医学講座
足の爪が切れない
昨日、私の母親(86歳)から、
LINEで連絡がありました。
足の爪が(硬くて)切れない
(切れる)爪きりをさがしてほしい
…という内容でした。
よくよく聞いてみると、
テレビショッピングで
よく切れるという爪切を売っているが
どれがよいかわからない
…とのことでした。
■ ■
いつもだったら、
(私は)忙しいのに
自分で探したら
…と言うところですが、
たまたま近くに行っていたので、
母親の爪を見に行きました。
親指の爪だけ、
厚くなっていました。
■ ■
私:これ爪切の問題じゃなくて、
爪が悪いの
爪の水虫
母親:はぁ~?水虫?
私:そう、爪が水虫になっていて、
それで厚くなっているから切れないの
皮膚科へ行って、
水虫の検査をして
薬をもらって
■ ■
うちのばあさんも、
自分の爪が、
水虫で厚くなっているとは?
考えてもみなかったようです。
まだ皮膚科の検査結果は聞いていませんが、
爪の水虫で
おそらく正解だと思います。
■ ■
私は形成外科医の時代に、
老人病院の当直バイトによく行ってました。
老人病院や、
高齢者施設は、
圧倒的に女性が多いです。
女性が長寿だからです。
おばあさんの爪が、
厚く変形していたら、
まず水虫を疑います。
■ ■
4人に1人は水虫患者
2009年5月25日の院長日記です。
女の人が好きな、
温泉、
スポーツクラブ、
プール、
はだしになって、
床を歩く施設が要注意です。
■ ■
家のお風呂のマットや、
カーペットも要注意です。
水虫はうつります。
2009年にまみ子師長さんからいただいたコメントです。
私は水虫の患者さんに薬をつけながら・・・
「お風呂に入って石鹸をつけて洗う事」
「処方された薬は1日2回つける事」
「水虫の薬でかぶれる事があるので薬をつけた後に赤み・痒みが出てきたら使わない事」
「自己判断で薬を中断しない事」
「水虫の薬は予防的に使って良いので塗り続ける事」
を説明します。
足の爪が厚くなって、
爪切りで切れなくなったら皮膚科を受診してください。
なんちゃって美容皮膚科じゃなくて、
皮膚科専門医です。
二重・眼瞼下垂
目の左右差と見落とし
美容整形は、
誤診や見落としとは無関係?
…と思われると、
それは大きな間違いです。
ちょっとした見落としが、
手術結果に影響します。
■ ■
札幌美容形成外科で一番多い、
眼瞼下垂症手術、
ちょっとした左右差でも、
保険で手術をしても、
患者さんからのクレームになることがあります。
できるだけ左右をそろえるようにしますが、
それでも難しい場合があります。
■ ■
手術前には、
必ず写真を撮ります。
記録のためです。
この手術前の写真を撮る時に、
患者さんの
目、
眉、
顔全体、
姿勢もチェックします。
■ ■
先天性眼瞼下垂症で、
片側だけ下がっている方。
片方の目をよくこするので、
片目だけ下垂が強い患者さん。
顔全体に左右差があり、
その結果、目の左右差になっている方。
軽度の顔面神経麻痺がある患者さん。
実に難しいです。
■ ■
お化粧を落としていただくと、
まったく別人の顔になる若い方もいます。
お化粧が上手な方は、
ちょっとした左右差を、
上手にお化粧で直す人もいます。
お化粧と手術は別です。
■ ■
お化粧で上手に直していた目を、
手術で治すのが難しいことがあります。
一番やっかいなのが、
眉を上げるくせです。
眼瞼下垂症手術で、
挙筋腱膜を調節すると、
ふつうは眉が下がります。
■ ■
何年も無意識に眉を上げている人は、
自分で鏡を見るときだけ、
眉を上げてしまう人もいます。
少しでも患者さんが満足してくれるように、
少しでも患者さんに喜んでいただけるように、
毎日、見落としがないかよく見て、
手術中にも修正しながら、
苦労して目を治しています。
医学講座
皮膚がんの見落とし
私が形成外科を勉強した、
北海道大学では、
たくさんの皮膚がんの手術をしていました。
市立札幌病院形成外科
JA帯広厚生病院形成外科でも、
皮膚悪性腫瘍の患者さんを診ました。
私の財産になっています。
■ ■
今の若い先生の中には、
♡高級優遇♡
…という言葉に惹かれて、
卒後研修が済んだら、
すぐに大手美容外科チェーン店に就職。
卒後数年目で、
○○美容外科札幌院院長に就任
…という先生もいます。
■ ■
学生時代に、
満足に講義も出席しないで、
皮膚科なんて勉強しなかった先生が、
なんちゃって美容皮膚科医や
なんちゃって美容外科医になったとします。
なんちゃっての先輩医師から、
ちょっとレーザーのSWの入れ方を教わっただけで、
すぐにホクロの治療をする先生もいます。
■ ■
はいはい、
おホクロの治療は簡単ですょ…
当院の最新式レーザーで取れば…
一回で簡単に取れますょ
…なんて危険な治療です。
悪性腫瘍を見逃す可能性があります。
悪性黒色腫や基底細胞癌は見分けがつかないことがあります。
皮膚がんの見落としは大変なことになります。
■ ■
ホクロと悪性黒色腫
2012年9月30日の院長日記です。
ほくろと悪性黒色腫の鑑別診断は、
皮膚悪性腫瘍を専門とする医師でも、
難しいことがあります。
特に早期の小さな(薄い)病変を…
肉眼だけで的確に診断するのは、
極めて難しいことがあります。
■ ■
ホクロだけではありません。
女性も、
男性も、
性器に悪性腫瘍ができることがあります。
単なるかぶれによる赤味だと思ったら、
乳房外ページェット病という、
悪性腫瘍のこともあります。
■ ■
乳房のしこりに気付くのは、
患者さん本人です。
皮膚悪性腫瘍は、
手術をする先生、
皮膚を最初に診た先生が、
何か変?
…と気付かないと見落とします。
若い美容外科の先生には、
皮膚悪性腫瘍を勉強していただきたいです。
医学講座
豊胸(バッグか注入か)2015
豊胸手術の歴史2015に、
私の考えとして、
シリコンバッグを使う方法は、
たとえ乳がんになってもわかりやすい。
注入は、
脂肪でもヒアルロン酸でも、
わかりにくいと私は思います。
注入を受けた人は、
ふつうの人の何倍も乳がんに気をつけてほしい
…と書きました。
■ ■
エビデンスがあるわけではありません。
私の感覚です。
間違っていたら、
申し訳ありません。
豊胸手術を受けた女性が、
乳がんになることがあります。
豊胸で、
乳がんの確率が高くなるのではありません。
■ ■
豊胸をしていない女性が、
乳がんになるのと同じ確率だと思います。
問題は、
見つけやすいか?
見つけにくいかです。
最初に気付くのは、
患者さん自身です。
■ ■
女性の胸はやわらかいです。
食パンと、
レーズンパンを考えてください。
やわらかい食パンの中に、
一個だけレーズンが入っていたとします。
食パンを、
硬い卵の上にのせて
丸く盛り上げてあげると、
レーズンが見つけやすいです。
■ ■
もし、
食パンが、
フレンチトーストのようになっていると、
中にあるレーズンは見つけにくいです。
食パンの下に卵を置くのが、
シリコンバッグ
食パンに卵をしみこませた、
フレンチトーストが、
注入法です。
■ ■
実際に検査をする先生にもよります。
何例か豊胸手術を受けた患者さんを診たことがある、
乳線外科の専門医と、
おっぱいが専門外の、
何でも診る検診の先生では違います。
私は、
札幌医大第一外科のおっぱいチームだった、
札幌ことに乳腺クリニック(浅石和昭先生)
札幌乳腺外科クリニック(岡崎亮先生)をご紹介しています。
■ ■
豊胸は悪いことだとは思いません。
小さな胸で悩むのは、
日本人女性だけではありません。
でも、
ちょっと考えてください。
将来、もし乳がんになった時に、
わかりにくい豊胸は注意です。
チェーン店のベテランカウンセラーの女性は、
将来のことまで考えてはくれません。
ご自分を守るのはご自身です。
医学講座
豊胸手術の歴史2015
昨日の院長日記、
整形美人【再放送】を見ました
になっちゅんさんからコメントをいただきました。
豊胸手術は主人曰く、見たらわかる。
寝ても胸が流れないのは豊胸だと。
確かに私の貧弱な胸も流れます。
おっぱい星人と言う言葉もありますし、胸があった方がいいに決まってます。
最近は自然に見えるらしいですね。
シリコンから生理食塩水になったと耳にしました、本当ですか?
■ ■
やわらかいバッグを使って、
カプセル拘縮というのがなければ、
自然に流れる胸ができます。
豊胸手術は、
国籍を問わず、
世界中の女性の
悩みや夢です。
■ ■
二重の手術や、
鼻を高くする手術は、
アジア人に多い手術です。
豊胸は、
世界中で行われます。
それだけ悩みが多いということです。
外国にも小さな胸はあります。
■ ■
豊胸手術の歴史は、
ちょっと悲惨なものがあります。
Wikipedia(日本語)の豊胸手術には、
かなり正確な記載があります。
簡単に説明すると、
シリコン→生食→シリコン
という歴史です。
現在の主流はシリコンです。
コヒーシブタイプというシリコンです。
■ ■
私が医師になった頃に、
米国にダウコーニングという会社がありました。
日本法人もありました。
私は真面目でいい会社だったと、
今でも信じています。
そのダウコーニングが、
シリコンバッグが原因で、
乳がんになるという訴訟で倒産しました。
■ ■
その後、
米国でもシリコンが使えなくなり、
生理食塩水バッグになりました。
残念なことに、
バッグが破裂して生理食塩水が漏れたり、
シリコンに比べると不自然という欠点がありました。
今では使われることは少ないと思います。
■ ■
日本でも、
高研という会社がシリコンバッグを作っていました。
医療用シリコンでは有名な会社です。
しっかりとした立派な会社です。
今は豊胸用シリコンバッグは製造していません。
日本では、
乳がん再建後に米国製のシリコンバッグが認可されました。
つい最近のことです。
■ ■
昔の日本では、
オルガノーゲンという注入剤が使われて、
その後に乳房が変形したり、
赤く腫れたりする健康被害が出ました。
昔のバッグが破裂したり、
変形を起こしたりした患者さんもいます。
その時代には安全だと信じられていました。
■ ■
脂肪注入についても、
一時期に流行って、
その後、衰退して、
また現在では時代の最先端と騒がれています。
何が正しいのかわかりません。
ヒアルロン酸も使われています。
私は自分の身内だったら、
脂肪注入もヒアルロン酸も使いません。
■ ■
30年も医師をしていると、
たくさんの患者さんを診ます。
私は豊胸は悪いことではないと思います。
女性の夢も理解できます。
一番大切なのは、
将来、乳がんになった時に、
わかりやすい豊胸だと思います。
■ ■
シリコンバッグを使う方法は、
たとえ乳がんになってもわかりやすいです。
でも、
注入を受けると、
脂肪でもヒアルロン酸でも、
わかりにくいと私は思います。
注入を受けた人は、
ふつうの人の何倍も乳がんに気をつけてほしいです。
医学講座
整形美人【再放送】を見ました
昨日の深夜、
何気なくTVを見ていると、
2002年に放送された、
フジテレビの整形美人をやっていました。
ふだんTVは見ないのですが、
つい見てしまいました。
■ ■
米倉涼子さん主演の番組です。
13年前は若いです。
携帯がガラケーで、
今はなつかしい、
iモードでした。
昨夜は第9話で、
ビューティーコロシアムの場面が出ました。
■ ■
なつかしい番組です。
和田アキ子さんが若かったです。
ビューティーコロシアムの場面で、
米倉涼子さんが演じる、
保奈美さんが、
自身の整形について語っていました。
よくできたストーリーだと思います。
■ ■
私の美容整形に対する考えです。
自分の容姿、
特に目の形は親からの遺伝です。
もともと、
ちびまる子ちゃんの
みぎわさんのような女の子の目は、
どうお化粧をしても丸い目になりません。
■ ■
国立大学の入学試験は、
自分で努力して勉強すれば、
合格できる学力が得られます。
センター試験で800点も、
努力すれば取れます。
でも、
開かない目は、
どう自分で頑張っても丸い目になりません。
■ ■
私は、
医学の力を借りて、
丸い目になって、
明るく生きることは、
いいことだと思っています。
ちょっと痛いのと、
腫れるのをがまんするだけです。
■ ■
TVのように、
整形したと言わないことです。
彼に言うべきか?
2008年5月18日の院長日記に書いてあります。
昨夜(平成20年5月17日)のスマステで、
若返り美容手術を放送していました。
番組中に…
視聴者からの質問がありました。
『私は、目と胸をいじっています。』
『彼に打ち明けるかどうかで悩んでいます…』
■ ■
香取慎吾さんが室井佑月さんにきいていました。
昔、豊胸手術をなさいましたね。
彼には、打ち明けましたか?と
室井さんは、きっぱり
『言わない方がいい』
『男の人は、整形というだけで引いてしまう人もいる』
『言わないのは、ウソをついたことにはならない』
さすが、室井さん。
言わないのが正解だと私も思います。
■ ■
私は平成10年から14年まで、
4年間札幌医科大学で形成外科の講師をしていました。
学生さんに形成外科を教えていました。
講堂での講義では、個別に話す時間はありません。
6年生で、形成外科を選択した学生さんとは
時間をとってディスカッションをすることがありました。
この時間に雑談を含めて、
ゆっくりと話す機会がありました。
これは、今でも楽しい想い出の一つです。
■ ■
当時は約70%が男子学生でした。
医局で5~6人の小グループに教えていた時です。
美容外科に興味を持っていた学生がいました。
学生:『先生、整形したかどうか、どうやったら見分けられますか?』
私:『わかるような整形は失敗だよ』
学生:『エ~っ?本当ですか?』
私:『目だって、鼻だって、わからないょ』
『彼女が整形美人じゃイヤかぃ?』
学生:『そりゃ~、整形じゃない方がイイっすょ』
■ ■
私:『それじゃ、自分が包茎の手術を受けたら彼女に言うかぃ?』
学生:『先生!冗談はよしてくださいょ!』
『言うわけないじゃないっスか!』
男とは勝手なものです。
こういう人に限って…
ススキノでは、
美人で胸が大きな女性が横に座ってくれると…
鼻の下を長くして喜びます。
■ ■
私は個人的に…
医学の力を借りてキレイになるのはよいことだと思います。
女性はキレイな方が、面接でも就職でも得をします。
同じ人生でしたら、
キレイでいた方が10倍も100倍も得です。
夜の世界で働く方だけではありません。
外国では高学歴で高収入の女性が、
医学の力を借りてキレイになっています。
彼に言う必要はありません。
あなたも医学の力でキレイになりましょう!
院長の休日
ウォシュレットと痔
私が尊敬する外科医、
山中啓明先生からたくさんのことを教えていただきました。
釧路の三愛外科は、
春採(はるとり)という地区にありました。
春採湖(はるとりこ)という、
天然記念物のひぶながいるところの近くです。
■ ■
三愛外科には、
たくさんの患者さんが来院されました。
夜間も
休日も
緊急手術もなさったそうです。
大きな病院で断られた患者さんも
山中先生が引き受けてくださいました。
■ ■
先生のご専門は外科、
大腸肛門という
下部消化管も先生が得意とするところです。
肛門といえば
痔です。
私もお尻が弱いほうです。
よく下痢をします。
■ ■
山中先生に伺ったところ
日本では
ウォシュレットの普及で
痔で悩む患者さんが減ったそうです。
なるほど
私もウォシュレット無しの生活は考えられません。
■ ■
私の好みで言うと
やっぱり
TOTOのウォシュレットです。
お尻へのあたり方が違います。
TOTOが開発したウォシュレットは
外国人にも好評のようです。
■ ■
山中先生は痔の患者さんが減っても
内視鏡を勉強なさって
食生活の変化で増えた
大腸疾患の患者さんを診ていらしたそうです。
時代とともに医療も変わります。
私たち医師も毎日勉強して、
時代についていく必要があると痛感しました。
やっぱり山中先生は偉大です。
院長の休日
山中啓明先生にお会いしました
私が尊敬する外科医、
山中啓明先生に昨夜お会いしました。
たくさんの元気をいただきました。
お人柄と声は、
30年たっても変わっていませんでした。
ますます山中先生を尊敬するようになりました。
■ ■
三愛外科の山中啓明先生
2014年12月16日の院長日記です。
釧路労災病院形成外科で忘れられないのが、
開業医の師、
三愛外科の山中啓明(ひろあき)先生です。
山中先生は、
北大医学部35期、
昭和34年卒業の大先輩です。
北大第二外科同門の先生です。
■ ■
釧路市春採(はるとり)で、
三愛外科を開業なさっていらっしゃいました。
三愛外科から、
たくさんの患者さんを、
釧路労災病院形成外科へご紹介いただきました。
私が尊敬する外科医です。
私の人生でいろいろなことがあった時に、
いつも励ましのお手紙をくださいました。
素敵なネクタイのプレゼントもいただきました。
■ ■
私が釧路労災病院に勤務したのは、
医師になって2年目、
昭和56年(1981年)秋と、
形成外科認定医(現在の専門医)を取得した直後の、
昭和61年(1986年)の2回でした。
2回目は私が31歳の頃です。
当時は、
卒後6年目で、
釧路労災病院形成外科のトップでした。
■ ■
認定医を取得しても、
正直なところ…
不安がいっぱいでした。
頼りにしていたのは、
北大から応援に来てくださる先輩でした。
吉田哲憲先生、
杉原平樹先生に、
何でも相談していました。
■ ■
30年の年月が過ぎました。
私は還暦の60歳、
20歳年上の山中先生は、
80歳です。
10年前に三愛外科を閉院されました。
現在は札幌にお住まいです。
小樽の病院に週二回勤務されています。
■ ■
昨夜、山中先生に教えていただいたお言葉です。
医者は科学者ですから、
新しいことに興味があり、
勉強を続けます。
すばらしいお言葉です。
先生は開業されてからも、
内視鏡を勉強され、
医院の経営にも寄与されたと伺いました。
■ ■
山中先生は80歳なのに、
常に新しい治療法を勉強されています。
下肢静脈瘤のレーザー治療について、
先生から質問を受けました。
不勉強の私は、
血管内レーザー治療についてよく知りませんでした。
脱帽の思いです。
山中先生からのお言葉2015、
(本間)先生まだまだできますょ
これ以上、私を元気にしてくれる言葉はありません。
山中先生に感謝しています。
二重・眼瞼下垂
埋没法抜糸【難しい糸】
札幌美容形成外科で一番多い手術が眼瞼下垂症手術です。
若い方から、
年齢の高い方まで、
たくさん手術をしています。
中には、
若い頃に埋没法の手術を受けた
…という方もいらっしゃいます。
■ ■
昔の札幌で埋没法といえば、
札幌中央形成外科の武藤靖夫先生でした。
武藤先生のかなり後で開業したのが、
中田形成外科の中田先生です。
中田形成外科は日美クリニックと名前が変わり、
TVで派手に宣伝していました。
悪い評判もありますが、
私は日美で整形をした後で、
幸せに生活なさった方もたくさん診ています。
■ ■
さすがに武藤靖夫先生や、
中田守先生が手術をされた、
埋没法の方は、
最近は見なくなりました。
多いのが、
大塚美容外科や
品川美容外科で受けた方です。
■ ■
今は無くなってしまった、
神奈川クリニックで受けたという方も来院されます。
埋没法で多いのが、
瞼板法けんばんほうです。
同じ瞼板法でも、
先生によって違います。
実にさまざまな埋没法があります。
■ ■
札幌美容形成外科で眼瞼下垂症手術をする時には、
昔の埋没法の糸は、
無料で抜去しています。
瞼板という大切な組織に、
異物があるのはよくないからです。
健康保険の規定で、
何本埋没糸を抜去しても、
別料金は徴収できません。
■ ■
私は、
抜ける糸はできるだけ抜いています。
残念なことですが、
眼瞼下垂の手術で切っても、
糸が抜けないこともあります。
古い糸が劣化していて、
ナイロン糸として存在しないこともあります。
糸周囲の瘢痕だけが残っていることもあります。
■ ■
一番簡単に抜糸できるのは、
黒い糸が浅いところに点として存在する場合です。
瞼板からは外れてしまっていて、
皮膚のすぐ下にあります。
こんな糸は簡単に抜糸できます。
瞼の薄い女性で、
黒い点が透けて見えればこのタイプです。
■ ■
手術中でも難しいのが、
瞼の厚い患者さんで。
糸が透明になってしまっていて、
瞼板にがっちりくっついているタイプです。
睫毛に近い所で、
毛根がそばにある時も難しいです。
出血して、
不用意に止血をすると毛根を焼いてしまい、
睫毛が生えなくなります。
■ ■
埋没法の糸抜去名人は、
横須賀のアロマ美容外科の鈴木敏夫先生です。
埋没法の糸で苦労している方へおすすめします。
信頼できる先生です。
何十年もたってから、
結婚して子供ができてから、
昔の埋没法で苦労しないためにも、
先生やクリニックを慎重に選んでください。
院長の休日
雪道ツルリ、ご注意を
平成27年2月3日、朝日新聞朝刊(北海道版)の記事です。
雪道ツルリ、ご注意を
札幌で搬送849人、3冬連続1000人超す勢い
この冬、雪道での転倒が増えている。札幌市内では救急搬送がすでに850人近くになり、昨冬を4割余り上回る。気温が高めの日が多い気象条件が、すべりやすい路面を作っているようだ。
1月13日夜、札幌市中央区の会社員男性(39)は飲み屋を出た後、大通公園の交差点で横断歩道を渡ろうとして滑って転んだ。右手首を骨折し、10日間入院した。東京から札幌市に来て2冬目。滑り止めのついた靴も履いていた。「飲んで気の緩みもあった」と反省する。
札幌市消防局によると、この冬、路面で転倒して救急搬送された人は1月31日までに849人(速報値)。昨冬の同期間を251人上回る。昨年12月は533人で、過去10年間で最多だった。過去最多だった2012年度の1406人から3冬連続で1千人を超す可能性が出ている。
気象情報会社「札幌総合情報センター」で気象予報士の資格を持つ金村直俊・地域情報事業部長によると、転倒しやすいツルツルの路面をつくる要因は主に二つある。
一つは、日中に気温が上昇し、解けた雪や氷が夜や朝に凍結するケースだ。札幌市の今年1月の気温は高めの日が多かった。最高気温が0度以上だった日は23日あった。平年は13.6日だ。金村さんは「天気予報で最高気温がプラスで最低気温がマイナスの日は要注意」という。
もう一つの要因は、雨が降り、その後凍結するケース。昨年12月21日には前夜から雨が降り、朝方に零下1〜2度まで下がった。161人が搬送され、1日の最多記録となった。
寒暖差の激しさは、除雪にも影響している。札幌市雪対策室の担当者は「晴れて雪が解けても凍ってしまう。水を多く含んだ雪もよく降り、積もった雪がなくならない」と話す。同市は雪対策に当初予算で181億100万円を盛ったが、補正予算に追加計上する方針だ。
■朝夜に搬送集中、横断歩道も危険 札幌の推進協が分析
積雪寒冷地の快適な暮らしを追求するウインターライフ推進協議会(札幌市)は、札幌市消防局の搬送データを分析し、転倒予防を呼びかけている。
1996〜2012年度の分析によると、搬送が最も多いのは通勤・通学時間帯の午前7〜9時台。地域は中央区に集中し、特にススキノが圧倒的に多い。夜に転倒するケースが多いためだ。
滑りやすいのは横断歩道。車や人が多く通って雪道が踏み固められ、さらに車が発進する時のタイヤの摩擦で磨かれている。白線部分は水が染みこまずに薄い氷の膜ができるので特に危険だ。
推進協議会のメンバーでもある金村さんは「高齢化が進み、けがをする人は増えてくる。携帯端末を見ながら歩くのは危ないのでやめてほしい」と話している。(大久保泰)

(以上、朝日新聞より引用)
■ ■
もうすぐ札幌雪まつりです。
雪道がはじめての方もいらっしゃいます。
とにかく滑ります。
道産子の私ですら、
一年に数回は転倒します。
危険です
転び方が悪いと骨折です。
■ ■
昔、函館中央病院形成外科に勤務していた時、
通勤途中で転倒し、
顔面骨骨折になった女性を治療しました。
朝日新聞に書いてあるように、
朝と夜が危険です。
危ないと思ったら、
手をつないで歩くのも一つの方法です。
とにかく転倒に注意してください。