院長の休日
たらの芽2011
高須克弥先生が、
ブログで取り上げていただいた…
山形のたらの芽。
今年もさくらんぼさんから、
送っていただきました。
真冬に…
緑の贈り物。
それも美味しい!
最高です。
ありがとうございました。
■ ■
私は…
たらの芽の…
天ぷらが大好きです。
少しずつ…
何回もいただきました。
さくらんぼさんの…
お友だちの
佐藤さんが栽培されています。
■ ■
とてもきれいです。
野生のたらの木からは…
想像できません。
どうやって…
こんなに芽の部分だけ、
うまく切り取るのだろう…?
…考えてしまうほど…
立派なたらの芽です。
■ ■
雪の中から…
硬い芽を掘り起こして…
暖かいハウスで育ててくださったのでしょうか?
豪雪なのに…
とてもありがたくいただきました。
高須先生にも…
召し上がっていただき…
お元気になっていただきたいです。
犬の横にあるのがたらの芽のケースです
医学講座
手術後のトラブル
どんなに丁寧(ていねい)に手術をしても、
手術後のトラブルは起こります。
自分は名医なので、
手術後にトラブルなんてありません…
…という先生は信用できません。
トラブルが起こった時に、
どのように対処できるかが問題です。
■ ■
手術というのは…
生身(なまみ)の身体を切ります。
切ると必ず血が出ます。
治る過程で…
必ず腫れます。
程度の差はあるものの…
腫れない手術なんてありません。
■ ■
30年も形成外科医をやっていると…
さまざまなトラブルに遭遇しました。
若き日の自分が起こしたトラブル。
形成外科部長として勤務した病院で…
下の先生が起こしたトラブル。
医療事故報告書を書いたこともあります。
幸いなことに…
大事に至ったケースはありません。
■ ■
トラブルを避けるために…
心がけていることはたくさんあります。
一番、気をつけていることは…
自分が加害者になる可能性がある
…ということです。
ちょっとでも油断すると…
事故につながります。
■ ■
車の運転と同じです。
30年間無事故無違反でも…
死亡交通事故を起こす可能性はあります。
経験とともに…
どんな道路だと…
事故を起こしやすいかを知ります。
慎重に運転するようになります。
■ ■
医療や手術も同じです。
他の先生が起こした事故は…
自分も起こす可能性があります。
他の看護師さんが間違ったことは、
自分の看護師さんが間違うこともあります。
学会へ参加するのも…
新しいことを知るだけではありません。
友人の先生との情報交換も大切です。
雪道で転ばないように…
慎重に歩くのと同じです。
医学講座
手術後の移動
さくらんぼさんからいただいた、
コメントは正解です。
本間先生だからできた事で
普通の人が術後一日で
一人で、退院の荷物をまとめたりとか
飛行機に乗ったりしたら、
目に負担がかかるのではないでしょうか?
普通の方は術後1週間は
ビジネスホテルとかで
安静にしていた方がいいですよね。
■ ■
ふつうの人でしたら、
手術後に飛行機で札幌まで帰って…
抜糸の日にまた東京まで…
…というのはおすすめできません。
移動にともなって…
必ず目を使います。
冬には大雪で飛行機が欠航もあります。
■ ■
私は抜糸も札幌でしましたし…
同じ形成外科医ということで…
特別に許可していただきました。
通常は…
抜糸も同じ先生にしていただくのが…
この業界のルールです。
■ ■
札幌美容形成外科で手術をした方でも、
数時間で帰宅できる…
北海道内の方でしたら…
日帰りで手術をしています。
札幌→函館
札幌→帯広
札幌→釧路が診療圏です。
■ ■
乗り換え無しのJRの特急があります。
術後しばらくは…
クリニック内で安静にしていただきます。
腫れや出血を確認した上で、
帰宅していただきます。
札幌市内の方には、
タクシーをおすすめしています。
■ ■
目を開くと痛いです。
移動のこつは、
薄目を開けるだけ。
足元を見るだけ。
とにかく静かに静かに…
そっとお帰りいただきます。
車や列車の中では…
アイスノンベルトで冷やしていただきます。
これが…
腫れない秘訣です。
医学講座
手術日の付添
昨日の院長日記に、
さくらんぼさんからコメントをいただきました。
先生 お一人で手術受けられたのですか?
てっきり 奥様もご一緒にいかれて
「あなた、がんばって」 とか
手を握りしめ
手術室に入られたもの
…とばかり思っていたので、、、
■ ■
申し訳ございませんが…
30年前の新婚当時でも…
「あなた、がんばって」 は…
…なかったと思います。
うちの奥さんは、
ふつうの人です。
手術室なんて入ったら…?
血が怖いほうです。
■ ■
今は…
手術の後片付けもしているし…
手術室にも入っていますが…
聖路加国際病院のような大きな病院では、
家族が手術室に入ることは、
原則としてないと思います。
せいぜい手術室入口で…
ばいばいです。
■ ■
札幌美容形成外科では、
お一人でしたら…
手術室に入っていただき、
手を握っていただくこともあります。
お母さんに娘さんが付くこと、
娘さんにお母さんが付くこと、
…などがあります。
■ ■
ご主人に奥さんが付いたり、
奥さんにご主人が付いたり、
…は、、、
まずありません。
私たちの年代は、
だいたいお一人でいらっしゃいます。
その方が気楽だと思います。
■ ■
手術日の付添は、
手術後に迎えに来てもらったり…
何か買ってきてもらったり…
手術の後で…
身の回りのお世話をする方が…
ずっと感謝されます。
手術後にはいろいろな制限が出るからです。
■ ■
手術というのは怖いですが、
受けて回復すると、
楽になります。
回復にも時間がかかります。
それまでの間…
ゴミを出しに行くとか…
髪を洗ってあげるとか…
ちょっとしたお手伝いをして差し上げると…
とても感謝されると思います。
医学講座
手術後のシャンプー
私はきれい好きなおじさんです。
朝シャンはしませんが、
毎日シャンプーをします。
お風呂も大好きです。
2010年12月1日の手術日。
当日は、
朝早く起きて…
お風呂に入って…
シャンプーも朝しました。
■ ■
手術当日は…
お風呂にも入らず…
シャワーもしませんでした。
ただ…
じっとして…
目を冷やして寝ていました。
■ ■
翌日は…
東京→札幌へ帰って来ました。
ふだんは使わないタクシーに乗り…
聖路加国際病院から羽田まで行き、
飛行機の中でも…
アイマスクをして寝ていました。
新千歳空港まで、
奥さんに車で迎えに来てもらいました。
■ ■
札幌へ帰って来た日も…
お風呂も、
シャワーも、
シャンプーも、
しないで寝ていました。
目も結構腫れていました。
アイスノンベルトで冷やしていました。
■ ■
2日間もお風呂に入らないで…
シャンプーもしなかったのは、
インフルエンザで寝込んだ時くらいです。
考えてみると…
手術をしたので…
当然といえば当然です。
■ ■
手術から3日目になると…
少し腫れも落ち着いたので、
お風呂に入ってシャンプーをしました。
困ったのが、
シャンプーが目に入らないようにすることです。
目が大きくなったので…
気をつけないとシャンプーが入ります。
■ ■
手術前はシャンプーの後で、
手でまぶたを触って…
シャンプーをぬぐっていました。
手術後は…
これができません。
仕方がないので、
眉のあたりを押さえて…
そのままシャワーで洗い流しました。
■ ■
手術後しばらくは…
キズに触ると痛みがあります。
私ですら…
指では触れませんでした。
顔を洗う時も同じです。
痛いことをしてはダメです。
ぬらしてもOKですが…
そっと触るだけです。
そうするとキズはきれいに治ります。
医学講座
キズをぬらす
キズをぬらすと…
ばい菌が入ってしまうのでは…
…という心配をなさる方が、
いらっしゃいます。
手術後は…
抜糸するまでは…
キズをぬらしてはいけない?
…と信じている方もいらっしゃいます。
■ ■
キズをぬらしても、
大丈夫です。
野外の汚い水なら別ですが、
日本の水道水は、
安心です。
水でぬらして…
化膿するようなことはありません。
■ ■
擦り傷や…
やけどのようなキズは…
真水がしみることがあります。
このようなキズには、
生理的食塩水が有効です。
以前はドラッグストアで購入できたのですが、
最近は
コンタクト用品として販売されているようです。
■ ■
家庭でもつくることができます。
1リットルの水に9gの塩を入れます。
2リットルのペットボトルですと18gです。
家庭用の料理はかりでも大丈夫です。
塩を入れると…
水がしみなくなります。
浅いキズは…
こうして洗ってください。
■ ■
やけどに効く温泉などは、
おそらく生理的食塩水に近い濃度なのでは?
と想像します。
流水でキズをきれいに洗って…
そこに軟膏をつけると、
キズはきれいに治ります。
キズは濡らしても大丈夫です。
医学講座
キズの赤味をかくす
よく次のようなご質問があります。
メイクは…
いつからできるようになりますか?
キズの赤みをコンシーラーでかくして…
お気持ちはわかりますが、
キズの赤味をかくすメイクは、
キズによくありません。
■ ■
抜糸をする前から…
キズの上に…
こてこてに…
ファンデーションや…
アイシャドウを塗る人がいます。
■ ■
キズに塗っていいのは…
軟膏だけです。
こてこてに塗ったお化粧を…
落とす時が大変です。
どんなに気をつけても…
キズに力がかかります。
■ ■
せっかく…
くっついてきたキズが、
お化粧をして…
落とす時に、
力が加わってしまいます。
どんなにきれいに縫っても…
キズが台無しになります。
■ ■
最低限…
抜糸までは…
キズに塗っていいのは軟膏だけです。
頬とか、
眉とか、
口紅などはOKですが、
キズの部分はNGです。
■ ■
抜糸しても、
キズは完全にくっついていません。
完全にくっつくには…
3~6ヵ月もかかります。
その間に無理な力を加えると…
キズが目立ちます。
■ ■
ちょっとしたキズを気にする人に限って…
手術直後から安静を守っていなかったり、
お化粧でこてこてにしています。
キズの赤味をかくすのは、
医師や看護師の指示にしたがってください。
札幌美容形成外科では、
抜糸後に、
カバーマークオリジナルという…
化粧品をおすすめすることがあります。
■ ■
これは…
キズの赤味をかくすというより、
赤いキズに紫外線があたって…
色素沈着になることを防ぐためです。
カバーマークオリジナルは…
SPF50の遮光効果があります。
キズの管理は、
医師や看護師の指示に従ってください。
医学講座
キズの赤味
私の手術(2010年12月1日)から…
早いもので8週間です。
一見すると…
キズは目立ちません。
大竹先生のおかげです。
感謝しています。
ただ、赤味が目立つ時があります。
■ ■
風呂上りの時。
お酒を飲んだ時です。
お風呂に入ると、
全身の血流がよくなります。
血のめぐりがよくなると、
キズにも血が入ります。
赤味は血の色です。
■ ■
お酒を飲んでも…
血のめぐりがよくなります。
そうすると…
キズの中の血が増えます。
赤味が目立つのは…
キズがまだ治っていく経過なのです。
■ ■
動物の身体は、
自分でキズを治す力があります。
キズを治すには、
たくさんのエネルギーが必要です。
エネルギーを届けるのが、
血液です。
■ ■
キズが治ったように見えても、
手術から3~6ヵ月は、
まだ治っていないのです。
生体が、
キズを治そうとして、
たくさん血を使うので、
毛細血管が発達してキズが赤くなります。
■ ■
私のように…
一見すると治っているように見えるキズでも、
実は…
まだ治っていません。
ですから…
血管がたくさんできて、
キズをより強力にくっつけようとしています。
キズの赤味は自然の力です。
6ヵ月もすると目立たなくなります。
2011年1月24日
院長の休日
定年後は女房対策こそ重要
平成23年1月23日、朝日新聞朝刊、声の欄への投稿です。
定年後は女房対策こそ重要
無職_松永健_(岐阜県池田町 68)
定年後、何か一番変わるか。答えは女房とほとんど四六時中向き合っていることではないだろうか。女房との仲がうまくいかなければ毎日が悲惨である。定年後8年経った今、切実に感じるのは女房対策は見逃せない重要なことだということだ。
対策の第一は台所、掃除、洗濯、買い物など日常生活はとうていかなわず、「家来」にならざるをえない。だから、この分野では決して逆らわない方がいい。もし「どうしてもこれが食べたい」と思った時は、自分で台所に立つことだ。できれば、食材の仕入れから皿洗いまで全部、自分でやった方がいい。
第二に、小遣いは家計費からもらわない方がいい。もらえばますます監視され、従属的になるだけだ。その日のために、現役時代からちびちびとためておくことだ。もちろん、「へそくり」の額は知られてはならない。
第三の対策は、けんかにならないようにすることだ。その秘訣は会話で「NO」という否定語を少なくすることだ。つまり相手を受容するのだ。生活でどちらが正しく、どちらが間違っているということはないのだから。
(以上、朝日新聞より引用)
■ ■
人生の先輩、松永様の…
貴重なお言葉を…
しっかりと受けとめました。
しいて言わせていただくなら…
定年前も…
女房対策は重要です。
■ ■
開業してからというもの…
毎日、奥さんといっしょです。
出張も当直もなくなりました。
家庭でも…
職場でも…
いっしょは大変です。
■ ■
ご夫婦とも医師で、
いっしょのクリニックで、
仲良く開業している先生がいます。
正直なところ…
すごいと思います。
さくらんぼさんのお宅も…
すごいです。
■ ■
投稿者の松永様のお言葉…
相手を受容する
生活でどちらが正しく
どちらが間違っているということはない
とても貴重なアドバイスです。
■ ■
本間家は…
今年、結婚して30年です。
何度も危機がありました。
30年前は最高だと思っていたのですが…
これからは…
お互いにぼけないで…
他の人に迷惑をかけないようにして…
生きていきたいと考えています。
昔の記憶
雪で遊ぶ
私は生まれも育ちも北海道です。
雪国の子どもは、
大雪(おおゆき)でも…
晴れた日には外で遊びます。
犬も…
子供も…
雪が大好きです。
■ ■
ふわふわの新雪(しんせつ)はやわらかで…
転んでも痛くありません。
吹雪(ふぶき)の日は家の中ですが、
晴れると外遊びをします。
私は山で育ったので、
よく裏山へ行きました。
■ ■
私が育った昭和30年代は、
日本の高度成長期です。
テレビもまだ普及していません。
一日の放送時間も限られていて、
放送していない時間帯には、
テストパターンという、
丸い画像だけが流れていました。
■ ■
今から思うと、
丘のようなところに、
小さなスキー場がありました。
小学校~大学まで、
冬にはスキー授業がありました。
徒歩のスキー遠足もありました。
■ ■
私と弟は、
よく雪穴を掘って、
雪の洞窟を作っていました。
小さな基地でした。
そこへ…
つららを集めてきたり…
雪玉(ゆきだま)を作ったりしました。
■ ■
お金がかかることはできませんでしたが、
雪を利用して、
子供ながら遊んでいました。
雪は大変ですが、
北国には、
雪で遊ぶ知恵がありました。
でも…
この年齢になると…
春が早く来てほしいです。
山形のさくらんぼさんへ
豪雪のお見舞いを申し上げます。
昔はこんなソリで遊んでいました
2007年11月12日院長日記