医学講座

セカンド・オピニオン

 さくらんぼさんから
 セカンド・オピニオンについてご質問をいただきました。
 セカンドオピニオンは大学病院や総合病院でも、
 保険外の自由診療で…
 料金も数万円と高額のところが多いようです。
 私は、有名な教授や准教授だけが、
 セカンド・オピニオンを求める相談相手として、
 適しているとは思いません。
      ■         ■
 身近に自分が信頼できる‘先生’を持つことが、
 一番頼りになることだと思います。
 よい先生には、
 よい先生のネットワークがあります。
 高いお金を払って、
 有名病院の先生に意見を求めるだけが、
 正しいセカンド・オピニオンの求め方ではないと、
 私は考えます。
      ■         ■
 次にご紹介する文章は、
 私が札幌医大形成外科に在籍していた時にいただいた、
 貴重な文章です。
 私の生涯の財産として大切にしているものです。
 ネットで検索することもできますので、
 実名を入れたまま公開させていただきます。
 文中のS市立病院は市立札幌病院。
 ベテラン医師は院長の吉田哲憲先生です。
      ■         ■
第19回「心に残る医療」私の体験記コンクール
平成13年3月2日表彰式、記念パーティー(於・帝国ホテル)
入選作品 佳作
「セカンド・オピニオン」
中田ひさえ(38)
札幌市・主婦
 医師の診断に異議申し立てをする事はなかなか難しい。医学に関して全くの素人は、素直に診断に従うしかないのだ。では、医師の診断に「それ以外の考え方はありませんか」と尋ねるならどうだろう。ある医師は、「私に何か文句があるのか」と怒るかもしれない。ある医師は、「そう思うなら、ヨソへ行けば」と突きはなすかもしれない。しかし私の出会った医師は違っていた……。
 ことの起こりは今年六月、七歳の娘のわきの下にできた、小さなできものだった。「ママ、何かプチッとしたものがあるの」「大きなニキビみたいね。痛い?」「別に痛くないけど、何か気になるんだ」。近所の皮膚科で診てもらい、気になるなら取りましょう、という事になった。「まあ取った方が、その組織を調べて、良性のできものかどうか確認もできますしね」。医師のその言葉がやけに耳に残り、ひどく不安な思いにとらわれた。
 切除は局所麻酔で三十分ほどで終わった。それから五日後、嫌な予感が現実のものとなる。
 病理検査の結果が出たのだ。あの小さなできものは「隆起性皮膚線維肉腫」。皮膚にできる悪性の腫瘍だった。すぐに大きな病院で診てもらうよう勧められた。
 紹介されたS医大病院では、皮膚に腫瘍が残っている可能性が高いので、もう少し広範囲に切除する必要があること、全身麻酔による切除手術を行い、二週間程度の入院が必要なこと、転移、再発の恐れの比較的少ない病気であることなどの説明を受けた。
 「できるだけ早い方がいいですね」。医師はコンピューターの画面とにらめっこしながら、手術日のやりくりをしている。「患者を見ずに、コンピューターばかり見ている、なんて批判されちゃうんですが……」と言いながら、娘の手術を少しでも早く組み込めるよう奮闘している様子だ。その気持ちをありがたく思う反面、そんなに大変な病気なのかと、改めてやるせない思いにもなった。
 本当に娘は悪性の腫瘍に侵されているのか、切除するしか仕方ないのか、そんな思いを抱えながら、手術の前に必要な心電図、レントゲン、血液検査を終え、入院手続きの説明も受けた。最後に、医師は娘に優しく話した。「悪い所を取ってしまえば心配はいらないからね。でも退院した後も、体育は半年ぐらいお休みしなくちゃならないよ。動くと傷口が汚くなっちゃうんだ。傷の大きさは十センチぐらいになるかなと思う」
 話を聞いているうちに、手のひらに汗がじっとりとにじんできた。自分の身の上に何が起こったのか、まだよく理解できていないような娘の横顔を見ていると、「もうこれしか方法はないのか」という思いが、また頭をもたげてきた。この小さな体から、皮膚をはぎとらなければならないのか。走ることが何より大好きな娘に、半年も運動を禁じなくてはならないのか。
 次の瞬間、思うより先に言葉が出ていた。「先生、大変失礼ですが、乳がんでは病院によって、切除する、しないの見解も違うと聞きます。この子の場合、もうこれしか方法がないんでしょうか」医師は、びっくりしたように私を見つめた。が、すぐにうなずいて答えた。「お母さんのお気持ち、わかります。親ならそう思って当然です。それはセカンド・オピニオンを求めるといって、全然かまわないことなんですよ」。思いがけない返答だった。セカンド・オピニオンという言葉も初めてであった。
 「S市立病院に、悪性腫瘍に詳しい先生がいます。私の師匠です。そちらでもう一度診てもらいますか。検査結果はすべてお渡ししますから」と、すぐに紹介状を書いてくれた。さらに、「こちらでの手術の予約はそのままにしておきますので、どちらでするか決まったら、できるだけ早く連絡を下さい」とも言ってくれた。その親身な対応には、驚きにも似た深い感謝の思いがこみあげた。
 すぐに紹介されたS市立病院を受診し、改めて病理検査の結果を見直してもらった。新たに、組織を染色する検査も行った結果、切除範囲はもう少し小さくてもよいとの判断が出た。この症状を数多く見てきたベテランの医師の存在、入院中も快適に過ごせそうな新しくきれいな病棟、私は、この病院に娘の手術を託した。
 たとえ同じ診断結果であろうと、患者やその家族にとって、「自分が納得して選んだ病院」という思いがあるのとないのとでは、病気に向かう気持ちに大きな違いが出てくると思う。娘の入院中は、自分が信頼した医師に任せているのだから……。という思いが不安を抑えてくれた。その意味でも、セカンド・オピニオンを勧めてくれた医師に感謝している。
 娘は、術後一か月から、元気に走り回って毎日を過ごしている。

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院長の休日

謹賀新年2009

 みなさま、あけましておめでとうございます。
 私は、31日まで仕事をしていました。
 紅白歌合戦は、
 途中で居眠りしてしまい…
 平原綾香さんのノクターンから
 目が覚めて聞きました。
 その後は、
 ‘さだまさし’さんの、
 年の初めはさだまさしを見ました。
      ■         ■
 その中で、
 さださんが中学生の頃(昭和40年代のはじめ)に、
 東京から長崎まで、
 急行列車で帰った時のお話しがありました。
 毎年、年の暮れに…
 お父さんが帰省旅費として…
 5,000円を送ってくれていたそうです。
      ■         ■
 ある年、
 お金がなかったのか…?
 お父さんからの5,000円が届かず、
 寂しくなったさださんは…
 東京駅から長崎行きの急行‘雲仙’に、
 入場券で乗ったそうです。
 列車に乗ると、
 長崎の言葉が車内に響き、
 すぐに降りるつもりが…
 列車が発車してしまいました。
      ■         ■
 大学生のお兄さんが、
 さださんの向かいに座りました。
 お兄さんと話しをしていると…
 車掌さんが検札に来ました。
 『おくつろぎのところ、恐れ入ります』
 『乗車券と急行券を拝見させていただきます』
 入場券しか持っていなかった…
 さだ少年は、
 咄嗟(とっさ)に、
 『切符を落とした…』
 と嘘をついたのです。
      ■         ■
 お金もないし、
 万事休すと思っていたら、
 向かいに座っていた大学生のお兄さんが、
 ポンとお金を貸してくれて、
 長崎までの乗車券と急行券を買えました。
 その後も、静岡や名古屋で駅弁を買ってくれて、
 熱いうどんまでご馳走してくれた、
 親切なお兄さん。
      ■         ■
 嘘をついていたさださんは、
 気が気でありませんでした。
 長崎についてからも、
 お金がないので歩いて帰ろうとした、
 さださんを追いかけてきて、
 電車賃までくれました。
 このお兄さんの親切のおかげで、
 さださんのその後の人生観が変わったと
 番組で発言されていました。
      ■         ■
 さだまさしさんのコンサートは、
 昨年3月にはじめて行きました。
 苦労されただけに、
 言葉のひとつひとつに
 優しさと
 あたたかみ
 がありました。
 またコンサートに行きたくなりました。
 私も、
 少しでも人さまのお役に立てる…
 2009年にしたいと思いました。

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院長の休日

2008年大晦日

 今年も今日でおしまいです。
 拙(つたな)い文章を読んでいただき、
 ありがとうございました♪
 100年に一度の大不況で、
 大変な年の瀬となりました。
 職や家を失った方には、
 心からお見舞い申し上げます。
      ■         ■
 私にとっても多難な一年でした。
 札幌美容形成外科が入居している、
 スノー会舘ビルの建替え問題も、
 弁護士の高橋智(さとる)先生にお願いしています。
 解決はしていませんが、
 私は補償交渉などに煩わされることなく、
 本業に専念できるので安心しています。
 お客様にもご迷惑がかからないようにいたします。
      ■         ■
 この院長日記も、
 一日も休まずに続けました。
 さくらんぼさんという、
 強力なサポーターに、
 毎日励ましていただきました。
 美容外科医というと、
 何にも不自由していない…
 幸せそうなおじさんだと思われそうですが…
 実は、孤独です。
      ■         ■
 医業は厳しいですが、
 美容外科医には
 美をつくる楽しみがあります。
 手術で困ることは、まずありません。
 作品である患者さんから
 元気をいただきます。
 経営のこと…
 人事のこと…
 医業以外で困ることがたくさんあります。
      ■         ■
 どんなに自分でがんばって努力しても…
 自分一人の力ではどうにもならないことがあります。
 日記を書いても、
 読んでいただいた方は…?
 どうお感じになったのだろうか…?
 反応がわからないので不安になります。
 毎日、日記を書く先生もすごいけど…
 毎日、コメントをくださる方もすごい…
 と言われたこともあります。
      ■         ■
 さくらんぼさん
 函館の看護師さん
 まみ子師長さん
 名前を出せない応援団の方
 ほんとうにご声援ありがとうございました。
 男はどんなに強そうにしていても、
 女性がいないとダメなのです。
      ■         ■
 古代から
 卑弥呼(ひみこ)
 天照大神(あまてらすおおみかみ)
 自由の女神
 勝利の女神
 世の中を制したのはみな女性です。
 美しい女性の力で世の中を明るくしてください。
 微力ながら美しくするお手伝いをさせていただきます。
 みなさま、どうぞ良いお年をお迎えください。

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医学講座

医者は横暴?

 私の父は約30年近くもの間、
 病院勤務の薬剤師をしていました。
 北海道厚生連というJA系列の厚生病院から始まり、
 築別炭鉱(留萌管内)→
 三菱鉱業の
 手稲療養所(ここで私が生まれました)→
 茶志内炭鉱病院(美唄市)→
 大夕張炭鉱病院(夕張市鹿島)→
 南大夕張炭鉱病院(夕張市南部)
 で定年を迎えました。
      ■         ■
 私が子どもの頃は、
 病院の職員住宅に住んでいました。
 近所には、
 お医者さんの家があり、
 家族ぐるみでお付き合いをしていました。
 私の兄貴分だった、
 マーちゃんのお父さんは、
 内科の小山昌正(オヤマヨシマサ)先生でした。
 子どもの頃には、
 楽しい想い出がたくさんあります。
 私の周囲にいらしたお医者さんは、
 みんなとても親切で優しい先生でした。
      ■         ■
 私が医師免許を取得した後だったでしょうか?
 結婚する前だったようにも思います。
 父から『横暴な医者になるな!』
 と言われたのを覚えています。
 親父なに言ってんの?と…
 当時はあまり考えもしませんでした。
 医師になって30年近くたつと、
 父親が言っていた意味がわかります。
      ■         ■
 形成外科の大先輩である、
 北里大学名誉教授の
 塩谷信幸先生のブログがあります。
 塩谷先生は
 医者はともすると欠陥人間になりやすい。
 それは、医者はいつも自分より立場の弱いもの、
 つまり患者や看護師を相手にしているので、
 自分の意思を一方的に押し付ける態度が身についてしまう。
 だからよほど心しないと・・・
 というのがいつも日野原先生のお諭しの言葉である。
 と書かれていらっしゃいます。
      ■         ■
 私は、この日野原先生のお言葉を
 若い先生や医学生に伝えたいと思います。
 現場の研修医や若い先生は、
 看護師さんが医師より弱い立場?
 とは思わないでしょうが…
 指示を出せるのが医師であり、
 指示を受けるのが看護師であることは事実です。
 どんなに優秀な看護師長でも、
 医師に診療上の指示は出せないのです。
      ■         ■
 不幸な医療事故の多くは、
 ちょっとした異常のサインを見落としたことで、
 重大な医療事故につながります。
 看護師さんからの助言
 素直に聞く医師でなければ、
 横暴な医者になり、
 いつかは重大な医療事故を起こす危険があります。
 患者さんからのメッセージや
 パラメディカルからのメッセージを
 真摯(しんし)に聞く耳を持つ医師が、
 技術的にも向上できると、
 自戒を込めて書かせていただきます。

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医学講座

患者さんからの教え

 医学は万能ではなく、
 どんなに優秀な医師でも、
 日々勉強と反省をしないと、
 成長できません。
 一番の勉強は、
 自分が担当させていただいた、
 患者さんです。
      ■         ■
 内科の先生でしたら、
 治療の甲斐なく、
 万全の治療をしたのに…
 患者さんが亡くなってしまう…
 ことがあります。
 ご家族にお願いして、
 病理解剖をさせていただく…
 わからなかった病気が、
 病理解剖で解明されることもあります。
      ■         ■
 私は自分が亡くなったら、
 主治医から依頼された時は、
 病理解剖を承諾するように言っています。
 もし、自然死に近い死に方で、
 解剖の必要がなければ、
 組織すべてを臓器提供するように、
 ドナーカードに書いてあります。
 医師にとって最大の教科書は、
 患者さんなのです。
      ■         ■
 形成外科や美容外科で、
 患者さんが亡くなることは、
 不幸な事故を除いて…
 まずありません。
 その代わり…
 仕上がりが悪いとか…
 思っていた通りではないとか…
 苦言をいただくことがあります。
 他の病院で手術を受けて、
 結果が思わしくないので…
 札幌美容形成外科を受診なさる方も、
 いらっしゃいます。
      ■         ■
 逆に、私が手術をさせていただいた方で、
 他のクリニックへ行かれた方も?
 いらっしゃるかもしれません?
 結果が思わしくない時に…
 いかに対処するかで、
 技術の向上や、
 よりよい手術法の開発が、
 生まれることもあります。
      ■         ■
 些細(ささい)なことでも
 改善の余地があります。
 昔、植皮手術をした後で、
 遮光(しゃこう)をしてください。
 そうしないと、色素沈着といって…
 植皮した部位が黒くなります。
 と看護師さんが、
 退院前に遮光指導をしていました。
 地方の病院勤務をしていた時です。
      ■         ■
 先生、アルミ箔で遮光してくださいって
 看護婦さんが教えてくれたけど…
 アルミ箔だと…
 これ!すぐにボロボロになって
 穴があいて、光が入ってしまう!
 トンガリコーンの袋だったら
 丈夫だし、穴もあかないから!
 と教えていただきました。
      ■         ■
 レーザーでシミの治療をした後も、
 遮光をしないと、
 炎症後色素沈着という、
 厄介なシミになることがあります。
 治療前のシミより目立つこともあります。
 そのため遮光指導をします。
 この遮光指導の時に、
 私はいつもトンガリコーンの袋を思い出します。
 小さなことでも、
 患者さんからの教えは大切にしています。

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医学講座

眼瞼下垂症手術とレーザーメス

 医療機器に対する、
 誤った認識があります。
 例えば、レーザーを使うと…
 痛みもなく…
 キズも残らず…
 一瞬にしてシミが消える?
 ホクロが跡形もなく取れる?
 腫れや出血がゼロの手術ができる?
      ■         ■
 夢のようなお話しです。
 こんなことは絶対にありません
 レーザーは取り扱いが難しく、
 脱毛用レーザーですら、
 出力や設定を誤ると…
 キズが残ったり…
 ヤケドをします。
      ■         ■
 日本ではエステで…
 レーザー機器や
 光治療器を使っての
 脱毛が黙認されていますが、
 医療機関以外でレーザー機器を使うのは違法です。
 韓国では医療機関にしかレーザー脱毛は認められていません。
 レーザーは決して夢の医療機器ではないのです。
 マスコミですら、誤った認識を持っています。
      ■         ■
 下の記事は、
 平成20年12月28日、朝日新聞朝刊に掲載されていました。
 医療記事の面に掲載されていたので、
 読者の信用度は高いと思います。
 大部分は間違っていませんが、
 眼瞼下垂症手術に炭酸ガスレーザーメスを使うと、
 出血を抑え、
 術後の腫れが少ない、
 と書かれています。
      ■         ■
 眼科専門医であり、
 形成外科専門医である先生への取材で
 書かれたと思われます。
 内容に対する検証が
 不足しています。
 確かに、
 一部の眼科医の間では、
 炭酸ガスレーザーを使用した、
 眼瞼下垂症手術が推奨されています。
 レーザー会社が協賛した、
 手術の勉強会もあるようです。
      ■         ■
 先日の韓国の学会でも、
 有名大学の眼形成外科の先生が、
 炭酸ガスレーザーを使用した、
 眼瞼の手術について講演されていました。
 その先生は講演中に、
 炭酸ガスレーザーの手術には…
 十分なトレーニングが必要であり、
 初心者が安易に導入すべきではない!
 とはっきり発言されていました。
      ■         ■
 眼瞼下垂症手術は、
 眼科でも
 形成外科でも
 美容外科でも
 受けられます。
 美容外科は自由診療ですが、
 眼科と形成外科は保険診療です。
 料金も同一です。
      ■         ■
 私は形成外科専門医や
 眼科専門医が手術をした、
 眼瞼下垂症手術のやり直しをしたことがあります。
 もちろん、
 私が手術をしても…
 100%完璧とはなりません。
 中には、苦言をいただく方もいらっしゃいます。
 それだけ難しい手術です。
      ■         ■
 私が申し上げたいのは、
 炭酸ガスレーザーメスを使用したから…
 形成外科専門医だから…
 大手美容外科だから…
 眼科専門医だから…
 年間100眼以上手術しているから…
 手術後にキレイになれる保証はない、
 ということです。
 私が検索した眼科のHPには、
 これで眼瞼下垂症が治ったの?
 というような症例も掲載されていました。
      ■         ■
 さくらんぼさんが困っていらっしゃるように、
 一般の方は、
 どこで手術を受けたらよいかわかりません。
 一つ私が推奨することは、
 HPをくまなく検索して、
 自分が理想とする写真が
 何症例か載っている病院を見つける。
 そこへ行って診察を受け、
 先生に会って、
 信頼できる先生だと思ったら任せる。
 あとは選んだ人の自己責任です。
      ■         ■
 朝日新聞の記者さんには、
 形成外科専門医にも、
 取材をしていただきたかったです。
 私は、
 炭酸ガスレーザーメスを使用するよりも、
 手術中の確認や、
 瞼を上げる量の調節が、
 この眼瞼下垂症手術のポイントだと思います。
 なかなか奥が深く難しい手術です。
      ■         ■
 平成20年12月28日、朝日新聞朝刊の記事です。
 どうしました
 眼瞼下垂
 65歳の主婦。最近目が開きにくくなり、眼科で眼瞼下垂と診断されました。
 医師は「緊急性はないが、手術をすると肩こりなども楽になる」と言われました。
 長年の眼精疲労や肩こりから解放されるのであれば手術したいです。
 手術法など について教えてください。(千葉県・S)
Q どんな病気ですか。
A まぶたを上げる筋肉の力が弱くなり、目を開けてもまぶたが垂れ下がってくる病気です。
 相談の方は、加齢によって筋力が落ちる後天性の眼瞼下垂と思われます。
 70歳前後に起きることが多いのですが、最近では50歳前後と、比較的に若い患者が増えていて、ハードコンタクトレンズの長期使用が原因ではないかといわれています。
Q どんな症状が表れるのでしょうか。
A まぶたが瞳孔の部分にかかると視野が狭くなり、すだれがかかったように薄暗く感じたりします。
 うっとうしいので指でまぶたを持ち上げたり、
 無意識のうちに見えやすいようにあごを突き出したり、
 額の筋肉を使って目を見開こうとしたりするために、
 頭痛や肩こりといった症状につながる人が多いようです。
Q 手術はどのように行われますか。
A まぶたを持ち上げる筋肉を短縮することによって、
 まぶたが上がりやすくなるようにします。
 局所麻酔をかけて両方のまぶたを手術するのに、
 1時間前後かかります。
Q 体への負担が少ない新しい技術もあるそうですが。
A まぶたは血管が多いため出血が多く、
 手術後も腫れるのが難点でした。
 最近は、止血をしながら切開することができる炭酸ガスレーザーメスを使うことで、
 出血を抑え、術後の腫れを少なくするよう工夫する医療機関も出てきました。
Q 手術の効果は。
A 視野が広がり、よく見えるようになることはもちろんですが、
 額の筋肉を使わなくてもまぶたが上がるため、
 おでこのシワが浅くなり、
 見た目が若くなるというアンチ・エイジングの効果もあります。
 また、頭痛や肩こりといった症状についても、
 手術を受けた人のうち7~8割が改善するという報告があります。
 宮田信之(みやたのぶゆき)さん
 岡田眼科副院長 =横浜市港南区
 (以上、朝日新聞より引用)

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悪天候と手術

 昨日[平成20年12月26日(金)]は
 この冬一番の大雪で悪天候でした。
 札幌美容形成外科が開院した、
 平成16年9月8日にも、
 北大ポプラ並木が倒れる、
 台風が札幌を襲いました。
 今でもよく覚えていますが…
 その日に地方から手術にいらしていただきました。
      ■         ■
 私も職員も、
 『今日の手術は無理だろう』と思っていました。
 その日に手術予定の方は、
 前日から札幌へいらしていただいており、
 札幌駅前通りの街路樹や、
 北海道庁前庭の大きな樹木が、
 バタバタと倒れ、
 ビルの看板が吹き飛ばされている中を、
 手術を受けにいらしていただきました。
      ■         ■
 一生に一度の手術。
 せっかく休みも取れたのに…
 どんなことがあっても… 
 手術を受けたいという思いが伝わりました。
 交通機関が止まった時は別として、
 手術が悪天候でキャンセルになることは、
 めったにありません。
 それだけ、
 ご本人にとっては、
 大切で重要なことだからです。
      ■         ■
 昨日(12月26日)も、
 悪天候の中を手術にいらしていただきました。
 朝の雪と風はかなりのものでした。
 北海道新聞夕刊には、
 次の記事が掲載されていました。
 暴風雪で道内交通まひ
 高速道も通行止め
 急速に発達した低気圧の影響で、
 道内は26日、
 日本海側やオホーツク海側を中心に
 暴風雪に見舞われた。
 札幌市などの道央圏はこの冬一番の降雪となり、
 主要道路は大渋滞。
 新千歳空港は羽田などと結ぶ106便が欠航、
 JRも運休や遅れが相次ぐなど交通網は大幅に乱れた。
      ■         ■
 札幌管区気象台によると、
 25日の降り始めから26日正午までの降雪量は、
 札幌市中央区で36㎝、
 夕張市と渡島管内長万部町で34㎝を観測した。
 桧山管内江差町では午前5時14分に
 最大瞬間風速26.9m、
 札幌でも午前8時22分に25.6mを記録した。
      ■         ■
 新千歳空港のほか、
 丘珠空港で発着便26便、
 函館-奥尻、稚内-羽田便の各一往復が欠航した。
 JRは大雪の影響で、
 進路を切り替えるポイントが動かなくなり、
 正午現在で千歳線や函館線などの
 特急、普通列車合計85本が運休し、
 最大で2時間の遅れが出るなど約2万人に影響が出た。
      ■         ■
 北電によると、
 強風で電線が切れるなどの被害があり、
 札幌市内を中心に2,500戸で一時停電した。
 道警交通管制センターによると、
 吹雪の影響で正午現在、
 道央道など高速道5路線6区間が通行止め。
 フェリーも稚内-利尻、礼文の計16便、
 函館-大間、江差-奥尻の計6便、
 羽幌-天売、焼尻の2便が欠航。
 同日夜の苫小牧-敦賀1便の欠航も決まった。
      ■         ■
 大荒れの天気は空知地方や
 上川地方などの内陸部を中心に
 26日深夜まで続き、
 27日も各地で大雪となる可能性がある。


暴風雪で倒れた街路樹。
道路をふさぎ、車が渋滞した
=札幌市中央区北5西8(西野正史撮影)
以上、北海道新聞より引用

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「完璧」の「璧」

 平成20年12月26日、朝日新聞朝刊、
 ひとときへの投稿記事です。
 「完璧」は遠いけれど
 最近、漢字について
 「読めても、書けなくなった」
 と嘆くことが多くなりました。
      ■         ■
 12月5日付の朝刊生活面を開いたら、
 見出しに「完璧な母に」とありました。
 文中には「かんぺき」とルビをふっているところがあり、
 この「璧」は特別な字なのかなあと思って、
 電子辞書を引いてみました。
 「目からうろこが落ちる」思いでした。
 ふだん、
 私は「璧」を「壁」と書いてきました。
 しかし、辞書には「壁」とはありませんでした。
      ■         ■
 これまで、自分だけがそう思っていたのかと、
 おそるわそる夫や友人に聞いたところ、
 私と同じで「えっ」という感じ。
 さすがに、元国語の先生に聞くと「璧」でした。
 間違いを恥ずかしいと思っていたのに、
 いつしか「仲間がいた」と安心している私でした。
      ■         ■
 字一つとっても、このように間違いはあるし、
 3歩も歩けば忘れてしまうほどなので、
 最近は「メモ魔」になりました。
 でも紙やチラシ、新聞の端、
 日記などにメモし、
 あちこちに置きます。
      ■         ■
 そのため、
 探し回って時間を費やしてしまいます。
 「完璧」は望んでもかないそうもありません。
 今後も私らしく、
 電子辞書をかたわらに置いて、
 「おめでたく」生きたいと思いました。
 福島県会津若松市
 有馬ミトメ 主婦67歳
      ■         ■
 お恥ずかしながら…
 私も「完璧」の「璧」の字について
 「璧」なのか?「壁」なのか?
 意識していませんでした。
 心配になって日記を見直してみました。
 幸い‘かんぺき’と入力すると
 →‘完璧’と変換されるので、
 間違っていませんでした。
      ■         ■
 投稿者の女性は
 67歳で電子辞書を使っていらっしゃる。
 すごいですね。
 私の世代は紙の辞書でした。
 今の電子辞書は、
 医学用語、
 英和辞典、
 広辞苑まで
 入っています。
 私たちの時代には、
 英和辞典と重い医学英和辞典を
 持ち歩いたものでした。
      ■         ■
 私を含めて、
 最近はPCや携帯の普及で、
 辞書を引くよりも、
 PCや携帯で…
 字を調べることが多いようです。
 そして極端に少なくなったのが、
 字を書く機会です。
 大学入試も医学部や理系は、
 国語はあってもセンター試験だけです。
      ■         ■
 試験で字を書くのは、
 小論文程度です。
 そうすると、
 字を書いて覚える機会が…
 極端に少なくなっています。
 首相が漢字を読み間違ったのを、
 笑ってばかりはいられません。
 漢字の書き間違い、
 変換誤りには、
 十分に気をつけたいと思います。

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院長の休日

飯島愛さんの死

 飯島愛さんがお亡くなりになりました。
 心からご冥福をお祈りいたします。
 報道されるまで、
 私は飯島愛さんのことを、
 よく知りませんでした。
 今日は…
 休診日で…
 一日中、家で年賀状の整理などをしていました。
 TVのワイドショーで何度も放送されていました。
      ■         ■
 ワイドショーでは、
 整形していたことが取り上げられていました。
 私は気になったので、
 ネットで検索して、
 彼女のHPを読みました。
 そこには、整形について書かれていました。
 『整形してる』とは、褒め言葉だ。
 チョ~ブスな子に 『あの子整形してるのよ』とは言わない。
 例え整形してなくても美人を見ると『どうせ整形でしょ?』と言うヤツもいる。

 『飯島愛って、整形してんでしょ?』 って言うのは、正解です!!!な、ダケだ

 整形にも色々あるし、病院選びは大切です。
 プチ整形と呼ばれるジャンルのもので、悩みが解消されるならお薦めですが、
 本当に良い先生と出会える様に、カウンセリングは沢山受けた方がいいよ!!
 ちなみに整形の、『今なら半額!!!』みたいな記事には注意してね!!
 インターンの先生が手術することが多いから….

 整形しろとは言いませんが、
 外見に自身が無いと、内面もそうなってしまうと思います。
      ■         ■
 私は飯島愛さんを手術なさった‘先生’を存じません。
 面識がある‘先生’かも知れませんが、
 自分から手術したとは絶対に言いません。
 ‘先生’も彼女の死を残念に思って、
 悲しんでいらっしゃると思います。
 ワイドショーでは、
 ‘整形’を否定的に報道していたように感じました。
 彼女のブログからは、
 ‘整形’を肯定的にとらえ、
 人生を前向きに生きている様子が伺えました。
      ■         ■
 私自身も…
 美容外科は
 ある意味で
 虚飾を作る外科かも?
 と考えることがあります。
 私が手術を担当させていただく、
 大部分の方は、
 ‘整形’によって、
 人生を
 明るく
 楽しく
 前向きに
 生きていらっしゃいます。
      ■         ■
 飯島愛さんに、
 どんな事情や病気があったか…?
 私にはわかりません。
 死後一週間近くも発見されず、
 行政解剖をされ、
 解剖では
 死因が特定できなかったと報道されています。
 解剖は東京都監察医務院で行われたのでしょうか?
 法医学で直接死因は判明しても、
 心の中まではわかりません。
 36歳という若すぎる死を、
 とても残念に思います。
 心からご冥福をお祈りいたします。

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昔の記憶

クリスマス・イヴ

 今日はクリスマス・イヴです。
 弁護士の高橋智先生は、
 山下達郎のクリスマスイブを聴きながら…
 奥様と楽しい青春時代を
 過ごされたのでしょうか…?
 園芸が趣味だった私は…
 不遇な青春時代を過ごし…
 クリスマス・イヴにあまり想い出はありません。
      ■         ■
 学生時代には勉強があり、
 医師になってからは当直がありました。
 クリスマスとかお正月は、
 新人医師が当直をするのが…
 当たり前でした。
 どこかへ食事へ行ったり…
 という記憶はありません。
 家内も私も休日が不規則な仕事でした。
      ■         ■
 家内は休日がある会社でしたが、
 私には休日は?
 あまりありませんでした。
 クリスマス・イヴだから…
 JR東海の新幹線で
 ちょっと行ける距離ではありませんでした。
 たまにしか会えなかったから…
 お互いをよく知らずに…
 結婚できたのかも知れません。
      ■         ■
 医療機関以外でも、
 クリスマスもお正月も仕事の方は…
 たくさんいらっしゃると思います。
 今の世の中、
 仕事があってお給料がいただけるのが、
 ありがたいのだと思います。
 受験生にもクリスマスはありませんね。
 予備校時代に、
 みんなのクリスマスとお正月は
 合格してからだ!
 と言われたのを覚えています。
      ■         ■
 私が唯一、
 楽しい想い出として残っているクリスマスは、
 友人のお父さんの教会で、
 クリスマス・イヴに、
 病気で入院している教会員の方のために、
 病院の窓の下へ行って…
 賛美歌を歌う行事に参加させていただいたことです。
 私は賛美歌を歌えないので、
 ただ付いて行っただけでしたが、
 クリスマスらしい楽しい想い出です。

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