院長の休日

そら君の4歳の誕生日

 昨日6月24日は愛犬そら君の誕生日でした。
 4歳になりました。
 わが家の癒し犬です。
 いやしい犬でもあるので…
 何でも食べてしまう困った犬です。
 ラップを食べて開腹手術もありました
      ■         ■
 子どもがいなくなった本間家には、
 私と家内とそら君だけです。
 2人+1匹家族です。
 なかなか言うことをきかない犬です。
 玄関のピンポンなどによく吠えます。
 窓の外に来るカラスにも吠えます。
      ■         ■
 一番言うことをきくのは…
 ごはんの前です。
 さくらんぼさんからいただいたりんごも…
 少しだけ分けてやっています。
 犬もりんごで調子が良いようです。
 室内犬で彼女もいなくてかわいそうですが…
 私たちと元気に暮らしています。

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医学講座

形成外科専門医試験②

 専門医10症例
 …という2007年7月31日の院長日記に書きました。
 4年間の形成外科研修中に、
 自分自身が術者として手術を担当した術前・術中・術後の写真、
 詳細な病歴、手術記録などを学会に提出し審査を受けます。
 手術の腕前を写真で判定するのが、
 形成外科専門医試験の特徴です。

      ■         ■
 私が認定医になった時代は、
 若い医師が手術を担当しても不思議には思われませんでした。
 私が「今度手術を担当させていただくことになった本間です」と申し上げても
 「よろしくお願いします」と言われた時代でした。
 私が手術を担当する時でも、
 必ず上の先生がついて手術をしていました。

      ■         ■
 問題なのは唇顎口蓋裂など先天異常の手術です。
 出生数の減少と医科大学の増加で、
 形成外科医一人が
 一生の間に手術する唇顎口蓋裂の数は減少しています。
 生後3ヵ月の赤ちゃんの手術を、
 専門医試験のために研修医に任せてくれる親などいないと思います。
 赤ちゃんの写真を
 専門医試験の書類に使わせていただく同意も取れないと思います。

      ■         ■
 唇顎口蓋裂のような手術は、
 大学の講師クラス以上の先生がするのが一般的になっています。
 研修医は手術に入って、
 術者の助手をするのが精一杯で、
 形成外科研修3年目とか4年目に任せられる手術ではありません。
 
      ■         ■
 私も最初から上手にできたのではありません。
 先輩に教えてもらって、
 ドキドキしながら手術をして、少しずつ上達したのです。
 私が幸せだったのは、
 丁寧で上手な先輩が何人もいて、
 実に家族的な雰囲気の医局で育ったことです。
 外科医は職人です。腕のよい師匠について修行をしないと上手になりません。

      ■         ■
 専門医試験で一番よいのは…
 実際に手術をさせてみて…
 どの程度の技量があるか…
 審査委員の先生が判定することです。
 自動車学校の卒業検定のような制度です。
 でも実際には不可能です。
      ■         ■
 私が知っている限りでは…
 麻酔科指導医試験に実技がありました。
 一部の大学の教授選考で…
 実際の手術を見てもらって審査する大学があるようです。
 一度に100人以上が受験するような専門医試験で…
 実技試験は難しいです。
      ■         ■
 専門医認定委員会の先生は、
 提出された書類の書き方を見て、
 押印忘れなどの不備がないかを見て、
 その先生が…
 慎重で正確な先生かどうかを見ています。
 ちょっとでも怪しいと…
 口頭試問で質問したり…
 図を書かせてみて…
 ほんとうの技量を見抜くと思います。
      ■         ■
 まみ子師長さんのコメントのように…
 書類準備の段階で専門医審査が始まっている事を認識するべきですね。
 その通りです。
 形成外科に限らず、
 専門医を目指す若い先生は、
 書類を書く段階から審査対象となっています。
 入学試験の願書に不備があると受験できないのと同じです。

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医学講座

形成外科専門医試験①

 昨夜(平成25年6月22日土曜日)、
 札幌グランドホテルで、
 第4回北海道形成外科フォーラム
 “北の大地”2013が開催されました。
 第3回は平成24年9月29日
 第1回は平成22年6月26日でした。
      ■         ■
 特別講演として2題のご発表がありました。
 私の行っている美容外科手術
 クリニカ市ヶ谷_倉方優先生
 専門医認定審査の現状と問題点
 埼玉医科大学形成外科_中塚貴志教授
 その他、看護師さんの発表と合同カンファレンスもありました。
 有意義な会でした。
      ■         ■
 私は中塚先生の専門医審査についての講演が印象的でした。
 形成外科専門医試験を受けるには、
 従来は6年間以上の会員歴が必要でした。
 平成22年から、
 臨床研修制度の変更に伴う措置だと思いますが…
 4年間の会員歴で受験できるようになりました。
      ■         ■
 形成外科専門医になるには、
 書類審査と筆記試験、口頭試問があります。
 私の頃は形成外科認定医でしたが、
 国の制度が専門医になったことで…
 認定医→専門医になりました。
 私が認定医を受験した時は、
 自分が手術を担当した症例が審査対象でした。
      ■         ■
 形成外科では10症例(じゅっしょうれい)と呼び…
 専門医を目指す先生は…
 10症例いのちでした。
 自己のベストの症例写真を提出して…
 その写真で技量を判定されました。
 専門医を取得させるために…
 施設長は研修医にしっかり指導をしていました。
      ■         ■
 私が認定医審査を受ける前には、
 大浦武彦教授から厳しい学内審査がありました。
 書類を何度も書き直していただきました。
 ある意味…
 学位論文の審査より厳しかった記憶があります。
 北大から認定医審査で落ちた先生はまれでした。
      ■         ■
 昨夜の中塚先生のお話しによると…
 平成23年は107人
 平成24年は66人
 …の先生が書類不備だったそうです。
 単純な押印忘れから…
 学会入会前の症例など…
 単純なミスも含めた書類不備が多かったそうです。
      ■         ■
 専門医になるには…
 形成外科の知識はもちろんのこと…
 社会人としての常識も必要です。
 審査料を払って専門医試験を受けるのです。
 しっかり書類を読んで書いてください。
 上の先生のチェックも甘くなったのかなぁ~と感じました。

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院長の休日

さくらんぼをいただきました2013

 山形のさくらんぼさんから、
 今年もさくらんぼをいただきました。
 山形のさくらんぼ世界一です。
 宝石のようにきれいです。
 お忙しいのに毎日コメントをいただき、
 さくらんぼまでいただき、
 心から感謝しています。
      ■         ■
 人間はどこでどなたのお世話になるかわかりません。
 私が毎日院長日記を続けられるのも…
 さくらんぼさんのおかげです。
 こんな小さな診療所でも…
 長く続けるのは大変です。
 今年は開業して9年になります。
 さくらんぼさんに感謝して…
 お客様や職員に感謝して…
 少しでも元気で長く続けられるようにがんばります。
 ほんとうにありがとうございました。

2013年6月22日

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医学講座

第101回日本美容外科学会(JSAS)⑤

 第101回日本美容外科学会(JSAS)の最後です。
 十仁スピリットという院長日記を…
 2008年5月12日に書いています。
 こんなことを書くと、
 十仁病院の梅澤先生に叱られるかもしれません…
 私が勝手につけた名前です。
 私に美容外科を指導してくださったのは、
 中央クリニック新宿院の日高士郎先生でした。
 日高先生は、東海大学医学部をご卒業後、
 正確に言うと、東海大学在学中から…
 美容外科に興味を持っていらした先生です。
      ■         ■
 日高先生に形成外科の講義をなさったのが、
 東海大学形成外科の谷野隆三郎教授でした。
 日高先生は東海大学卒業後に十仁病院へ入職。
 私が形成外科医として経験したのと同じ歳月を、
 美容外科医として活躍された、生粋の美容外科医です。
 日高先生と中央クリニック新宿院で、
 ご一緒に手術をさせていただいた日々は、
 私にとって何物にも代えがたい、
 貴重な財産となりました。
 
      ■         ■
 美容整形という言葉は十仁病院から生まれました。
 形成外科医専門医だからと言って…
 美容外科エキスパートではありません。
 二重埋没法の手術を…
 見たこともない形成外科専門医はたくさんいます。
 かつての私がそうでした。
      ■         ■
 昨日の院長日記でご紹介した…
 廣比利次先生も…
 はじめて美容外科を見たのは東大病院ではなく、
 東大の先輩が開業していたクリニックと話されました。
 どんなに大学病院が美容外科を標榜しても…
 患者さんが集まるのは市中の開業医です。
      ■         ■
 札幌医大形成外科を追い出されて
 路頭に迷っていた私を助けてくださったのは
 十仁病院ご出身の日高士郎先生です。
 私は日高先生から美容外科のいろはを教えていただきました。
 私からは眼瞼下垂症手術のことなど…
 形成外科医としての知識をお伝えしました。
      ■         ■
 日高士郎先生と過ごした数ヵ月はとても充実していました。
 私と日高先生は、
 年代が近いこともあって…
 とても仲良しになれました。
 私は形成外科医だから…
 美容外科医だから…
 …と仲たがいせずに…
 仲良く勉強をするのが良いと思います。
 どちらの学会も勉強になります。
 患者さんのためになります。
 いつか平和な日が来ることを願っています。

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医学講座

第101回日本美容外科学会(JSAS)④

 十仁系の日本美容外科学会(JSAS)には、
 形成外科医も出席しています
 形成外科出身で…
 美容外科医になった先生も出席しています
 勉強になるから…
 学会に出席しているのです。
      ■         ■
 教育講演2
 鼻形成術
 セレスティアルクリニックTOKYO
 廣比利次ひろひとしつぐ先生でした。
 リッツ美容外科の創業者で、
 東大形成外科のご出身です。
      ■         ■
 廣比先生の教育講演は、
 とても勉強になりました。
 鼻の手術について…
 従来の考えを改めました。
 廣比先生はハワイ大学解剖学の客員教授です。
      ■         ■
 形成外科や美容外科でも、
 やはり上手な手術をするには、
 しっかりと解剖学を勉強して、
 手術時によく解剖学的な構造を理解することが、
 きれいな結果につながるとわかりました。
      ■         ■
 従来、クローズ法と呼ばれ…
 術者の指先の感覚で切っていた鼻の骨を…
 オープン法という…
 鼻柱を切って…
 しっかり構造を確かめて…
 鼻の土台を治すことが…
 美しい鼻を作るのに必要だとわかりました。
 廣比先生ありがとうございました。

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医学講座

第101回日本美容外科学会(JSAS)③

 いろいろあった第101回日本美容外科学会(JSAS)ですが、
 勉強になりました。
 一番勉強になったのが…
 以前にご紹介した…
 韓国の鼻の先生
 鄭東學(ジョン・ドンハク)先生のご発表です。
 英語表記はDong-Hak Jung先生です。
      ■         ■
 以前にもご紹介した…
 鼻の壊死(えし)症例です。
 安全で…
 簡単に受けられる…
 …と信じて受けた…
 鼻のプチ整形で…
 壊死になってしまう鼻が増えています。
      ■         ■
 聖心美容外科札幌院院長の前多一彦先生も…
 ご自身のブログで…
 鼻の注入で必ず説明することを書かれています。
 ジョン・ドンハク先生(Dong-Hak Jung先生)の2013年のご発表は…
 ヒアルロン酸だけではなく…
 脂肪注入による壊死症例や…
 知り合いの眼科医の話しとして…
 失明した例が6例あるという衝撃的なものでした。
      ■         ■
 いろいろな注入剤がでてきたことや、
 解剖学的な血管走行を考えずに注入すること、
 異常が起こっても気づかないこと。
 さまざまな要因で…
 鼻が壊死になってしまう不幸な患者さんが増えています。
 おそらく日本でも壊死症例はあると思います。
      ■         ■
 鄭東學(ジョン・ドンハク)先生は、
 私が信頼する鼻の先生です。
 先生のクリニックの名前は、
 心美眼
 しみあんSHIMMIANといいます。
 韓国の美容のメッカ、
 江南にあります。
 日本のマスコミにも是非取材していただきたいです。

注入剤によって壊死になった鼻
上の鼻が左のようになって、右が再建手術後

Jung先生のHPより引用

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医学講座

第101回日本美容外科学会(JSAS)②

 さくらんぼさんがコメントしてくださいました。
 高須先生のblogを拝読し大変なんだなあとおもいました。
 第101回日本美容外科学会はいろいろ大変でした。
 高須克弥先生のブログに書いてあります。
 高須先生のお言葉を引用させていただきます。
      ■         ■
 2013-06-16 08:50:00
 日本美容外科学会

 実は
 日本美容外科学会は
 二つあるんです。

 一つは大学病院を含むの形成外科系
 もう一つは形成外科以外の開業医系

 お互い仲が悪くて
 いつも誹謗中傷しあっています。

 この二つの学会を
 仲良くさせて
 一つの学会にすることは
 患者様にとってよいことだと信じて
 献身的な努力を重ねてきました。

 学会の役目は
 医学の進歩に貢献することと
 医師のレベルを高めることなのです。

 二つの学会を対等のレベルにして
 誇りある対等合併ができるように苦節10年

 まもなく
 具体的な作業にかかるはずでした。

 学会では
 患者様のための情報として
 厳格な審査のもと、優れた医師を学会認定専門医に認定しています。

 僕たちが
 二つの学会の認定専門医のレベルを合わせることに腐心している最中に
 開業医系の日本美容外科学会でクーデターがおこり、僕を含む主要役員が解任されて流れが変わってしまいました。

 学会開催に先立ち
 新しい執行部の方針が送られてきました。
 「今回の第101回日本美容外科学会では、審査料を払ってくれれば、出席した全ての会員に論文とか試験とか実績レポートとかいった面倒な手続きなしで面接だけで認定専門医の資格を与えます」

 驚愕しました。

 これでは
 糞も味噌も区別がつかなくなってしまいます!

 今までの日本美容外科学会認定専門医は僕が審査委員長をしており、
 学会での発表や症例を吟味してベテランの優れた医師のみにしか認定専門医を与えなかったので評判が悪かったのかもしれません。

 良い美容外科医を患者様に選んでいただくために作った認定専門医システムが
 悪い美容外科医の商売に使われるのを危惧します。

 Android携帯からの投稿
      ■         ■
 高須克弥先生のお言葉通りです。
 日本美容外科学会(JSAS)は変わってしまいました。
 残念なことですが…
 日本美容外科学会(JSAPS)との統合は…
 消滅したようです。
 ご子息の高須幹弥先生のブログに書かれていました
      ■         ■
 最後の講演は、2つの日本美容外科学会の合併はしてはならないという結論で幕。

 大森系に吸収合併されて、十仁系の学会員は何も権限がなく、奴隷のように扱われるだけだと力説されていました。

 ちなみに私はどちらの学会も正会員です。

 どちらの学会もそれぞれの味があって勉強になるので、いつも両方の学会に参加しています。

 私はただ、患者様の幸せを願って、毎日精進するだけです。
      ■         ■
 幹弥先生はえらいです。
 私も同じ気持ちです。
 学会は勉強のために出席するものです。
 日本美容外科学会は…
 2つのまま存続するようです。
 私はどちらの学会にも所属して…
 これからも勉強を続けます。

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医学講座

第101回日本美容外科学会(JSAS)①

 第101回日本美容外科学会(JSAS)に参加してきました。
 第101回の会長は…
 真崎信行先生です。
 会場は東京ビッグサイトでした。
 私は田舎者なので…
 はじめて東京ビッグサイトに行きました。
 東京おもちゃショー2013が開催されていて…
 すごい人でした。
      ■         ■
 第100回日本美容外科学会(JSAS)が開催されたのが…
 2012年5月26日27日でした。
 2011年に開催される予定でしたが…
 東日本大震災で延期になました。
 第100回日本美容外科学会(JSAS)①
 第100回日本美容外科学会(JSAS)②
 第100回日本美容外科学会(JSAS)③
 第100回日本美容外科学会(JSAS)④
 第100回日本美容外科学会(JSAS)⑤
      ■         ■
 日本美容外科学会(JSAS)は、
 十仁系(じゅうじんけい)日本美容外科学会といわれています。
 第101回学会は…
 梅澤文彦先生が陣頭指揮をとっていらっしゃいました。
 学会の流れが変わった印象を受けました。
 第101回会長の真崎信行先生は、
 いろいろな意味で、
 ほんとうに大変だったと思います。
 真崎先生お疲れ様でした。
 そしてありがとうございました。

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医学講座

頭皮からの採皮⑤

 頭皮からの採皮①
 頭皮からの採皮②
 頭皮からの採皮③
 頭皮からの採皮④
 いよいよ頭皮からの採皮最終回です。
      ■         ■
 私は日本で一番多く頭皮からの採皮をしているのは…
 耳の永田悟先生だと思います。
 2012年秋の日本形成外科学会基礎学術集会でお会いしました。
 私と同年代とは思えないほど…
 パワフルな先生です。
 Nagata-method(永田法)は後世に残る世界の手術法です。
      ■         ■
 永田先生は、
 ずっと昔から頭皮からの採皮を推奨していらっしゃいました。
 特別な器械を使わず…
 15番メスという…
 形成外科ではごく一般的なメスを使って…
 実にみごとに採皮なさいます。
 耳の再建に使う皮膚は…
 耳の上方、側頭部の皮膚です。
      ■         ■
 15番メスで…
 ふつうの形成外科医が皮膚を採取すると…
 まず半分以上の形成外科は…
 採った皮膚に穴を開けてしまいます。
 均一に薄く採皮するのが難しいです。
 永田先生は…
 抜群のメスさばきで…
 実に上手に採皮されます。
      ■         ■
 私は…
 こういう伝統芸的な技術を…
 日本の若い形成外科医に学んでいただきたいです。
 器械を使って採皮するのではなく…
 自分の手の感覚で採皮できるようになります。
 細かいテクニックはありますが、
 頭皮からの採皮は有用な手術法だと考えます。

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