院長の休日
さくらんぼをいただきました2019
今年も山形のさくらんぼさんから、
さくらんぼをいただきました。
もう12年になります。
昨年は南舘みなみだてビルに移転しました。
毎日コメントをいただき、
はげましていただき、
ほんとうに感謝しています。
■ ■
今までにいただいた記録です。
2018年
2017年
2016年
2015年
2014年
2013年
2012年
2011年
2010年
2009年
2008年

昔の記憶
人生で一番しあわせだった時期
昨日の院長日記です。
2019年7月1日、
うちの奥さんから、
私ががまんしているから
…と言われます。
私に言わせると、
あなたは、
そんなにがまんしてばかりで、
何も言わない人ではありませんょ~です。
■ ■
なっちゅんさんから、
爆笑してしまいました
…とコメントをいただきました。
他の読者の方からも、
先生の院長日記、
おもしろかったです。
…とお褒めの言葉をいただきました。
■ ■
読者の方から教えていただいたことです。
夫婦は化かし合いで成り立っている
…のだそうです。
私は奥さんを化かすのが下手なので、
つい直球で勝負して喧嘩になります。
黙っていればいいのに、、、
…と思うこともありますが、
なかなか黙っていられません。
結婚した頃は♡しあわせ♡でした。
■ ■
人生で最良の時という、
2007年3月30日に書いた院長日記があります。
人生で最良の時はいつだったのかなぁ~?と考えることがあります。私の人生で最良の時は、25歳の研修医時代に家内と2DKの公団住宅で新婚生活をはじめた頃だったような気がします。
私は中学、高校、大学とずっと自宅から通っていたので、早く家を出たいという願望がありました。結婚する前に、美唄労災病院に単身で赴任しましたが、自炊することもできず3ヵ月の単身生活で餓死しそうになりました。
■ ■
あの頃はお互いに遠慮していたようです。
いつまで遠慮していたのか忘れました。
私の周囲にいる若いお二人を見ると、
♡人生で一番しあわせ♡
…なんだろうなぁ~と思うことがあります。
私はもう戻ることはできませんが、
しあわせそうなお二人を見ると、
自分の人生で一番しあわせだった時期を思い出します。
若い人はいいなぁ~と思います。
30年前のニセコアンヌプリです
この頃は喧嘩はしませんでした
昔の記憶
2019年7月1日
今日は2019年7月1日です。
札幌の朝の天気は曇り、
降水確率50%です。
今朝も自転車で来ました。
風が強かったです。
帰りに雨が降らなければいいなぁ~
…と思っています。
■ ■
毎年7月は、
結婚記念日の月です。
今年は結婚してから38年になります。
正直な感想は、
よく離婚しなかったなぁ~
よく離婚されなかったなぁ~
…というのが正しいようです。
■ ■
うちの奥さんからは、
私ががまんしているから
…と必ず言います。
私に言わせると、
あなたは、
そんなにがまんしてばかりで、
何も言わない人ではありませんょ~です。
■ ■
お医者さんの奥さんも、
開業医の奥さんも、
大変な仕事です。
でも60歳を過ぎても、
仕事があって働けるのは、
ありがたいことです。
少々くたびれていますが元気なふりをして働きます。
院長の休日
ラベンダー満開2019
今日は2019年6月30日(日)です。
2019年も半分終わりました。
大阪で行われたG20も終わりました。
警備が大変だったんだなぁ~
…というのが私の感想です。
全国から召集された警察官の方、
お疲れ様でした。
■ ■
私が毎年楽しみにしている、
道庁前のラベンダーが満開です。
2018年3月に移転したため、
私の通勤経路が変わりました。
毎日、自転車で道庁の横を走ってきます。
海外からの観光客が多く、
朝は急いでいるので写真を撮る時間がありません。
■ ■
今日は日曜日で、
観光バスの数も少なかったので、
ちょっとだけ自転車を降りて、
ラベンダーの写真を撮ってきました。
残念なことに、
毎年ラベンダーが減っています。
ラベンダーの手入れをする予算がないのだと思います。
仕事を辞めたらラベンダーの手入れをする、
ボランティアになります。

医学講座
アクアリフトの健康被害
アクアフィリングは輸入禁止にすべき
…の続きです。
第62回日本形成外科学会(札幌)では、
帝京大学医学部形成外科から
●乳房増大目的に注入された非吸収性充填剤による重篤な合併症の治療経験
2例の症例報告がありました。
聖路加国際病院ブレストセンターから
●授乳期乳腺炎を契機にアクアフィリングによる豊胸術後感染をきたした3例
3例の報告がありました
■ ■
どちらもアクアフィリング注入後の健康被害です。
とても残念なことです。
私の院長日記を読んだ方から、
2019年6月にも相談メールをいただいています。
とても困っている患者さんばかりです。
ほんとうにお気の毒だと思います。
詐欺にあったようなものです。
■ ■
2019年4月25日、共同通信の記事です。
豊胸術、非吸収ジェル自粛求める
被害受け4団体が声明
形成外科や美容外科の学会など4団体が4月25日、ジェル状充填剤「アクアフィリング」や「アクアリフト」を使った豊胸術で健康被害の訴えが出ていることを受け、長期的安全性が証明されるまで「体に吸収されない充填剤を注入する豊胸術を実施すべきではない」とする共同声明を出した。
声明を出したのは日本形成外科学会と、日本美容外科学会(同名の2団体、略称JSAPSとJSAS)、日本美容医療協会。
JSAPSの大慈弥裕之理事長(福岡大副学長)らは東京都内で記者会見し、合併症は5年以上たって起こることもあると強調した。

記者会見するJSAPSの大慈弥裕之理事長(左)、日本美容医療協会の青木律理事長(右)ら=25日午後、東京都内
2019年6月2日、共同通信の記事です
ジェル注入、「韓国許可」強調 豊胸使用後に健康被害
豊胸術に使用後の健康被害の訴えが出ているチェコ製ジェル充填剤の日本正規輸入代理店が、ウェブサイトで美容医療の盛んな韓国での許可を受けたと安全性を強調しながら、実際は豊胸向け許可は受けていないことが2日分かった。韓国食品医薬品安全庁が明らかにした。ジェルは同庁の許可は得ていたが顔への1~5ミリリットル使用に限定、豊胸は対象外だった。
代理店のサイトは顔限定とは触れず「韓国で許可」と表示、ハングルで書かれた輸入許可証を掲載していた。専門家は「消費者の誤認を招く」と批判。誤った認識が広まり、健康被害が拡大した可能性がある。

チェコ製ジェル充填剤の「アクアフィリング」=4月、ソウル(共同)
(以上、共同通信WEB版より引用)
■ ■
この健康被害は、
他の注入剤と違います。
注入後何年も経過してから、
忘れた頃に感染する例があります
幸せに結婚して、
赤ちゃんが生まれて、
授乳をはじめてから感染した例があります。
どうかこのアクアフィリングを輸入禁止にしてください。
厚生労働大臣にお願いします。
院長の休日
実家のトイレ掃除
昨日(2019年6月27日)は休診日でした。
届け物があったので、
久しぶりに実家に行きました。
自転車で約20分です。
天気もよく、
私の好きなラベンダーが咲いています。
実家では、
インスタグラムが見られなくなったというので、
再設定もしました。
■ ■
iPadでインスタを見るのも、
91歳のばあさんにしてはしゃれてます。
株価が下がったそうですが、
しっかり配当をもらったそうです。
ネットで株価を見て、
小さな字で数字をたくさんメモに書いていました。
あっぱれなばあさんです。
■ ■
トイレに行ったところ、
汚れが目立ちました。
私:トイレがきたない
ばあさん:まいにち拭いているんだけどね~
確かに拭いた形跡はありますが、
汚れが残っています。
ばあさんいわく、
見えない
…んだそうです。
■ ■
そういえば、
親父が入院した時に、
ついでに母親の介護認定もしてもらいました。
要支援1だったと記憶しています。
あれから3年半です。
トイレ掃除は支援が必要なんだなぁ~
…と思いながら、
実家のトイレ掃除をしてきました。
こびりついた汚れはなかなかきれいにならないものです。
医学講座
アクアフィリングは輸入禁止にすべき
昨日の院長日記、
アクアリフト豊胸は危険です
…の続きです。
私は他の形成外科専門医より、
美容外科手術後のトラブルを多く診ています。
メール相談もよくいただきます。
はっきり言って、
アクアフィリングは輸入禁止にすべきです。
■ ■
何も知らない人が、
98%が水分
自然なやわらかさ
コスパがいい
♡安全♡ですぅ~
…とだまされています。
安全ではありません。
■ ■
今まで数多くの乳房注入剤の副作用を見ましたが、
このアクアリフトのように、
授乳している間に、
突然感染して、
高熱が出て、
膿が出てくるような注入剤は、
他には見たことがありません。
■ ■
困って病院に行っても、
治療できません
入れたところに行ってください
…と見放されて、
患者さんは自殺まで考えたそうです。
自殺しなくてよかったですが、
自殺したくなる気持ちもわかります。
■ ■
アクアフィリングは海外から輸入されます。
日本で未承認の製品なので、
成田で通関する時に、
必ず厚生労働省関東厚生局から、
薬監証明やっかんしょうめいが必要です。
医師免許証と
所定の書類が必要になります。
■ ■
2つの日本美容外科学会が、
使用するべきではない
…と声明を出して、
注意喚起をしているのですから、
厚生労働大臣は、
すぐに輸入禁止措置を取るべきです。
そうすると通関できないので、
日本国内に流通することはありません。
これ以上被害者が増えないことを願っています。
医学講座
アクアリフト豊胸は危険です
福岡の第135回日本美容外科学会で、
日本美容外科学会理事長、
大慈弥裕之先生(福岡大学医学部形成外科教授)の講演がありました。
美容医療健全化のロードマップ:共同声明から診療指針まで
アクアリフト豊胸
…についてです。
これから授乳する女性は絶対に入れないでください。
■ ■
大手美容外科では、
98%が水分
自然なやわらかさ
コスパがいい
…と宣伝しています。
女性医師が施術しているところもあります。
術者の女性医師に聞きたいです。
ご自分の胸に入れますか?
■ ■
私が何度も院長日記で注意喚起をしています。
残念なことに、
まだ注入してしまった!
不安、、、
…という相談メールをいただきます。
相談フォームから送信された困っている方には、
できるだけいい病院をご紹介するようにしています。
■ ■
2018年12月4日、共同通信WEB版の記事です。
豊胸充塡剤・・・その合併症の実態とは?
被害相次ぎ、学会指針作成へ
【特集】
美しいバストを求め大金をはたいたが、待っていたのは痛みと苦しみ、後悔だった―。ジェル状充塡剤を乳房に注入する豊胸術を受けた女性に感染症やこぶの発生といった合併症の健康被害が相次いでいる。医療機器による被害を世界規模で調べる国際調査報道ジャーナリスト連合(ICIJ)の新プロジェクト「医療機器ファイル」に参加する共同通信などの取材に、日本国内の複数の女性患者や形成外科医らが証言。日本美容外科学会(JSAPS)が実施した調査でも回答した医師132人の半数超が被害を訴える患者を診た経験があると答えた。こうした状況を踏まえ、JSAPSは使用自粛の指針を策定する方針で、充塡剤を注入した女性に専門的な医療機関で健康診断を受けるよう呼びかけている。
(共同通信=特別報道室・平野雄吾)
「自殺考えた」
「自然なやわらかさ」「手軽にバストアップ」―。子どもを母乳で育てた後、乳房の下垂に悩んでいた30代女性がネット広告に目を引かれたのは2017年夏だった。美容クリニックでのカウンセリング時間は約5分。「最近はやっている」「気に入らなければ簡単に取り出せる」。医師や女性スタッフはメリットを強調するが、詳しいリスクの説明はなかった。カウンセリング後はローンを組んで100万円超の契約、その日のうちに施術し、ウクライナ製とされる充塡剤「アクアリフト」を両胸に計400ミリリットル注入した。局所麻酔をして注入に要した時間は5分程度、クリニックを訪れてから帰るまで約2時間で全て終了した。
「こんなことしていいのだろうかという思いもあったけれど、これで自信を持って生きていけると思った。悩みが解消されてうれしかった」と振り返る。
事態が一変したのは約10日後。仕事中、右の脇の下に痛みと冷たさを感じ、見てみると5ミリ程度の注入口からうみと黄色くなった充塡剤が出てきていた。うずくような痛みと乳房内の異物感、微熱も発生。クリニックへ行くと、担当医は「感染症を起こした」として洗浄し抗生剤を処方した。3日ぐらいで感染は落ち着いたが、「事前の説明で感染症なんていう話はなかったから恐くなった」という女性は不信感と恐怖心からアクアリフトの除去を依頼、だが担当医は言った。「やったことがないからできない」
別のクリニックで昨年末、約100万円を再び支払い除去手術を受けたが、全ては取り切れず、完全除去を求め病院を探す日々が始まる。「美容の後遺症は見ない」と断る病院も多く、回った病院は10施設に上る。途方に暮れて施術を受けたクリニックに再度行ったが、「胸を大きくしたいと言ったのはあなただ。自分勝手だ」と突き放された。ネット掲示板で情報提供を求めると「自殺しろ」「自業自得」との反応。「早く取りたい一心だったけれど、どうしてよいか分からなくて本当に自殺しようかと思った」と胸の内を明かした。最終的に完全除去できる東京の大学病院が見つかり、年内にも手術予定という。「安易な気持ちで施術を受けたことは本当に反省している。充塡剤の怖さを知り、後悔しかない」

充塡剤「アクアリフト」による豊胸術後、合併症に苦しんだ経験を語る30代女性=2018年11月中旬、東京都内 右は充塡剤豊胸術の健康被害例
半数超の医師が合併症経験
JSAPSは今年6~7月、日本形成外科学会やJSAPSに所属する形成外科医3874人にメールでアンケートを実施、132人が答え、うち72人が「合併症を発症した患者を診たことがある」と回答した。「合併症を発症した患者を診たことがある」と回答。合併症は108症例でこぶが44%で最も多く、感染症22%、皮膚変化8%などが続いた。
注入されていたのは計83症例。チェコ製充塡剤「アクアフィリング」が24%で最多だったほか、ヒアルロン酸系17%、シリコーン系17%、「アクアリフト」7%などが挙げられた。形成外科医でも乳房を扱う医師は多くないため、回答者は少なかったという。
JSAPSの大慈弥裕之理事長(福岡大副学長)は「回答者の半数以上が合併症を経験していて驚いた」と話し、「自由診療の美容医療では未承認で安全性が担保されていないものでも使われている」と指摘した。アクアフィリングやアクアリフトなどは人体に吸収されない「非吸収性充塡剤」。JSAPSはこうした充塡剤を「長期的な安全性が確認できていない」として全国の美容クリニックに使用自粛を求める方針だ。同時に、厚生労働省にも対応を要請するという。
一方、アクアフィリングを製造、販売するチェコのマトリックスセル社は取材に対し「健康被害は製品の問題ではなく、医師が適切に使用していないためだ。(欧州の安全規格である)CEマークを取得している」と文書で回答した。
授乳できず
充塡剤注入直後ではなく、しばらくたってから合併症が発生することもある。2016年にアクアフィリングを両胸に計100ミリリットル注入した20代女性は約1年後に出産し授乳を始めると、体内に異変を感じた。「頭痛と共に右胸が痛み続け、かちかちに硬くなった。熱は40度まで上がった」と振り返る。乳腺炎とみられ、産婦人科での抗生剤の処方や助産師によるマッサージを受けていたが、痛みが和らぐことはなく「意識がもうろうとして死ぬんじゃないかと思った」。施術を受けた美容クリニックでアクアフィリングを取り除く手術を受けたが、全てを取り除くことができず、その翌日、千葉県柏市の東京慈恵会医大柏病院で再度、手術を受けた。異変を感じてから約2週間。「腕が上がらないほど痛くて着替えもうまくできないし、手術の関係書類へのサインもできなかった。前かがみにならないと痛くて歩けなかった」という。全身麻酔でうみとジェルを摘出。担当した森山壮医師によると、乳房内の筋膜は溶け、ジェルは周囲と結合、母乳からメチシリン耐性ブドウ球菌(MRS)を検出した。「乳腺炎を契機に感染した。人工物が入っていることで感染が悪化した」と森山医師。「アクアフィリングは『授乳でのリスクはない』とうたわれているが、本当にそうだろうか」
まだ経過観察が必要だという女性は「施術前、美容クリニックで授乳に問題ないと言われたが、母乳で育てられなくなった。安易に注入したが、後悔しかない」と強調。第2子が生まれたとき、母乳をあげられるのか―。今も不安が残る。
異物注入の歴史
日本では、充塡剤による豊胸術は戦後、1950年代から始まったとみられ、当初はパラフィンやシリコーン、ワセリンなどが使用された。こぶや感染症のほか、組織の壊死などの合併症が問題化、医師の技術の問題もあり、中には死亡事案も発生、そのたびに新たな素材が登場した。JSAPSの大慈弥理事長は「豊胸の歴史は異物注入の歴史」とさえ言う。最近では中国で1990年代以降利用された充塡剤「アメージングジェル」。有害性が指摘されるポリアクリルアミドが含まれ、血腫や感染症が相次ぎ、中国当局は2006年、使用を禁止した。
JSAPSの調査によると、2017年に全国で約1万1500件の豊胸術が実施され、半数近くがジェルを注入する施術。腹部など自分の体の脂肪を移植する方式が約3割、シリコーンバッグの埋め込みが約2割だった。国際美容外科学会(ISAPS)によれば、欧米諸国ではシリコーンバッグの埋め込みが豊胸術の大半を占めている。「日本人は欧米人と比べ、自らの体にメスを入れることを嫌う傾向がある」。ある美容外科医はそう背景を解説、充塡剤による豊胸術は手頃で低価格なことも広がった理由とみられる。充塡剤の大半は人体に吸収されるヒアルロン酸系だが、JSAPSが問題視するアクアフィリングやアクアリフトなどの非吸収性充塡剤も含まれている。
こうした非吸収性充塡剤については、製品の品質に問題がなかったとしても注入すること自体のリスクを指摘する声が相次ぐ。「充塡剤でもシリコーンバッグでも体内に人工物を入れると、免疫細胞が排除しようとするので炎症など様々な異物反応が生じる」と話すのは日本医大病院形成外科の野本俊一医師。「清潔が保たれないと、皮膚の常在細菌などが入り込み感染症を起こすこともある。異物には血流がないため抗生剤が効きにくく、感染が悪化しやすい」と警鐘を鳴らす。また、自治医科大の吉村浩太郎教授は「安全性のポイントは問題発生時に簡単に除去できるかどうかだ。固体のバッグに比べ、ジェルは散らばりやすく全量摘出が容易ではない」と指摘。「人体に吸収されないため乳房増大の効果は持続するが、どんな物質であれ非吸収性充塡剤の使用はやめるべきだ。安全性と有効性は相いれない」と強調した。
米国では、食品医薬品局(FDA)が乳房へのジェルのような充塡剤注入をどんな商品であれ禁止している。また、フランス当局はヒアルロン酸系充塡剤を禁止するなど、充塡剤を巡る対応は各国で異なる。日本では自由診療の場合、厚生労働省の承認がなくても医師が個人輸入し合法的に使用でき、厚労省は輸入量さえ把握していない。海外発の新商品が次々と流入しているとみられ、JSAPSには「日本が実験場にされている」(大慈弥理事長)との危機感がある。
米ではシリコーンバッグでトラブル
乳房への充塡剤注入が禁止されている米国では、主流なのはシリコーンバッグの埋め込みだ。だが現在、美容目的の豊胸術と乳がん後の乳房再建で埋め込まれたシリコーンバッグによる健康被害が多数報告されている。バッグ埋め込み後の患者の体調不良について、医療機器メーカーや医療従事者、患者本人からFDAに報告があった件数は2018年上半期で約8300件。中にはがんの一種であるリンパ腫の発症や、自己免疫不全となり腕のむくみなどを訴えた女性もいる。ICIJはこうした事例を取材した。
「シリコーンが危険だというのは過去の話だ。安全性に問題はない」。乳がんで左胸を切除した米ミシガン州デトロイトに住むローラ・ディカラントニオさんが2013年12月、アイルランドのアラガン社製シリコーンバッグを埋め込んだきっかけは医師による楽観的な説明だった。だが、手術から2年半が過ぎると、左胸が腫れだし、腕のむくみや口が閉めにくくなる症状が出てきた。疲労感に襲われるのも度々で、ソファで過ごすことが増えたという。
今年2月に受けた超音波検査でバッグが体内で破れている疑いが浮上、5月に摘出手術を受けた。体内から出てきたバッグの写真を見て「油で揚げた後、トラックにひかれた感じだった」と驚く。摘出後、体の不調はほぼ回復した。
こうした自己免疫不全に関し、米ヒューストンのMDアンダーソンがんセンターの研究者がバッグと関連があるとの研究結果を今年9月に発表。一方、FDAはICIJの取材に対し、十分な科学的な根拠はなくさらなる研究が必要だと回答した。また、アラガン社は「製品の安全性は証明されている」としている。
リンパ腫の発症を巡っては、米国形成外科学会によると、「ブレスト・インプラント関連未分化大細胞型リンパ腫」(BIA-ALCL)と呼ばれ、乳房の膨張やこぶで発症が分かる。見つかる時期はシリコーンバッグ挿入後平均8年という。今年7月までに米国内で230例、世界では570例が確認されている。シリコーンバッグには表面がざらざらしたタイプとつるつるしたタイプがあり、BIA-ALCLは前者のタイプで発症している。
日本では、乳がん手術による乳房切除後の再建でアラガン社製バッグを使う場合のみ保険が適用される。同社日本法人によると、現在販売しているのはざらざらしたタイプだけだが、日本国内でBIA-ALCLの発症は報告されていない。日本乳房オンコプラスティックサージェリー学会や日本乳癌学会、日本形成外科学会は、医師に症例報告の協力と患者へのBIA-ALCLの可能性の説明、定期的な自己検査をするよう求めている。
相談できず
JSAPSの大慈弥理事長は2018年11月27日、厚生労働省で記者会見し、アクアフィリングやアクアリフトなどの非吸収性充塡剤を豊胸術に使うべきではないとのJSAPSの見解を発表した。「長期的に問題が出てくる可能性があり、国際的には標準治療ではない」とも強調、「施術を受けた患者は専門の医療施設で健康診断を受けてほしい」と呼びかけた。

厚生労働省で記者会見する日本美容外科学会(JSAPS)の大慈弥裕之理事長(左)ら=2018年11月27日、東京都千代田区
「豊胸に引け目を感じる人は多く、被害を訴える声は広がりにくい」。アクアリフト豊胸を受けた30代女性は強調する。自身、なかなか夫にも打ち明けられなかったといい、美容クリニックが施術後のトラブルに真剣に対応しなかったと非難、「そうした女性の弱みにつけ込んでいる」と指摘した。
「医師が患者にリスクを十分に説明し、同意を得なければならない」と話すのは日本医大病院の野本医師。「どんな医療でも想定外は起こり得る。健康被害が生じた際の適切なフォローが必要だ」と訴える。一方で、「美容医療はビジネスだ。分かっていてもリスクを強調しすぎれば、患者は来なくなる」(都内の美容外科医)との声もある。30代女性は、完全除去できる病院を探し求めた日々を振り返り、「きちんと相談できる窓口がほしかった」と強調し、こう付け加えた。「充塡剤の怖さを知ってほしい。これから施術を受けようと考えている人に『後戻りできなくなるから安易に考えないで』と伝えたい」
今回の取材は、世界的に医療機器による被害の実態を調べた「国際調査報道ジャーナリスト連合」(ICIJ)の調査の一環として、日本から参加する共同通信、朝日新聞、NHKが合同で実施した。
ICIJは豊胸術をはじめ、埋め込み型医療機器などの健康被害やトラブルを取材しています。情報や感想があればこちらまでお寄せ下さい。
もしくはtkh.joho@kyodonews.jp
共同通信WEB版の記事から引用
院長の休日
そら君の10歳の誕生日
昨日2019年6月24日が、
本間家の愛犬そら君の誕生日でした。
私が九州の学会に奥さんと行っていたので、
犬は91歳のばあさんの家に預けました。
どこかに出かける時には、
91歳のばあさんがそら君の親です。
■ ■
足腰が弱って、
散歩にも行けない
…と91歳の母親に言われてますが、
もともとうちの犬は散歩なしです。
ばあさんの家に行った時だけ、
散歩に連れて行ってもらっています。
ふだんは私も奥さんも働いているので、
毎日家でお留守番犬です。
■ ■
不思議なことに、
小さい時から訓練していたためか?
お留守番だけはできる犬です。
10歳になったので、
餌はシニア犬用です。
今のところが元気で病気もしていません。
ありがたいことです。

実家のケージです
二重・眼瞼下垂
第135回日本美容外科学会JSAPS(福岡)③
福岡で勉強したことの続きです。
私たち形成外科専門医が手術をしても難しいのが、
眼瞼下垂症手術です。
意外に思われるかも知れませんが、
形成外科専門医でも、
先生によって手術方法が違います。
たくさんの手術方法があるということは、
どんな手術方法にも利点欠点があるということです。
■ ■
私が勉強になったのが、
日本医科大学武蔵小杉病院眼科 眼形成外科
村上正洋先生のご発表です。
二次修正症例から考える保険診療における眼瞼形成手術のゴール設定
村上正洋先生は、
私と同じように保険診療でしか、
眼瞼下垂症手術をしていません。
■ ■
村上先生のところには、
他院で眼瞼下垂症手術を受けたけれど、
結果が思わしくない患者さんが来られます。
手術をした先生からのご紹介でいらっしゃるそうです。
他院で手術をした患者さんで、
左右差があったり、
開きが悪い患者さんを修正していらっしゃいます。
■ ■
はっきり言って、
とても難しい手術です
左右差ができた原因や、
開きが悪い原因を確かめて、
苦労して修正手術をしていらっしゃいます。
村上正洋先生は信頼できる先生です。
眼瞼下垂症手術を受けたけれど、
左右差や開きで困っている患者さんに、
日本医科大学武蔵小杉病院眼科 眼形成外科
村上正洋先生をおすすめします。
教科書も執筆されています
