医療問題

医者不足、国の責任

 平成20年10月25日、朝日新聞朝刊の記事です。
 舛添厚生労働相が「東京都に任せられない」と言えば、
 石原慎太郎都知事は「医者が足りないのは国の責任」と反発。
 妊婦が8病院に受け入れを断られて死亡した問題で、
 大臣と知事が10月24日、
 責任のなすりつけ合いを演じた。
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 舛添厚労相は閣議後の会見で、
 「週末に1人しか当直医がいなくて
 総合周産期母子医療センターと言えるのか」と批判。
 「事故の情報も都から上がってこない。
 とてもじゃないけど任せられない」と声を張り上げた。
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 これに対し、
 石原知事は定例会見で、
 年金問題への舛添厚労相の対応を踏まえて
 「あの人は大見えきったつもりでいつも空振りする」とし、
 「医師不足にしたのは誰だ。
 東京に任せられないじゃなく、
 国に任せられない。
 厚労省の医療行政が間違って、
 こういう体たらくになった」と言い返した。
 (以上、朝日新聞より引用)
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 まったく…
 石原東京都知事のおっしゃる通りです。
 年金問題、
 医師不足、
 看護師不足、
 療養病床廃止で、
 特養(特別養護老人ホーム)が入居5~6年待ち。
 すべて、厚生労働省の失策です。
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 医療費の抑制ばかり考えています。
 どうしたら国民が安心して、
 不安なく暮らせるか?
 豊かな老後を迎えられるか?
 なんてことは考えていないのです。
 そもそも、
 国の政策は行き当たりばったりです。
 高齢者が増加して医療費が増えることは、
 何十年も前からわかっていたのです。
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 国民が安心して暮らせるというのは、
 国家にとって一番重要なことの一つだと思います。
 病気になって…
 困った時に、
 誰も助けてくれない世の中は悲しいものです。
 歳をとって、
 身体が不自由になった時に、
 適切な医療が受けられないのは、
 国家として実に情けないことです。
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 週末に一人しか当直医がいないと言いますが、
 その当直医だって、
 週末に当直をして、
 土曜日も日曜日も働いても…
 代休なんてとれないのです。
 完全に労働基準法違反です。
 そんな産科医に…
 誰がなりたいと思いますか?
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 舛添さんの子どもが、
 医師?医学生?だったら、
 自分の子どもを、
 そんな劣悪な環境で働かせたいと思いますか?
 少子高齢化対策をするのでしたら、
 すべての日本の女性が、
 皇族の方がお産をなさる時のように…
 万全の医療体制で産めるようにすべきです。
 生まれてくる生命に、
 貧富の差があってはならないのです。

“医者不足、国の責任”へのコメント

  1. さくらんぼ より:

    そうですね。国の責任ですよね。厚労省の問題がいっぱいありすぎて ・・施設も そんなに待たなければ入れないのですよね。
    医師不足は地方がひどく 解決策を見つけていただかないと 安心して医療もうけられません。だれもが 安心して 子供を産み 育てるという 社会を国がその環境を整えていって欲しく思います。
    今いらっしゃる医師の方々をも大事にされ、 追い出しにかかったりしない事も医師不足対策の一つだと思います。

  2. 函館の看護師さん より:

    今日のブログにあったように「都の責任」だとか「国の責任」だとか言い合っている事態で終わっていると思います。
    実際にこうして女性として一番幸せな瞬間に出会えずに亡くなった方がいるのですから、全くこんな争いはくだらないです。

    産科だけの問題ではもうないのですから・・・

    医師不足・・・地方は本当に問題です。
    平等な医療が受けることもできないことが今一番の問題だと思います。
    療養型病床廃止・・・食事を自分で取ることもできない、排せつも人の手を借りなければ生きていけない。たくさんいます。
    療養型に入院している方が医療行為が全くないわけではありません。
    必ず何らかの医療行為が必要とされるのです。
    だからと言って介護サービス・・・これもお金がかかります。
    ヘルパーさんを利用しても介護保険の範囲内では24時間介護サービスは利用できません。
    しかも特別養護老人ホームは常に数年待ち・・・
    有料老人ホームに入るにはお金や保証人も必要です。
    全く平等ではありません。
    厚生省の官僚さんたちは具合が悪ければ大きな病院で優先的に治療を受けることができるのでしょうが、普通の庶民は月に数回の外来通院でもお金がかかることが大きな負担です。
    介護するにも仕事しなければ介護サービスを受けるだけのお金も稼げません。
    だからと言って入院する病院もすぐに利用できる施設もなければ早く死ねと言われているようなものです。

    それに加えて年金問題。
    向こうが勝手に悪いことしておいてどうしてこっちから間違えを訴えなきゃならないの?と思います。

    厚生省は今やるべきこと・・・少し違う気がします。
    事実関係の確認!!ごもっともですが、事実関係を確認した後何か動いてますか?動くまで何年かかりますか?
    と・・・私は思います。

  3. さくらんぼ より:

    先日TVで 開業医さんの事が特集でした ある先生はほとんどの科を診療でき ゲートキーパーとして患者さんを診ておられ またある先生は家庭医療を外国で学び 自分が紹介した病院に入院した 自分の患者を月に4回 回診にいかれておりました。病院の先生の過酷な労働を緩和するため開業医さんが 夜間交替で 宿直してくださったりしてる所もあります
    都市部にばかり 医師が殺到しないように地方にとどまっていたたけるように、
    国は即急 考えていただきたいです

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