二重・眼瞼下垂
眼瞼下垂の手術方法2017
今日は休診日です。
7月下旬に3連休を取って申し訳ございません。
証人尋問で疲れたので、
3連休はゆっくり休みます。
眼瞼下垂の診断基準2017の続きです。
便利な時代になりました。
ネットで手術ビデオを見て勉強できます。
学会でも動画で発表する時代です。
眼瞼下垂の手術方法は先生によって大きく違います。
■ ■
眼瞼下垂症手術のポイントです。
眼瞼下垂の再発③
眼瞼下垂の再発④
2012年1月12日の院長日記に…
眼瞼挙筋がんけんきょきんという筋肉は…
ぎょうざの皮のように薄いと書きました。
実際はぎょうざの皮より…
もっと薄いのです。
その薄い皮は破れやすく…
目尻側と目頭側で厚さも違います。
■ ■
どこをどんなふうに…
糸で引っぱって固定するかが…
とても難しいところです。
目頭側がうまく上がらず…
黒目の目頭側だけ隠れる人もいます。
そんな人を丸い目にするのは…
ほんとうに難しいと思います。
■ ■
両目をそろえるために…
丸い目にするために…
手術中に確認します。
一度でうまくいく人もいれば…
何回も調節が必要な人もいます。
絶対に手術ロボットではできません。
■ ■
しっかり固定するには…
丈夫な糸を使って
糸の本数を増やせばできます。
しかし…
まぶたの中に糸を何本も入れると…
ごろごろ感や異物感が出ます。
ぎょうざの皮の筋肉を…
糸で固定する部位は…
瞼板けんばんという組織です。
■ ■
手術中に見ると…
筋肉は赤、
瞼板けんばんは白く見えます。
この瞼板けんばんは、
黒目に接しています。
瞼板けんばん法という埋没法は、
この瞼板けんばんに直接糸を通すので、
角膜傷害を起こすことがあります。
■ ■
私たちが悩むのは…
しっかり固定はしたいが…
瞼板けんばんを変形させたり…
瞼板けんばんに障害を起こすことは…
いくら眼瞼下垂症手術だからといっても…
絶対に避けたいからです。
■ ■
再発したと…
来院された方の再手術をすると…
ほぼ100%瞼板けんばんに固定した糸が外れています。
つまり…
ここがしっかり固定される前に…
何らかの原因で瞼板けんばんと筋肉が外れてしまったのです。
開業してから13年間…
いろいろ工夫を重ねていますが…
ここのところが一番難しく苦労しています。
■ ■
若い人の眼瞼下垂は、
再発することがあります。
原因は目をこすったりひっぱったりすることです。
切開したら戻らないというのは間違いです。
再発した場合は、
再手術をします。
切開を長くしたり、
固定をより強くします。
■ ■
ここからが今日の本題です。
下の絵のように、
若い頃は、
街中の男たちが一目惚れするほどの美人でも、
年齢とともにまぶたが下がってきます。
不機嫌ではないのに、
不機嫌そうに見える人もいます。
■ ■
よく見ると、
二重のラインが残っている人もいます。
不機嫌そうに見える原因が、
眼瞼挙筋のためではなく、
伸びてしまった皮膚のことがあります。
もともと二重だった人に、
無理に挙筋腱膜固定をすると、
まぶたの違和感を訴える人がいます。
再発した若い人の眼瞼下垂症と違って、
この違和感を取る手術は難しいです。
■ ■
ですから、
私は年齢とともに下がってきたまぶたには、
それなりの皮膚切除はしますが、
挙筋腱膜固定は、
若い人ほど強くしないようにしています。
こんなことを院長日記に書くと、
批判されることもありますが、
実際に患者さんを診て、
苦労して得た経験と知識です。
聞き流してください。
“眼瞼下垂の手術方法2017”へのコメント
コメントをどうぞ
餃子の皮の話は覚えてましたが
それより薄いのですか。
どれだけデリケートなのでしょう。
そこを手術するのですから
神経を使いますよね。
私も少し瞼が下がってきた気がします。
気をつけなければ。
証人尋問、お疲れ様でした。
【札幌美容形成外科@本間賢一です】
コメントをいただきありがとうございます。ぎょうざの皮を覚えていてくださりありがとうございます。じっさいの腱膜は薄いです。もともと二重でラインがある方にはあまり腱膜固定をがっちりしない方がいいと思っています。この手術は難しいです。
最後の聞き流してくださいがかえって気になります。 長い間の経験で得た知識ですから、そうなのだと思います。 連休はゆっくり休まれましたか? 私は16日の真夜中午前一時に突然帰省した、次男に振り回され結局今朝帰り 一時には東京にいましたが。じーちゃんは喜んでいました。 33才が24才の先輩に叱られすみませんでしたとか言わねばならないのが一番つらく、胃腸の具合が悪いとかで腹の薬など家庭薬をたくさん持って帰りました。
【札幌美容形成外科@本間賢一です】
コメントをいただきありがとうございます。突然帰省され振り回されてもやはりご子息は頼りになりますね。お父様もさそかしお喜びのことと思います。医師の世界でも年下の先輩から叱られることがあります。他大学を卒業後に医師になった人などです。病棟医長と間違われた貫録がある研修医もいました。9歳差なんてあっという間になくなります。看護師さんも手術室から病棟への勤務交代や内科から整形外科への勤務交代があると一から勉強し直しです。60歳くらいになると9歳年上の人が逆に10歳若く見られることもあります。人生の先輩としての経験は絶対に33歳が上です。がんばってください。
瞼の手術は繊細な技術が必要で、
先生によって手術の方法が違うと
お医者さまを選ぶのは、
とても重要な事だと再認識しました。
経験と知識の両方をお持ちになっている
本間先生のようなお医者さまに
患者さんはお願いしたいと思います。
夫が眼瞼下垂症になりやすい瞼のような
気がしています。
困った症状が出てきたら良い先生を
知ってるよと、ときどき声かけしてます。
【札幌美容形成外科@本間賢一です】
コメントをいただきありがとうございます。眼瞼下垂症は先生によって手術法が大きく違います。診断基準も違います。私はなるべく手術侵襲が少ない方法を選んでいます。自分の目はとても快適です。
せっかく二重瞼手術に成功しても、擦ったりして糸がとれたりして、残念な事になります。若い時、きれいな二重瞼でも年を重ねるごとに瞼の筋肉が落ち、顔の表情が変わるのは仕方ないとしても、若いうちから一重でまぶたが下がっていたら手術したい、と思うかもしれません。医師の努力にこたえるように、患者さんも気をつけて欲しいと思います。
【札幌美容形成外科@本間賢一です】
コメントをいただきありがとうございます。何例手術をしても目の手術は難しいと思います。若い頃にきれいな目だった人でも年齢とともに変化します。私は家のリフォームと同じでお直しするのはいいことだと思っています。自分の目も治していただきとても快適になりました。
餃子の皮…衝撃です。
とてもレベルの高い事をなさっているのですね。
医師を選ぶ、凄く重要なのだと改めて思います。
何度も調整なさる方もいるという事に驚きました。
幾度もすると二重のラインはどうなるのかなと疑問が湧きました。
再手術も眼瞼下垂手術と同じお値段なのですか?
【札幌美容形成外科@本間賢一です】
コメントをいただきありがとうございます。再手術も初回手術も手術費用は同じです。何度も手術をすると瘢痕はんこんという組織ができてかたくなるので手術がやりにくくなります。自分で手術した患者さんでしたら再手術はやりやすいですが、形成外科専門医がした手術の再手術は難しいです。