医学講座
感染拡大で路線バス減便、病院の診療に制限
今日は2022年11月12日(土)です。
残念なことに、コロナの感染拡大が続いています。
今日の北海道の感染者数は8932人です。
あと2週間くらいでピークになるという方がいます。
2022年11月11日のYahoo!ニュースです。
北海道 感染拡大で市民生活に影響 路線バス減便 外来診療、入院に制限も
新型コロナの感染拡大が続く道内では、路線バスの減便や病院の外来制限など市民生活に影響が広がっています。
藤澤達弥アナウンサー:「午前8時ごろの札幌西区役所前です。減便や運休の影響でしょうか、バス停には多くの利用客が並んでいます」
複数の職員が新型コロナへの感染や濃厚接触者となり、出勤できなくなっているジェイ・アール北海道バス。
十分な運転手を確保できないとして、今月から手稲区や厚別区を発着する平日ダイヤの9系統、40便を運休し減便運行しています。通常運行に戻すめどは立っていないということです。
乗客:「列が長くなっていて普段乗る時間より遅くなっていたりとか、一本見送ったりとか」
乗客:「家を出る時間を早くしました」
また、市立釧路総合病院では10日までに患者や職員あわせて109人の感染が確認され、国からDMAT=災害派遣医療チームの医師2人が派遣されています。
現在、緊急性の低い一部の外来診療や入院を制限するなど市民生活に影響がでています。
(以上、Yahoo!ニュース、HTB北海道ニュースより引用)
■ ■
私はあと2週間くらいでピークになり、
第8波になると思います。
病院職員も感染します。
濃厚接触者になっても、
出勤できません。
みんなで感染対策をするしかないです。
見えない敵ウイルスとの戦いです。
基本的な感染対策をしっかりしましょう。
医学講座
3回目感染は重症化率が高い
今日は2022年11月11日(金)です。
残念なことに、
コロナが急増しています
2022年11月10日、昨日のYahoo!ニュースです。
「3回目感染は 重症化率、致死率、後遺症発生率が高い」感染者”急増”の北海道 専門家”油断しないで”
北海道で11月10日、8457人が新たに新型コロナウイルスに感染したことが確認されました。
11月8日と9日の9000人台を下回りましたが、7257人だった前の週の同じ曜日より1200人増えています。前週同曜日を上回るのは6日連続で、感染が再拡大しています。
また、北海道発表分で70代男女2人、80代男女2人、90代男性1人、100代男性1人、年代性別非公表2人の計9人と、札幌市で70代男性1人、80代男女2人、90代男女3人の計6人、函館市で年代性別非公表1人、小樽市で90代性別非公表1人の、合計17人の死亡が確認されました。
新たな感染者の内訳は、北海道発表分4048人、札幌市は3334人、旭川市555人、函館市は366人、小樽市は154人でした。
道内で感染者が急増している要因について、北海道医療大学の塚本容子教授は、「気温が5~15℃とウイルスが活性化しやすくなった」「寒さで換気が不十分で、乾燥して飛沫も飛びやすい」「修学旅行などのイベントで若い世代に感染拡大」と主な要因を上げています。
10日現在の病床使用率は、札幌市で46.1%、旭川市67.0%、函館市で43.3%、小樽市で67.1%で、北海道全体では42.0%と、日々上昇を続けています。
医療現場で何が起きているのか。
塚本教授は「8月のときも感染者数は多かったが、今回ほどまで急激にベッドの使用率が上がったわけではなかった。また、これだけ感染者が多いと医療従事者も感染して、ベッドはあるけれど医療従事者が十分いない、という現象が起きていて、本来のサービスを縮小している病院もでてきた」と、”医療ひっ迫”が切実になってきていることを指摘しました。
また、”再感染”について、沖縄県内の年代別の再感染件数のデータによりますと(2022年1月1日~9月25日)、2回目の感染をした人よりも3回目の感染者の割合が少なくなっているのがわかります。
しかし、塚本教授は「3回目の感染は、重症化率、致死率が上昇する。また後遺症の発生する割合も高くなっている。2回、3回かかって大丈夫だ、という病気ではない、ということを、特に若い人には知ってもらいたい」「感染してしまったらそれは仕方のないことだが、感染対策はしっかりと続けてもらいたい」と話しています。
(以上、Yahoo!ニュース、UHB北海道文化放送より引用)
■ ■
北海道と山形で増えています。
2020年の感染も北海道からでした。
あっという間に全国に広がりました。
Yahoo!ニュースで注目していただきたいのが、
3回目感染は 重症化率、致死率、後遺症発生率が高い
…ということです。
免疫がつきにくい人が3回感染して、
重症化しやすい気がします。
まだまだ注意が必要です。
今日の感染者数は7911人でした。
コロナに感染したくないです。
医学講座
日本のコロナ感染、再び世界最多
今日は2022年11月10日(木)です。
コロナ感染が激増しています。
コロナ感染者数、北海道が全国一
人口10万人あたりの感染者数が、
北海道一位
山形県二位
…です。
残念なことですが事実です。
■ ■
2022年11月10日、Yahoo!ニュースです。
日本のコロナ感染、再び世界最多 1週間に40万人超、死者少なく
【ジュネーブ共同】世界保健機関(WHO)の新型コロナウイルス感染症の集計で、10月31日~11月6日の週間感染者数が日本は前週比42%増の40万1693人で、世界最多となった。日本は7月中旬~9月下旬、10週連続で世界最多を記録していたが、一時感染者数は減少していた。
週間死者数は米国が2480人で世界最多。日本は391人で、感染者数に比して少なく抑えられている。世界全体の週間死者数は前週比10%減の9405人だった。
感染者数は日本に次いで韓国が29万人、米国の26万人、ドイツが22万人、中国が21万人と続いている。
(以上、Yahoo!ニュース、共同通信より引用)
■ ■
症状が軽い人が多いのも事実です。
ちょっと熱があるだけの人もいます。
北海道新聞の記事によると、
札幌市内では小中高の学生さんの感染が多く、
学級閉鎖が2週間前の2.6倍です。
11月9日の5~19歳の感染者数が933人でした。
後遺障害に悩む人もいます。
■ ■
私も知らなかったのですが、
コロナ感染の4人に1人に後遺症があり、
このうち8~9割に脱毛の悩みがあるそうです。
埼玉新聞の記事によると、
10~50代の患者さん。
20代の中には
「学校へ行きたくない」
「抜け毛がひどいので、早く見てもらいたい」
など切実な訴えもある。
皮膚科の先生によると原因は皮膚の血流が落ちること。
休止期脱毛と呼ばれ、妊娠期と同じような感じ。
後遺症の脱毛は(コロナ発症後)2~3カ月後に出現し、
途中から脱毛のスピードが加速するらしい。
早い人では1カ月ぐらい、
時間がかかっても8カ月後には徐々に良くなるのではないかと。
(以上、Yahoo!ニュース、埼玉新聞より引用)
とにかくコロナにかかりたくないです。
感染予防をしっかりします。
医学講座
コロナ感染者数、北海道が全国一
今日は2022年11月9日(水)です。
札幌は晴れています。
晩秋という感じです。
残念なことにコロナ感染者数が全国一です。
二番目が山形県です。
私とさくらんぼさんをねらっているようです。
感染に気をつけています。
■ ■
Yahoo!ニュースです。
北海道が全国で最も深刻…新型コロナ感染拡大の要因は「家族感染」と”気温低下”か 今後は新変異株流行も
北海道内の新型コロナウイルスの新規感染者数は、2022年11月3日、7257人だった。3日連続で7000人を超えている。
10月に入ってから、少しずつ増えてはいたが、少ない日では1000人を切り、10月10日と11日は900人台だった。ところが週を追うごとに増えていって、11月3日の7257人という感染者数は前の週の同じ曜日に比べて、2000人以上増えている。
感染者の急増に伴って、病床使用率も上がってきていて、心配な状況になりつつある。このまま増え続けると、第7波に見舞われ、過去最多となった8月19日の8632人を超える恐れも出てきた。
新型コロナウイルスは気温5℃から15℃で活性化する
感染拡大の指標となる人口10万人当たりの感染者数は、北海道が全国で最も多い138.9人。続いて山形県、長野県が100人台となっている。
気温の低い、寒い地域で多くの感染者が出ているようだが、なぜ今、感染が再拡大するのか。北海道医療大学の塚本容子教授の解説していただいた。
北海道医療大学 塚本容子教授:「この時期の感染拡大には3つの要因がある。去年も同じ解説をしたが、1つ目の要因はそもそもコロナウイルスは、インフルエンザと違って、少し寒い気温、5℃から15℃になると活発化するウイルス。
2つ目は寒さで換気が難しくなる。さらに乾燥しているので、飛沫が飛びやすくなる。
3つ目は学校行事、修学旅行など宿泊を伴う行事で、感染が広がりやすくなる。
この3つの要因が考えられる」
10代と40代、50代の感染拡大は「家族感染」か
年代別の感染者の割合では、10代以下が全体の35%。40代から50代も26%と多くなっている。なぜこの世代が増えているのか。
北海道医療大学 塚本容子教授:「10代の子どもたちの感染拡大、学級閉鎖なども増えてきていると思うが、その年代のお父さん、お母さんが40代から50代と考えられるので、やはり『家庭内感染』が増えてきていると考えられる」
新たな変異株「BQ.1」は感染力が非常に強い可能性
海外では通称ケルベロス、『BQ.1』という、新たな変異株が広がっているようだが、日本でも広がる恐れがあるのか。
北海道医療大学 塚本容子教授:「すでに日本でも市中感染が報告されている。BQ.1は9月にナイジェリアで報告されたものが、10月までにアメリカやイギリスなど、48か国で確認されていて、フランスでは4割から5割がBQ.1の感染と言われている。広がり方がとても速いということが言える」
北海道で今感染が拡大が増えているのは、第7波の要因となった『BA.5』。これまでの波は、新規の変異株の流行に伴って、感染が拡大していたが、BQ.1は北海道ではまだそれほど広がってはいないのか。
北海道医療大学 塚本容子教授:「今感染が拡大しているのはBA.5によるものと見られる。BQ.1は広がり方が、BA.5の倍くらいの広がり方をしている。もしかすると感染力も倍くらいとなると、非常に感染力が強いということになる。さらに、BA.5の感染した人も再感染する可能性があるというのが問題だと考える」
BQ.1に対して、ワクチンの効果はあるのか?
北海道医療大学 塚本容子教授:「急に拡大したので、研究が追い付いていない部分もあるが、今までと同じように、重症化の予防効果はあると思われるので、後遺症の予防も含めて、時間が経ってしまっている方には、ワクチンを接種してほしいと思う」
寒くなってきた時期、体調管理には特に気を付けたい。
北海道医療大学 塚本容子教授:「免疫機能を上げるという意味で、深呼吸をすることで、自律神経が整うということと、免疫機能が全身運動と同じ位、活性化すると言われている。ストレス解消にもつながるので、深呼吸をしながら日常生活を送っていただきたい」
さらに、水分補給と、十分な睡眠も心がけて欲しいということです。
深呼吸で自律神経や免疫機能活性化を
(以上、Yahoo!ニュース、北海道ニュースUHBより引用)
■ ■
この北海道ニュースUHBは一週間前の、
2022年11月3日(木)20:05配信でした。
昨日は9136人で過去最多。
今日も9545人で記録更新です。
家族から感染したという身近な人も多いです。
重症化しにくいと言われても、
感染すると厄介です。
くれぐれも気をつけましょう。
医学講座
今年も忘年会自粛2022
今日は2022年11月8日(火)です。
札幌は寒いです。
コロナの感染が増えています。
重症化する人は少ないようですが、
感染すると一週間は何もできません。
今まで以上に感染対策をしています。
まだまだ油断大敵です。
マスクと手洗いをしっかりしましょう。
■ ■
2022年11月8日、北海道新聞朝刊の記事です。
企業・官公庁の忘年会、いずこへ 道内コロナ再拡大で自粛再来 物価高で店二重苦
新型コロナウイルスの感染再拡大が続き、企業や官公庁の大規模な忘年会が姿を消しつつある。民間調査会社のアンケートでは、道内企業の6割超が忘年会や新年会自体を「開かない」と回答。長引くコロナ禍で大人数の宴会を敬遠する風潮や物価高による節約志向も加わり、予約の出足は昨年に続いて低調だ。新型コロナの行動制限が緩和され、飲食店やホテルが期待を込めていた年末の書き入れ時。道内最大の歓楽街・ススキノを抱える札幌では、自粛ムードの高まりを懸念する声がやまない。
「感染拡大を受けて『会社から宴会を控えるように言われた』と話す常連客もいる。最近は客足が回復傾向だったが、不安だ」。ススキノ地区の焼き鳥屋「ぼんち」の店主、池俊彦さん(56)は明かす。11月中は3~4人の予約が13組入ったものの、12月の動きはない。池さんは「物価高で食材の仕入れ価格が高騰する折、客足の減少は経営へのダブルパンチだ」と嘆く。
東京商工リサーチが10月に行ったアンケートでは、道内企業208社のうち63%の132社が忘年会や新年会を「開催しない」と回答した。同社北海道支社は「感染が収束せず、忘年会控えが続いている」と分析する。
公務員も同じ流れだ。各地に出先機関を持つ道は「職員には感染対策と節度ある行動を呼びかけている」(総務課)と強調。「昨冬はどの部署も職場単位での会食は自粛していた」とし、今冬も傾向は変わらないとみる。
忘年会があっても、規模は縮小傾向だ。ススキノの人気居酒屋「北海料理 古艪帆来(ころぽっくる)」は約100人収容できる部屋があるが、忘年会の予約人数は30~40人が多い。佐々木和宏専務(51)は「昔は会社を挙げて大人数で行うのが主流だったが、今は部署ごとに少人数で行っている」と語る。
最近のススキノは、景気低迷もあって「社用族」など中高年が目立たなくなっているという。開店46年目の「スカイラウンジ ジジ」を経営する山本悦子さん(74)は「12月の予約は入っていない。忘年会をやらなかったり、規模が小さくなったりすれば、2次会に流れる客は減る。飲食業者にとっては逆風でしかない」とため息をつく。
数百人が参加する忘年会が見込めたシティーホテルへの影響も大きい。京王プラザホテル札幌の営業戦略室支配人の永原靖浩さん(36)は「コロナ禍前のような100人規模の予約は減り、数十人規模が目立つ」と話す。12月は100件以上の忘年会の予約があるが「思ったより伸びていない」という。
道内の感染者数が7千人超の日もあり、コロナとインフルエンザの同時流行も現実味を帯びる。永原さんの「再び会合自粛のムードが高まらないでほしい」との願いは切実だ。(伊藤駿)
書き入れ時を控えた札幌・ススキノ。大人数での飲み会は減りつつある=7日夜(星野雄飛撮影)
(以上、北海道新聞より引用)
■ ■
コロナ感染が増えています。
このまま第8波になると感じています。
大変なのが飲食店です。
12月は忘年会シーズンなのに、
3年続けて自粛ムードです。
ホテルの客室は埋まってきているようですが、
宴会部門は大変です。
来年はコロナが収束してほしいです。
医学講座
陸別町で-8.5℃
今日は2022年11月7日(月)です。
寒いです。
札幌の朝の気温は1℃でした。
今日のYahoo!ニュースです。
立冬の朝は今季一番の冷え込み 大阪や名古屋でも最低気温更新
今日11月7日(月)は二十四節気「立冬」で、暦の上では冬が始まる頃です。
暦にあわせたかのように、今朝は冷え込みが強まり、大阪や名古屋では今季の最も低い気温を観測しました。
東京都心も11月初めて10℃を下回る
今朝は高気圧に覆われて、風が弱く穏やかな天気となっているところが多くなっています。そのため、地上の熱が上空へ逃げる放射冷却現象が効いて、冷え込みが強まりました。
北海道の陸別町では-8.5℃を観測し、今シーズン全国で最も低い気温を更新しています。大阪では9.7℃まで下がり、今シーズン初めて10℃を下回りました。名古屋でも今朝の最低気温が8.2℃と今シーズン一番の冷え込みとなっています。
東京都心でも9.6℃まで下がり、11月に入ってから初めて10℃を下回る朝となりました。
服装で上手に調節を
今日は東日本と西日本では日差しの届くところが多く、昼間は気温が上がります。予想最高気温は20℃前後のところが多く、日差しのもとでは過ごしやすく感じられそうです。
ただ、東北や四国太平洋側では雲が多く、関東も南部を中心に午後は雲が増えるため、やや肌寒く感じるかもしれません。朝晩の寒暖差が大きかったり、日差しの有無で体感変化が大きい季節です。服装選びに気をつけてお過ごしください。
(以上、Yahoo!ニュース、ウェザーニュースより引用)
■ ■
11月なのに、
-8.5℃は記憶にないです。
陸別町りくべつちょうは北海道十勝地方の町です。
寒いので有名です。
しばれフェスティバルが開催されます。
日産北海道陸別試験場
日産自動車の試験場があります。
過酷な冬道で走れるように寒いところにつくったと聞いています。
トヨタ自動車の試験場は士別市しべつしにあります。
しべつという町が他にあるので、
さむらいしべつと呼ばれています。
■ ■
陸別町からも、
JA帯広厚生病院に患者さんがいらしてくださいました。
十勝は寒い町が多いですが、
11月に-8.5℃は聞いたことがありません。
コロナの感染が増えています。
まだまだ油断できません。
感染すると大変です。
手洗いとマスクなど感染防止を続けましょう。
医学講座
塩谷信幸先生の悪徳美容外科医から身を守る方法2022
今日は2022年11月6日(日)です。
寒くなりました。
自転車通勤もあと3週間くらいです。
雪が降ると乗れません。
長い冬がやってきます。
今朝の道新によると、
今シーズンも大雪になる可能性が高いそうです。
■ ■
昨日の院長日記、
豊胸手術の重大事故に、
さくらんぼさんからコメントをいただきました。
内科の研修をやめて美容外科を開業するなんてあり得ません!
知っていればそんなところに行かないし、
植物状態になることもなかったです。
残念なことですが悪徳美容外科医はいます。
■ ■
塩谷先生の『悪徳美容外科医から身を守る方法』
2013年8月26日の院長日記です。
『悪徳美容外科医から身を守る方法 』
僕がアメリカ留学を終え、
形成外科医として日本に戻ってきたとき、
直面したのは跳梁跋扈する悪徳美容外科医の群れだった。
その頃まともな形成外科医は十指にも満たず、必死に形成外科の確立に努力している彼らの足を引っ張っているのが、いわゆる“美容整形医”のでたらめな手術とその被害者の存在であった。
この図式は今もまだあまり変わりはない。
ちょうどその頃、豊胸術による死亡が話題となった。ある福島の女性が、日比谷の某クリニックで豊胸のためにパラフィンの注入を受け、それが静脈に間違って入り、肺に飛んで呼吸困難で死亡したのである。
今問題になっている下肢の静脈血栓が肺を詰まらせる、エコノミー症候群と同じ現象である。
その頃注入物質としてシリコンが使われ始め、すでにそのトラブルが問題視されていたとき、それよりはるかに劣悪なパラフィンを人体に注入すること自体犯罪行為であった。
その後、鼻の美容整形と称して、大切な鼻の軟骨を皆抜かれ、救いようのないつぶれた鼻に泣く女性。
下眼瞼の皺をとりすぎて生じたアカンベー。更には誇大宣伝で有名な某クリニックでは、脂肪吸引と称して腹部の 内臓に穴を開けて、患者を死なせてしまう。
まさに魑魅魍魎の世界である。
何故このようなことが許されるのか。
まず、法律的には医師免許さえあれば、誰でも今日からでも何科を開業してもかまわない。たとえば僕が明日から産婦人科を名乗っても一向に構わない、ただ、僕にその勇気がないのと、どうせ患者も来ないことも確かである。
今の保険で締め付けられた日本の医療の中で、美容外科は唯一保険の効かない、自由診療の分野である。つまり、安い報酬と過酷な労働を強いられる保険制度に嫌気がさした医師にとって、言い方は悪いが唯一“うまみのある分野”である。そしてみな、メスを手にしたことのない医師まで、美容外科にシフトして行く。
反面、医師の広告規制は厳しく、つい最近まで、自分が専門医であることすら広告できなかった。これは美容外科に関しては今も変わらない。
更に美容外科の世界では、お忍びで手術を受けるがるため、患者の“口コミ”が期待できない。
したがって唯一の判断基準として、“テレビの露出度”が高いほどいい医者と、一般の人は信じ込む。
もちろん正しい啓蒙番組なら大歓迎だが、マスコミのスタンスは、イヤー美容はイカガワシイのでちょっとまだ、としり込みするくせに、その同じ局でワイドショウ的に、またお笑い番組で美容外科を面白おかしく取り上げ、そのイカガワシサをあおっている。
では安心して手術をまかせられる美容外科医の選択基準は?
①形成外科の専門医であること(これは必要最低条件と考えて欲しい)
②その上で美容外科のトレーニングを積んでいること
③誇大宣伝に走らないこと。テレビのモニター手術など言語道断である。美容外科も立派な医療の一つ。お笑いの対象にすべきものではない。
④悩みをよく聞いて、説明を十分にし、手術を受けるかどうかの決定は患者にゆだね、決して手術を売り込まない。
⑤そしてもちろん腕が確かなこと。
だが、この条件を満たす医師は数が少ないんですな。
今は金と宣伝で“悪貨が良貨を駆逐せん”としている。
じゃどうすればいいの?
具体的に良貨の名前を提示する以外にないですかな、考えて見ましょう。
(以上、塩谷先生のアンチエイジングブログ!より引用)
■ ■
今も昔も変わりません。
悪徳美容外科ほど宣伝が上手でたくさん集客しています。
昔と違うのは、
広告の方法です。
昔は女性週刊誌の広告がメインでした。
電話帳もありました。
今はネットです。
インスタとYouTubeです。
検索して上位にくる【広告】が要注意です。
モニター価格もダメです。
いい先生を見つけるのは難しいです。
医学講座
豊胸手術の重大事故
今日は2022年11月5日(土)です。
昨日の院長日記、
豊胸手術の事故2022に、
さくらんぼさんからコメントをいただきました。
脂肪吸引で亡くなったのは知っていましたが、
豊胸でもあるのですね。
残念ですが豊胸手術の重大事故があります。
死亡事故もあります。
■ ■
芸能プロダクション提携
2007年6月26日の院長日記です。
豊胸手術で植物状態、美容外科医に1億7000万円賠償命令
日経新聞2003年11月28日(金)22時00分
全身麻酔で豊胸手術を受けた後に植物状態になった埼玉県の女性(29)と元夫が、障害が残ったのは麻酔管理のミスが原因だとして東京都渋谷区の美容外科医院「アクアクリニック」の医師を相手に損害賠償を求めた訴訟の判決が28日、東京地裁であった。前田順司裁判長は医師の責任を認め、計約1億7000万円の支払いを命じた。
判決によると、女性は2001年4月に手術を受けたが、手術終了後も意識が回復しなかった。医師は約2時間40分後に119番通報し、女性は大学病院に運ばれて治療を受けたが、植物状態となった。
医師の記録では手術後約30分で119番通報したことになっていたが、前田裁判長は「記録は後日、自分に有利なように虚偽の内容を記載したもの」と断定。「手術後に適切な処置をし、早急に救急病院に運んでいれば、女性に重い障害は残らなかった」と結論付けた。
■ ■
こんなネットの記事もありました。
テレビ朝日 ザ・スクープ 告発!恐怖の美容外科医~リピーター医師放置の実態~
2003年5月スクープスペシャルでリピーター医師問題取り上げてから1年、厚生労働省は医道審議会の機能強化やリピーター医師の再教育などを検討する「医療事故対策緊急アピール」を発表した。しかし、リピーター医師野放しの実態はなんら変わっていない。例えば、今でも全国にチェーン展開し、女性誌などに大々的な広告を掲載しているある有名美容クリニックの場合・・・
2003年11月、豊胸手術を行う際、ずさんな全身麻酔により患者を植物状態にしたとして、東京地裁は美容外科医A氏に1億7000万円の損害賠償を命じる判決を下した。インフォームド・コンセントを行わず、手術ミス後も患者を3時間近く放置、その事実を隠蔽するためカルテを捏造するなど「医師にあるまじき悪質な行為」であった。
さらに番組に寄せられた内部告発に基づいて取材を進めていくと、驚くべき事実が次々と浮かび上がってきた。
何とA氏は大学で内科を勉強してきたが、内科医としての研修をわずか2年で中断し、1998年に突然美容外科を開業。麻酔医や看護師は一切立ち会わせず、1人で麻酔と手術を行い、少なくとも2001年4月から6月の間に同様の麻酔事故を3件起こしていたという。さらに、クリニックは「無痛手術」「無傷手術」を謳い文句に派手な宣伝を行ってきたが、これらは医学上あり得ない虚偽広告であり、実際には余りに初歩的なミスによる被害者が続出。A氏は形成外科学会や保健所でも有名な問題医師であった。
ひとたび医師免許を取得すれば、何科でも自由に開業でき、誰でもメスを握れる危険な現実! 何度医療ミスを繰り返しても、誰もその暴走を止められない恐怖の実態!多くの被害者や医療関係者の証言により、リピーター天国と言われるこの国の医療制度の致命的欠陥を浮き彫りにする。
■ ■
そのクリニックのカウンセリングがネットに残っています。
ボッタクリが行われている様子
このクリニックはもうありませんが、
医師免許さえあれば誰でも開業できるのが美容外科です。
SNSやネットにはうそもあります。
くれぐれも気をつけていただきたいです。
■ ■
豊胸手術の事故2022の写真を見て、
うちの奥さんが『私が見てもひどい縫い方』と言ってました。
どこのクリニックかわかりませんが、
同業者として残念なことです。
大阪急性期・総合医療センターで助けていただいてほんとうによかったです。
残念なことに高度の医療を提供できる医療機関が、
サイバー攻撃で、
2022年10月31日からまだ機能が停止しています。
国に厳重に取り締まってほしいです。
病院の力だけでは無理です。
医学講座
豊胸手術の事故2022
今日は2022年11月4日(金)です。
先日届いた形成外科の専門誌に、
同業の美容外科医にぜひ読んでほしい論文が載っていました。
●症例
豊胸術後にプロポフォール注入症候群(PRIS)を発症したと考えられる1例 (川中慈ほか)、形成外科、Vol65, No11, 1336-1342, 2022
美容外科で豊胸手術を受け、
もう少しで命を落とすところでした。
■ ■
この患者さんを救命してくださったのが、
サイバー攻撃にあって診療を停止している、大阪急性期・総合医療センターです。
私の正直な思いは、
患者さんを救命していただき、
ほんとうにありがとうございました。
…です。
■ ■
大阪急性期・総合医療センターに搬送されていなければ、
救命は難しかったと(私は)思っています。
こんな大切な病院を、
サイバー攻撃の標的にするなんてとんでもないことです。
私の院長日記で、
症例報告の詳細を書くことはできません。
同業の先生にはぜひ克誠堂の形成外科を購入して、
実際に写真を見ていただきたいです。
現在AMAZONでは購入できませんが、
克誠堂出版から購入することができます。
医学講座
手術ロボットにはできない陥没乳頭手術
今日は2022年11月3日(木)文化の日です。
私が医師になって43年です。
形成外科の縫う技術は、
40年たっても変わっていません。
68歳の私でも、
縫う技術は手術ロボットに負けません。
形成外科で使える縫うロボットはまだいません。
■ ■
私がまだ現役でがんばっていられるのは、
切ったり縫ったりするのが、
とても難しいからです。
陥没乳頭手術は、
なんちゃって医には無理です。
乳頭の形や陥没具合、
乳房の大きさは個人差が大きいです。
■ ■
同じ人でも左右で違うのが乳房と目です。
私が手術をさせていただいても、
陥没乳頭の再発もありますし、
眼瞼下垂の再発もあります。
手術後のケアーも大切です。
形成外科分野では、
まだまだ手術ロボットに任せられる手術はないです。
自動車の自動運転より難しいです。
68歳でもがんばって手術をする理由です。
手術前
手術後3ヵ月