医学講座

形成外科医はキズを治すプロです

 偉そうなタイトルですが、
 形成外科医としての誇りです。
 治らないキズ…。
 キレイにしたいキズ。
 キズのことなら形成外科へ!
 自信を持って言える、
 キズを治すプロ
 が形成外科医です。
      ■         ■
 じゃあ…先生、
 私のこのキズも…
 まったくわからないように消せるの…?
 というご質問が来そうです。
 ちょっと待ってください…!
 キズを治すプロでも、
 キズ痕は消せません。
 限りなく目立たないように治すのが、
 形成外科医です。
      ■         ■
 キズが目立つか?目立たないか?は、
 同じ人でも、
 体の部位によって異なります。
 できたキズの状態にもよります。
 一般的なことですが、
 浅いキズは治りも早いし、
 キズ痕も目立ちにくくなります。
 皮膚が薄くて、
 血流がよく、
 皮膚に緊張がかからない部位は、
 キズが目立ちにくいと言われます。
      ■         ■
 キズを治すプロなんて言うと…
 縫い方が上手な、
 神の手を、
 想像なさる方も多いと思います。
 私の手は、
 残念ながら…
 ‘神の手’ではありません。
 よく練習した、訓練を積んだ‘手’ですが、
 生まれ持った特別な才能はありません。
 先輩に叱られて…
 患者さんといっしょに悩んで…
 苦労して覚えた‘手’です。
      ■         ■
 確かに上手な先生は、
 切り方も、
 血の止め方も、
 縫い方も、
 違います。
 この切って縫うまでが、
 キズを治すプロの条件だと、
 誤解されることがあります。
 もちろん下手くそだと、
 お話しになりません。
      ■         ■
 どんなに上手な先生が、
 神の手で縫ったキズでも、
 目立つことがあります。
 治らないこともあります。
 それは、
 キズを治すのに必要な、
 血流が障害された時、
 縫った後で、
 キズに緊張が加わった時などです。
      ■         ■
 抜糸したら…
 キズは治っていると思うのは誤りです。
 引っぱってもちぎれないくらい、
 キズがしっかりとくっつくのは、
 手術してから3~6ヶ月もかかります。
 その間は、
 キズが硬くなったり、
 つっぱったりすることもあります。
 そうしたキズも治すのがプロです。
      ■         ■
 縫うのが上手なだけが、
 プロではありません。
 しっかりと後療法(こうりょうほう)もするのがプロです。
 キズが治るメカニズムを理解して、
 キズが治りやすい環境を整えて、
 患者さんにそれを説明して、
 一緒にキズを治す協力をするのが、
 形成外科医です。
 残念なことですが…
 プロでも治せないキズもあります。

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院長の休日

新聞配達の日

 平成21年10月18日(日)、朝日新聞の天声人語です。
  ご近所を歩くと、回収待ちの古新聞を戸口で見かける。弊紙であればもちろん、他紙でもお宅に一礼する癖がついた。無料の情報があふれる時代、新聞代を払ってくださる読者は社を超えて大切にしたい。
▼感謝の念はおのずと新聞を配る人にも向かう。日本の新聞の95%は戸別配達されている。「新聞配達の日」のきょうは、日本新聞協会が募ったエッセーから紹介したい。
▼北海道苫小牧市の亀尾優希さん(9)は、母の新聞配りを手伝う。貧血気味のお母さんは団地の3階まで、娘は4階と5階。「家に帰ったら、お父さんのおべんとうにいれるたまごやきを作ります。こうして、わたしの一日ははじまります」。小さな働き者を真ん中に、固く結ばれた家族が浮かんでくる。
「インターネットでは得られない情報が、伝える人と届ける人の誠意の集大成として新聞になる」。そう書いてくれたのは、東京都文京区の岩間優(ゆう)さん(14)だ。足の悪いお年寄りが新聞を心待ちにしていると知り、単なる「記事の集まり」を超えたぬくもりを感じたという。
▼人の手で運ぶ新聞が温かいのは自然なことかもしれない。今年の新聞配達の代表標語も〈宅配で届くぬくもり活字の重み〉である。凍える朝でも嵐の夕でもいい。情報の重い束を運ぶ42万人に思いをはせたい。
▼新聞社はネットでも発信しているが、そこで再会するわが文は心なしか「誠意」を割り引かれている。特にコラムの場合、体裁の違いはそれほど大きい。どうか小欄は、ぬくもりを添えてお届けする「縦書き」でお読み下さい。
 (以上、朝日新聞より引用)
      ■         ■
 毎朝、新聞を配達してくださる方に、
 感謝いたします。
 私は、毎朝、新聞を楽しみにしています。
 パソコンの電源を入れる前に、
 新聞を手に取ります。
 まず、一面のトップ記事に目を向けます。
 購読しているのは、
 朝日新聞と北海道新聞の2紙です。
      ■         ■
 新聞を読むようになったのは、
 中学生の頃だったように記憶してます。
 毎日、読むようになったのは、
 高校生の時でした。
 現代国語の成績が、
 ぱっとしませんでした。
 国語が得意な友人に勉強法を聞きました。
 その時に、
 本間、新聞を読め
 と教えてくれました。
      ■         ■
 私に新聞を読めと教えてくれた友人は、
 今は新聞社ではなく、
 北海道放送に勤めています。
 私が北海学園大学のニトリ講座でお聞きした、
 大企業の社長さんは、
 学生さんに
 新聞を読むことをすすめていました
 私もまったく同感です。
 医学生も新聞を読むべきです。
 (社会常識に欠けると言われないように…)
      ■         ■
 今日の天声人語に出てきた、
 北海道苫小牧市の
 亀尾優希さんは、
 9歳の女の子です。
 体が弱いお母さんを手伝って…
 寒い冬も毎日新聞配達をしてくれています。
 私は、こういうが大好きです。
 まだ、小学校3年生くらいなのに…
 ほんとうに偉いと思います。
      ■         ■
 早朝からお母さんを手伝って、
 新聞配達をした経験は、
 将来、必ず役に立ちます。
 今の若い人は新聞を読みません。
 世界中の新聞社が…
 10年後、20年後を心配しています。
 天声人語に書かれていたように、
 ネットと活字は違います。
 新聞は考えながら読めます
 新聞配達をしてくださる人に感謝し、
 若い方にも新聞を読んでいただきたいと思います。

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院長の休日

学生さんへの想い

 私は医学部6年間。
 真面目に講義に出ました
 臨床科目の2年間は、
 ほぼ指定席だった、
 前から2列目あたりで、
 胸部外科医になった、
 田中くんと席を並べていました。
      ■         ■
 正直に白状しますと…
 これだけ真面目に聴いていたのに…
 55歳になると…
 覚えているのはわずかです。
 講義の内容よりも、
 先生が雑談で言われた、
 ちょっとしたひと言
 よく記憶しています。
      ■         ■
 私が今でも講義に行くのは、
 学生さんに形成外科って何?
 を伝えたいからです。
 残念なことですが、
 日本全国の医学部で、
 まだ形成外科講座がないところが、
 たくさんあります。
 逆に言うと…
 しっかり形成外科を教えている、
 医学部の方が少ないのが現実です。
      ■         ■
 私は学生さんへ…
 形成外科は国家試験には出ないかもしれない…
 でも私の講義を聴いて
 いつか必ず役に立つことがある
 困った時に、
 形成外科へ相談してみよう!
 と思うことが必ずある。
 だから、一つでもいいから、
 形成外科を覚えていて欲しい
 と話しています。
      ■         ■
 そもそも…
 医学部でも、
 看護学校でも、
 どうしたらキズがキレイに治るか?
 なんてことは、
 意外と教えないのです。
 私のスライドの一番最初には、
 形成外科医はキズを治すプロです
 と書いてあります。
      ■         ■
 私の講義でも…
 居眠りする人はいます。
 でも、44人中…
 一人でも私の考えを理解してくれて、
 形成外科のことを覚えてくれれば…
 私は満足です。
 この院長日記も…
 形成外科という
 非常にマイナーな科
 何とか認知していただきたいという、
 私の願いで続けています。

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昔の記憶

今の学生気質

 医学部や看護学部、
 看護専門学校と、
 他学部の生活は違います。
 私は2005年4月から、
 3年間…
 北海学園大学経営学部大学院経営学研究科の
 ニトリ講座を受講させていただきました。
      ■         ■
 北海学園大学は、
 札幌市内の大学で…
 唯一、地下鉄駅直結の大学です。
 ニトリの似鳥昭雄社長のような、
 実力者を輩出した大学だからこそ…
 市営地下鉄が直結駅を作ったのだと思います。
 北海学園は伝統のある私学で、
 卒業生や教授陣にも、
 たくさんの優秀な方がいらっしゃいます。
      ■         ■
 ニトリ講座はニトリの似鳥昭雄社長様が、
 母校の北海学園大学に寄附をされ、
 その寄附金で運営されている公開講座です。
 開講日が金曜日になってしまっため、
 昨年から受講できないのが残念です。
 このニトリ講座では、
 大企業の経営者の方や、
 著名な先生が講演してくださいました。
      ■         ■
 北海学園の学生さんはとても熱心で、
 居眠りをせずに聴講していました。
 でも中には…
 私語で注意される学生もいました。
 北海学園大学に限らず、
 北海道大学でも、
 東京大学でも同じだと思います。
 どこの大学でも、
 授業中に携帯をいじったり、
 ペットボトルを机の上に置く学生がいます。
      ■         ■
 まみ子師長さんのご指摘のように、
 私が看護学校の講義を始めて6年になります。
 ここ2〜3年でしょか…
 学生達に覇気がなくなったように感じます。
 「何か質問はありませんか?」
 と聞いても「・・・・」。
 「言っている事はわかりますか?」と聞いても
 「・・・・」
 まったく反応がありません。
 ウンでもなければスンでもなく・・・。
 本当にがっかりします。
      ■         ■
 大学生も同じです。
 よく言えばおとなしいです。
 受験勉強で教えてもらうことに慣れた学生は、
 自分から質問したり、
 行動したりしない傾向にあるようです。
 社会に出て必要な、
 おはようございます♪と挨拶をする。
 はい!と大きな声で返事をする。
 というような基本的なことは…
 受験では教えてくれません。
      ■         ■
 大学というところは勉強をするところです。
 勉強以外にクラブ活動をしたり…
 バイトをしたりします。
 クラブの先輩や…
 バイト先の先輩から…
 挨拶
 言葉遣いを教わります。
 ♡恋愛♡もあります。
 いろいろなことがあるのが学生時代です。
      ■         ■
 学生時代は、
 人生で一番自由な時間が多い…
 二度とない…
 楽しい時期です。
 大学生の間に、
 バイトばかりして、
 授業には出なかった人が…
 意外と将来大活躍していることがあります。
 学生さんは…
 親が必死で働いて
 仕送りしていることを忘れないで…
 しっかり社会常識も勉強して欲しいと思います。

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医学講座

講義中の居眠り②

 何時間もかけて、
 講義の準備をして、
 忙しい勤務の合間に講義に行く。
 まみ子師長さんの姿が…
 目に浮かぶようにわかります。
 4人の居眠りしていた学生さん、
 大いに反省してください。
 あなたが合格したので、
 不合格になって、
 今も受験勉強をしている人もいるのですよ!
      ■         ■
 私も帯広厚生病院に在籍中に、
 帯広高等看護学院の講師をしていました。
 3年間、
 講義に行っていました。
 39人中…
 居眠りしているのが4人だと、
 講師からは丸見えですよ。
 私の時は、
 一番前で、
 ノートを取らなかった人がいました。
      ■         ■
 眠くならないように講義をするのは、
 確かに難しいものです。
 内容がつまらない…
 興味がない…
 となると…
 睡魔が襲ってきます。
 私も学生時代に居眠りをしました。
 最近でも…
 学会で居眠りすることがあります。
      ■         ■
 学会の講演中に…
 私が居眠りをしていると…
 近くにいらした…
 教授が居眠りしていることもあります。
 誰でも居眠りをします。
 人間とは…
 眠たくなる動物のようです。
 私の講義でも…
 褥瘡(じょくそう)の講義などは、
 学生さんが居眠りをします。
 毎年、同じです。
      ■         ■
 私がお手本にしているのは、
 高校3年の秋に通った、
 予備校の夜間ゼミです。
 矢野雋輔先生の講義は、
 桑園予備校という予備校で、
 午後5:00~午後7:00までの2時間でした。
 2時間の間、
 集中力を持続させるのは、
 いくら名教授でも難しいものです。
      ■         ■
 矢野先生は、
 ご自宅の居間の奥に、
 ミツバチを飼っていらっしゃいました。
 玄関から透明なビニールパイプで、
 ミツバチの巣までつないで、
 そこでミツバチの行動を研究したお話しなど、
 学生が眠たくなりそうになると…
 楽しいお話しをしてくださいました。
 先生のご研究のお話しは、
 高校生には新鮮で、
 北大に憧れました。
      ■         ■
 私の講義で、
 学生さんが絶対に居眠りしないのは、
 美容外科の話しです。
 まみ子師長さんには、
 大変申し訳ございませんが、
 私も皮膚科学は苦手でした。
 原発疹とか続発疹とか、
 尋常性○○とか、○○苔癬とか、
 とにかく字が読めませんでした。
      ■         ■
 皮膚科学ほど、
 実際の臨床で役立つ科目はありません。
 かぶれで痒くなる人もいるし、
 虫刺されなんかは、
 誰でも必ず経験するものです。
 眠くなるポイントで、
 学生が興味を持っているような…
 ニキビの話しとか、
 化粧品アレルギーの話しとか、
 眠気覚ましを一発入れると、
 寝ている人が目覚めます。
 もう、なさっていらっしゃることと思いますが…
 私の手法です。

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昔の記憶

講義中の居眠り

 まみ子師長さんから、
 次のコメントをいただきました。
 先生の教育のお話とはちょっとズレてしまいますが・・・・。今日、看護学校へ皮膚科看護の講義に行って来ました。39名の学生の中で4名が90分間の講義中寝てました。名簿と席順を照らし合せて見ると寝ていた4名は働いていない学生でした。
 医師会の看護高等専修学校なので看護助手として働きながら学校へ来ている子も13名います。
 働いていない子は親が授業料を払ってくれているので、危機感がまったくないと思います。だから平気で講義中寝る事ができるのです。少ないお給料の中から自分で授業料を払っている子、バイトをしながら授業料を払っている子は寝たりしません。
 「私の講義がつまらなくて寝てしまったのならば、それは私にも責任がある。
 でも、今寝ていた人はこのあとの講義では寝ないでほしい。それは人としての礼儀である。」と言って帰って来ました。
      ■         ■
 お怒りはごもっともです。
 緊張感のない学生は居眠りをします。
 看護学校は、
 座席が決まっていて…
 講師にも座席表と名簿が配られます。
 欠席してもわかりますし…
 代変(だいへん)もできません。
 代変:代理で返事をすることの略です。
      ■         ■
 大学は席順は自由です。
 講義時間に平気で遅れて来る学生もいます。
 出席も2/3出れば…
 定期試験の受験資格は与えられます。
 俺はあと何回でヤバイ…。
 あと何回までOK…。
 とか…しっかりカウントしています。
 出席は、カードと呼ばれる薄い紙です。
 それに…
 学生番号と名前を記入します。
      ■         ■
 この紙は、
 講座によって日付を入れるところもあれば、
 大学から配布されたまま、
 日付も印もないカードを配る講座もあります。
 担当教員や、
 講座の秘書さんに任されています。
 秘書さん(ラボさんと呼ばれていました)は、
 若いお嬢さんが多かった記憶があります。
 部活で欠席する時に、
 秘書さんにお願いして…
 友人の分も、もらう学生もいます。
      ■         ■
 親は苦労して仕送りして、
 高い授業料を払って、
 子どもは勉強していると思っていても…
 授業に出ないで、
 代変してもらったり、
 出席カードをごまかしている学生もいます。
 私が学生だった時代にも、
 今の学生さんにもいます。
 さすがに実習ではごまかせませんが、
 広い講義室で100人も学生がいると、
 わからないこともあります。
      ■         ■
 現職の教授の中にも、
 学生時代に講義を聴かなかった人もいます。
 学生の手の内は…
 すべてわかっています。
 私は講義はサボりませんでしたし、
 毎回、前から2列目くらいで、
 真面目に聴いていました
 医学部に比べると、
 まみ子師長さん
 39人中、
 寝ていたのが4人は素晴らしいです。
      ■         ■
 居眠りしていた学生を擁護するつもりはありませんが、
 看護学校の学生さんは真面目です。
 東大や慶應の先生と話したことがありました。
 東大や慶應は、
 出席カードすらなかったので、
 ガラガラの講義もあったと聞きました。
 試験前に、
 他人のノートを借りて勉強すれば、
 試験をパスしてしまうような、
 優秀な学生ばかりだから…
 と先生が嘆いていた記憶があります。
 親は苦労して授業料を払っているので、
 学生さんにはしっかり勉強してほしいです。

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院長の休日

教育費の大変さ

 赤ちゃんは可愛いですが…
 子育ては大変です。
 大きくなると教育費が大変です。
 私は公立大学で、
 授業料は一ヶ月分が3,000円でした。
 それでも予備校1年間+大学6年間は、
 お金がかかったと思います。
 私の弟は、
 芝浦工業大学という、
 東京の私大に行きました。
      ■         ■
 弟は大学の寮に入り、
 贅沢な暮らしはしていませんでした。
 それでも、
 学費と生活費を仕送りした親は、
 大変だったと思います。
 自分が親の年代になって気付きました。
 民主党が子ども手当を出すそうです。
 専門学校や大学生もお金がかかります。
 高校より上の学校へ行くのが贅沢でしたら…
 それは仕方のないことです。
      ■         ■
 これからの日本を支えるのは、
 専門性の高い教育を受けた…
 若い人です。
 人件費では、
 中国やベトナムにかないません。
 日本を支えるのは、
 外国にはない、
 高い知識と技術です。
 不況で学校へ進学できない…
 若い人が増えていると聞きます。
 勉強をしたいのに…
 進学できないのは残念なことです。
      ■         ■
 奨学金をいただいて…
 アルバイトをして…
 上の学校へ進学している人がいます。
 授業料免除の…
 特待生となった人もいます。
 苦学して勉強するのは、
 大変なことです。
 私は子ども手当もいいですが、
 もう少し、
 必死で仕送りしているのことも、
 国が考えてくれたら…と思います。
      ■         ■
 私は奨学金もいただかず、
 アルバイトのお金も、
 自分で使っていました。
 自分が親になって、
 子どもの教育費の大変さが
 身にしみてわかりました。
 私学は…
 お金がかかりました。
 私は家庭教師のアルバイトをしましたが、
 それ以上に、
 自分の子どもの家庭教師代がかかりました。
      ■         ■
 私は子どもの教育費を稼ぐために、
 函館の病院へ出張へ行きました。
 函館の看護師さんにも、
 大変お世話になりました。
 子どもの願いを叶えてあげるのが、
 親としての義務であり、
 楽しみであったのかもしれません。
 自分が親として苦労して、
 はじめて親の苦労がわかった気がします。
 苦労して勉強する人は偉いと思います。
 教育費のことも国は考えてほしいです。

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医学講座

目頭切開の手術法

 目頭切開の手術法には、
 何通りかの有名な方法があります。
 何通りもあるということは…
 どれにも長所も短所もあるということです。
 傷の形から、
 Z(ぜっと)法、
 W(だぶりゅ)法、
 などといわれます。
      ■         ■
 昨日の日記に書いたように、
 目頭というのは目立つ場所です。
 ちょっとした赤味や凹凸でも…
 気になるものです。
 目頭切開手術のコツは、
 切りすぎないことです。
 足りなければ、
 追加して切ることはできます。
 でも…切りすぎた目頭を、
 元に戻すのは容易ではありません。
      ■         ■
 私が行っている、
 目頭切開の手術法については、
 2007年4月17日の日記に書いてあります。
 2002年7月に、
 米国形成外科学会雑誌(PRS)に発表された、
 韓国テグ市の形成外科医、
 Cho先生の
 Medial Epicanthoplasty Combined with Plication of the Medial Canthal Tendon in Asian Eyelids
 という手術法です。
      ■         ■
 この手術法のポイントは、
 ただ目頭の皮膚を切るのではなく、
 内眼角靱帯(ないがんかくじんたい)という
 スジの処置をするところです。
 目頭を指で押さえると、
 少し硬いコロコロとした塊が触れます。
 このコロコロが、
 目頭を骨に固定している靱帯(じんたい)です。
 この靱帯を処理します。
      ■         ■
 ちょっと深いところにあるので、
 慣れない先生が手術をすると…
 涙小管(るいしょうかん)という、
 涙を通す管(くだ)を切ってしまうことがあります。
 そうすると、
 涙が溢れて、
 視界がぼやけてしまいます。
 涙は、
 この涙小管を通って…
 鼻へ流れます。
 ですから泣くと鼻水が出ます。
      ■         ■
 目頭をちょんと切って、
 目を大きくするのも、
 なかなか大変な手術です。
 決して大きな手術ではありませんが、
 先生によって結果が大きく変わります。
 美容外科を選ぶ時には…
 後悔しないように…
 慎重に選んでください。
 こちらのページには、
 あこさんの体験談が載っています。
 私は偶然に見つけました。
 私のことは書いていませんが…
 間違いなく私が手術した方です。

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医学講座

目頭切開のキズ

 最近、いただいたご相談です。
 同じような内容のメールを
 いくつかいただきました。
 他院での目頭切開の傷痕が赤く目立ちます。
 よくなる方法はありますか?
 北海道だけではなく、
 関東や関西からも…
 メールでご相談をいただきます。
      ■         ■
 私が顕微鏡を使って手術をしても…
 残念ながら…
 キズが赤く目立つ方がいらっしゃいます。
 目立ちやすい体質の方、
 目立ちやすい年齢があります。
 20歳台と10歳台では、
 10歳台の方が目立つことが多いようです。
 色白の方と色黒の方では、
 色黒の方が目立ちます。
      ■         ■
 キズは抜糸した時点では…
 まだくっついていません!
 キズが完全にくっついて…
 安定した状態になるには、
 手術から3ヶ月以上かかります。
 赤いキズを隠そうとして…
 コンシーラーを塗って、
 とれないのでゴシゴシこすって落とすと…
 キズはどんどん赤くなります。
      ■         ■
 一番大切なのは…
 キズに緊張をかけないことです
 キズにやさしくすることです
 赤くなったキズには、
 赤味を抑える薬をつけます。
 キズの状態によって、
 つける薬は違います。
 手術をしてくれた先生か、
 形成外科専門医の先生にご相談なさってください。
      ■         ■
 目頭切開は、
 目頭という見える場所を手術するので、
 どうしてもキズが気になります。
 気になって触りすぎると…
 キズが赤くなることがあります。
 手術後にお化粧をする時、
 お化粧を落とす時、
 きずにやさしくしてください。
      ■         ■
 こちらの日記は、
 2004年4月に私が手術を担当させていただいた、
 あこさんの日記です。
 左上のカレンダー
 2004年4月をクリックすると…
 手術前から
 手術直後、
 手術後数ヶ月の経過が
 とてもよくわかります。
 まだご覧になれますので、
 心配な方は是非参考になさってください。
 あこさんの日記はすでに終了されていますので、
 書き込みをなさっても返信はいただけません。
 ご了承ください。

上:手術前
中:手術直後
下:手術一ヶ月後
あこさんの日記より引用

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院長の休日

子育ての大変さ

 赤ちゃんはかわいいですね。
 光希くん、大きくなって、
 どんな人になるのか楽しみです。
 小さい時は、
 ケガをしたり、
 熱を出したり、
 その度にオロオロします。
 私も専門外のことは、
 小児科の先生にお願いしていました。
      ■         ■
 一番大変だったのが、
 釧路労災病院に勤務していた頃でした。
 上の子が3歳。
 下が1歳でした。
 よく熱を出して、
 小児科の先生にお世話になりました。
 病院の宿舎に住んでいたので、
 目と鼻の先に病院がありました。
 それでも大変でした。
      ■         ■
 釧路労災病院は忙しい病院でした。
 私は形成外科の患者さんを診るだけで、
 精一杯でした。
 土曜日も診療があり、
 日曜日も交替で回診でした。
 自分の子どもは、
 小児科の先生にお任せでした。
 優しい女性の先生がお二人でした。
 医師の家庭でもこんなものでした。
      ■         ■
 女医さんの家庭も大変でした。
 子どもさんが熱を出しても…
 先生のお母さんは休めません。
 子どもを預けるところがなくて…
 代わってくれる先生もいなくて…
 子連れで…
 当直をなさった先生もいらっしゃいました。
 子育ては大変です。
      ■         ■
 私が唯一得意だったのは、
 子どものケガの処置でした。
 子どもにとっては、
 お父さんが先生だと…
 辛いこともあったようです。
 処置の前に説教がありました。
 どこでこんなケガをしたの…?
 そこは危険だから…
 学校で行ってはいけない場所じゃないの…?
 ウェ~ん、ごめんなさい。
      ■         ■
 見ているだけの赤ちゃんはかわいいですが、
 育てるのは大変です。
 ご機嫌が悪いこともありますし、
 病気にもなります。
 でも…
 赤ちゃんのかわいい時期は、
 あっという間に過ぎてしまいます。
 気がついてみると…
 自分がじいちゃんです。
 神様から授かった宝物です。
 子育て、がんばってください。

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