医学講座
木村中(きむらちゅう)先生
今日の札幌はまだ大雪です。
12月上旬でこの雪の量はすごいです。
早く雪がやむことを祈っています。
大雪の2016年12月10日土曜日に行われた、
第33回北大形成外科アカデミー
一番印象に残ったのが、
今日ご紹介する木村中(きむらちゅう)先生の発表です。
私たち北大形成外科同門の間では、
親しみをこめて中ちゅうさんと呼んでいます。
■ ■
北大形成外科アカデミーの抄録です。
特別セミナー
形成外科キャリアシンポジウム、
『医療人としてのロールモデル』
一般病院での形成外科治療の臨床研究
函館中央病院形成外科診療部長木村中先生
私は、北大形成外科の先輩達に形成外科のイロハを教えていただいた後に、日本形成外科学会専門医(取得当時は認定医)を取得後、一ヵ所の地方一般病院で形成外科診療を27年間続けている。
私の形成外科医としての人生を振り返って報告したい。
私は、昭和59年に北海道大学を山本有平教授の同期として卒業後一緒に北大形成外科に入局し、6年後の平成元年末に認定医審査の書類を提出し、平成2年3月付の認定証をいただいた。平成元年末に函館中央病院形成外科の部長であった浜本淳二先生がお辞めになったために、認定施設を維持する必要があリ私が次の施設長として派遣された。平成2年2月から現在まで26年間、留学することもなく、研究に従事することもなく、ただただ、ごく普通の診療を続けている。
私の他には北大形成外科教室から二人ないし三人の形成外科医師を派遣してもらってきた。はじめの頃は、月に2~3回ほど北大から先輩が出張に来て下さって難しい手術をこなしていた。私以外の先生達は1年ほどで交代していくため、気心が知れて仕事がやりやすくなリ何でも任せられるようになると交代してしまうことが続いている。近年では形成外科に入局したての若い先生に手技を教えて、その先生が形成外科の魅力を感じて育っていってくれることにやりがいを感じている。北大形成外科教室のぼとんどの専門医の先生が私と一緒に仕事をした仲間である。
田舎暮らしの平凡な形成外科医ではあるが、日本熱傷学会の評議員にさせていただいた後、本学会の他、日本褥瘡学会、日本下肢救済・足病学会の評議員にも就任し、日本臨床皮膚外科学会、日本フットケア学会の理事をさせていただいている。2010年からは日本褥瘡学会北海道地方会の代表世話人を1期3年務めさせていただき、2014年には第32回日本臨床皮膚外科学会の会長を務めた。
特に突出した業績があるわけでもない自分ではあるが、ほんの少しは北大形成外科にとって役に立っているかも知れないと、恥ずかしながら感じている。
《本講演は新専門医制度の形成外科領域講習です。》

(北大形成外科アカデミーのプログラムより引用)
■ ■
実にいい講演でした。
木村 中先生は、
私が最も信頼する形成外科医の一人です。
とてもいい先生です。
北大形成外科研修医の間で、
函館中央病院形成外科は、
人気ナンバーワンの研修病院です。
函館中央病院(研修医の間でははこちゅうと呼ばれています)の
ちゅう先生がすごいです。
■ ■
飾らない、
気さくな、
スポーツマンです。
北大医学部の学生時代は、
ハンドボール部で活躍されました。
講演で木村先生が述べられていました。
全国の形成外科医の間では、
木村先生は函館の出身?
…と思われているようです。
■ ■
木村中先生が講演で言われたように、
ふなっしーで有名な、
千葉県船橋市、
県立船橋高校のご卒業です。
函館出身は、
北大の山本有平教授です。
同期のお二人はとても仲良しです。
■ ■
木村中先生のお言葉、
近年では形成外科に入局したての
若い先生に手技を教えて、
その先生が形成外科の魅力を感じて
育っていってくれることにやりがいを感じている。
北大形成外科教室のほとんどの専門医の先生が
私と一緒に仕事をした仲間である。
■ ■
木村先生に指導を受けた専門医は、
ちゅう先生の
ちゅうスピリットをいただき、
患者さんに優しく
手術が上手で
仕事が丁寧です
木村中先生は形成外科医として、
とてもいい生き方だと思います。
木村中先生ありがとうございました。
医学講座
第33回北大形成外科アカデミー
昨日も今日も大雪の札幌です。
札幌の積雪は一夜にして63センチになりました。
飛行機は欠航、
JRは遅延、
道路は大渋滞です。
北国の宿命とはいえ、
大雪は大変です。
■ ■
そんな大雪の昨日、
2016年12月10日土曜日、
第31回北大形成外科アカデミーと忘年会がありました。
年末の北大形成外科アカデミーには毎年出席しています。
昨日は関連病院からの教育研修施設リポート
市立札幌病院形成外科、川嶋邦裕先生、
斗南病院形成外科、佐々木 了先生、
大学院生の発表、
特別セミナーがありました。
■ ■
特別セミナー
形成外科キャリアシンポジウム、
『医療人としてのロールモデル』
①東北医科薬科大学医学部生理学教室教授に就任された、
河合佳子先生の、
形成外科と生理学をつなぐもの、
②函館中央病院形成外科
木村中(きむらちゅう)先生の、
一般病院での形成外科治療の臨床研究、
2つの講演がありました。
■ ■
どれも勉強になりました。
今日は、
教育研修施設リポートで、
市立札幌病院形成外科の
川嶋邦裕部長からお聞きした、
形成外科における血行再建の話しを書きます。
患者さんはかなり高齢で、
足のゆびが壊死になってしまった方でした。
■ ■
足のゆびが壊死になる理由は、
血管が詰まってしまって、
血流が途絶えるのが原因です。
植物が枯れるのと同じです。
植物は水が葉に届かないと、
枯れてしまいます。
枯れた葉っぱは取らないと腐ります。
■ ■
私たち形成外科医は、
枯れた枝や、
枯れた葉を、
丁寧に取るのが仕事でした。
葉に水が届くようにする、
根をなおしたり、
幹をなおしたりするのは、
形成外科ではあまりやっていませんでした。
■ ■
昨日の市立札幌病院形成外科、
川嶋邦裕先生のお話しをお聞きして、
とても驚きました。
最近は、
循環器内科で血管内治療をして、
それでダメな時は、
形成外科で静脈移植をして、
下肢の血行再建をするのだそうです。
■ ■
私の時代には、
静脈移植による血行再建は、
心臓血管外科の仕事でした。
静脈移植は、
一度静脈を取り出して、
それを上と下を逆にして、
動脈につないで、
血行再建をしていました。
■ ■
昨日お聞きしたお話しでは、
今は形成外科で手術をするそうです。
しかも、
静脈は取り出さずに、
in situ(いんさいちゅう)
…という方法で血行再建をします。
そうすると、
傷が少なくて済みます。
■ ■
静脈には、
静脈弁という弁があります。
カテーテル治療で静脈弁を処理して、
ちゃんと血液が流れるようにします。
昨日見せていただいた患者さんは、
足のゆびが壊死になっていたのに、
血行再建後にはピンク色の足になっていました。
壊死になっていた足趾は切除しましたが、
ちゃんと歩けるようになっていました。
すごいことです。
■ ■
今日の内容は少し専門的すぎますが、
下肢の血行再建も、
形成外科でやる時代になったのだなぁ~
…と、
とても感慨深くお聞きしました。
これからも、
低侵襲で、
傷が治る治療の開発が続くといいです。
足のゆびが壊死になったら、
市立札幌病院形成外科です。
形成外科が枯れた葉を取るだけの治療から、
根や幹の治療までする時代になり、
感慨深いものがありました。
昔の記憶
ドカ雪襲来_札幌で積雪54センチ
平成28年12月10日、北海道新聞電子版の記事です。
ドカ雪襲来 札幌で積雪54センチ
空と陸の交通に乱れ
発達した低気圧の影響で道内は12月10日午前、石狩や後志管内で大雪になった。札幌管区気象台によると、午前10時現在の札幌市中央区の積雪は54センチと今季最高を更新。同市中心部では除雪が追いつかず、 路面電車 (市電)が朝から運行できなくなった。道央を中心に空の便やJRなどにも影響が出た。
気象台によると、道内では9日夜から道央で断続的に雪が降った。12月上旬(1~10日)に札幌市中央区の積雪が50センチを超えたのは2001年以来。10日午前10時までの 24時間降雪量 は札幌市中央区で44センチ、小樽市で42センチなど。
札幌市交通局によると、市電の軌道を除雪する「ササラ電車」は10日明け方から、全4両が出動した。しかし、午前10時40分現在、除雪が追いつかず市電は始発から全線で運休している。交通局の担当者は「湿ったドカ雪で、ササラでうまく雪をはね飛ばせなかった」と話す。
すすきの、 狸小路 、西4丁目の3停留場では、駅員が運休を説明した。札幌市中央区の会社員上野未来(みく)さん(24)は「これから職場に行こうとしていたので困りますね。遅刻しそう」と戸惑った表情。札幌市東区の会社員の女性(21)は「かなり降っているので仕方ないです」と話していた。
JR北海道によると、10日午前5時半ごろ、 小樽駅 構内で普通列車のパンタグラフが湿った雪の重みで上がらなくなる不具合があった。この影響で函館線や千歳線で快速エアポートなど50本が運休。札幌市内では路線バスも渋滞で遅れが出た。
新千歳空港 では中部や仙台、女満別、稚内などと結ぶ20便以上が欠航、または欠航を決めている。
道警交通管制センターによると、10日午前10時現在、高速道路は道央道奈井江砂川―滝川間14キロが乗用車の単独事故のため、道道は小樽市 朝里川温泉 1(ループ橋ゲート)―朝里峠トンネル間10キロが積雪のため、それぞれ通行止めとなっている。
札幌管区気象台は、11日午前6時までの24時間降雪量が石狩管内中部や後志管内北部で60センチになると予想。根室管内北部では10日夕方から夜遅くにかけ、暴風雪の恐れがあるとして交通障害に警戒を呼び掛けている。

大雪で路面電車が運休し、停留場で戸惑う市民ら。ササラ電車(右後方)も立ち往生した=10日午前8時55分、札幌市中央区南6西15(浅利文哉撮影)
(以上、北海道新聞より引用)
■ ■
今朝起きたら、
外は真っ白です。
昨夜22:00頃に帰宅した時には、
まだ雪は降っていませんでした。
深夜から降り出したようです。
路面電車が止まっています。
私の家の近くを通るJRも、
遅れが出ているようです。
■ ■
今日は京王プラザホテル札幌で、
北大形成外科の勉強会、
北大形成外科アカデミーと、
北大形成外科同門会総会、
北大形成外科忘年会があります。
地方からいらっしゃる先生は大変です。
■ ■
12月の第2週目の土曜日は、
北大や札幌医大の医局同門会が多い日です。
以前は、
札幌医大麻酔科や、
札幌医大第2内科の忘年会と、
同じホテルになったことがありました。
北海道各地から来る先生が多いので、
ドカ雪は困ります。
■ ■
私が北大形成外科で修行中は、
忘年会の前に医局総会がありました。
その医局総会で、
大浦武彦教授から、
次年度の人事異動発表がありました。
12月に
翌年4月からの人事が発表になりました。
家で奥さんが心配して待ってました。
■ ■
私が医師になった1980年、
北大形成外科には、
旭川厚生病院
美唄労災病院
釧路労災病院
の3つの関連病院しかありませんでした。
今は美唄労災病院には形成外科はありません。
時代は変わりました。
■ ■
釧路労災病院には、
認定医を取得して、
すぐに勤務しました。
私と下の先生と2人でした。
今の私に言わせると、
私はなんちゃって認定医でした。
北大から上の先生にいらしていただき、
手術を教えていただきました。
事故を起こさなくてよかったと思っています。
教えてくださった先輩に感謝しています。
二重・眼瞼下垂
手術6年後です
毎年12月1日は、
私の手術記念日です。
今年は大同生命との裁判で、
手術記念日に写真を公開できませんでした。
2010年12月1日に、
聖路加国際病院形成外科で、
大竹尚之先生に手術をしていただきました。
■ ■
まさか、
6年後に裁判所に行くとは?
さすがの本間先生も、
夢にも考えていませんでした。
下の写真を見ると、
厳しい顔つきをしています。
昨年の5年後は、
少し笑っているのに、、、
62年も生きているといろいろなことがあります。
■ ■
ある日突然大家さんが代わって、
新しい大家の大同です。
ごあいさつに伺いたいと電話があり、
マンションを建てることになりました。
今年の秋までに退去してください。
遅くとも年内には出てください。
…と言われたら、
お父さんどうしよう、、、
子供の学校もあるし、、、
そんな状況です。
一家のあるじは困ります。
■ ■
私は自分の専門とする形成外科で、
患者さんの生活を快適にするのが仕事です。
札幌駅前地下歩行空間
1番出口のまん前という、
格好の立地条件が現在の札幌美容形成外科です。
1万人を超える患者さんがいます。
診療の継続
従業員の雇用
これが一番の条件です。
手術7年後の来年はどうなっていることやら、、、
あきらめずにがんばるだけです。
手術前です
デザインです
手術直後
24時間後です
48時間後です
7日後です
4週間後です
2年後です
3年後です

4年後です

5年後です

6年後です
医学講座
その手術はおやめなさい
私のつたない院長日記を読んでいただきありがとうございます。
私は札幌で美容形成外科を開業する62歳の医師です。
専門は形成外科です。
1980年から2016年まで、
36年間、
ずーっと形成外科をやっています。
美容形成外科と書いていますが、
美容より、
形成外科がメインです。
■ ■
毎日メール相談をいただきます。
私がしていない手術で相談を受けることもあります。
実際にお会いしたこともない人に、
その手術はおやめなさい
キズが残るだけです
…と返信することもあります。
やってはいけない手術もあります。
お金儲けのためにやる先生もいます。
■ ■
美容室を選ぶのと美容外科は違います。
髪は気に入らなくてもまた伸びます。
手術は傷をつけるので元に戻せません。
失明した目は元に戻せません。
私は形成外科が好きなので
美容形成外科で不幸になる人を減らしたいだけです。
■ ■
私が手術をしてもクレームになることもあります。
眼瞼下垂症手術をしても、
左右差が残ることもあります。
眼瞼下垂症手術をしても、
再発して、
また眼瞼下垂になることもあります。
少しでも減らそうと努力しています。
■ ■
形成外科はお腹がいたくてかかる科とは違います。
事故でけがをした時は別ですが、
緊急性がない手術が多いです。
一番してはいけないのは、
鼻を高くしようとして、
失明させてしまった
…というような事故です。
■ ■
残念なことに、
私がこれだけ院長日記で発信しても、
TVでは取り上げてもらえません。
患者さん自身の希望もあるでしょうが、
公表しない条件で、
事故を起こした美容外科と、
和解してしまった可能性があります。
■ ■
これだけ情報が発達しているのに、
国民の知る権利が妨害されています。
私の院長日記は、
一人でも不幸になる患者さんを減らすことも目的としています。
美容形成外科はしっかりとした先生に
いい手術を受けると、
人生をとても豊かで快適にできます。
これからも情報を発信していきます。
医学講座
死後CT
鑑定申出書
2016年12月5日の院長日記です。
こちらは、
札幌美容形成外科と大同生命の紛争に関する、
不動産鑑定の話しです。
今日は医療訴訟の鑑定についてです。
私は鑑定書を書いたことはありません。
鑑定を書く教授は知っています。
はっきり言って難しいです。
■ ■
今日の院長日記は、
医療事故で患者さんが亡くなってしまった時に、
役に立つ内容を書きます。
無痛分娩で妊婦及び胎児が死亡した事例
待望の赤ちゃんが産まれるはずだったのに、
お母さんも赤ちゃんも亡くなってしまった事故です。
とても残念なことです。
■ ■
看護婦時代の思い出
2016年11月29日の院長日記です。
1941年頃に、
北海道北見市で、
農家の奥さんが亡くなったことを、
92歳になる、
涌島タケさんが忘れられないと投稿された記事です。
■ ■
そこに、
前日本産婦人科医会 会長
故寺尾俊彦先生のメッセージを引用しました。
日本では、
いつの間にか分娩が
安全神話の仲間になっているようです。
しかし、
分娩は母児双方にとって
「デンジャラス・ジャーニー(危険な旅路)」
といわれてきたように、
決して安全なものではありません。
■ ■
産科医療や、
救命救急に従事している医療関係者でしたら、
分娩が100%安全ではないことをよく知っています。
産科は、
一度に2つの命を落とすことがあります。
幸せの絶頂から、
奈落の底です。
■ ■
救命救急センターでは、
何とか助けようと必死で治療をします。
特に若い母子だと、
何とかどちらかだけでも助けようとします。
残念なことに、
無痛分娩で妊婦及び胎児が死亡した事例では、
救命できませんでした。
■ ■
大学病院の担当医は、
患者さんが亡くなった後に、
死後CTを撮っていました。
この死後CTを見つけたのが、
担当された弁護士さんです。
おそらく、
協力医がいらして、
適切な助言をしたと(私は)想像します。
■ ■
亡くなった患者さんは司法解剖を受けています。
司法解剖は、
警察が
裁判所の許可を得てから、
大学の法医学教室に依頼します。
亡くなった日ではなく、
亡くなった翌日以降に解剖になることもあります。
死後の変化が進んでしまうこともあります。
■ ■
私が法医学を学んだ、
札幌医大の八十島信之助教授は、
日本の法医学の大家でした。
講義はとても興味深く、
毎回熱心に聴いていました。
司法解剖をしても、
死因を特定できないこともあります。
鑑定は万能ではありません。
■ ■
私が言いたいことです。
愛する肉親を亡くした時に、
担当医から解剖の承諾を求められることがあります。
病院でする解剖を、
病理解剖と言います。
私が遺族でしたら100%承諾します。
ただ、
解剖は亡くなった身体にメスを入れます。
承諾しにくいこともあります。
■ ■
そんな時は、
先生、
解剖はつらいので、
死後CTをお願いします。
…と担当医に言ってみることです。
死後CTは、
病院で撮れます。
病室で死後の処置が終わってから、
霊安室に行くまでにもできます。
時間も解剖ほどかかりません。
■ ■
死後CTでもわからないことがありますが、
たくさんの情報が得られます。
残念な死が減ることが一番ですが、
予期せぬ死に方をすることがあります。
担当医が熱心だったら、
解剖をお願いしますと言われます。
解剖は無理でも、
亡くなってからのCTでしたら、
受け入れやすいです。
62歳の医師からの助言です。
医学講座
チカホ直結の複合ビル来春開業_札幌駅前通に富国生命と越山
平成28年12月6日、北海道新聞朝刊の記事です。
チカホ直結の複合ビル来春開業
札幌駅前通に富国生命と越山
富国生命保険(東京)と不動産経営の越山ビルディングズ(札幌)は来年3月上旬、札幌市中央区北2西3の札幌駅前通沿いに複合ビル「札幌フコク生命越山ビル」を開業する。 札幌駅前通地下歩行空間 と直結するなど利便性の高さから、札幌市中心部の新たなランドマークとなりそうだ。
両社所有の築約50年のビル3棟をまとめて建て替えた。新ビルは地上13階地下1階建てで、延べ床面積約1万9千平方メートル。88台分の立体駐車場も備える。地下1階から地上2階までは商業ゾーン、地上3階から上層はオフィス専用とする。総工費は約50億円。
商業ゾーン「sitatte sapporo(シタッテ サッポロ)」の名称は、英語の「sit(座る)」と日本語の「出会って」から成る造語で、飲食店など15店が入居する。地下歩行空間から地上2階までエスカレーターや階段で結ぶ。階段そばに広場や自由に休憩できるスペースを設け、開放感のある空間をつくる。
周辺では老朽化したビルの建て替えが相次ぎ、2006年に日本生命札幌ビル(北3西4)、2014年に札幌三井JPビルディング(北2西4)がそれぞれ開業。札幌大同生命ビル(北3西3)も2019年秋までに完成予定で、札幌中心市街地のより一層の活性化が期待されそうだ。

地下1階から地上2階の商業ゾーンには階段そばに休憩スペースを設け、交流の場とする(清水建設提供)
(以上、北海道新聞より引用)
■ ■
北海道新聞には、
札幌大同生命ビル(北3西3)も
2019年秋までに完成予定、
…と書かれています。
今日は2016年12月6日です。
医療法人札幌美容形成外科と訴訟が続いているので、
2019年秋までに完成は無理です。
■ ■
富国生命保険(東京)のビルには、
歯科と内科が入っていました。
実は、
札幌美容形成外科を開業する前に、
富国生命ビルも見に行きました。
空いている階がありました。
清水建設の担当者ともお会いしました。
■ ■
雪印パーラーが入っている今のビルが、
面積が少し広かったので、
スノー会舘ビルにしました。
富国生命ビルの建替えが決まった時に、
あぁ~
あのビルにしなくてよかった
…と家内と話したものです。
■ ■
それが一転して、
建物明渡訴訟の被告の立場です。
人生いつ何が起こるかわかりません。
来年3月に新しい白いビルが完成します。
大同生命から立退きの話しがあった時に、
富国生命ビルにも空室がないか問い合わせました。
なんと、
竣工1年半前に全館満室でした。
札幌美容形成外科の移転は前途多難です。
ここで診療を続けます。
医学講座
鑑定申出書
毎日たくさんの応援をいただきありがとうございます。
とても励まされます。
みなさまからのご声援に感謝いたします。
平成28年11月21日に
相手方から提出された、
訴え変更の申立書
には、
鑑定申出書がついていました。
■ ■
平成27年(ワ)第816号 建物明渡請求事件
原告 大同生命保険株式会社
被告 医療法人札幌美容形成外科
鑑定申出書
平成28年11月21日
1 立証の趣旨
原告が本件賃貸借契約の終了後に被告に更新をしない旨の通知を行うことについて借地借家法28条に基づく「正当の事由」があること
2 鑑定事項
本件建物の借家権評価額及び立退料相当額
以上
■ ■
つまり、
平成29年3月5日で、
建物賃貸契約を終了します。
(新しい大家の)大同生命側には、
借地借家法28条に基づく
正当事由があるので、
建物賃貸契約は終了します。
これを更新拒絶と言います。
■ ■
裁判所の選任により、
鑑定人に
借家権評価額及び立退料相当額
…を算出してもらい、
それを払うから、
建物を明渡しなさいという主張です。
前は、
店子として不適格なので、
一銭も出さないで出て行け
でした。
■ ■
鑑定書は、
医療裁判でもよく登場します。
裁判所から、
鑑定人に選ばれる先生がいます。
医療裁判ですと、
学会の偉い先生が選ばれることが多いです。
鑑定人に選ばれた先生は大変です。
だいたいは大学の教授職がなります。
■ ■
医療裁判の鑑定人になった教授は、
ただでさえ忙しいのに、
裁判資料に目を通して、
公平中立な立場で鑑定書を書きます。
私の院長日記に、
無痛分娩で妊婦及び胎児が死亡した事例があります。
とても残念な医療事故です。
この中に鑑定が出てきます。
■ ■
亡くなった患者さんは司法解剖をされていました。
司法解剖を担当するのは、
法医学の専門家です。
司法解剖をして、
法医学の専門家が報告書を書いても、
鑑定結果を誤ることがあります。
この医療裁判の事例では、
死後CTが決め手でした。
私は死後CTを見つけた弁護人がすごいと思います。
■ ■
裁判に鑑定はつきものです。
不動産鑑定をするのは、
不動産鑑定士です。
私の母親は、
不動産鑑定協会で働いていました。
コピーを取るおばさんでしたが、
たくさんの不動産鑑定士の先生と親しくなりました。
■ ■
不動産鑑定は難しいです。
何人かの不動産鑑定士が同じ物件を鑑定すると、
同じ金額が出るのが理想です。
ところが、
ぴったり同じ金額を出すことは、
なかなか難しいです。
裁判所が鑑定を依頼して、
鑑定人が
借家権評価額及び立退料相当額を出したとしても、
すんなり決まらないことがあります。
■ ■
私は虎門中央法律事務所所長の、
今井和男さんの著書にあるように、
丁寧な説明
建替え後の物件への入居
賃料等の条件においても優遇
…が解決への早道だと考えます。
大同生命のリスクは
テナントリスクです。
■ ■
P218の第4章_不動産ノンリコース・ローンの債権譲渡、その他
②テナントリスク
S社による退去交渉は、建物が老朽化しているから退去せよとの一点張りで、一方的かつ強硬であったことからT社の態度は、硬直化していた。
そこで、X社の担当者は、事前にT社の担当者に接触し、建物が老朽化していることによりT社が被害を受ける可能性を改めて丁寧に説明することに加え、そのころには〇寺との間で建替えの承諾に伴う承諾料の金額がおおむね合意されつつあったことから、建替え後の物件への入居を認め、その際の賃料等の条件においても優遇し、また、開発期間中の休業補償をすることなどの提案をすることができた。
最判平成8年10月14日民集50巻9号2431頁
(以上、不動産ファイナンスの再生・回収実務より引用)
■ ■
このテナントリスクの次に書いてあるのが、
③耐震性及び遵法性リスク
遵法性にも欠ける老朽化した建物を、間接的であるとはいえ取得することについては、X社の内部でも意見が分かれていた。
万一の事故があったとき、刑事責任に発展する可能性もあり、X社やD社、それらの役職員自体は法的責任までは問われなかったとしても、社会的責任を問われる可能性は否めない。また、耐震性についても強く懸念されていた。
(以上、不動産ファイナンスの再生・回収実務より引用)
…です。
耐震性について強く懸念される建物を取得し、
万一の事故があったとき、
刑事責任に発展する可能性もあり、
それらの役職員自体は法的責任までは問われなかったとしても、
社会的責任を問われる可能性は否めない。
…という記載があります。
■ ■
裁判所は、
悲しい紛争を早く解決してあげたいと、
一生懸命がんばってくださっています。
裁判官は、
とても紳士的で素敵な方です。
大同生命が、
予定通り建物を竣工させたいなら、
もう少し丁寧に説明して、
こちらの言い分を聞く耳を持つといいと
(私は)考えています。
医学講座
ブログ裁判はなくなりました
昨日の院長日記、
ブログに書かれるということに、
ラズベリーさんから、
とても心強いコメントをいただきました。
ブログで公開すると、
たくさんの方に見ていただけて、
応援していただき、
助言までいただけるというメリットがあります。
■ ■
ラズベリーさんからいただいたコメントです。
老朽化していることを土地、建物取得前に知りながら取得し、
【老朽化】→【立ち退きの正当事由】には、
まず主張としては困難であるということ。
某生命保険会社様が取得した経緯は、北海道新幹線により、お客の増加に目をつけたこと。
【美容室】と【形成外科】では、
移転出来る店舗は慎重に考えなければならないという点です。
薬のみを処方する【内科】と【外科】も違いますね。
今回の裁判のポイントは、
【移転先の有無】、
【移転したら高額な賃料と客数減少】→
【患者が手術を受けれなくなる、本間先生や家族、社員の生活低下】
【莫大な税金】。
一方、某生命保険会社様は駅近、
新築を理由に高額な賃料設定ができ、
投資物件として栄華を極めます、
生存権や営業権を侵害して。
これではいけないと思います。
共存ということを考えて欲しいです。
■ ■
このまま次の準備書面に書きたいくらいです。
ほんとうにありがとうございます。
実は、
前回の弁論準備手続きの前、
平成28年11月21日
相手方から、
訴え変更の申立書が提出されました。
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これは今後の裁判にとても重要なことで、
しかも裁判所がブログで発信することを知らずに、
進めてくれた話し合いの内容とは異なるので、
私から
私の責任で発信します。
裁判所にも、
自分でブログに書くことは、
法律違反にはならないと確認しました。
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(主位的請求)
l.被告は、原告に対し、平成29年3月5日限り、別紙物件目録記載の建物を明け渡せ
(予備的請求)
2.被告は、原告に対し、平成29年3月5日が経過した後、原告から裁判所が相当と認める金額の支払を受けるのと引き換えに、別紙物件目録記載の建物を明け渡せ
3.訴訟費用は被告の負担とするとの判決並びに仮執行の宣言を求める。
つまり、
訴状に札幌美容形成外科のHPのカラーコピーを、
何十枚もつけて、
分厚い特別送達の郵便物で送ってきたのに、
院長日記に書いたので、
店子として不適格は無くなりました。
日本初のブログ裁判はなくなりました。
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こちらから提出した、
防犯ビデオのDVDを見て、
私が平成28年1月6日午後3時半に、
電話で話したことが
高圧的で語気鋭く詰問
ではなかったので、
これでは争えないと考えたのでしょうか?
この半年間の裁判は、
いったい何だったの?
診療を休んで、
裁判所に行ったんだょ
…と言ってやりたかったです。
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これからは、
更新拒絶による
建物明渡訴訟です。
平成29年3月5日は、
医療法人札幌美容形成外科の設立から10年目の日です。
法人設立にあたって、
賃貸借期間は、
法人開設曰から10年間とする。
…という覚書を、
北海道庁の書式によって交わしていたからです。
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札幌美容形成外科の不動産契約は、
定期借家契約ではなく、
普通借家契約です。
しかも公正証書です。
元札幌地裁所長だった公証人の直筆サインがあります。
ラズベリーさんがコメントしてくださったように、
こちらには、
【移転先が無い】、
【移転したら高額な賃料】
…という正当事由があります。
来年からの口頭弁論は、
更新拒絶が認められるかどうかが争点となります。
医学講座
ブログに書かれるということ
昨日の院長日記、
第3回弁論準備手続記録(札幌地裁)
裁判所は、
ブログで発信するということを知らずに、
金額や条件を提示してもらいました。
(法律違反ではないが)
慣例により発信しないでいただきたい。
裁判官から丁寧な依頼がありました。
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私のように、
自分の裁判記録を発信する人はいないようです。
私も、
医療裁判とか、
離婚調停だったら、
おそらく公開しないと思います。
今回の建物明渡訴訟も、
交渉を有利にすすめたい
…と強く思えばしない可能性があります。
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私の思いは、
HTBのイチオシで話している通りです。
ある日突然電話をかけてきて、
ごあいさつに伺いたい。
大同生命がこのビルを取得した?
一番最初に驚いたのは、
受付で電話を聞いていた職員です。
病院なくなっちゃうんですか?
ご不安はもっともです。
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患者さんも不安になります。
ネットの掲示板に書かれる前に、
自分から100%情報を公開することにしました。
患者さんへの説明義務です。
私が院長日記で書いていることが、
Googleで検索すると上位にヒットします。
ありがたいことに、
世界中で院長日記を読んでいただいています。
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FB(フェイスブック)にも情報をUPしています。
多くの友人知人から応援していただいています。
ネットで情報を公開することは、
私は悪いことではないという考えです。
今の世の中はネット社会です。
通販でものが買える時代です。
すごいスピードで変わっています。
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私たち、
美容形成外科も、
ブログに書かれることがあります。
私が一番最初に経験したのが、
中央クリニック札幌院の院長時代です。
ネットの情報は、
3人の受付職員がチェックしていました。
変なことを書かれると大変だからです。
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私は朝から晩まで手術手術手術でした。
とてもネットをチェックする時間はありません。
いいことを書かれる場合もありますが、
悪いことを書かれる場合もあります。
同業者の嫌がらせと思われることもあります。
残念なことですが、
これがネット社会の現実です。
うその情報がたくさんあります。
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私の同業者にも、
毎日ブログを更新している先生がいます。
私もFBで見つけては、
よく見ています。
そんな上手な先生でも、
ブログで書かれることがあります。
さぞがっかりされることと思います。
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私たち美容形成外科医は、
患者さんにいつブログで公開されてもいいように、
毎日緊張して手術をしています。
ネットで公開されるというのは、
いいこともありますが、
それ以上に手術をする側には緊張します。
私のモットーは、
いつ
だれに
公開されてもいい手術をすることです。
絶対に手抜きやいい加減な手術はしません。