医療問題

高橋智先生の日記2011-11-26から

 私が尊敬する…
 弁護士の高橋智先生の
 Sammy’sダイアリー
 2011年11月26日の日記、
 事柄の本質より人間関係で決まる社会〜日本社会〜
 とても興味深い内容が書かれていました。
      ■         ■
 医療事故でよくある場面ですが、
 本来は適切かつ迅速な措置をしなければならないのに、
 担当医師を呼ぶことにこだわったり、
 当直医に気を遣って
 わざわざ非番の医師に電話で指示を仰いだり、
 レントゲン技師に気を遣って夜呼ぶことができずに、
 手遅れになってしまったということがしばしばあります。
      ■         ■
 さすがにたくさんの医療事故を扱った弁護士さんです。
 とても大切なことですが、
 医学部でも、
 看護学部でも、
 保健医療学部でも、
 どこでも教えません。
 初期研修で教える病院がどの位あるでしょうか?
      ■         ■
 当直の時、
 上の先生に指示を仰いだら…
 こんなことで起こすな!…と…
 こっぴどく怒られた。
 そんな病院はたくさんあると思います。
 一度怒られると…
 次からは電話できなくなります。
      ■         ■ 
 夜勤の看護師さんが…
 先生に連絡しようかなぁ…?
 こんなことで電話したら…?
 叱られるかしら…?
 迷うことはたくさんあると思います。
 私は何度も看護師さんに助けられました。
      ■         ■
 どんな時に連絡するべきか?
 この程度だったら自分の判断でOK。
 実際に学ぶのは…
 自分が勤めた病院の先輩や、
 たまたまいっしょに働いた同僚から、
 経験として学ぶことが多いです。
      ■         ■
 いい先輩
 いい同僚に恵まれると…
 自然といい習慣が身につきます。
 私にとって一番相談しやすかった先輩が、
 現、市立札幌病院院長の吉田哲憲先生です。
 相談して叱られた記憶がありません。
      ■         ■
 北大にいた時も、
 釧路労災病院の時も、
 JA帯広厚生病院の時も、
 札幌医大の時も、
 いつも相談していました。
 セカンド・オピニオンという日記にも書いてあります。
 よき相談相手がいると医療事故も防げます。
 とても大切なことだと思います。

“高橋智先生の日記2011-11-26から”へのコメントを見る

院長の休日

ジュニアぬくもりをありがとう

 平成23年11月25日、朝日新聞朝刊の記事です。
 ジュニア、ぬくもりをありがとう
 北海道_車内に一晩 愛犬に表彰状
 北海道浦臼(うらうす)町で、雪の中で横転した乗用車内で一夜を明かした無職相馬愛政(よしまさ)さん(81)=奈井江町=と孫娘の木村澄海(すかい)ちゃん(3)=相模原市中央区=が救出された事故で、奈井江町は24日、2人に寄り添って寒さから命を守り、町民に感動と勇気を与えたとして、相馬さんが飼っているラブラドルレトリバーの「ジュニア」(オス、7歳)に表彰状を贈った。
 入院中の相馬さんに代わって表彰式に出席した妻アサ子さん(78)は「ジュニア、えらいね。本当にありがとう」とねぎらい、北良治町長は「町の誇り」とたたえた。
 道警によると、相馬さんと澄海ちゃんは15日午後4時ごろ、散歩のため、車にジュニアを乗せて自宅を出た後、連絡が取れなくなった。16日午前11時すぎ、浦臼町の河川敷で横転している車を、通りかかった道路舗装会社役員大石泰弘さん(48)=滝川市=が見つけた。
 大石さんによると、発見時は車の上に約20センチの雪が積もり、ガラスが割れていた。運転席に相馬さん、後部座席に澄海ちゃんが倒れていた。ジュニアは、「痛い、痛い」と泣く澄海ちゃんにじっと寄り添っていた。(仲程雄平)
 (以上、朝日新聞より引用)
      ■         ■
 事故があった浦臼町(うらうすちょう)と奈井江町(ないえちょう)は、
 私が小学生の時に住んでいた、
 美唄市茶志内(びばいし_ちゃしない)の隣町です。
 父とよく鮒(フナ)釣りに行きました。
 石狩川という大きな川のほかに、
 小さな川や沼がありました。
      ■         ■
 おじいちゃんと孫だけで、
 もし犬がいなかったら…
 低体温で危なかったと思います。
 家の人も探したと思いますが…
 北海道は広大で橋の下に転落すると…
 なかなか見つけるのは難しいです。
      ■         ■
 事故の新聞記事を読んだ時…
 私も家内も…
 『北の国から』で、
 五郎さんが雪に埋まった時、
 愛犬に助けられた話しを思い出しました。
 大きなラブラドルレトリバーの
 ジュニアの体温で、
 おじいちゃんとお孫さんが助かったのは…
 ほんとうによかったです。
      ■         ■
 札幌も寒くなりました。
 私が家に帰って新聞を読んでいると…
 愛犬の『そら君』が…
 膝の上に乗ってきます。
 冬になると家の中でも…
 犬のあたたかみを感じます。
 名犬ジュニアくんありがとう!

20111126C
ジュニアと、相馬愛政さんに代わって表彰式に出席した妻アサ子さん
=24日、奈井江町(ないえちょう)
朝日新聞より引用

“ジュニアぬくもりをありがとう”へのコメントを見る

医学講座

吃音の自分嫌わないで

 昨日の院長日記、
 心配ない吃音_克服し市長に
 で紹介された、
 平成23年11月10日の朝日新聞の記事です。
 吃音の自分嫌わないで
 悩み語る子撮ったDVD完成
 言葉が出にくかったり、同じ音を繰り返したりする「吃音(きつおん)」のある子は、話しにくさだけではなく、授業での発表や友達との会話などたくさんの不安を抱えている。そんな子どもたちが語り合う様子を撮ったドキュメンタリーDVD「ただ、そばにいる」が完成した。
 製作したのはテレビドラマの演出などを手がける埼玉県の北川敬一さん。取材・編集に3年をかけた。
 北川さん自身にも吃音があり、小学生のころはどもってしまうことが多くて悩んだという。「あのころの自分がほっとできるような映像を作ろうと思った。吃音は悪いことでも隠すことでもない。吃音の子やその親にみてもらい、向き合うきっかけになれば」と話す。
 吃音は2~5歳で症状が出ることが多く、幼児の5%に現れるとされる。うち7~8割は特別な治療をしなくても治るといわれる。症状や悩みを解決する方法はいくつか提案されているものの、決定的な治療法はない。
 DVDは吃音の子たちが集まったサマーキャンプの様子から始まる。
 小4の女子はカメラの前でひざを抱えて座り、「遊ぼうって言ったら『変な子とは遊ばない』って言われていやだった」と打ち明ける。小3の女子は体育館の体操用マットに寝そべりながら「自分がきらいになった。みんなは言えるのに自分だけ。他の人になりたい。生まれ変わりたい」。
 成長するにつれ、進路の悩みも出てくる。弁当店でアルバイトをしていたという高校生は「電話予約を受けなければならず自信がなくて逃げてしまいました」。「会社の面接は配慮してくれない」と話す子もいた。
 吃音と向き合い、周囲に自分の意見を伝えた子も。中学生の女子は、授業中に言葉が詰まった時、意見を言い終わらないうちに先生にまとめられてしまった経験を話した。「悔しかった。授業後、先生に『最後まで言わせて下さい』と言った。それ以来、先生はずっと待っててくれます」
 DVDは、吃音のある大人や子ども28人から小学生へ送るメッセージで締めくくられる。
 「吃音のある自分を嫌いになっちゃいけない」「隠さないで理解してもらおうという姿勢が大切」「私も吃音だから、心配とか困ったことがあったら助けてあげるね」
 北川さんは「僕も吃音の自分に絶望したことがある。簡単じゃないけど、何とかなるよ、生きてみようよ、と伝えたい」と話す。
 DVDは全3巻。作家重松清さんが自身の吃音のことを語り、子どもたちにメッセージを送るインタビューも収められている。市販はしないが、吃音の子たちが通う「ことばの教室」や、言語聴覚士のいる病院に実費で提供している。東日本大震災の被災地の「ことばの教室」には各県教委を通じて無償で送った。問い合わせは北川さん(090●1053●9388またはメールsky‐wind707@kvj.biglobe.ne.jp))へ。(岩波精)
 (以上、朝日新聞より引用)
      ■         ■
 吃音のことを知らなかったので、
 ちょっとネットで検索してみました。
 こんなに悩んでいらっしゃる方が多いとは、
 恥ずかしながら…
 まったく知りませんでした。
      ■         ■
 言友会という会があることも知りました。
 HPに書かれていた内容です。
 1966年に東京で発足した
 吃音(どもり)者のセルフ・ヘルプ・グループ(自助グループ)です。
 その後各地に言友会ができ、活動しています。
 幼児の5%に現れるという吃音。
 市長さんになった佐藤さんもいらっしゃいます。
 自分を嫌いにならないでください。

“吃音の自分嫌わないで”へのコメントを見る

医学講座

心配ない吃音_克服し市長に

 平成23年11月24日、
 朝日新聞、声の欄への投稿です。
 心配ない吃音_克服し市長に
 県議_佐藤征治郎
 (さいたま市岩槻区_72)
 「吃音(きつおん)の自分嫌わないで」(10日朝刊)に自分自身を重ねた。小学生時代、授業中に発言しようとしても最初の一言が出なかった。答えがわかっていないのに手を挙げていると思われやしないか悩んだこともあった。だがいじめに遭った記憶はない。むしろ人前で話したり歌ったりするのが大好きだったので、吃音なのに放送部に入って活躍した。
 中1の夏、ろうあ学校の吃音矯正教室に行った。約10日間、腹式呼吸をしながらゆっくり発音する練習をした。すぐには治らなかったが、継続したせいか高校入学時には気にならなくなり、高2の秋には校内の弁論大会で優勝した。
 長じて岩槻市議に立候補した際、街頭演説を聞いた母が「本当に征治郎か」と驚いた。さいたま市と合併する2005年までの7年間は岩槻市長を務めた。一時「過ぎるほどしゃべる」と言われたが、最近は加齢と共に横隔膜が縮んだらしく腹式呼吸を心掛けている。
      ■         ■
 私の知り合いの医師にも、
 言葉を出そうとすると…
 うまく出ない人がいます。
 腹式呼吸で治ることも…
 吃音矯正教室があることも、
 恥ずかしながら知りませんでした。
      ■         ■
 佐藤征治郎様の投稿を読んで、
 ぜひ吃音で悩んでいらっしゃる方に、
 知っていただきたいと思いました。
 吃音を克服して、
 市長さんなられたのは、
 ほんとうにすごいと思います。
 これからも県議会議員として
 長くご活躍ください。

“心配ない吃音_克服し市長に”へのコメントを見る

院長の休日

いい夫婦の次の日2011

 昨日、11月22日は…
 ♡いい夫婦の日♡でした。
 今日は…
 勤労感謝の日
 いい夫婦の次の日です。
 本間家は、
 残念ながら♡いい夫婦♡ではありません。
      ■         ■
 ♡いい夫婦♡だったのは…
 結婚してから…
 子どもが生まれるまでの数年間。
 それからは…
 父親と母親になりました。
 お医者さんの奥さんは、
 しあわせではありません。
 患者さん中心の生活なので母子家庭です。
      ■         ■
 子どもが小さい頃は…
 転勤が多かったですが…
 それなりにしあわせな家庭だったと思います。
 でも…
 ♡いい夫婦♡だったかは疑問です。
 よく夫婦喧嘩もしました。
 うちの奥さんは強いです。
      ■         ■
 いい夫婦の次の日は、
 これからの老後をどう過ごそうか…?
 …と悩んでいます。
 私57歳、
 妻55歳です。
 同年代のご夫妻には、
 とても仲が良い方たちもいらっしゃいます。
      ■         ■
 私は今さら♡いい夫婦♡も無理なので、
 おたがい、他人に迷惑をかけず…
 子どもにも迷惑をかけず…
 残った人生を送れればよいかなぁ~
 …と思っています。
 奥さんが郷ひろみさんのコンサートへ行くのも良いし…
 私は家で犬と遊んでいます。
 いい夫婦の次の日は…
 ◇健康な夫婦◇が理想です。

“いい夫婦の次の日2011”へのコメントを見る

医学講座

リフラップ軟膏

 毎年冬になると…
 風邪薬の宣伝が流れます。
 塩化リゾチームという成分が入った…
 風邪薬があります。
 卵白アレルギーの方には使えませんが…
 この塩化リゾチーム、
 よく効くお薬です。
 耳鼻科の先生もよく処方されます。
      ■         ■
 私が北大形成外科で研修医をしていた頃…
 この塩化リゾチームを軟膏にした薬の、
 臨床試験をしていました。
 当時は…
 KH101(けいえっちいちまるいち)という名前でした。
 この白い軟膏が、
 傷によく効きました。
      ■         ■
 卵白アレルギーの方には使えませんが、
 傷の治りが悪く、
 じくじくした部位につけると…
 よく治りました。
 当時は…
 手術後の治りが悪い傷や、
 やけどで治りが遅い部位に使いました。
      ■         ■
 この軟膏を塗ると…
 ガーゼに黄色い膿のような汁がつきます。
 一見、悪くなった?と誤解することがあります。
 臨床試験は、
 私の恩師である、
 大浦武彦先生と
 吉田哲憲先生が担当でした。
      ■         ■
 傷を治す軟膏は、
 形成外科が専門です。
 いろいろな軟膏を使い分けて…
 できるだけ早く治るようにします。
 卵アレルギーがあると使えませんが、
 リフラップ軟膏は30年経っても良い薬です。
      ■         ■
 傷の状態によっては、
 リフラップ軟膏以外の薬を使うこともあります。
 ご自分で判断せずに、
 専門の形成外科医に診ていただき、
 適切な軟膏を選んで使うことです。
 数種類をいっしょに使うこともあります。
 国家試験には出ませんが、
 臨床の現場では役に立ちます。


リフラップ軟膏

“リフラップ軟膏”へのコメントを見る

医学講座

乾燥肌にヒルドイドローション

 2007年2月12日の院長日記、
 ヒルドイドローションが、
 いまだにたくさんヒットしています。
 冬になると手がカサカサになって、ひどいときはひび割れたり、血が出たりする方がいらっしゃいます。
 皮膚の保湿機能が低下し乾燥しているためです。この「皮脂欠乏症」という病気に効果があるのがヒルドイドローションです。
 メーカーのマルホ㈱のHPによると、この薬の主成分である ヘパリン類似物質は、1949 年(昭和24 年)にドイツで発売されています。このお薬は高い保湿能を有し、血行促進・皮膚保湿外用剤として発売されました。日本国内ではマルホ株式会社が1958年8月(昭和33年8月)に輸入承認を取得して発売されました。2001年1月(平成13年1月)に、さらっとした使用感のヒルドイドローションが承認されました。
 私が医者になった昭和55年にはヒルドイド軟膏という軟膏しかありませんでしたが、その後、ローションができました。医者になりたての頃に、ヒルドイドをヒルロイドと処方箋に間違って書いて、先輩から叱られた思い出がある薬です。
 子供さんのアトピー性皮膚炎のお薬として処方された経験がある方も多いと思います。
 このヒルドイドローション、実は乳液の代わりに顔に塗るとお肌がツルツル・スベスベになります。私の正直な感想を言うと、3万円の高級乳液より効果があると思います。
 化粧品はどんなに高価な製品でも、薬事法という法律で入れてもいい成分が決められています。ですから、厳密に言うと外国製の高級化粧品でも、海外の免税品店で売っている商品と日本国内の商品は内容が異なる場合があります。
 がっかりするかも知れませんが、化粧品は夢を売る商品です。デパートの一階の一番立派な売り場でキレイなお姉さんが売っているので高いのです。中身の化学成分を価格に換算すると1/100の価値しかないと言われる製品もあります。
 逆に病院で処方する医薬品は医師免許や薬剤師免許がないと売れない製品もあります。化粧品とは入れてもよい成分が各段に違います。
 まれにお肌に合わない方もいらっしゃいますので、ご心配でしたら耳の後ろなど目立たない場所で一度試してからお顔につけてみてください。
      ■         ■
 ネットで検索すると…
 おばあちゃんの家に行ったら…
 病院から処方されたピンクのキャップの薬が…
 30本もあった…
 …という質問がありました。
 余っているなら、
 まず手などのかさかさにつけてみてください。
      ■         ■
 子どもさんのアトピー性皮膚炎の薬として、
 処方された経験もあると思います。
 保湿には…
 とても効果のあるお薬です。
 べとべと感も少ないです。
 血流を改善する効果もあります。
      ■         ■
 私たち形成外科医は、
 このお薬を…
 傷のケアーにも使います。
 肥厚性瘢痕・ケロイドの治療と予防という効果が承認されています。
 赤くなった傷に、
 少しずつ塗ると…
 次第に赤味が薄くなり…
 目立たなくなります。
      ■         ■
 ヒルドイドとキスマークという
 2009年9月1日の院長日記に書きましたが…
 キスマークは、
 皮下の出血斑(しゅっけつはん)です。
 ヒルドイドのヘパリン類似物質が、
 この出血斑に効きます。
 塗ってすぐに消えるのではありませんが…
 早く消えます。
 手術後の青たんにも効きます。
      ■         ■
 ヒルドイドローションは
 保険適応の医薬品なので、
 皮膚科や形成外科の他、
 内科や小児科などで…
 他のお薬と一緒にいただくことも可能です。
 乾燥肌の方は一度試してみてください。

ヒルドイドローション

“乾燥肌にヒルドイドローション”へのコメントを見る

医学講座

試験問題作成の難しさ

 どんな試験問題でも…
 良い問題を作るのは難しいです。
 小学校での、
 漢字の書き取りテスト。
 漢字にふりがなをつけるテスト。
 簡単なようですが…
 だれでもできる問題と、
 ちょっと難しい問題があります。
      ■         ■
 試験問題は…
 全員が100点満点でもだめで、
 全員が零点でもだめです。
 勉強した人と…
 勉強していない人が…
 公平に分けられる問題がベストです。
 作るのは難しいです。
      ■         ■
 国家試験の出題委員を見ると…
 学会でそれなりの立場にいる先生です。
 臨床家や研究者として…
 業績のある先生です。
 試験問題作成はどうでしょうか?
 私と同年代の先生もいますが…
 出題委員は憂うつだと想像します。
 私だったら、なりたくありません。
      ■         ■
 今の国家試験問題や、
 一部の大学の卒業試験問題は、
 すべて選択式です。
 マークシートに印をつける…
 センター試験のような方式です。
 31年前に受けた…
 私の時も同じでした。
      ■         ■
 受験生はご存じかどうかわかりませんが…
 問題を作成した側も…
 採点されます
 愚問を作ったり…
 設問に誤りがあると…
 コンピューターにチェックされます。
 他の問題がほぼ満点なのに…
 その問題だけ間違う受験生が多いと…
 問題が悪いと判定されます。
      ■         ■
 今までにも書いています。
 試験問題作成
 試験問題
 国家試験試験問題は、
 問題が漏れると困るので、
 限られた人数でつくります。
 相談もできません。
 作る方も苦労しています。
 がんばれ、受験生!

“試験問題作成の難しさ”へのコメントを見る

医療問題

今、医師国家試験を受けたら…

 私が札幌医大に入学した、
 1974年(昭和49年)春の医師国家試験合格率は…
 札幌医大が全国最低でした。
 北海道新聞に大きく出たのを記憶しています。
 良い医学教育?という…
 2010年7月31日の院長日記に書いています。
      ■         ■
 昔の医師国家試験は、
 看護婦の試験より易しい
 …と陰口をたたかれた時代もあったようです。
 その医師国家試験問題が、
 1974年に急に変わったそうです。
 傾向と対策が…
 札幌医大の先輩に届かなかったのが…
 全国再下位の原因でした。
      ■         ■
 私が医師国家試験を受けた…
 1980年(昭和55年)には…
 春と秋の2回、
 医師国家試験がありました。
 春に落ちても…
 秋に通れば、その年のうちに、
 お医者さんになれました。
      ■         ■
 今から思うと…
 のんびりした時代でした。
 札幌医大の私のクラスでは…
 全国の医学生有志が作った…
 情報網を利用して、
 国家試験対策をもらっていました。
 学生がお金を出し合って…
 当時はFAXで届いた情報を…
 コピーして配っていました。
      ■         ■
 国家試験問題は、
 厚生労働省から出題委員が決められ、
 夏までに作成するといわれていました。
 出題委員は各大学の教授が大多数です。
 昔は、
 出題委員の先生が作成した、
 過去の卒業試験問題などが…
 情報として配られました。
      ■         ■
 今のようにインターネットもなく、
 国家試験専門の予備校やテキストも少ない時代でした。
 私たちは、
 卒業試験の勉強と並行して、
 国家試験の勉強をしていました。
 テキストは…
 もっぱら厚い医学書でした。
      ■         ■
 今の医学生は、
 インターネットで東京の予備校の授業が聞けて…
 QB(クエスチョン・バンク)という…
 とても便利な本があります。
 この本の会社の社長さんが、
 麻酔科の先生とは知りませんでした。
 これだけ情報があっても…
 覚えるのは凡人の頭です。
      ■         ■
 頭の中が、
 たくさんの問題で…
 ごちゃごちゃになってしまいます。
 とにかく…
 ひたすら繰り返し覚えます。
 これから国家試験までは体力勝負です。
 私が今受けても絶対に受かりません
 覚えられる自信もありません。
 医学部を卒業しても、
 医師国家試験に落ちたらただの人です。
 日本の医療のためにがんばってください。

“今、医師国家試験を受けたら…”へのコメントを見る

医療問題

国家試験の意義

 医師国家試験や、
 看護師国家試験まで、
 あと3ヶ月です。
 実技試験はありません。
 模擬診察の試験もありません。
 ペーパーテストだけです。
      ■         ■
 この問題を間違ったら…
 他の問題ができていても…
 不合格になるという…
 地雷(じらい)と恐れられている問題があります。
 受験生の間では、
 地雷を踏まないようにと言われます。
      ■         ■
 医師国家試験2010という日記を、
 2010年2月12日に書いています。
 医師国家試験から…
 どんな試験を連想されますか?
 大学病院のような病院で…
 白衣を着た医学生が、
 厚生労働省の試験官から…
 問診の仕方…
 診察の仕方…
 縫合法の実際…
 などを細かくチェックされて…
 最後に合格はんこをいただく…
      ■         ■
 ここまでしなくとも…
 実技試験はある…?
 と思われている方も…
 多いのではないでしょうか?
 実際の医師国家試験は…
 膨大な量の問題を…
 センター試験のような試験会場で…
 疲れきった医学生が…
 自由な服装で受験しています。
      ■         ■
 私たちが30年前に受けた試験より…
 今の医師国家試験は格段に難しいです。
 医学の進歩とともに…
 こんなに覚えるの…?
 と…
 想像を絶する量の‘知識’を…
 とにかく覚えなくては…
 国家試験に合格できません。
 受験生はとにかく大変です。
      ■         ■
 過去問(かこもん)と言われる…
 過去の国家試験問題を…
 これでもか…
 これでもか…
 というくらい繰り返し覚えます。
 私の個人的な意見ですが…
 忍耐力テスト
 持久力テスト
 と言ってもいいくらい辛い試験です。
      ■         ■
 平均的な受験生は…
 半年以上の間…
 寝てる時以外は、
 とにかく勉強しています。
 大学の図書館とか…
 自習室と呼ばれる…
 クラブの部室のような部屋…
 を準備している大学もあります。
 (意外と学生に好評です)
      ■         ■
 実技試験は、
 今の国家試験制度では無理です。
 厚生労働省には、
 担当できる数の試験官がいません。
 私は(個人的に…)
 半年以上も…
 昼夜を問わず勉強して…
 膨大な量の知識を詰め込むだけの…
 医師国家試験を改善すれば…
 もっと‘お医者さん’の質が上がるのに…
 と思います。
      ■         ■
 看護師国家試験も同じです。
 実技試験はありません。
 接遇の試験もありません。
 ペーパーテストのみです。
 もちろん…
 医師国家試験にも、
 看護師国家試験にも、
 一般常識の試験はありません。
      ■         ■
 実際の臨床では…
 役に立たない知識でも…
 覚えなくては合格できません。
 覚えるには…
 何度もなんども繰り返すことです。
 私など…
 同じ問題を4回も5回も間違って…
 問題集にがたくさんつきました。
      ■         ■
 自分はなんて愚か者かと思いました。
 この経験が…
 慎重に対処するという、
 医療では最も大切な心がけに役立っています。
 受験生のみなさん、
 寒くなってきたので、
 体調に気をつけてがんばってください。

“国家試験の意義”へのコメントを見る

TEL 011-231-6666ご相談ご予約このページのトップへ