医学講座
第119回日本美容外科学会(東京)③
昨日の院長日記、
第119回日本美容外科学会(東京)②に、
ラズベリーさんからコメントをいただきました。
ヒアルロン酸はいくつか種類があるんですよね。
私自身、豊胸に興味はないですが、
豊胸目的の方は大量に入れるんですよね。
吸収されずに多少残るのでしょうか。
■ ■
まず知っていただきたいことです。
さくらんぼさんのコメントのように…
日本国内には、
膝などに注入する医療用ヒアルロン酸があります。
もちろん保険適応ですし、
厚生労働省から医療承認も得ています。
■ ■
ところが…
美容目的に使われるヒアルロン酸で、
医療承認を取得している製品はありません。
未承認は問題か…?という、
2010年6月19日の院長日記に書きました。
現在、日本の美容外科で使われている…
ヒアルロン酸などの注入剤は…
ほぼ100%未承認です。
美容外科で使われている製品の多くは…
未承認です。
■ ■
数少ない承認品は、
私が25年前に臨床試験を担当した…
ウシ・コラーゲンのザイダーム(現在は販売されていません)。
日本のKOKEN(高研)が開発した…
ウシ・コラーゲンの…
コーケン アテロコラーゲン インプラントです。
ところが…
これらの承認品も…
美容目的の使用は認めていません。
■ ■
つまり…
日本の厚生労働省は…
国としては美容目的の使用は認めません。
責任も持ちません。
医師個人の責任で…
使うのはご自由にどうぞ…
副作用が出ても知りませんよ…
勝手に使った先生の責任ですからね。
という印象を私は感じます。
■ ■
問題なのは、
女性週刊誌やネットであれだけ宣伝している、
ヒアルロン酸が事実上野放しだということです。
世界中にヒアルロン酸はたくさんあります。
どこの国のどんなヒアルロン酸かわからないで、
ただヒアルロン酸は安全という神話をつくっています。
■ ■
同じ単三の電池でも、
百均に売っているのも…
家電店に売っているメーカー品もあるのと同じです。
液漏れしない安心な電池は高いです。
ヒアルロン酸豊胸にもいろいろあります。
なんちゃって美容外科医が…
慣れない手つきで入れるのもあります。
■ ■
自分の脂肪を入れて胸を膨らませる…
夢のような豊胸術
脂肪幹細胞移植
…にもいろいろあります。
しっかりした無菌設備を完備した手術室なんて、
安売り美容外科にはありません。
いい加減な脂肪幹細胞移植を受けると…
生着せずに石灰化して硬くなります。
そういうのも乳癌診断の妨げとなります。
レーシック手術2014のように…
消費者疔や国民生活センターで調べていただきたいです。
医学講座
第119回日本美容外科学会(東京)②
第119回日本美容外科学会で印象に残った発表です。
日本医大形成外科、長嶋有紀先生の、
乳房注入異物の画像診断(ワセリンからヒアルロン酸)まで
おっぱいを大きくしたいという…
女性のお気持ちは理解しているつもりです。
それにしても…
患者さんも…
ちょっと考えてくれたらよかったのに…
ひでーことをしやがる医者や
わけのわからないものを入れる医者がいるもんだ
…と感じました。
■ ■
日本医大形成外科・美容外科は、
昔から注入異物の研究に熱心です。
私も…
おっぱいに入れた異物を…
取り出す手術をしたことがあります。
形成外科勤務医をしていた時代です。
乳線外科の先生は、
おっぱいの異物除去はなさらないようです。
■ ■
昔注入されたシリコンを摘出すると、
手も手術器械もシリコンだらけになります。
シリコンが手につくと、
ベタベタになります。
床に落とすと…
床が滑って危険です。
シリコンが入った充填剤がすべるのと同じです。
■ ■
医師ではない人が、
もぐりで注入するのもあるようです。
中国製の【奥美定】という名前の注入剤も
長嶋有紀先生のスライドにありました。
自分の身体に…
得体の知れない物は入れないでください。
ヒアルロン酸注入豊胸も安全だと思わないでください。
■ ■
日本医大形成外科では、
CT、MRIなどの画像診断で注入異物を検査して、
実際に手術で取り出した異物の解析と照合しています。
MRIでこんなふうに写ると…
中に入っているのはシリコンの疑いがあります。
ポリアクリルアミドだとこんな画像になります。
…という研究をなさっています。
■ ■
今回の学会発表で私が驚いたのは、
安全といわれているヒアルロン酸を注射したおっぱいは…
専門家が見ても…
初期の乳がんとの鑑別が難しいということです。
ヒアルロン酸は吸収されるから安全というのは…
どうやら間違いのようです。
■ ■
ヒアルロン酸を注入する時に、
何箇所にも分けて注入する方法があります。
丸くて形の良いおっぱいを作るためです。
その何箇所にも分けていれたヒアルロン酸…
小さな丸い白い陰になって写ります。
これが…
初期の乳がん診断のじゃまになります。
■ ■
乳がん検診を受ける時に…
『私、昔ヒアルロン酸を注射しました』
…と言う人はいませんね。
『えっ?何回いれたか…?』
『覚えてません』
『だってヒアルロン酸って吸収されるんじゃないんですかぁ…?』
『すぐにしぼんじゃったしぃ…』
『え~ん、ぇ~ん』
『私、乳がんで死んじゃうんですかぁ…?』
■ ■
なんてことにならないように祈っています。
吸収されると思っていたヒアルロン酸豊胸で…
乳癌の発見が遅れるなんて…
どこの美容外科のHPに書いてありました?
不安になった方は、
文京区千駄木の日本医科大学付属病院形成外科です。
ケロイド治療でも有名な病院です。
第8回瘢痕・ケロイド治療研究会でご紹介しました。
日本医大形成外科、長嶋有紀先生は、
信頼できるやさしい女性の先生です。
医学講座
第119回日本美容外科学会(東京)①
今日(平成26年1月11日土曜日)は、
第119回日本美容外科学会学術集会です。
朝のANAで上京しました。
組織会長は獨協医科大学形成外科の
朝戸裕貴教授です。
朝戸先生は東大形成外科のご出身です。
■ ■
半日の学会で日帰りです。
雪のない東京はあたたかです。
沖縄や福岡からも先生がいらしてます。
札幌から来た私は…
あたたかいですね。
福岡からいらした先生は、
寒いです。
日本は広いです。
■ ■
今日のプログラムです。
第119回日本美容外科学会(JSAPS)学術集会。
13:00~13:05 開会の辞
獨協医科大学形成外科
朝戸裕貴教授
13:05~13:45
一般演題I 座長 大慈弥裕之(福岡大学医学部形成外科)
1.乳房再建における軽度下垂症例に対するALLERGAN Style510 の使用について
O饗場恵美子、名取悠平、水野博司(順天堂大学形成外科)
2.乳房注入異物の画像診断(ワセリンからヒアルロン酸まで)
O長嶋有紀、野本俊一、小川令、百束比古
(日本医科大学附属病院形成外科・美容外科)
青木律(グリーンウッドスキンクリニック立川)
3.整容的に良好で根治的な乳輪下膿瘍の治療、Seton法と酒井法での治療
O種子田紘子、酒井成身(国際医療福祉大学三田病院形成外科)
4.当院における超音波脂肪吸引システム(VASER)の小経験
O吉種克之(東京イセアクリニック渋谷院)
三苫葉子(東京イセアクリニック銀座院)
13:45~14:15
教育講演I 司会 百束比古(日本医科大学形成外科)
演者:吉村浩太郎(東京大学医学部形成外科)
『美容の研究や表現にも求められる科学的エビデンスと情報開示』
(休憩15分)
14:30~15:10
一般演題Ⅱ 座長 野平久仁彦(蘇春堂形成外科)
5.目頭切開後の修正-Z法を用いた蒙古襞形成について
O三苫葉子(東京イセアクリニック銀座院)
吉種克之(東京イセアクリニック渋谷院)
6.SMAS-UPに搭載されたRF及びDMA(Dynamic Muscle Activation)による組織への影響の基礎的考察
O高橋範夫(埼玉医科大学附属かわごえクリニック美容外科)
7.日本で最初に象牙インプラントによる隆鼻術を行った西端駿一の論文(昭和11年日本耳鼻咽喉科学全書より)
O白壁征夫、白壁輝美(サフオクリニック)
8.炭酸ガスレーザーを用いて治療したリストカット瘢痕の一例
O亀井康二、木村哲治(カメイクリニック)
15:10~15:40
委員会報告 司会 保阪善昭(目本美容外科学会(JSAPS)理事長)
演者:朝戸裕貴(日本美容外科学会(JSAPS)専門医制度委員長)
『日本における今後の専門医制度と美容外科専門医』
(休憩15分)
15:55~16:45
一般演題Ⅲ 座長 高柳進(メガクリニック)
9.当院におけるFTM乳房形成術の検討
O新城憲(医療法人こころ満足会 形成外科KC)
10.移植毛の生着に影響をおよぼす諸因子の検討
O今川賢一郎(ヨコ美クリニツク)
11.吸収性フィラーの骨上注人法による半永久的組織充填効果
O増子貴宣(束京警察病院形成外科・美容外科)
吉村浩太郎(束京大学医学部形成外科学講座)
12.フイラーによる顔のボリュームアップーそのリスクについて
O當山護、山城栄津子(当山美容形成外科)
13.続・フイラー注入による顔面のボリュームアップ
O當山護、山城栄津子(当山美容形成外科)
16:45~17:15
教育講演Ⅱ 司会 佐藤兼重(千葉大学医学部形成外科)
演者:征矢野進一(神田美容外科形成外科医院)
『各種注入用製剤の使用法と適応』
17:15 閉会の辞
■ ■
飛行機の時間があるので、
閉会の辞は聞かないで帰りました。
今、羽田空港です。
これから札幌へ帰ります。
詳しい内容は明日以降にUPいたします。
有意義な一日でした。
二重・眼瞼下垂
僕たちは眼瞼下垂症手術を受けた形成外科医です!
昨日の院長日記、
レーシック手術の前に読んでください2014で、
コメントをいただいた、
僕たちは、レーシック大好きメガネ眼科医です! !
…をご紹介いたしました。
レーシック推進派の眼科医師には、
意外とメガネの先生が多いようです。
■ ■
形成外科医で、
♡眼瞼下垂症手術推進派♡の医師は、
積極的に眼瞼下垂症手術を受けています。
了解を得ていないので…
写真まではご紹介できませんが、
学会でお会いすると…
やったのがわかります。
■ ■
ちょっとくらい腫れていても…
平気で学会に来られます。
隠す先生もいません。
私の眼瞼下垂症を最初に指摘してくださったのは、
信州大学形成外科の松尾清教授です。
NHKのためしてガッテンで、
眼瞼下垂症を広く世の中に紹介してくださいました。
■ ■
私は個人的に、
松尾清先生に、
日本形成外科学会として、
感謝状を差し上げてもいいと考えています。
それほど、
眼瞼下垂症や形成外科の認知度を…
高めていただきました。
■ ■
世の中にはまだまだ誤解と偏見があります。
眼瞼下垂症手術なんて難しい言葉で言わなくても…
としでまぶたがたるんで手術した
…といっても…
整形したんだべさ
…と言われると思います。
おりこうな人は、
保険で手術を受けて、
生命保険の手術給付金もいただいています。
僕たちは眼瞼下垂症手術を受けた形成外科医です!
…と私は堂々と言えます。

こんな人が手術適応です
医学講座
レーシック手術の前に読んでください2014
レーシック手術2014にコメントをいただきました。
僕たちは、レーシック大好きメガネ眼科医です! !
…というブログを書かれた読者の方です。
とても頭の良い方だと感じました。
書かれている内容も信頼できるものです。
レーシック手術を検討中の方に、
ぜひ読んでいただきたいブログです。
■ ■
レーシックは土曜日にというタイトルのブログでした。
レーシック推進派?
どこかのクリニックのやらせ?
…と一瞬疑ってしまいました。
申し訳ございませんでした。
とても真面目な方です。
♡信用できます♡
私の知らないことも書かれていました。
■ ■
ブログから引用させていただきます。
インターネットにはレーシック情報であふれかえっています。レーシック手術の成功談と失敗談がともに数多く出てきます。
自分も手術に成功するかどうか全く確信をもてません。「うーん、どうしようかなあ」と思ってたら昨日ひらめきました。
レーシック手術がうまくいっていない人の情報を集めて、レーシック手術に失敗する原因をつきとめればいいってことに。
毎週土曜日にレーシック情報を配信することを目標にしたいのでブログのタイトルを「レーシックは土曜日に」にしました。
■ ■
私はレーシック慎重派です。
レーシック手術2014
レーシック詐欺
レーシック手術のトラブル
安心LASIK
患者さんからよく相談を受けることがあるので、
過去の院長日記で何回も取り上げています。
■ ■
レーシックは土曜日にを読んだ感想です。
う~ん。
眼科専門医にも…
悪魔に魂を売って…
ひどいことをしやがる医者がいるもんだ。
レーシック手術を受ける前によ~く考えてください。
担当の先生が眼鏡をかけていらしたら…
先生はなぜレーシックを受けないのですか?
…と質問なさってください。
医学講座
誰に習ったかというのがとても大切です
最近とても印象に残ったお言葉です。
ある形成外科教授が、
形成外科を志す、
若い先生に送ったメッセージです。
私も同感です。
その通りだと思いました。
ご紹介いたします。
■ ■
形成外科の世界は、
誰に習ったかというのがとても大切です。
手技だけでなく、
患者に対する対応や、
患者に対する姿勢、
疾患に対する謙虚さ、
軟部組織に対しておごらなさ。
失敗したときの姿勢、反省、
周囲の医師に対する態度。
医師として責任をいかに取るかという医師としての基本的な態度。
さまざまなものを、良いことも悪いことも含めて見ることが大切です。
■ ■
形成外科は楽で儲かる科ではありません。
手術結果を評価してくれるのは、
患者さん本人です。
手術がうまくいくと、
喜びを共有できるますが、
うまくいかないこともあります。
■ ■
派手な科でもありません。
形成外科と美容外科は違います。
手術点数は他科と比較して低いと思います。
何時間もかけて手術をしても、
苦労が報われないこともあります。
細い一本の血管が詰まっただけで、
遊離皮弁があっという間に壊死になります。
■ ■
私は大浦武彦先生という素晴らしい恩師に恵まれました。
北大形成外科の先輩から、
手取り足取り教えていただきました。
形成外科医になってよかったと思っています。
保険診療でも自由診療でも、
患者さんの評価は厳しいです。
眼瞼下垂症手術も…
ちょっとした左右差でもクレームになります。
■ ■
医師として責任をいかに取るかという
医師としての基本的な態度。
これが欠如している先生も…
残念なことですがいるのが現実です。
このメールを受け取った若い先生が、
立派な形成外科医になることを祈っています。
医学講座
日本美容外科学会HPの自己紹介2014
2013年10月5日の院長日記でご紹介した、
日本美容外科学会HPの自己紹介
その後、修正してくださいという連絡はなく、
お正月に見てみたら…
私が書いた通りに掲載されていました。
■ ■
インターネット委員会の先生、
ありがとうございました。
私が一番入れたかった、
残念なことに札幌医科大学を追い出され、
48歳で職を失いました。
たくさんの人に助けていただき
中央クリニック札幌院院長に就任しました。
…が入っていました。
■ ■
私は札幌医科大学を追い出され、
チェーン店美容外科クリニックの院長になったことを、
恥じていません。
悔いてもいません。
たくさんのことを学ばせていただきました。
雇ってくださった社長様には、
ほんとうに感謝しています。
■ ■
48歳という年齢は、
人生で最もお金が必要な時期でした。
ブランド物を買うのではありません。
教育費がかかりました。
子ども2人を大学に進学させるのは、
ほんとうに大変でした。
そんな時期の失業は絶望でした。
■ ■
この院長日記や、
日本美容外科学会HPは、
同業の先生もたくさん見てくださっています。
自分がどういう人生を歩んだか?
子孫にもよくわかってもらえると思います。
子どもの教育費がかからなくなった今は、
それほど無理に働かなくても食べて行けます。
無理な手術、
危険な手術はすすめません。
偏屈ながんこおやじで結構です。
自分の信じる手術をしていきます。
院長の休日
高齢者に厳しいWindowsXP終了
昨年のお正月は、
実家の母親が病気になり、
皆様にもご心配をおかけしました。
ご迷惑をおかけしました。
今年は元気です。
■ ■
今年は、
道新(北海道新聞)を読んだら…
パソコンが使えなくなる…?
…って書いてあったんだけど
…どうしたらいい?
WindowsXPサポート終了のことです。
■ ■
85歳の母親が使っているのは、
WindowsXPです。
主にネットとメールです。
母親の弟も使っています。
母親の弟が、
パソコンを変えたら…
設定に手間どって…
しばらく使えなかった…
…となげいていたそうです。
■ ■
高齢者にとって、
OutloookExpressというメールソフトを、
WindowsLiveメールにするのは、
かなり大変だと思います。
設定をサポートしてくれるサービスもありますが、
毎日使うので、
返信ボタンの位置が変わるだけでも大変です。
設定を自分でするのはまず不可能です。
■ ■
とりあえず、
サーバーでウイルスをチェックしてもらうサービスに加入し、
安全なサイトしか見ないように言ってきました。
親のパソコン設定は私がしていますが…
高齢者にも優しいネット環境を…
是非、国の政策として実施していただきたいです。
医学講座
2014年仕事はじめ
札幌美容形成外科は今日から仕事はじめです。
年末に手術を受けていただいた方の抜糸、
遠方から来てくださる方の手術があります。
2014年も…
安全
あんしん
きれいに元気!
…を目指した治療をします。
■ ■
昨年も書きました。
このコピーは、
ANAのファンですに書いた、
ANAのAnother skyというビデオの中に出てくる…
ANAの
あんしん、
あったか、
あかるく元気!
…を真似したものです。
■ ■
私は安全を第一に考えます。
私は医療は、
困っている人の役に立つのが原点。
金儲けの道具ではなく、
人を幸せにする…
人の苦痛を取り除く…
そういう業種だと思います。
偏屈ながんこおやじですが、
今年も自分の健康にも気をつけてがんばります。
医学講座
美容外科2014年の予測
札幌美容形成外科は今日までお正月休みです。
明日から2014年の診療を開始します。
私なりに2014年の予測を立ててみました。
厳しい見方ですが…
4月からの消費税UPで…
景気は悪くなると予測しています。
外れるといいですが…
■ ■
アベノミクス効果で、
確かに株価は上がり、
一部の人たちは給与もUPしています。
医療業界を見てみると…
4月に診療報酬改定があります。
消費税UPで仕入原価は上がるのに…
医療機関の収入は増えません。
総医療費を抑制したい国の方針です。
■ ■
経営が厳しくなる医療機関が増えると思います。
病院勤務の先生が開業したり…
楽で儲かりそうな…
♡なんちゃって美容外科医♡
…になろうと考える人が増えると思います。
美容外科ではなく、
♡なんちゃって美容皮膚科医♡
…になる女性医師も増えると思います。
■ ■
レーザーぱしぱしで、
簡単にキレイになって、
簡単にお金儲けができる?
…と考える先生も増えると思います。
世の中そんなに甘くはありません。
ちょっと出力を間違えると…
キレイになるどころか…
Ⅱ度熱傷になってあとが残ります。
■ ■
どうしてくれるんですか!
休業補償をしてください!
すみません、
メーカーのマニュアル通りにしたんですけどぉ~…
私、使ったことがなかったのでぇ~…
申し訳ございません…
…と言っても許してもらえません。
■ ■
私の美容外科2014年の予測は、
安売り美容外科
安売り美容スキンクリニックが増えて、
それの伴うトラブルが増えると懸念します。
ほんとうに良心的な美容外科クリニックを見つけるのが、
難しくなると思います。
■ ■
私の考えです。
美容外科価格破壊の弊害に書いたように…
医療というのは、
金儲けの道具ではなく、
人を幸せにする…
人の苦痛を取り除く…
そういう業種だと思います。
金儲けを考えると、
効率主義や
一人当り単価が
気になるようになります。
こうしていると、
いつか
取り返しがつかない
事故が起こる気がします。
■ ■
交通事故と同じで、
医療にはある確率で事故が起こります。
航空機事故も同じです。
絶対に墜落しない飛行機はありません。
事故が起こらないように、
安全対策にお金も時間もかけます。
安全で快適な空の旅には、
それ相応のお金がかかります。
■ ■
私の懸念が杞憂に終わると良いのですが、
日本の厚生労働省は美容医療に及び腰です。
日本国が認可した美容医療用薬剤はほぼありません。
認可された美容医療用ヒアルロン酸、
認可された美容医療用レーザーはありません。
すべて未承認です。
脱毛用に使っているレーザーですら、
認可したのは脱毛ではなく色素性病変です。
エステのレーザー脱毛は禁止しているのに、
TVで堂々と宣伝しています。
これが日本の現状です。
これだけ美容医療が巷にあふれているのですから、
国としていいものはいい、
悪いものは悪いという指針を作るべきです。
2014年に期待するところです。