院長の休日

金井くんのお父様が亡くなりました

 札幌西高校で同級生だった、
 金井創(かないはじめ)くんのお父様、
 金井輝夫様がお亡くなりになりました。
 こころからご冥福をお祈りいたします。
 金井輝夫様は、
 日本基督教団札幌教会の牧師さんでした。
      ■         ■
 高校生の時…
 金井くんと同級だったのに…
 一度も金井くんの教会に行ったことはありませんでした。
 私が教会に行ってみようと思ったのは、
 解剖学実習を控えて…
 医学部が不安になっていた…
 2年生の頃でした。
      ■         ■
 いきさつは忘れてしまいましたが…
 高校2年生の時に同級だった…
 高橋くんに誘われた記憶があります。
 確か…
 俺、教会に行ってみようか?と思うんだけど…
 じゃ、金井の家(かないんち)へ行ってみよう…
 …という感じだったように記憶しています。
      ■         ■
 その時、
 当の金井君は早稲田大学の学生でした。
 金井はいないのに…
 金井くんの教会に行ってみました。
 私を金井くんの教会に連れて行ってくれた…
 高橋くんは…
 立教大学の学生でした。
      ■         ■
 はじめて行ったのに…
 金井くんのご両親は、
 私たちを大歓迎してくださいました。
 高橋くんといっしょに…
 何度もお母さんの手料理をごちそうになりました。
 食事の前にはお祈りをして…
 とても美味しくて楽しい時間でした。
      ■         ■
 20代前半の…
 私の理想の家庭でした。
 ローリーというダックスがいて、
 いつも笑顔のあたたかいご家庭でした。
 自分が家庭を持つ時は…
 金井くんの家のようにしたい…と思っていました。
      ■         ■
 金井輝夫様はとても立派な牧師さんでした。
 何度か日曜日の礼拝でお聞きしました。
 よく通るやさしい声でした。
 もう声をお聞きすることができないのが残念です。
 こころからご冥福をお祈りしています。

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医学講座

消費税と美容外科

 昨日の院長日記では、
 消費税と病院経営について書きました。
 美容外科は自由診療なので…
 消費税がかかります。
 消費税は…
 患者さんからお預かりして…
 クリニックがまとめて納税します。
      ■         ■
 昨日は100均を例にとって…
 消費税の納税額を説明しました。
 100均が、
 100円の商品を…
 80円で仕入れたとします。
 80円で仕入れた時に、
 消費税がかかっているので、
 実際には84円で仕入れています。
 この時に…
 4円の消費税を支払っています
      ■         ■
 100均が…
 税務署に納税する消費税は…
 お客さんからお預かりした…
 5円から
 仕入れの時に払った4円を引いた
 1円だけです
      ■         ■
 美容外科はどうでしょうか?
 美容外科の売上原価のうち…
 おそらく最も比率が高いのが…
 医師や看護師への給与です。
 給与に付随して…
 社会保険料なども納めます。
 給与や社会保険料には…
 消費税はかかりません。
      ■         ■
 美容外科で支払う経費で大きなのが…
 広告宣伝費です。
 フリーペーパーに見開きで広告を掲載すると…
 札幌市内ですら…
 最低525,000円はします。
 このうち…
 25,000円が消費税です。
      ■         ■
 私の推測ですが…
 チェーン店の美容外科でしたら…
 105万円の手術を売ったら
 お客さんから預った…
 5万円の消費税のうち…
 4万円は納税することになると思います。
      ■         ■
 原価に占める人件費など…
 非課税の費用が増えれば増えるほど…
 納税しなくてはいけない…
 消費税が増えます。
 これから開業を考えている先生は、
 開業前に…
 よく消費税の勉強をなさることをおすすめします
      ■         ■
 私は、
 消費税のことは詳しくないので…
 経理をお願いしている、
 アトラス総合事務所にお任せしています。
 こちらの…
 週刊なるほど!消費税は、
 とても勉強になります。
 同業者や税務署まで…
 なるほど!消費税を読んでいるようです。
 信頼できる会計事務所です

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医療問題

消費税と病院経営

 とうとう消費税が上がることになりました。
 政治家は…
 うそつきです。
 消費税は上げませんと選挙の時に言っていたのに…
 あれよあれよという間に…
 増税が決まりました。
 ますます不景気になります。
      ■         ■
 病院の医療費は…
 保険診療だったら非課税だから…
 病院の先生には関係ないじゃん。
 患者さんだって…
 負担が増えるわけじゃないから…
 減ることはないだろうし…
 …とお考えの方もいらっしゃると思います。
      ■         ■
 消費税に関して…
 国民の大きな誤解があります。
 コンビニで買い物をしたら…
 100円で5円の消費税がつきます。
 私が好きな100均でも…
 お金を払う時は105円です。
      ■         ■
 この5円は…
 どうなるか知っていますか?
 5円の消費税は…
 お店がお預かりして…
 税務署へ支払います。
 札幌美容形成外科でも…
 患者さんからお預かりした消費税を…
 札幌中税務署に支払っています。
      ■         ■
 それでは…
 100均は…
 100円のものを一個売ったら…
 5円をまるまる税務署に支払うのでしょうか?
 答えはNOです。
 えぇ…うそでしょと思います。
 私も開業するまではよく知りませんでした。
      ■         ■
 100円の商品を…
 80円で仕入れたとします。
 80円で仕入れた時に、
 消費税がかかっているので、
 実際には84円で仕入れています。
 この時に…
 4円の消費税を支払っています。
      ■         ■
 100均が…
 税務署に納税する消費税は…
 お客さんからお預かりした…
 5円から
 仕入れの時に払った4円を引いた
 1円だけです。
      ■         ■
 病院の収入は…
 大部分が保険診療なので非課税です。
 患者さんからは消費税をお預かりしません。
 ところが…
 問屋さんに払う薬代、
 検査会社に払う検査代、
 高額な医療機器代金、
 建物の修繕にかかる費用、
 すべてに消費税がかかります。
      ■         ■
 保険診療をしている病院は、
 消費税が増税されると…
 経費に占める税金が増えます。
 はっきり言うと…
 赤字の病院が増えます。
 景気が悪くなると…
 少しくらい具合が悪くても…
 病院にかからなくなります。
      ■         ■
 消費税がUPされると…
 ふところがさみしくなった人は…
 医療費も減らそうとします。
 病院へ通う交通費も負担になります。
 病気でも…
 病院にかかれない人が増えます。
 消費税がUPされたら…
 ますます病院経営は大変になるというのが…
 私の予測です。

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医学講座

開業への思い⑦

 JA帯広厚生病院に勤務しながら…
 武藤靖夫先生に美容外科を教えていただきました
 教えていただくと言っても…
 武藤先生の手術を…
 見せていただくのがメインです。
 大部分の患者さんは…
 武藤先生の長年のお客様です。
      ■         ■
 たまに…
 息子さんですか…?
 …と笑顔で聞かれる、
 上得意のお客様もいらっしゃいました。
 私:いいえ、息子ではありません。
 ご子息は東京にいらっしゃいます。
 その頃、ご子息の武藤英生先生は…
 母校で脳神経外科医をなさっていらっしゃいました。
      ■         ■
 美容外科の手術は局所麻酔です。
 突然、若い息子のような先生が来て…
 大先生の代わりに手術という訳にはいきません。
 私が担当させていただいたのは…
 わきが手術や…
 コラーゲンの注射でした。
 二重埋没法の手術などは…
 武藤靖夫先生ご指名の患者さんです。
 私は横や後ろから…
 ひたすら先生の手を見ていました。
      ■         ■
 私はたくさんのことを教えていただきました。
 北大形成外科の先輩と一番違ったのは…
 患者さんへの接し方でした
  『患者さんではなく、お客様です』
 忘れられない言葉です。
 先生が怒った顔を見たことがありませんでした。
 怒りんぼの私には…
 やっぱり向いていないかなぁ~
 …とも思いました。
      ■         ■
 私は平成10年4月から8月まで、
 札幌中央形成外科副院長として勤務しました。
 帯広から通った期間を含めると…
 約1年半の間…
 武藤靖夫先生から美容外科を教えていただきました。
 平成10年9月から、
 私は札幌医大から形成外科講師として、
 再び形成外科医になりました。
 私の開業への思いはここでまた途絶えました。
 札幌中央形成外科は、ご子息の英生先生が
 後継者となられました。


武藤靖夫先生

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医学講座

開業への思い⑥

 形成外科だけでの開業は難しそう…
 美容外科を覚えたいけれど…
 どうやって覚えたら良いかわからない。
 チェーン店の美容外科へ…
 アルバイトに行くなど…
 自殺行為に等しいと考えていました。
 JA帯広厚生病院の主任部長が、
 美容整形でバイトなど…
 私には考えられませんでした。
      ■         ■
 私と同年代の形成外科医で…
 現在、美容外科をやっている先生の中には、
 美容外科でアルバイトをして…
 知識と技術を身につけた先生もいらっしゃいます。
 度胸がある先生は、
 ○○市民病院形成外科などに勤務しながら…
 有名な美容外科に行っていた先生もいます。
      ■         ■
 私は、
 北海道の帯広という地方都市だったこともあり…
 美容外科を修行できるとは考えていませんでした。
 せいぜい、学会の講習会に参加する程度でした。
 自分の将来について悩んでいた時、
 平成9年4月に一通の速達が届きました。
 家内が私のPHSに電話してきました。
 (当時、携帯は高価だったのでピッチを使っていまいした) 
      ■         ■
 私が東京の学会へ出張中、
 札幌中央形成外科の、
 故武藤靖夫先生から
 帯広の自宅にお手紙ををいただきました。
 その手紙には、
 副院長として札幌中央形成外科へ迎えたいという、
 私には身に余る光栄な内容が書かれていました。
      ■         ■
 私は、妻や両親とも相談して、
 武藤先生ご夫妻とお会いしました。
 武藤靖夫先生といえば、
 図説整容外科学の著者で、
 埋没法による重瞼術を…
 British Journal of Plastic Surgeryという、
 英国形成外科学会誌で発表された、
 美容外科の大家です。
      ■         ■
 武藤靖夫先生は
 市立札幌病院に勤務していた時に、
 一度、手術を見学させていただき…
 無理だとあきらめたほど、
 やさしくてすばらしい先生です。
 自分には雲の上の存在でした。
 その先生から誘っていただけるとは…
 夢にも考えていませんでした。
      ■         ■
 すぐにでもJA帯広厚生病院を退職して、
 札幌中央形成外科に就職したい気分でした。
 ところが…
 立場上…
 私の後任が決まって…
 しっかり引き継ぎをしなければ…
 簡単には退職できません。
      ■         ■
 北大形成外科の杉原平樹教授に退職の許可をいただき、
 一年後の
 平成10年4月に
 私は札幌中央形成外科の
 副院長に採用していただきました。
 副院長に就任するまでは、
 毎週、土曜日や休日に
 帯広から札幌まで通い、
 武藤先生に手術を教えていただきました。


札幌中央形成外科副院長時代
武藤靖雄先生撮影

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医学講座

開業への思い⑤

 形成外科だけでは…
 食べて行けない…
 形成外科で開業しても…
 お客さん(患者さん)が来てくださらないと…
 あっという間に倒産です。
 子どももまだ小さいのに…
 借金を抱えて倒産はしたくありません。
      ■         ■
 北大形成外科の同門には…
 何人か開業した先輩がいらっしゃいます。
 先生は何も話さなくても…
 奥様から…
 大変です
 …と伺うことがありました。
      ■         ■
 美容外科もやったら…
 もうかるという考えも大きな誤りです。
 高価な…
 外国製の…
 痩身レーザーを…
 リースで入れて…
 いけいけどんどんで儲けようなんて…
 絶対に止めるべきです。
 簡単に痩せる器械なんてありません。
      ■         ■
 開業を考えた時に…
 一番良い方法は…
 同業で成功している先生のクリニックを…
 じっくりと見せていただいて…
 自分の考えている医療が…
 採算に合うか検討することです。
      ■         ■
 整形外科の先輩などは…
 開業前に何軒か…
 自分と同じ規模のクリニックを見学され、
 導入する医療機器や…
 採用する職員数など…
 綿密に計画を練って成功した先生がいました。
      ■         ■
 残念なことに…
 日本全国で…
 形成外科単独で開業していて…
 私が見学させていただけるような病院が…
 なかなか見つけられませんでした。
 JA帯広厚生病院は忙しい病院でしたが、
 自分の技量で…
 患者さんが多かったのではありません。
      ■         ■
 一人になって開業した時に…
 うまくやっていけるだろうか?
 この不安のために…
 なかなか開業の踏ん切りがつきませんでした。
 美容外科の修行など…
 帯広にいては…
 夢のまた夢でした。

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医学講座

開業への思い④

 30代で一度開業をあきらめた私が、
 再び開業を考えたのは…
 JA帯広厚生病院に勤務して…
 一年半が過ぎた頃だったでしょうか…?
 医療ミスの経験という…
 2010年2月23日の院長日記に書いてあります。
      ■         ■
 私には苦い経験があります。
 私がJA帯広厚生病院の
 形成外科主任部長だった時のことです。
 JA帯広厚生病院は、
 十勝地方で最大規模の病院です。
 夜間の救急患者さんも診ていました。
 形成外科の夜間の担当は…
 2年目の形成外科医でした。
      ■         ■
 私の下に形成外科専門医が一人いて、
 3人体制で形成外科を担当していました。
 夜間は、
 病院の近くに住む若い医師が呼ばれて、
 患者さんの診察や手術をしていました。
 自分で手に負えないと判断すると、
 私の次の先生を呼ぶのが…
 当時の暗黙のルールでした。
      ■         ■
 若い先生は、
 有名国立大学を卒業し、
 医師国家試験も一発で合格した…
 ‘優秀な’先生でした。
 残念なことですが…

 私が‘こうしてはいけない’と
 口うるさく注意していた
 医療ミスをしてしまいました。
 実に単純なミスでした。
      ■         ■
 次の日の外来で…
 そのミスに気付きました。
 外来が終了してから、
 私に報告がありました。
 幸い後遺障害にはなりませんでした。
 私は担当副院長に報告し、
 医事担当次長、
 医事課長と相談しました。
      ■         ■
 ベテランの事務方は、
 事故の対応にも慣れていらっしゃいました。
 事務次長が菓子折りを準備してくれました。
 私は研修医と一緒に…
 患者さんのご自宅まで…
 謝りに行きました。
 幸い後遺障害がなかったこと、
 痛みもなく、
 キズも治ったので、
 患者さんからは訴えられませんでした。
      ■         ■
 それどころか…

 『そんなに謝らないでください』
 『言われなければ…』
 『私はミスに気付きませんでした』
 とまで言ってくださいました。
 この事例は…
 明らかに医療者側に原因がある、
 医療ミスでした。
      ■         ■
 今の医学教育や、
 臨床研修システムでは、
 自分が医療ミスを起こした時に、
 どのように対処して…
 誰に報告して…
 どう謝ったらよいか…
 なんてことは教えません。
 ベテラン医師でも…
 患者さんの家まで、
 謝りに行った先生は少ないと思います。

      ■         ■
 こんな事件や…
 子どもが中学生になり…
 高校進学を考える時期になったこともあり、
 私はまた開業を考えるようになりました。
 形成外科で開業した先輩や後輩に聞きました。
 形成外科だけで…
 食べて行くのは大変ですよ…
 みんな口々に言いました。
      ■         ■
 確かに…
 私が市立札幌病院皮膚科で…
 形成外来(けいせいがいらい)を担当した時も…
 皮膚科からや…
 救急部からの患者さんがいらっしゃらなければ…
 閑古鳥が鳴く日もありました。
      ■         ■
 先輩や形成外科仲間のアドバイスは…
 開業するなら…
 美容外科をやらなければ…
 …という貴重な助言でした。
 JA帯広厚生病院形成外科主任部長でも…
 美容外科の経験はありません。
 どうやって覚えようか…
 悩んだ時期でした。

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医学講座

開業への思い③

 私は市立札幌病院に勤務していた時にも…
 開業しようと思ったことがありました。
 このまま勤務医を続けて…
 いいのだろうか…?
 自分のやりたいことが…
 ほんとうにできるか…?
 …と考えたからです。
      ■         ■
 形成外科学会でお会いしたのがご縁で…
 札幌中央形成外科の武藤靖夫先生に…
 一日だけ手術を見学させていただいたことがありました。
 私がまだ30代だった頃です。
 武藤先生は60歳を超えていらっしゃいましたが…
 ばりばりの現役でした。
 日本形成外科学会学術講習会で、
 美容外科の講師をなさっていらっしゃいました。
      ■         ■
 美容外科の見学は…
 正直なところ…
 どきどきでした。
 武藤靖夫先生は…
 とてもこころよく見学させてくださいました。
 ご自分が執筆された…
 論文の別刷もくださいました。
      ■         ■
 はじめての美容外科は、
 私でも超緊張しました。
 一番驚いたのが…
 患者さんへの接しかたでした。
 武藤靖夫先生は…
 とにかくやさしい先生でした。
 今でも…
 年輩の患者さんの中には…
 お若い頃は…
 それは素敵な先生で…
 …と話される方もいらっしゃいます。
      ■         ■
 正直なところ…
 私は武藤靖夫先生の診療を見学させていただき…
 こりゃ…
 自分には無理だ…
 …と簡単にあきらめてしまいました。
 とてもあんなにできない…
 諦めない私が…
 カルチャーショックでした。
      ■         ■
 30代の頃に…
 一度は美容形成外科医を考えたことがありましたが…
 自分には向いていないと思って…
 形成外科勤務医を続けました。
 その後、
 市立札幌病院→
 JA帯広厚生病院と転勤し、
 私の開業への道は途絶えました。

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医学講座

開業への思い②

 私は、もともと…
 大学に残って偉くなろうとは…
 まったく考えていませんでした。
 勤務医志望でした。
 父親が病院勤務の薬剤師で…
 子どもの頃から…
 勤務医のお医者さんを…
 見て育ったからだと思います。
      ■         ■
 私が勤務した病院は、
 北海道でも大きな病院ばかりです。
 北大形成外科からの派遣(はけん)でした。
 教授の人事権という…
 2009年2月18日の院長日記に書いてあります。
 今でも…
 大きな病院の部長とか医長は…
 大学の教授と病院長との合意で決まるところが多いです。
      ■         ■
 公募で医師を募集している大病院もありますが…
 重要なポジションは…
 やはり大学とのつながりがあります。
 私は40歳で…
 JA帯広厚生病院の形成外科主任医長になりました
 平成7年(1995年)1月のことでした。
      ■         ■
 JA帯広厚生病院での3年間は…
 とても忙しかったですが…
 充実していた3年間でした。
 他の先生とも楽しく働き…
 いっしょに働いた看護師さんも優秀でした。
 日本熱傷学会で発表して…
 座長の先生から誉められた看護師さんもいました。
      ■         ■
 病院は黒字で…
 設備も整っていました。
 たくさんの楽しい想い出があります。
 帯広に勤務して1年が過ぎた頃から…
 開業しようか…?
 …と思うようになりました。
 その当時に書いた文章が…
 帯広市医師会_医者のつぶやきとして掲載されています。
      ■         ■
 社団法人_帯広市医師会ホームページ
 医者のつぶやき
 形成外科医のつぶやき
 宣伝できないことのもどかしさ。
 腋臭症(わきが)は保険診療で手術をうけられます。
 私どもの帯広厚生病院をはじめ,総合病院の形成外科では,健康保険で腋臭症(わきが)の手術を行っています。
 腋臭症は手術によって改善することが可能で,手術に健康保険が適用されます。
 患者さんの中には,心ない美容外科を受診し,30万円以上の手術費用をローンで払ったにもかかわらず,手術後も症状が改善せずローンの支払いだけが残ったというお気の毒な方もいらっしゃいます。
 腋臭症の手術に健康保険が使えること自体を御存知ない方や,健康保険で手術を受けると,醜いキズアトが残ってしまうのではないかと不安を持つ人が多いようです。
 健康保険で行う手術は,皮弁法または反転剪除法という大部分の美容外科で行っているのと同じ方法です。人によってキズアトが少し残る方もいますが,それは手術方法よりも体質や手術後の経過によるところが大きいと思います。
 女性週刊誌を見ると,美容外科の違法宣伝のオンパレードで,ビデオや本の説明に名を借りた手術の宣伝があふれています。良心的な美容外科の中には健康保険でわきがの手術を行っているところもありますが,多額の広告宣伝費をかけているところは自費診療で費用も30万円以上はします。
 残念なことに現在の法律では,われわれがどんなに良い手術をしていてもそれを宣伝することはできません。 疾患の性質上患者さんのクチコミで情報は伝わりません。
 病院によって入院を要するところ,外来通院でできるところがありますが,手術後の安静さえ保てれば,傷はきれいに治ります。わきがで悩んでいらっしゃる方を御存知でしたら,是非教えてあげてください。
 少し長くなりましたが,医者のつぶやきに投稿させていただきます。何卒よろしくお願い申し上げます。
 〔専門科〕形成外科〔年齢〕43〔勤務〕
      ■         ■
 当時は、
 帯広駅前(高架になる前の古い駅です)に
 1階に三越帯広営業所が入った
 白いビルがありました。
 (今は再開発で取り壊されています)
 そのビルに西武クリニックという…
 帯広で唯一の美容外科がありました。
      ■         ■
 地元の医師会でも、
 誰が経営しているのか…?
 どんな先生がいるのかも知りませんでした。
 その美容外科へ行って
 わきが手術を受けた…
 30台の女性が帯広厚生病院形成外科を受診しました。
 手術を受けたのに…
 ちっともよくなっていない…!
      ■         ■
 手術を担当してくださったのは…
 年輩の男性の先生。
 手術は片側30分もかからず…
 あっという間に終わり…
 切開した傷と…
 ローンと…
 臭いが残ったという方でした。
      ■         ■
 自分だったら…
 こんなことはしない
 他人の弱みにつけ込んで
 何て奴だ! …と思った記憶があります。
 このあたりから…
 私の開業への思いがはじまりました。 

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医学講座

開業への思い①

 私のように長い間勤務医をして…
 50歳近くで開業する医師は…
 医療に関する知識や技術で…
 苦労することは少ないと思います。
 そもそも…
 手術が下手な先生は自分でもわかっているので…
 無謀な開業はしません。
      ■         ■
 開業するのに…
 何が大変か?
 …まず、開業資金です。
 勤務医は…
 世間一般に思われているほど…
 お金持ちではありません
      ■         ■
 解雇通告と就職活動という…
 2010年10月16日の院長日記に書いてあります。
 私は2002年3月7日木曜日に、
 札幌医科大学医学部長室で、
 神保孝一医学部長から解雇通告を受けました。
 公務員なので…
 『辞めろ』とは言えません。
 周到に準備された、
 【本間追い出し計画】により、
 形成外科医局の女医さんが文章を準備していました。
      ■         ■
 医師でも…
 私のように…
 ある日突然職を失うこともあります。
 医師としての技量と…
 開業して…
 クリニックを経営する能力は違います。
 コンサルタントや…
 業者さんの言いなりになって…
 借金とリースで開業すると倒産の危機です。
      ■         ■
 開業時の苦労という…
 2007年8月5日の院長日記を読んでください。
 今まで雇われていた医師が、
 ある日突然、雇用主になったら大変です。
 お金がなくても…
 従業員のお給料は払わなくてはなりません。
 労基法も労働基準局も知りません。
      ■         ■
 開業する一番のメリットは…
 自分の夢とロマンを実現できることです。
 私の夢とロマンは…
 他の美容外科で受けたら…
 50万円もするような眼瞼下垂症手術が…
 保険診療で5万円で受けられる…
 庶民のための美容形成外科です。
 ぼったくる必要もないし…
 悪魔に魂を売る必要もありません。
 自分の知識や技術が…
 人さまのお役に立てるのがうれしいものです。

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