人さまに迷惑にならないうちはがんばろうと思います。
 河村さんのおかあさんも
 元気でお店を続けていただきたいと思います。

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院長の休日

クレオパトラな女たち

 日本テレビ系列で放送された、
 クレオパトラな女たちを4月18日(水)に見ました。
 朝から家内が…
 形成外科医が美容外科に転職したドラマだって…
 昔は形成外科って言ったって…
 はぁ~?
 整形外科ですか?
 …と言われたのに…
 形成外科も有名になったわね~
 …と録画予約をしていました。
      ■         ■
 番組を見た感想です。
 ふつうの人は…
 美容外科クリニックを…
 こんな風に想像しているのだなぁ~
 ちょっとがっかりしました。
 番組HPの紹介文です。
 大学病院の形成外科医だった岸峯太郎(佐藤隆太)は、
 美容整形専門のビューティー・サージャリー・クリニック(BSC)に転職。
 実は女性が苦手で健康な体にメスを入れるのにも否定的だったが、
 父・慎太郎(山崎一)が作った多額の借金を返済するために
 給料のいい美容外科の仕事をすることにしたのだ。
      ■         ■
 形成外科から美容外科に転職した先生はいます。
 私もその一人です。
 でも…
 実際の美容外科クリニックと番組のクリニックは…
 かなり違っていました
 手術場面も写っていましたが…
 ホクロの縫い方も雑すぎます。
 もう少し…
 ほんものの美容外科医に見てもらって…
 しっかり監修してもらうべきです。
      ■         ■
 美容外科医が食べている昼食は…
 大部分がお弁当です。
 院内に調理設備があって…
 ヘルシーな昼食を準備しているところなんて…
 聞いたことがありません。
 ゆっくり昼食を食べる時間もありません。
      ■         ■
 クリニックが広すぎます。
 東京の銀座で開業している先生。
 家賃は札幌の何倍もします。
 医師が昼食を食べる場所を…
 あんなに広くとっては赤字です。
 手術の時にかぶる帽子だけは、
 あるクリニックに似ていました。
      ■         ■
 来週の番組を見るかどうか…
 まだわかりません。
 私は…
 良い気分ではない番組でした。
 今度、他の美容外科医の意見も聞いてみたいと思います。
 現実の美容外科クリニックは、
 あの番組とは違うというのが実感です。

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院長の休日

クロッカスが咲きました

 今日は休診日です。
 先週は学会だったので、
 久しぶりにゆっくりしました。
 自宅マンションの前で、
 クロッカスが咲いていました。
 先週末にはじめて見つけました。
      ■         ■
 札幌市内の雪は、
 日陰の残雪もわずかになりました。
 春になると…
 福寿草からはじまって…
 クロッカス、
 水仙、
 チューリップと次々と花が咲きます。
      ■         ■
 北国に住む者にとって…
 長い冬の終わりはうれしいです。
 春が来ると、
 いっせいに草花の芽が出ます。
 タイヤも夏タイヤに替えました。
 今日から自転車を出しました。
      ■         ■
 さくらんぼさんも…
 4月26日に退院が決まったそうです。
 おめでとうございます。
 今までと同じ生活は…
 すぐには無理でしょうが…
 少しずつがんばってください。
 応援しています

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二重・眼瞼下垂

クリニック宇津木流

 何度もご紹介しています。
 帝国ホテルのクリニック宇津木流は、
 腕も技術も考えも…
 一流です。
 東京都千代田区内幸町1-1-1
 帝国ホテルタワー8F
 03-3509-6210
      ■         ■
 今回の第55回日本形成外科学会でも、
 後天性顔面変形症(老化顔貌)の治療学をめざして
 …という教育講演を1時間にわたって発表されました。
 発表前の深夜に…
 ハードディスククラッシュという…
 アクシデントにもかかわらず…
 すばらしい内容でした。
      ■         ■
 宇津木先生のすごいところは、
 患者さんから…
 こんな注文を受けました
 こんなところが不満足でした
 …と正直に教えてくださるところです。
 さすがに超一流の美容外科医は違います。
      ■         ■
 宇津木先生の教育講演で勉強になったのは…
 フェイスリフト手術で顔と首のシワを取っても…
 目や額などが改善していなければ…
 全体としての老け顔は改善しない。
 なるほどなるほど…
 ただ引っ張ってリフトアップすれば良いというものではありません。
      ■         ■
 宇津木先生の手術は…
 眉から上の改善がすばらしいです。
 顔を自然に若返らせる技術と考えは、
 これからの美容医療に絶対に必要です。
 形成外科で腕を磨いて…
 さらに匠の技をきわめていらしゃるのが、
 宇津木龍一先生です。
 おすすめします

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二重・眼瞼下垂

モニター価格

 他院で手術を受けたけれど…
 どうも調子が悪いので…
 診てほしい…
 …という患者さんが来院されます。
 原則的に…
 手術を受けたところで診てもらってください
 …とお答えしています。
      ■         ■
 ところが…
 手術をしたクリニックが閉院してしまっていたり、
 もう二度と行きたくない
 怖くて行けない
 …というお気の毒な方もいらっしゃいます。
 眼科から紹介される患者さんも来院されます。
      ■         ■
 形成外科や眼科では…
 他院で手術を受けた患者さんでも…
 目が充血している…
 炎症を起こしている…
 …という場合は、
 保険診療で診察をしています。
      ■         ■
 アレルギー性結膜炎が原因で、
 手術とは無関係なこともあります。
 明らかな美容目的の修正は別ですが、
 日常生活に支障がある場合は、
 保険診療で治療することができます。
      ■         ■
 来院された患者さんによく話しを聞いてみると…
 モニター価格で安くしてもらった
 …という方がいらっしゃいます。
 本来、モニター価格は、
 HPやネットで公開させていただくことを条件に、
 料金を割り引くのが常識です。
      ■         ■
 ところが…
 どう考えてもネットで公開できるような状態ではない
 とてもお気の毒な状態の方を見ます。
 美容外科安売への懸念に書いた、
 モニター価格とは名ばかりの…
 おとり価格のようなクリニックがあります。
 医師も看護師も…
 悪魔に魂を売ってしまっています。
      ■         ■
 美容外科の売上
 …という2007年1月24日の院長日記に書いてあります。
 ある先生が
 美容外科医になるには
 『悪魔に魂(たましい)を売らないとできない』
 と言っていました。
 そんなにひどいクリニックはマレですが、
 日本国内に現実に存在します。
 モニター価格に気をつけてください

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医学講座

第55回日本形成外科学会(東京)⑥

 今回の第55回日本形成外科学会に参加して、
 強く感じたことです。
 塩谷信幸先生が育てられた、
 北里大学形成外科はすごい
 教室も立派に発展され…
 弟子もみごとな先生ばかりです。
      ■         ■
 学会2日目の夕方にあった、
 会長特別企画ミニレクチャー
 美容外科を志す若き形成外科医のために
 私は形成外科の経験をどのように美容医療に役立ててきたか
 第6会場という…
 少し離れた会場でしたが…
 立ち見が出るほどの大盛況でした。
      ■         ■
 若き形成外科医のためにと書かれていたのに…
 私のようなじじいまで参加したのが原因です。
 でも…
 私より偉い先生もたくさん会場にいらっしゃいました。
 日本形成外科学会は大きくなりました。
 今回の参加者は2000人を大きく超えました。
 美容医療に興味を持つ先生が増えました。
 女性の先生が増えました。
      ■         ■
 学会抄録に書かれていた司会の言葉です。
 司会:武田_啓(北里大学_形成外科・美容外科)
     島倉康人(北里大学_形成外科・美容外科)
 将来美容外科医となることを志す形成外科医は数多く存在するものの、一般の形成外科施設において美容医療を習得し、また教育していくことは容易ではない。
 今回の学会を主催する北里大学形成外科・美容外科学教室は早くより美容外科外来を併設し、美容医療にも積極的に携わり、多くの美容外科医を輩出してきた。
 形成外科の日常診療と教育のなかで、若手医師は美容外科をどう学んでいけばよいのか、経験豊富な美容外科医の諸先生方に経験を踏まえて語っていただこうと本ミニレクチャーを企画した。今後の美容外科への取り組みの一助となれば幸いである。
      ■         ■
 1時間30分のミニレクチャーで、
 北里大学形成外科出身の5人の先生が、
 形成外科の経験を、
 どのように美容医療に役立てたか?
 詳しく解説してくださいました。
 全員の先生が…
 北里大学形成外科で学んだことが、
 美容医療に役立っていると言われました。
      ■         ■
 私の主治医である、
 聖路加国際病院形成外科の大竹尚之先生は、
 私は形成外科とか美容外科とかを分けて考えたことはない。
 顔貌で困っている人を助けるために治療してます。
 …と発言されました。
 私も同じ考えです。
 ここからが美容外科で、
 ここまでが形成外科という線引きは難しいです。
 困っている人の役に立つのが、
 医療の原点だと思います。
 素晴らしい学会を開催していただいた、
 北里大学形成外科の皆様に感謝しています。
 ありがとうございました

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医学講座

第55回日本形成外科学会(東京)⑤

 今回の第55回日本形成外科学会で、
 私が一番印象に残った発表です。
 一般演題418
 前頭筋を利用した瞼裂狭小症の手術治療
 名古屋形成クリニック
 上 敏明(かみ_としあき)、加納康裕
 瞼裂狭小症(けんれつきょうしょうしょう)は先天的に内眼角部の形態異常と眼瞼下垂を呈する疾患である。形態ばかりでなく、視野が狭くなるなど、機能面においても障害となる可能性がある。そのため早期の治療が望まれる。治療開始はその重大性を我々医師が認識せずに、漫然と先送りをしがちであるが、昨今の小児、児童の間におけるいじめ、本人が人と異なる顔貌をしていることに起因する劣等感などを考慮すると一層、早期の治療が望ましい。我々の方針として、唇裂と同様に生後3ヶ月を経過した時点で、患者さんや保護者の希望があったら手術をすることとしている。
 手術について
 本症例は挙筋機能が著しく廃絶されていたり、挙筋そのものが発育不全をきたしている症例が多い。眼瞼挙筋短縮や腱膜固定等、挙筋を利用した手術では限界がある。以前より有効な手術例として、筋膜やゴアテックス、テフロンを介在させ、前頭筋と瞼板との間にスリングを作り、上眼瞼を引き上げる方法である。しかしながら、これらの方法は強制的に眼瞼を引き上げるため、非生理的で、不自然さを伴う場合が多かった。ドナーを身体の他の部位に求めたり、人工物を使用するというリスクも考えなければならない。約30年前Songらが前頭筋の起始をはずし直接瞼板に縫合する眼瞼下垂の手術を行なった。この方法は当初ヽ眼瞼を挙上する力が強すぎると思われていた、下垂の程度の著しい症例、くり返しの下垂の手術を受けた症例等に行なわれていた。結果は良好とのことであった。最近、我々はこの方法による眼瞼下垂手術を幼小児期の瞼裂狭小症の症例に対して行ない、良好な結果を得ている。本報告では手術法の詳細とともに、若干の検討を加え述べることとする。
      ■         ■
 上(かみ)先生は形成外科・美容外科の大先輩です。
 毎年学会にも必ず参加されています。
 笑顔が優しい先生で、
 お会いすると必ず声をかけてくださいます。
 今回のご発表は…
 すばらしかったです。
      ■         ■
 瞼裂狭小症は治療が難しい疾患です。
 私は…
 大学病院の眼科と形成外科が治療する病気?
 …と考えていました。
 でも…
 考えてみると…
 子どもさんでも…
 美しく仕上げるのは美容外科の知識と技術です。
      ■         ■
 上敏明先生のご発表によると…
 大きな病院の眼科へ行っても…
 形成外科へ行っても…
 もう少し大きくなるまで手術を待ちましょう。
 まだ小さいので手術は無理です。
 …と延々待たされるだけ。
 集団生活をはじめるようになると…
 気持ち悪いいじめられる子もいます。
      ■         ■
 赤ちゃんが生まれたのに…
 子どもが一番可愛い時期に…
 写真も撮ってあげられない。
 お母さんの気持ちとしては…
 一日でも早くよくしてあげたい。
 ご両親もおじいちゃんおばあちゃんも…
 一日も早く治してあげたいと願っています。
      ■         ■
 私のいままでの考えでは…
 赤ちゃんの時期に目の手術は無理…
 …と思っていました。
 もし失敗したら…
 取り返しがつかなくなる…
 …と考えていました。
 でも同じ生まれつきの病気でも…
 唇裂は生後3ヵ月で手術をしています。
      ■         ■
 上敏明先生のすごいところは…
 大学病院でもなく、
 総合病院でもないのに…
 小さいうちから手術をしちゃうところです。
 名古屋形成クリニックでは、
 保険診療で瞼裂狭小症の手術をしてくれます。
 札幌美容形成外科ではまだ無理ですが…
 将来の検討課題として… 
 子どもさんの手術も考えたいと思いました。
 瞼裂狭小症なら名古屋の上(かみ)先生です。 

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医学講座

第55回日本形成外科学会(東京)④

 第55回日本形成外科学会で…
 私が感動した特別講演です。
 早稲田大学名誉教授、
 木村利人(りひと)先生、
 バイオエシックスは何故必要なのか
 ―Learning from History―
      ■         ■
 恥ずかしながら…
 バイオエシックスと聞いても…
 すぐに生命倫理と…
 ピンと来ませんでした。
 私の頭の中に…
 生命倫理=(いこーる)難しい
 …という拒否反応がありました。
      ■         ■
 木村利人(りひと)先生のご講演をお聴きして…
 もっと早く知っていればよかったと思いました。
 私がこの特別講演を聞こうと思った理由は、
 会長の内沼先生の紹介文に…
 木村先生は…
 幸せなら手をたたこうの作詞者と書かれていたからです。
      ■         ■
 木村先生は1934年(昭和9年)生。
 とてもお若く見える先生です。
 10歳は若くみえました。
 とても大きな声で…
 実に明快な講演でした。
 居眠りしている人はいませんでした。
      ■         ■
 木村先生は、
 日本にインフォームドコンセントを紹介なさった先生です。
 医師国家試験の出題委員に…
 医師以外ではじめて任命された先生です。
 インフォームドコンセントに関する過去問は、
 木村先生が出題された問題です。
      ■         ■
 ご自身がベトナムのサイゴン大学で教授をなさっていらした時期に、
 尿管結石を発症されました。
 急遽日本へ帰国して…
 緊急手術を受けられました。
 その後、米国で尿管結石が再発。
 その時にハーバード大学で医師から受けた説明が丁寧で、
 日本との違いに驚かれたそうです。
      ■         ■
 講演の内容は…
 生命倫理学という難しい学問ではなく、
 なぜ患者さんにしっかりと説明をして…
 きちんと同意を得て…
 医療を行うことが大切なのか
 とてもよく理解できました。
      ■         ■
 私は医学部や看護学部の学生さんに、
 是非、木村利人先生の講演を聴いていただきたいです。
 とても明快な講義です。
 幸せなら手をたたこうの医療です。
 医療者側も患者側も…
 幸せに手をたたくためには…
 バイオエシックスが必要だと感じました。
 YouTubeで木村先生の講義がお聴きになれます。

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医学講座

第55回日本形成外科学会(東京)③

 4月12日(木)のランチョンセミナーで、
 ナグモクリニック総院長、
 南雲吉則先生の講演をお聴きしました。
 タイトルは、
 新時代の乳房形成術
 低吸収ヒアルロン酸
 培養脂肪移植
 乳房再建一回法
 です。
      ■         ■
 いつも感心するのですが…
 南雲先生は若い
 とても私と同年代とは思えない。
 髪もふさふさしていて、
 目もぱっちりしている(手術で治していない)。
 肌もつやつやしている。
      ■         ■
 講演内容も素晴らしかった。
 南雲先生のお父様は高名な美容外科医です。
 以前、南雲先生から…
 『父を尊敬している』
 …と伺ったことがありました。
 親子2代の美容外科医、
 2代目の南雲吉則先生は…
 ナグモクリニックを大きく発展させました。
      ■         ■
 今回のご発表では、
 われわれ形成外科医があまり得意ではない、
 超音波診断機器を使って、
 実にきれいな胸を作っていらっしゃいました。
 ヒアルロン酸でも…
 上手に使えば…
 こんなにキレイになるのか…?
 と感動しました。
      ■         ■
 乳癌で無くなった胸を再建するのも…
 ナグモ方式で再建すれば…
 社会復帰までの期間が短縮できると思いました。
 今回の発表をお聴きして…
 なぐちゃんすごいと…
 あらためて実感しました。

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医学講座

第55回日本形成外科学会(東京)②

 私が熱心に聴いているのは…
 眼瞼下垂症についての発表です。
 今回の学会では、
 ガイドラインシンポジウムがあります。
 日本形成外科学会として、
 治療指針を作成するため討論会です。
      ■         ■
 4月11日(水)9:00から、
 信州大学形成外科の松尾清先生が座長で、
 眼瞼下垂症ガイドラインシンポジウムがありました。
 シンポジウムを聴いた感想…
 眼瞼下垂(がんけんかすい)の診断一つにしても、
 難しいです。
 診断基準を決めることすら…
 かなり難しいです。
      ■         ■
 ガイドラインを決めるには…
 エビデンス(証拠が確かな論文が必要です。
 このエビデンスがある論文がないのです。
 シンポジストの先生は、
 全員、大変苦労して調査されました。
 世界中探しても…
 しっかりとした証拠がある論文がありません。
      ■         ■
 ですから…
 眼瞼下垂症の診断には…
 これこれの検査で…
 瞳孔と瞼(まぶた)の距離が…
 何ミリ以下だったら…
 眼瞼下垂症ですという診断基準がありません。
      ■         ■
 どの程度の眼瞼下垂症には、
 どんな手術をすると改善するか?
 ガイドラインがあると便利です。
 ところが…
 症状も人によって異なり、
 視力も違います。
      ■         ■
 ドライアイの人もいれば、
 なみだ目の人もいます。
 なかなか統一した基準を作るのが難しいです。
 大学で専門に研究をしている先生でも、
 診断基準は微妙に違います。
      ■         ■
 再発の問題もあります。
 術式によっては…
 再発率が20%もある手術があります。
 眼瞼痙攣(がんけんけいれん)という病気があります。
 ボトックス注射が効きますが、
 一度注射すればずっと効くのではありません。
 対症療法として有効という結論でした。
 まだまだ研究が必要な病気です。

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