医学講座

第5回国際美容外科学会⑤

 今回の学会発表で、
 今までとは違った発表がありました。
 ‘先生の奥様のご発表’です。
 Hopping Steven先生は、
 ワシントンで開業していらっしゃる、
 超ベテランの美容外科医です。
 先生の奥様が、
 Julia様です。
      ■         ■
 奥様のご発表のタイトルは、
 The 2008 Cosmetic Surgery Practice:
 Office Challenges and Solutions.
 高須先生の日本語訳が、
 最新式美容外科クリニック経営:
 あっという間に成功する開業術でした。
 私が日本語訳とつくると、
 米国の美容外科2008
 経営の問題点とその解決法
      ■         ■
 高須先生のネーミングの方が、
 ずっと魅力的な内容に聞こえます。
 さすがは、‘プチ整形’を発明した先生です。
 名前はともかく、
 発表内容はとても示唆に富んでいました。
 素晴らしいものでした。
 世界中のたくさんの聴衆が聴いていました。
 米国のワシントンですら…
 美容外科の競争はとても激しいそうです。
      ■         ■
 クリニック成功の秘訣は、
 スタッフにかかっています。
 ‘お客様’
 いかに安心感を与え、
 よい第一印象をもっていただけるか?
 それは、
 最初の問い合わせの電話で決まります。
 第一印象は、
 一度しか与えられない。
 その第一印象でいかに信頼を得られるか?
 まず、電話応答が大切だと…
 Julia様は強調されました。
      ■         ■
 食事を摂りながらの、
 電話応対はダメ
 チューイングガムもダメ
 当たり前のようで、
 なかなか実践するのは大変です。
 クリニックの中も…
 常に清潔で快適に!
 枯れた花や植物があってもダメ
 さっそく、
 休診中に植物が枯れていないかチェックしました。
 世界中どこへ行っても、
 経営者は大変なようです。
 他にもためになるお話しがたくさんありました。


Hopping Steven先生


奥様のJulia
学会HPより引用

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医学講座

第5回国際美容外科学会④

 学会は昨日で終了しましたが、
 今日は、西新宿の神奈川クリニックで、
 ライブサージェーリーがありました。
 中国や韓国の学会では、
 ライブサージェリーが盛んです。
 手術を実際に見学して、
 その場で討論をするやり方です。
 とても勉強になりますが、
 実施するのはとても大変なことです。
      ■         ■
 まず、患者さんに、
 協力していただかなくてはできません。
 大勢の前に出てもよい。
 ‘実験台?’になってもよい。
 という方を見つけるのが大変です。
 術者と患者さんの、
 強い信頼関係がなければ実現できません。
 手術室には、
 大勢は入れないので、
 隣室でビデオで見学しました。
      ■         ■
 今日の最初のライブサージェリーは、
 名古屋の鶴舞公園クリニック
 深谷先生でした。
 深谷先生は、
 糸を使った若返り手術がお得意です。
 元は国立病院で
 アトピー性皮膚炎などを治療していた
 皮膚科の先生でした。
      ■         ■
 深谷先生の患者さんは、
 先生のクリニックの職員の方でした。
 年齢を聞いた会場の先生から、
 『若い!』
 と感嘆の声が上がりました。
 実際の年齢よりも、
 10歳以上、若く見える方でした。
 この方は、
 先生の患者さんでもあり、
 すでに糸の手術を受けていらっしゃったので、
 若く見えたのだと思います。
      ■         ■
 深谷先生は、
 昨日も発表されました。
 驚いたことに、
 日本語、
 英語、
 ロシア語、
 の3ヵ国語で発表されました。
 もちろん、
 発表資料(パワーポイントというPC)の画像も、
 言葉も3ヵ国語でした。
 録音とか通訳以外で、
 3ヵ国語を聴いたのははじめてでした。
      ■         ■
 ロシア語で発表なさったのは、
 座長をなさっていた、
 APTOSの発明者である、
 スラマニーチェ先生が、
 ロシア人だからです。
 ロシア語が出て、
 感激していらっしゃいました。
 今日のライブサージェリーでも、
 スラマニーチェ先生から
 適切なコメントがありました。
      ■         ■
 午後のライブサージェリーでは、
 高須克弥先生の、
 ランチタイムにできる若返り手術
 がありました。
 高須先生が、
 昨年11月に自ら受けられた手術です。
 耳の前を少し切って、
 たるんだ皮膚を引き上げる手術でした。
 会場のペルー人の先生が、
 ランチタイムより短い時間でできるので、
 コーヒーブレイクでできる手術?
 と名前を変えたら?
 と言われるほど、手早い手術でした。
      ■         ■
 高須先生の患者さんも、
 長年のお付き合いがある方とお見受けしました。
 実年齢は不詳ですが、
 20歳近く若く見えるとのことでした。
 中国や韓国の先生が、
 熱心に聴いて質問していました。
 患者さんが、
 会場にいらしてくださり、
 実際にキズを見せてくださいました。
 高須先生との強い信頼関係を感じました。
      ■         ■
 他に、神奈川クリニックの、
 伊澤先生と峰岸先生の手術がありました。
 神奈川クリニックのご協力で、
 ライブサージェリーが実現できました。
 院長の山子先生、
 会場や食事、
 コーヒーや飲みものまで
 準備してくださった、
 神奈川クリニックのスタッフの皆様に、
 心から感謝いたします。
 とても有意義な3日間でした。

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医学講座

第5回国際美容外科学会③

 今日は、6:00前に起床して、
 7:40からのモーニングセミナーに参加しました。
 モーニングセミナーとは、
 正規の学会の前にある、
 朝の勉強会です。
 テーマは最新式の脂肪吸引です。
 VASERという
 超音波を利用した脂肪吸引システムです。
      ■         ■
 南米のコロンビアで、
 この器械を開発し、
 今はアメリカに移住して、
 開発と販売をしている形成外科の
 HOYOS先生が、講演なさいました。
 ミケランジェロの彫刻
 という名の脂肪吸引です。
      ■         ■
 とにかく素晴らしい脂肪吸引でした。
 筋肉の形がわかるほど、
 脂肪が無くなっていました。
 日本人で施術を受けた第一号が、
 なんと高須克弥先生でした。
 米国からいらしたミラード先生と
 息子さんのお嫁さんである
 高須けい子先生が執刀されました。
      ■         ■

 高須先生は、
 1982年にフランスのフルニエ先生のクリニックで
 はじめて脂肪吸引をご覧になったそうです。
 その後、日本に脂肪吸引を導入され、
 積極的に脂肪吸引をなさっていらっしゃいました。
 脂肪吸引の特許も取得されました。
 先生ご自身も…
 いままでに、
 さまざまな脂肪吸引を受けられたそうです。
 残念ながら、今までの脂肪吸引では、
 ぽっこりと出たお腹を引っ込めるまでには、
 到達しなかったそうです。
      ■         ■
 ところが、
 今回は、
 本当に、
 筋肉の形が出ていました。
 今までの脂肪吸引とは、全く違いました。
 手術後のケアーも大変そうでしたが、
 思わず目が点になりました。
 この最新式脂肪吸引は、
 日本では高須クリニック他、
 ごく限られた施設でだけで
 手術が受けられるそうです。
      ■         ■
 特殊な技術を要するので、
 トレーニングを受けた先生にしか、
 器械を販売しない方針と伺いました。
 安全のためには、
 一番よい方法だと考えます。
 札幌美容形成外科では、
 導入予定はございません。
 ご希望の方には、
 高須クリニックをご紹介いたします。
      ■         ■
 夜は、
 神奈川クリニックの、
 山子大助先生が主催してくださった、
 会員懇親会が、
 銀座のケントスという
 ライブハウスでありました。
 山子先生と高須先生の踊りを拝見しました。
 とても楽しく充実した一日でした。
 明日は、
 神奈川クリニックで
 手術のデモンストレーションがあります。


高須克弥先生
銀座みゆき通り美容外科
水谷和則先生より

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医学講座

第5回国際美容外科学会②

 今日から
 第5回国際美容外科学会がはじまりました。
 午前8:00から受付開始。
 8:45から高須克弥先生の
 ご挨拶がありました。
 学会はABCの3会場に分かれています。
 一人で全部を聴くことはできないので、
 私が行かない会場へは
 家内に行って聴いてもらいました。
      ■         ■
 日本人よりも、
 外国人の方が多い印象です。
 学会での公用語は英語です。
 高須先生のご挨拶も英語でした。
 日本人同士で話す時は、
 もちろん日本語ですが、
 韓国の先生と話す時も、
 中国の先生と話す時も英語です。
 英語の重要性を再認識しました。
      ■         ■
 今回の学会で印象に残ったこと!
 韓国の美容外科の技術レベルが高い!
 はっきり言って、
 安売り競争をしていると…
 日本は韓国に負けます。
 (もう、負けているかもです?)
 私が眼瞼下垂症に行っている、
 小切開による眼瞼形成術があります。
 今日、発表された、
 韓国のChoi先生の結果は、
 とてもキレイで、
 発表内容も素晴らしいものでした。
      ■         ■
 Choi先生はもともと眼科の先生です。
 韓国では眼科の先生で、
 眼の形成外科を専門にしていらっしゃる
 エキスパートの先生が多数いらっしゃいます。
 Choi先生は、
 韓国のカトリック医科大学の臨床教授です。
 発表内容は、
 米国の学会で発表してもよいくらい、
 レベルの高いものでした。
 発表後に先生とお話しをしました。
 私のことを覚えていてくださいました。
      ■         ■
 フェイスリフトの発表もたくさんありました。
 インドのVijay先生の発表が素晴らしかったです。
 よい発表をすると、
 世界中の先生から活発に質問があります。
 私はインドの美容外科を見直しました。
 とても、ハイレベルです。
 Vijay先生のご発表は、
 口角やアゴ・首から、
 細い管で余分な脂肪を吸って、
 すっきりさせ、
 その脂肪をホホに注入する手技でした。
 とても良くなっていました。
 これから普及する手術だと思います。
      ■         ■
 夜は、会長招宴会でした、
 最後に郷ひろみさんのショーが
 約1時間ありました。
 家内は私と知り合う前から、
 郷さんのファンだったそうです。
 とても楽しそうに聴いていました。
 こんなに素晴らしい学会を開いてくださった、
 高須克弥先生に感謝いたします。
 会場では、
 先生の奥様、
 ご子息、
 お嫁さん、
 お孫さんを拝見しました。
      ■         ■
 奥様の内助の功があり、
 家庭が円満だから、
 このような学会を開催できるのだと思います。
 明日も朝から学会があります。
 とても充実した一日でした。


高須克弥先生


APTOSの発明者スラマニーチェ先生

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医学講座

第5回国際美容外科学会①

 明日から、東京のホテルニューオータニで、
 第5回国際美容外科学会が開催されます。
 今から8年前の2000年に、
 第3回国際美容外科学会が、
 今回と同じ、
 ホテルニューオータニで開催されました。
      ■         ■
 当時、私は札幌医大形成外科の講師をしていました。
 高須先生が、
 ニューオータニで国際美容外科学会を開催していたのと、
 ほぼ同時期に、
 ニューオータニから少し離れた、
 都市センターホテルで、
 同名の国際美容外科学会が開かれていました。
 こちらの学会は、
 形成外科系の国際美容外科学会でした。
      ■         ■
 残念なことですが、
 世界中で、
 形成外科系と
 非形成外科系の
 美容外科学会があり、
 どこの国でも仲が悪い傾向にあります。
 私も、2000年の国際美容外科学会は、
 形成外科系にだけ参加しました。
      ■         ■
 今だから白状しますが、
 高須先生の学会会場の前まで行きました。
 形成外科系の国際美容外科学会が、
 質素な学会であったのに対し、
 高須先生の国際美容外科学会は、
 絢爛豪華でにぎやかでした。
 受付の華やかさを見て圧倒され、
 学会に入ることはしませんでした。
      ■         ■
 現在、日本の美容外科学会では、
 形成外科系と非形成外科系が、
 少しずつ仲良くなろうとしています。
 高須先生は形成外科専門医ですし、
 ご子息の幹弥先生も、
 形成外科学で医学博士の学位を取得された
 形成外科専門医です。
      ■         ■
 今でも、高須先生に批判的な形成外科医もいます。
 批判的な先生は、
 高須先生がTVに出演したり…
 マスコミで取り上げられたりしている、
 表の部分だけを見て批判しているように思います。
 私は、
 高須先生こそ、
 自分で何度も自分の体にメスを入れ、
 美容外科が本当に好きな、
 真の美容外科医だと尊敬しています。
      ■         ■
 今回の学会にも、
 APTOS(アプトス)を発明した、
 Sulamanidze(スラマニーチェ)先生がいらっしゃいます。
 高須先生の大のお友だちです。
 今晩の飛行機で東京へ行き、
 月曜日まで勉強してきます。
 今月末に私を招待してくださった、
 韓国のJung(ジョン)先生もいらっしゃいます。
 明日、土曜日の夜には、
 郷ひろみさんのショーもあります。


高須先生と郷ひろみさん

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医学講座

手あれと手袋②

 私たちヒトの手は、
 たくさんのことをします。
 ものをつくるのも手。
 字を書くのも手。
 自分自身で、
 食事をするのも手。
 お化粧をするのも、
 歯をみがくのも、
 顔を洗うのも手です。
      ■         ■
 2007年10月28日の日記に
 『手のぬくもり』を書きました。
 私たちの手は実に精密に作られています。
 手の構造を見ると、
 手のこう(手背側)と
 手のひら(手掌側)では、
 皮膚の厚さや構造がまったく違います。
 手のこうの皮膚は薄く、
 手のひらの皮膚は厚いのです。
 手のひらの皮膚と同じ構造は、
 足の裏の皮膚です。
      ■         ■
 体重を支えて歩くために、
 足の裏の皮膚は
 厚く固くなっています。
 手のひらの皮膚も
 いろいろなものを持ったり、
 触ったりするために、
 厚く丈夫につくられています。
      ■         ■
 同じヒトの手でも、
 重いものを持ったり、
 包丁で固いものを切る
 作業をするヒトの手は、
 鍛えられて丈夫になります。
 手を見るとその人の人生がわかります。
      ■         ■
 昔から…
 トイレに行ったら手を洗う!
 外から帰ったら手を洗う!
 とにかく、
 私たちは子どもの頃から、
 よく手を洗うように躾け(しつけ)られます。
 院内感染で、
 MRSA(メチシリン耐性黄色ブドウ球菌)などを、
 患者さんから患者さんへ移すのも、
 私たち医療従事者の手が原因といわれます。
 そのため、
 手洗いやグローブの着用を指導されます。
      ■         ■
 皮膚が強い人と弱い人がいます。
 山には、ウルシという植物があります。
 ウルシオールという成分が含まれ、
 これが原因で皮膚炎を起こします。
 子どもの頃に山に行くと、
 必ず、これに触ってはダメと教えられます。
 ふだん、食べているものでも、
 手で触ると皮膚炎になるものもあります。
 日本皮膚科学会HPには、
 シソ(オオバ)による手の皮膚炎が
 掲載されています。
      ■         ■
 手はいろいろなものに触るので、
 炎症を起こしやすい部位の一つです。
 原因となる物質に触れないことが、
 一番よい対策です。
 そんなこと言ったって無理!
 と叱られそうです。
 主婦が
 炊事や洗濯をしないわけにはいきません。
      ■         ■
 ネットで‘手あれ’と検索すると、
 たくさんのサイトが出てきます。
 ハンドクリームやオイルの宣伝もあります。
 私がおすすめする、
 手あれ対策は、
 手を洗い過ぎない!
 石鹸を使いすぎない!
 軟膏やクリームで手を守る!
 です。
 症状が強い方は、
 必ず信頼できる皮膚科専門医
 を受診なさることです。
      ■         ■
 高価なハンドクリームだけがよいのではありません。
 何も添加物が入っていない、
 白色ワセリンという薬があります。
 ベトベトするのが難点ですが、
 これで皮膚表面を保護することで、
 かなり楽になります。
 ニオイもないので食品製造の方も安心です。
      ■         ■
 皮膚科へ行くほどでもない方は、
 市販のハンドクリームもよいと思います。
 一日、一回多量に塗るよりは、
 薄く何回か塗る方がよいです。
 私は、皮膚科専門医ではありませんので、
 ご相談いただければ、
 信頼できる皮膚科専門医をご紹介いたします。
 まみ子師長さん、
 これでよろしいでしょうか?

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医学講座

手あれと手袋①

 さくらんぼさんからご質問をいただきました。
 手荒れと手袋の関係です。
 私たち医療従事者(特に手術をする分野)は
 必ず手袋をします。
 手術室勤務になった看護師さんは、
 手洗いという手の消毒を
 毎日、何回もすることになります。
      ■         ■
 手術をする外科系医師も同じです。
 医師と看護師の違いは、
 手洗いの頻度です。
 総合病院や大学病院では、
 手術日が診療科によって決まっています。
 そのため、
 医師が手洗いをするのは、
 多くて週に3日程度です。
 病院では、
 手術室の看護師さんが、
 一番、手を荒い、
 手袋をつけることになります。
      ■         ■
 手あれには、
 もともと個人差があります。
 アトピー肌の方や
 アレルギー体質の方は、
 手も敏感で、
 大部分の方が何ともない、
 ふつうの手術用手袋で、
 手が真っ赤になる人もいます。
      ■         ■
 私は診察したことも、
 自分で経験したこともありませんが、
 アナフィラキシーといって、
 手術用手袋をしただけで、
 ショックになって倒れた人も
 報告されています。
 TV番組のERで
 題材となったこともあります。
      ■         ■
 これらのアレルギーは、
 ゴム手袋のゴムに含まれる、
 ラテックスという物質に対するアレルギーです。
 手袋以外に、
 コンドームなど、
 ゴムを使った製品に触れることにより、
 アレルギーを起こします。
 こういう方は、
 ラテックスフリー(ゴム無し)の製品を使用すると
 アレルギーが防げます。
      ■         ■
 医療用には、
 低アレルギーの製品。
 ラテックスフリーの製品など、
 ゴムアレルギーの方にも使える製品があります。
 ところが…
 ラテックスフリーでも、
 手が赤くなる人がいます。
      ■         ■
 手袋には、
 すべりをよくするために、
 タルクという粉を使用します。
 主成分は鉱物の粉のようです。
 日本薬局方という
 薬事法に定めた製品があります。
 この粉に対するアレルギーもあります。
 アレルギーの先生は、
 さくらんぼさんのように
 綿の手袋に重ねたりします。
      ■         ■
 作業用の手袋には、
 内面に抗菌剤などの物質が含まれることもあります。
 この抗菌剤にアレルギーを起こす人もいます。
 結論をいうと、
 アレルギーで手があれる人は、
 自分に合った製品を見つけるまで、
 何回も試行錯誤を繰り返して、
 一番、反応の少ない手袋を見つけるのです。
 価格が高い製品がよいとも限りません。
 明日は、
 手あれに対する、
 手のケアーについて解説します。

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昔の記憶

矢野先生の想い出

 毎年、秋になると受験生の頃を思い出します。
 矢野雋輔(やのしゅんすけ)先生は、
 私が高3の秋から受けた、
 予備校の夜間ゼミでお世話になりました。
 医学部を目指していましたが、
 成績は低迷。
 とても…
 現役合格できるレベルではありませんでした。
      ■         ■
 当時の高校では、
 生物は一年生で履修しました。
 生物は好きでしたが、
 模試の成績は…
 いま一つ…
 パットしませんでした。
 北海道新聞の広告か何かで、
 桑園予備校という予備校が、
 夜間ゼミを開講するというのを知りました。
      ■         ■
 親に頼んで、
 この夜間ゼミを受講しました。
 当時は、
 夏期講習や冬期講習など、
 札幌にあった、
 札幌予備学院(現、河合塾札幌校)と
 桑園予備校(現在はありません)
 の2校が
 現役受験生向けの講習を開いていました。
      ■         ■
 当時の私の家は裕福ではありませんでした。
 父親は夕張で単身寮生活。
 母親は生命保険の外交員をしていました。
 贅沢(ぜいたく)はしていませんでしたが、
 子どもの教育費だけは、
 何とか捻出してくれていました。
 西高の授業が終了した後で、
 バスで予備校へ通学しました。
      ■         ■
 授業は17:00開講。
 19:00までの2時間でした。
 矢野先生の授業(講義)は、
 あっという間に2時間が過ぎました。
 今でも先生の顔、声、授業内容を
 とても鮮明に覚えています。
 授業は
 入試に出る生物100というタイトルでした。
 桑園予備校には、
 当時としては最新鋭のコンピューターがありました。
 先生は、
 このコンピューターで過去の入試を分析。
 入試に出る生物100を抽出し、
 その講義をしてくださいました。
      ■         ■
 講義内容は素晴らしく、
 培風館(ばいふうかん)という会社の、
 生物精義という参考書以上の内容でした。
 私が不得意だった、
 生物の分類も、
 (生物の)名前は
 お経(きょう)のように…
 何度も口に出して、となえて… 
 覚えるしかありません…
 トイレに紙を貼って覚えなさい!
 とご指導していただきました。
      ■         ■
 原索動物(げんさくどうぶつ)例えば…
 ギボシムシ(現在は半索動物に分類)
 ホヤ
 ナメクジウオ
 と今でもスラスラ出てきます。
 矢野先生の夜間ゼミのおかげで、
 私は冬の校内模試で、
 生物が一番になりました。
 後にも先にも、一番をとったのは
 この生物だけでした。
 一浪して予備校時代にも、
 札幌予備学院で先生にお世話になりました。
      ■         ■
 人間とは不思議なもので、
 それまでダメだった私が、
 矢野先生の生物の講義のおかげで、
 他の科目の成績まで伸びました。
 いま、こうして医師免許を取得し、
 医師として生活できるのも、
 矢野先生と出会ったからだと…
 一度も忘れたことはありません。
      ■         ■
 残念なことに、
 矢野先生がお亡くなりになったと、
 私の日記を読んだ方から
 お知らせをいただきました。
 先生がお亡くなりになっても、
 私や予備校でお世話になった、
 医師仲間は、
 生涯、先生のことを忘れません。
 同期と合った時にも、
 矢野先生の想い出を話すことがあります。
 矢野先生、
 本当にありがとうございました。
 合掌

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昔の記憶

ボーナスの想い出

 世の中は不景気です。
 今年の冬のボーナスは?
 どうなるだろう…?
 と心配な方は少なくないと思います。
 私が北大病院の研修医だった…
 約30年前のことです。
 当時の私の給与は、
 日給(時給ではありません)約3,300円。
 一ヵ月働いていただいたお給料は、
 99,000円程度で10万円になりませんでした。
      ■         ■
 もちろんボーナス(賞与)はありません。
 国家公務員(文部教官)である、
 助手の先生までは賞与がありました。
 助手になれたのは、
 卒後15年以上経過した、
 上から4人目の先生まででした。
 それ以下の非常勤職員は、
 日給月給制でした。
      ■         ■
 私が入局した年の、
 ボーナス支給日のことでした。
 いつものように上の先生について、
 朝から外来勤務をしました。
 その日も混んでいました。
 終わったのは14:00近くでした。
      ■         ■
 当時、医局長で講師だった、
 ‘杉さん’こと…
 杉原平樹(すぎはらつねき)先生が、
 『ご苦労さん!』
 『一生懸命働いてくれたのに、』
 『ボーナスもなくて申し訳ないなぁ~』
 『今日はボーナスが出たから』
 『お昼をごちそうするょ』
 と北大病院前の、
 ‘そば切り’というお蕎麦(そば)屋さんへ
 連れて行ってくださいました。
      ■         ■
 当時の研修医の昼食は、
 北大病院協済会の食堂か、
 医学部にあった、
 北大生協の食堂が定番でした。
 北大病院の
 道路をはさんで向かい側には、
 ラーメン屋さん、
 お蕎麦屋さん、
 お寿司屋さん、
 などがありましたが、
 めったに行くことはありませんでした。
      ■         ■
 『何でも好きなものを頼んでいいぞ!』
 『俺ができることは、これ位だけどなぁ~』
 と杉原先生のありがたいお言葉。
 さすが体育会系、元野球部です。
 私たち研修医3人は、
 『先生、本当に何でもいいんですか?』
 『それじゃぁ、いただきます!』
 と…
 ふだんは食べられない、
 大きなエビがついた、
 1,400円もした
 天ざるソバを注文しました。
 しかも大盛りでした。
 そのエビ天の美味しかったこと!
 ボーナス時期になると、
 ボーナスをいただいた想い出よりも、
 ボーナスが出なかった時代を思い出します。


北大病院前の
お蕎麦屋さん

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未分類

本日休診

 この日記をはじめてから、
 2年が経過しました。
 昨年も‘記念日’である、
 10月22日を忘れて通り過ぎ…
 今年も気付くと通り過ぎていました。
 私が忘れると…
 家族(家内は読んでいません)も
 職員も忘れて通過してしまいました。
      ■         ■
 365日、一日も休まずによく続けたと、
 われながら感心しています。
 最初のうちは…
 アクセス数の伸びが励みでした。
 そこそこ書く材料もありました。
 さくらんぼさんが、
 コメントをくださるようになってからは、
 さくらんぼさんのコメントが励みになりました。
 最近は、
 函館の看護師さん
 励ましてくださっています。
 他にも、コメントを通じて、
 たくさんの方に励ましていただいています。
 本当にありがとうございます
      ■         ■
 たまには、本日休診にして、
 お休みしようかなぁ~?
 と思うこともありました。
 でも、なんとか毎日続けています。
 私のように一人でクリニックを経営していると、
 風邪で休むこともできません。
 あの札付きの軟弱児だった私が、
 よく休まずに続けているものだと思います。
      ■         ■
 いくら、所得保障保険に入っていても…
 自分が病気になったり、
 ケガをすると、
 困るのは自分であり、
 お客様にも迷惑をかけてしまいます。
 私はビールもコップ一杯しか飲みませんし、
 健康管理には、
 気をつけているつもりです。
      ■         ■
 一番重要なのは、
 仕事をするぞ!という気持ちであり、
 頑張るぞ!というファイトです。
 このやる気を持続させるのが、
 実に難しいと思います。
 さくらんぼさんは、
 今日も寒い中、
 リンゴの収穫でお忙しいのだろうなぁ…
 さくらんぼさんも頑張っているのだから、
 自分も頑張らなきゃなぁ…
 と考えて仕事をしています。
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 世の中は不景気で、
 どちらを向いてもイイことはありません。
 美容外科業界にも、
 不景気の嵐が押し寄せています。
 私は、どんなに不景気になっても、
 人間のキレイになりたいという
 願望が消えることはないし、
 一度キレイになる
 それまでとは、
 180度違った世界が見えるようになります。
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 確かな技術で、
 よい製品を提供すれば、
 その店は絶対に潰れないというのが、
 私の信条です。
 クリニックも、
 果樹園も、
 弁護士さんも、
 同じだと思います。
 さくらんぼさん
 明日も頑張りましょう!

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