医療問題

親にないしょ

 ワキガの手術を健康保険ですると、
 親にバレませんか?
 最近は少なくなりましたが、
 よくあるご質問の一つです。
 昨日も書きましたように、
 医療費のお知らせが来るので、
 どこのクリニックに、
 何日間通院して、
 その時の医療費総額がいくら?
 かということがわかります。
      ■         ■
 受診者氏名 
 医療機関名
 診療年月
 区分
 入院または通院日数
 医療費の額
 整理番号
 が記載されます。
 さくらんぼさんから
 山形県では毎月お知らせが来ると
 お伺いしました。
      ■         ■
 本間賢一
 医療法人札幌美容形成外科
 20年5月
 通院
 1日
 12,320円
 20-05 00372021
 といった具合に記載されます。
 大学病院や市立病院などの
 総合病院にかかった場合は、
 診療科名までは記載されていません。
 北海道大学病院
 通院
 と記載されます。
      ■         ■
 確かに、親に内緒で手術をしたい…
 という気持ちも理解できます。
 二重の手術とか…
 包茎の手術とか…
 親にも言いたくない手術はあります。
 ただ、ワキガの手術はどうでしょうか?
 親に言っても、
 『父ちゃんだって、ワキガだけど、生活に支障ない。』
 『こうやって、何十年も立派に生きてきている。』
 『お前、気にしすぎだ!』

 なんて言われるからでしょうか?
      ■         ■
 ワキガで悩んでいらっしゃる方には、
 親に話して、
 親に協力してもらって、
 手術を受けるようにお話ししています。
 HPにも書いていますが、
 ワキガ手術の後には安静が必要です。
 誰かに手伝っていただいて、
 洗髪などをしていただかないと、
 一人暮らしで両側同時に手術をすると大変です。
      ■         ■
 親にないしょで手術をしたいという気持ちは
 わからないではありませんが、
 ワキガ手術だけは、
 親に協力していただいて、
 手術を受けるようにお話ししています。
 ワキガ手術以外でしたら、
 自分一人でもなんとかできます。
 でも学生時代は、
 みんなお金がありません。
 親にないしょよりも、
 親に協力してもらう方が、
 ‘らく’だと思います。

“親にないしょ”へのコメントを見る

医療問題

医療費のお知らせ

 ‘医療費のお知らせ’という書類が
 北海道社会保険事務局事務センターから
 料金後納郵便(定形外の普通郵便)で
 医療法人札幌美容形成外科宛に送られてきました。
 従業員全員分の
 青い用紙に親展と印刷された
 医療費のお知らせが入っていました。
      ■         ■
 印刷されたお手紙が入っていました。
 事業主様
 社会保険事業の運営につきましては、日頃からご協力をいただき厚く御礼申し上げます。
 さて、この度、健康保険並びに船員保険制度に一層の理解を深めていただくため、被保険者あてに医療費に関する通知を行うこととしました。つきましては、通知書を同封しますので、お手数ですが、ご本人にお渡しください。
 なお、通知書の内容には、個人の秘密に属する内容も含まれていますので開封しないで被保険者にお渡しいただくよう慎重な取り扱いをお願い申し上げます。
 また、被保険者に長期間お渡しいただくことができない場合には、その家族にお渡しくださるようご配慮ください。
 被保険者又はその家族にやむを得ない事情によりお渡しいただくことができないとき、あるいは退職しているときは、お手数でも当センターまで返戻いただくようお願いいたします。
  北海道社会保険事務局事務センター
 (北海道社会保険事務局保険課業務管理室)

      ■         ■
 医療費のお知らせは、
 ミシン目が入った封がしてあります。
 事業主に悪意がなければ、
 そのまま従業員に手渡されると思います。
 雇用関係が良好でない事業所だったら?
 もし、開封されてしまうと…
 過去一年分の通院記録がバレます。
      ■         ■
 診療内容まではわかりませんが、
 どこのクリニックに何年何月に
 何日間通院して、
 その医療費がいくらかかったかわかります。
 たとえば、
 ○○性病科という名前の
 クリニックがあったとします。
 たとえ、性病でなくても…
 通院したことを誰かに見られると、
 性病に罹った?と
 あらぬ疑いを持たれます。
      ■         ■
 本人の他に、家族の分も入ります。
 私の場合でしたら、
 息子がどこのクリニックにかかって
 その時の医療費がいくらかわかります。
 治療内容についてはわかりません。
 医療費の不正請求を防いだり、
 自分の医療費を知るための、
 システムですが、
 知られたくない人も多いと思います。
      ■         ■
 社会保険事務局は、
 事業主にまとめて送るのではなく、
 せめて個人宛に、
 封書で送って欲しいものです。
 それができないのでしたら、
 せめて、
 医療費のお知らせは不要です。
 送らないでください。
 という選択ができるようにすべきです。

“医療費のお知らせ”へのコメントを見る

院長の休日

大雪高原沼めぐり

 今日は大雪高原沼めぐりをしました。
 ここは、知る人ぞ知る紅葉の名所です。
 私がお世話になっている、
 床屋さんのご主人、
 福原さんからも、
 何年か前に伺っていて、
 一度は行ってみたいと思っていた場所でした。
      ■         ■
 昨夜、宿泊した大雪高原山荘で、
 7:00から朝食を摂り、
 山荘のすぐ横にある、
 ヒグマ情報センターで
 説明を受けてから入山です。
 この情報センターでの説明は
 ヒグマに遭遇した場合の対処法。
 ヒグマと目が合った時の対処法。
 とにかくクマの被害に遭わないように…
 お兄さんたちが、パトロールしてくれていました。
      ■         ■
 息子に借りた、
 クマ除けの鈴を鳴らして
 (息子は釣り好きなので持っています)
 山道を進みます。
 旭岳登山ほどではありませんが、
 ‘沼めぐり’という…
 優しい言葉の響きとは裏腹に、
 かなりキツイ山道が続きます。
      ■         ■
 私は、中学時代に
 大夕張の山中を歩くのが好きだったので、
 山道は苦になりません。
 この沼めぐりには、
 ツアー客も多く、
 団体で年配者が山道を歩いていました。
 また、紅葉を撮りに、
 カメラマンがかなりいらしていました。
 何度もいらしていらっしゃる、
 リピターのカメラマンが多い印象でした。
      ■         ■
 帰りの車の中で、
 昨夜、根室管内標津町茶志骨の当幌川で、
 男性がクマに襲われ死亡したことを知りました。
 死因は左顔面骨折などによる失血死。
 亡くなられた男性の
 ご冥福をお祈りいたします。
      ■         ■
 私たち形成外科医が診るのが、
 顔面骨骨折です。
 私は直接、診察したことはありませんが、
 函館中央病院形成外科の先生が
 学会で発表なさったのを覚えています。
 クマによる顔面外傷は、
 重症例が多く、
 失明した方もいらしたと記憶しています。
 私たちは、
 クマの餌食にならず帰って来れました。


大雪高原の緑沼


大雪高原の高原沼

“大雪高原沼めぐり”へのコメントを見る

院長の休日

大雪高原温泉

 まず最初に日記の更新が遅れたことを
 お詫び申し上げます。
 今日は大雪山の大雪高原温泉に来ました。
 ここは北海道上川郡上川町層雲峡高原温泉。
 有名な層雲峡(そううんきょう)温泉から、
 車で30分程度の山の中です。
 私は、はじめてきました。
      ■         ■
 日記の更新ができなかった理由。
 ここは、携帯電話もつながらない山の中。
 電話が通じるので…
 最悪、電話回線でもアクセスできる?
 と考えたのが失敗の原因でした。
 電話線は、旧式の線で、
 中継局もないため、
 モデムでも通じないそうです。
 電気はついていますが、
 重油を使った自家発電。
 重油の値上がりで大変だと、
 宿の支配人、中村様から伺いました。
      ■         ■
 宿は、宿泊した
 大雪高原山荘が一軒だけ。
 6月10日から10月10日までの
 4ヵ月間だけの営業です。
 山の中の秘湯という言葉がピッタリの宿です。
 ここは、紅葉の名所、
 大雪高原沼の入り口です。
 大雪山の中でも、
 最も紅葉が美しいと言われる場所です。
      ■         ■
 私がよく登っていたのが旭岳。
 旭岳は東川町(ひがしかわちょう)という、
 大雪山の西側から、
 ロープウェイがあります。
 こちらの高原温泉は大雪山の東側です。
 ここからも旭岳へ縦走できますが、
 本格的な登山になります。
 この高原温泉までの道も山道です。
 未舗装の一車線で、
 ところどころ路肩が崩れていました。
 来る途中で、大きなメス鹿に遇いました。
      ■         ■
 ここには私の両親と家内の母親。
 母の弟の叔父夫婦も横浜から来ました。
 総勢7人の敬老ツアーです。
 私の叔父(太田和男といいます)は、
 音楽教師でした。
 関東学院高校で、
 長い間、ハンドベルの指導をしていました。
 私が子どもの頃は、
 札幌に住んでいました。
 よく音楽会のチケットをくれて、
 叔父の歌を聞きに行きました。
      ■         ■
 太田和男とGoogleで検索すると、
 関東学院ハンドベルの
 クリスマスCDが出てきます。
 毎年、
 横浜でクリスマスコンサートをしています。
 叔父夫婦には子どもがいないので、
 私が小さい時から、
 『けんちゃん、ケンちゃん』と
 とても可愛がってもらいました。
 その叔父も74歳になりました。
 日常の忙しさから離れて、
 山中の秘湯で過ごすのもよいものです。


大雪高原山荘

“大雪高原温泉”へのコメントを見る

院長の休日

あげまん

 ‘あげまん’というDVDを借りて見ました。
 伊丹十三 さんが1990年に作られた映画です。
 主演は宮本信子さん。
 ナヨコという名の芸者さんです。
 7月4日に捨て子として見つかったので、
 七(なな)四(よん)子
 でナヨコという設定でした。
      ■         ■
 準主演で、
 瑛子という資産家の令嬢を演じた、
 石井苗子 (いしいみつこ)さんが、
 先週と先々週の朝日新聞、
 be on Saturday
 に掲載されていたので、
 急に‘あげまん’を見たくなりました。
      ■         ■
 ウィキペディア(Wikipedia)によると、
 あげまんの語源は、
 芸人などの隠語で、
 運気が上向くこと(あげまん)
 もしくは下降すること(さげまん)。
 また、その状態を指す。
 「まん」は潮目・運気の意。

 と記載されています。
      ■         ■
 また、ネットの語源由来辞典によると
 あげまんの「まん」は漢字で「間」と書き、巡り合わせや運という意味で運を上げることから、あげまんになったとする説が多い。
 これは不運を幸運に転ずることや縁起直しを「間直し(まんなおし)」と言い、同じ「まん」で意味的にも近いことから、このような俗説が一般的な説となった。
 また、伊丹監督が映画「あげまん」の制作発表の際、作品として観てもらうために「間」の説を持ち出したことから、この説を信じる人が増えたとも考えられる。
 「間直し」が多く使われていた時代と、「あげまん」が使われ始めた時代に大きな開きがあること。映画が発表される以前から、俗語として「あげまん」や「さげまん」が広く使われていたこと。
 あげまんが女性のみをさし、男性に使われた例がないことなどを考慮すると、あげまんのまんは女性器の隠語を略したとするのが妥当である。

 とも書かれています。
      ■         ■
 いずれにしても、
 男性に運を運んでくれる女性はいらっしゃいます。
 この映画を見て思ったことは、
 主人公のナヨコという名の芸者さんは、
 自分が捨て子だったという境遇を、
 一度も嘆いたり悲観したりしていません。
 自分に与えられた運命を、
 必死に生きていらっしゃいました。
      ■         ■
 映画の最後の方で、
 ナヨコが銀行の支店長をクビになった
 恋人の鈴木主水(津川雅彦 )に言います。
 そうよ、
 やりたいこと、
 全部やってごらんなさいょ。
 ダメだっていいじゃないの、
 あなたくらい、私が養ってあげるわょ。
 あぁ、お賽銭あげてこよう…

 と言って、
 自分が捨てられていた、
 小さなお宮にお参りをします。
      ■         ■
 私はこのシーンが気に入ったので、
 英語の字幕スーパーも見ました。
 Good for you.
 Do what you’ve always wanted to do.
 If it doesn’t work out, I will support you.
 Oh, I’ll make a wish.

 男性や女性に限らず、
 人生の岐路に立って困ることがあります。
      ■         ■
 そういう、自分が窮地に陥った時に、
 大丈夫ょ。
 あなたなら、大丈夫ょ。
 必ず成功するゎ。
 イザとなれば、私がついているわょ。

 と言ってくれる女性が、
 運を上げてくれるのだと思います。
      ■         ■
 同じことが医者にも言えると思います。
 ガンの宣告を受けた人に、
 大丈夫ですよ。
 しっかりなさってください。
 必ず元気になれますよ。
 私も全力を尽くしますので、
 ご一緒にガンと闘いましょう。

 と言ってくれるような医者が、
 あげ医者
 なのかなぁ~???
 と思いました。
      ■         ■
 私も、
 大丈夫ですよ、
 必ずキレイになれますよ。
 頑張ってください。
 とあげ美容外科医
 なれたらいいなぁ~
 と思いました。

“あげまん”へのコメントを見る

院長の休日

敬老の日

 今日は敬老の日です。
 私の父、本間寛(ほんまゆたか)82歳。
 私の母、本間瑞子(ほんまみずこ)80歳、
 家内の母、片寄登喜子(かたよせときこ)74歳。
 この3人が私の近くの高齢者です。
      ■         ■
 私の父が、昨年末に入院しましたが、
 元気になりました。
 私の母も家内の母も元気です。
 今日は特に何もしていません。
 敬老の日だからと…
 毎年、特別なことはしていません。
      ■         ■
 私は長男で、家内も長女ですが、
 二人とも親とは同居していません。
 おそらく、これからも同居はしないと思います。
 親が病気になった時は、
 家内が病院に連れて行ってくれたり、
 私も病院に行ったりする程度です。
 医者でも専門外の治療は、
 その病院の
 先生や看護師さんにお任せです。
      ■         ■
 私の父も長男でしたが、
 (父の)母親は父の妹がみてくれました。
 母親本人の希望でした。
 私たち夫婦も、
 高齢者になったら、
 おそらく専門の方のお世話になると思います。
 これから日本の人口は、
 高齢者が増えて、
 逆ピラミッドになるそうです。
      ■         ■
 私の父は、
 私の母の母(私の母方の祖母)を
 大事にしていました。
 『ばあちゃん、ばあちゃん』と言って、
 よく車でいろいろなところへ連れて行っていました。
 私の母方の祖母(太田キヨといいました)は
 夫が40歳くらいで亡くなってしまい、
 それから女手一つで、
 4男1女を育てました。
 その1女が私の母です。
      ■         ■
 私は、この祖母が大好きでした。
 親に叱られた時に、
 いつも助けてくれたのが祖母でした。
 家内が私の家にはじめて来た時にも、
 真っ先に祖母に紹介しました。
 祖母が亡くなってもう10年になります。
 今日の敬老の日には、
 何も特別なことはしませんでしたが、
 今週の水曜日と木曜日に
 両方の親を連れて旭岳へ行きます。
 老人が一緒なので…
 残念ながら、
 今回は登山はダメと家内に言われています。


左端が祖母の太田キヨ
30年前です

“敬老の日”へのコメントを見る

医学講座

痛みの原因

 一昨日書いた、家内の顎関節症は、
 歯医者さんを受診して私の診断通りでした。
 スプリントという樹脂製の薄い装置をつけて、
 痛みは軽減しているようです。
 アゴの病気なのに…
 本人が訴えたのは…
 『耳が痛い』
 もう少しで、耳鼻科へ行くところだったと
 少しは感謝してくれたようです。
      ■         ■
 日常診療で困るのが、
 痛みの原因です。
 すぐにわかるものから、
 今回のようにわかりにくいものまで、
 痛みの原因は実にさまざまです。
 経験を積んでも、
 わからないことも…
 間違うことも…
 あります。
      ■         ■
 赤く腫れているとか、
 打撲のアトがあるとか、
 骨折しているなどの、
 他覚的所見(たかくてきしょけん)
 要するに他人が見て、
 はっきりわかる症状がある時は簡単です。
 本人の自覚症状だけが、
 唯一の所見である時が難しいのです。
      ■         ■
 私は形成外科医ですので、
 首から上の痛みは、
 まだ少しは理解できます。
 お腹が痛いなどは不得意です。
 家内のアゴの病気は、
 顎関節(がくかんせつ)に痛みを生じました。
 その関節は耳のすぐ前にあるので、
 耳が痛いと思ったのです。
      ■         ■
 アゴの骨には、
 筋肉がついています。
 その筋肉が、
 側頭骨という、
 頭の骨につながっています。
 だから、
 左アゴの関節の病気で、
 左の頭が痛くなるのです。
 アゴの骨から、
 頭までつながっているの???
 と家内は驚いていました。
      ■         ■
 眼瞼下垂症(がんけんかすいしょう)という、
 瞼(まぶた)が下がる病気で、
 肩がこったり、
 偏頭痛がするのも、
 瞼を上げるために、
 前頭筋という筋肉を使うためです。
 全員ではありませんが、
 かなりの確率で、
 眼瞼下垂症手術で
 肩こりや頭痛が…
 治ったという方がいらっしゃいます。
      ■         ■
 痛みの原因や程度は、
 病気や
 人によって
 さまざまな形で出ます。
 はっきりとした、
 診断をつけられないこともあります。
 痛みのことを、
 一番研究しているのは、
 おそらく麻酔科だと思います。
 ペインクリニックという、
 痛みの外来もあります。
 どうしてもとれない慢性の痛みは、
 ペインクリニックもよいと思います。

“痛みの原因”へのコメントを見る

院長の休日

あいさつが教えてくれたこと

 平成20年9月13日、朝日新聞朝刊の投稿記事です。
 男のひといき
 あいさつが教えてくれたこと
 マンションの管理人の仕事を始めて、
 はや6ヵ月が過ぎた。
 この間、
 住民の方から、
 朝は
 「おはようございます」
 「行ってきます。
 お願いします」
 と会釈して声をかけてもらった。
      ■         ■
 おかけで、
 「今日も1日、
 元気で仕事をしよう!」
 とすがすがしい気持ちになれた。
 夕方、仕事を終えてからも、
 「お疲れさまでした」
 「いつもきれいにしてもらって
 ありがとうございます」
 と、
 住民たちが笑顔を見せてくれる。
 「明日もがんばろう」
 との思いを強くしながら帰路につく。
      ■         ■
 こんな環境だから、
 子どもたちもよく声をかけてくれる。
 朝は
 「行ってきます。バイバイ」
 と手を振って元気よく出かけていく。
 なかには帰ってくるなり、
 管理室で仕事をしている私に
 「おじちゃん、窓を開けて」
 と大きな声で催促し、
 「ただいま」
 とあいさつしてくれる子どももいる。
      ■         ■
 ある朝、出勤すると、
 マンションの前で車の事故が
 起きていた。
 玄関や道路には
 車のガラスの破片が散乱しており、
 清掃担当者と2人で
 汗だくになりながら、
 3時間かけて
 なんとかきれいにした。
      ■         ■
 その午後、
 3歳の男の子が
 「おじちゃん、
 ガラスを取ってくれて
 ありがとう」
 と会釈してくれた。
 この一言がうれしく、
 急に疲れが取れた。
 「人を人として尊重し、声をかける」。
 その大切さをいま、
 住民や子どもたちから学んでいる。
 (広島県呉市
 井手本 猛
 マンション管理人 63歳)
 m-hitoiki@asahi.com
 (以上、朝日新聞より引用)

      ■         ■
 毎週土曜日だけ、
 朝日新聞の『ひととき』が
 男性版の
 『男のひといき』
 になります。
 私が楽しみにしている投稿欄です。
      ■         ■
 『ありがとう』
 『ありがとうございます』
 『どうもありがとう』
 『ありがとうございました』
 は、
 いい言葉です。
 私もニトリ講座をお聴きして、
 似鳥昭雄社長が…
 『ありがとう』と
 社員によく言うと教えていただいてから、
 心がけるようになりました。
      ■         ■
 手術中にも、
 『ありがとうございます』
 と言うようになりました。
 手術がうまく進行するように思います。
 大学病院や総合病院の
 中央手術室では…
 残念ですが、
 あまり一般的ではないと思います。
 緊張する手術が多いので、
 最後くらいしか、
 『ありがとうございました』
 を言う余裕がないのかもしれません。
      ■         ■
 私が、似鳥社長の真似ができていないのは、
 家内に『ありがとう』を
 言っていないことでしょうか?
 先日、知人の先生が、
 新しいクリニックをオープンされました。
 そこのお祝いに家内と伺った時に、
 そちらの奥様も、
 ‘夫(医師)が私(奥さん)にありがとう’と言わないと…
 私の家内が
 ‘うちもそうょ’と
 私が一人、
 小さくなって聞いていました。
 こころの中では、
 感謝しれいるんだけどなぁ…
 なかなか言えないのが
 奥さんへの感謝の言葉です。

“あいさつが教えてくれたこと”へのコメントを見る

医学講座

顎関節症(がくかんせつしょう)

 昨日、家内が耳が痛いので
 診て欲しいといいます。
 左耳に何かできていない?
 数日前から痛いの
 頭の方(耳の上の側頭部という部位)
 も痛くなる…
      ■         ■
 仕方がないなぁ~
 といいながら、耳を診察します。
 何ともないよ。
 外耳道炎とか起きていない?
 大丈夫だよ。
 でも痛いのよねぇ~
 と一瞬、私を疑っています。
 私は、耳を少し引っぱって…
 これで口を開けてみて。
 ここ痛くない?
 私が触ったのは、
 耳の前の顎関節(がくかんせつ)です。
      ■         ■
 アゴの関節は耳の前にあります。
 口を開けたり閉めたりすると
 耳の前が
 コロコロこりこりと動きます。
 下顎骨という下あごの骨が、
 耳の前にある顎関節で動きます。
 顎関節症はこのアゴの関節の病気です。
      ■         ■
 家内の顎関節症は、
 もうかれこれ30年近くになります。
 もともとは健康でした。
 結婚が決まってから、
 当時住んでいた、
 兵庫県西宮市で、
 歯の治療を受けました。
 結婚前に悪いところは治しておこうという、
 ごくふつうの考えで歯科医院を受診しました。
      ■         ■
 そこの歯医者さんを選んだのは、
 自宅から近く、
 通勤途中でも診察を受けられる…
 ただそれだけの理由でした。
 30年前は、
 ネットもなく、
 歯科医院の数も多くはありませんでした。
 もちろん、評判も知りません。
      ■         ■
 そこの、年輩の歯医者さんは、
 奥歯の虫歯は抜きましょう。
 と右下の奥から2番目の歯、
 専門的には7番(ななばん)と言います。
 を抜歯することを提案しました。
 家内は特に疑問も抱かず、
 抜歯することになりました。
 ここが、運命の分かれ道でした。
      ■         ■
 歯を抜いたところは、
 歯医者さんが補綴(ほてつ)処置をしました。
 その入れた歯の高さが
 少しだけ高かったようです。
 結婚後しばらくしてから、
 つまり治療後数年してから、
 治療したのとは反対側の
 左下の奥歯が痛くなりました。
      ■         ■
 知り合いの歯医者さんに、
 左奥歯を丁寧に診ていただきました。
 しっかり治療されているし、
 痛くなるような病巣(びょうそう)はありません。
 大学病院にもかかりましたが、
 左奥歯の痛みの原因はわかりませんでした。
 函館に転勤してからも、
 歯が痛くなりました。
      ■         ■
 私は、幼馴染(おさななじみ)の
 マーちゃんのことを思い出しました。
 マーちゃんこと、
 小山正美(おやままさみ)先生は、
 東北大学歯学部をご卒業されました。
 立派な歯科医になられて、
 函館市で開業されていました。
 小山先生を受診すると、
 先生は、
 奥さんの左奥歯の痛みは、
 昔受けた、右奥歯の抜歯が原因と
 はじめて診断をつけてくださいました。
      ■         ■
 大学病院の先生がわからなかった
 歯の痛みの原因を見つけてくれたのは、
 函館で開業されていた、
 小山正美先生(現在は厚沢部町で開業)
 でした。
 西宮市で抜歯を受けてから、
 実に10年近く経っていました。
 それから、
 家内の顎関節症の治療がはじまりました。
      ■         ■
 最近は落ち着いていたので、
 本人も忘れていたようです。
 私の‘診断’が正しいかどうかは、
 今日、歯医者さんでわかると思います。
 歯医者さんを選ぶのも大変です。
 耳が痛くても、
 アゴが原因のこともあります。
 みなさま、
 簡単に抜歯は受けないでください。
 虫歯をつくらないようにするのが
 一番の健康法です。

“顎関節症(がくかんせつしょう)”へのコメントを見る

未分類

エスティマありがとう

 平成4年8月に購入し、
 16年間走ってくれた、
 エスティマが
 ついに廃車になりました。
 維持費もかかるし…
 燃費も悪いので…
 ガソリンの値上がりとともに、
 廃車を考えていました。
      ■         ■
 走行距離は11万㎞。
 まだまだ走れるし、
 車検も来年まであったのですが、
 ついにダウンしました。
 故障らしい故障もせずに、
 交換したのは、
 タイヤとバッテリー程度でした。
      ■         ■
 この車は、
 私が市立札幌病院に勤務していた時に、
 ローンで購入しました。
 私が38歳の時です。
 子供たちは、まだ小学生でした。
 二年に一度くらいの割で、
 家内の両親が来てくれたり…
 私たちが関西に遊びに行っていました。
      ■         ■
 エスティマを購入する前年に、
 お正月に
 一家4人で関西の家内の実家へ行きました。
 義父は、
 お正月に私たちが訪ねたことを、
 とても喜んでくれました。
 当時は、伊丹空港しかありませんでした。
 私たちが空港に着くと、
 義父が、
 ピカピカのエスティマを
 借りて準備してくれていました。
      ■         ■
 私たち一家4人と…
 家内の両親が乗っても、
 ゆったりとしていました。
 そのエスティマに乗って、
 お正月に、
 関西サイクルスポーツセンターとか
 震災に遭った神戸に行きました。
 札幌に帰ってきてからも、
 いつかはエスティマに乗りたいと
 思っていました。
      ■         ■
 家を建てて、
 住宅ローンの支払いが苦しく、
 びっくりドンキーへ行って、
 390円のレギュラーバーグディッシュ
 を一ヵ月に一度食べられればよい時代でした。
 エスティマを購入する余裕は
 とてもありませんでした。
 ある日、知人が中古のエスティマを
 購入したと聞き、
 以前、カローラを買った販売店へ行きました。
      ■         ■
 顔なじみのセールスさんがいました。
 本間さん、お久しぶり、どうしたの?
 エスティマの中古、ありませんか?
 中古はあまり出ていないし、
 人気があるので中古も高いですよ。
 新車はいかがですか?

 お金がないから、新車なんて買えませんよ。
 市立病院にお勤めだったら、
 福利厚生会からお金が借りられますよ。
 金利も安いし、大丈夫ですよ。

      ■         ■
 私は、腕のよいセールスさんの言葉と…
 エスティマが欲しいという誘惑に負けて、
 『おじいちゃんたちが来たら、
 みんなでどこかへ行けるから!』
 と渋る家内を説得して、
 ローンで購入したのがエスティマでした。
 燃費が悪かったので、
 購入したものの、
 あまり遠出はできず…
 おじいちゃんも、
 購入した翌年に心筋梗塞で亡くなってしまい、
 結局、一度も乗せてあげられませんでした。
      ■         ■
 でも、帯広へ転勤してからは大活躍。
 くねくねとした日勝峠の冬道も、
 横滑りもせずに楽勝でした。
 他の車が横転しても、
 エスティマはスイスイでした。
 その思い出深いエスティマが、
 とうとう廃車になり、
 今日、トレーラーで運ばれました。
 私は、現行のエスティマより、
 この優しい顔をした
 初代エスティマが好きでした。
 ありがとう!エスティマ!
 あなたは故障もせずに
 よく走ってくれました!


16年乗ったエスティマ


廃車になりました

“エスティマありがとう”へのコメントを見る

TEL 011-231-6666ご相談ご予約このページのトップへ