医学講座

市民公開講座(2013年10月19日)

 私の主治医
 聖路加国際病院形成外科部長、
 大竹尚之先生が開催される、
 第36回日本美容外科学会
 一般の方向けに、
 市民公開講座が開催されます
      ■         ■
アクティブライフとウエルエイジング
確かな今と豊かな明日を迎えるために

主催:日本美容医療協会、第36回日本美容外科学会総会
2013年10月19日(土)
14:00~16:30(開場:13:00)
東京国際フォーラム ホールB7(2)
〒100-0005 東京都千代田区丸の内3-5-1
 
      ■         ■
 司会:大竹尚之先生
1. 医療は確かな今を支えているか
 大竹尚之(第36回日本美容外科学会総会 会長/聖路加国際病院 形成外科部長)
2. 自分をプロデュースする
 北川悦吏子(脚本家・映画監督)
3. アンチエイジングと容姿のメッセージ性
 塩谷信幸(北里大学 名誉教授)
4. 安全な美容医療を受けるために
 原口和久(日本美容医療協会 事務局長/原口クリニック 院長)
【特別講演】豊かな人生
日野原重明(聖路加国際病院 名誉院長、理事長)

      ■         ■
 ふだんなかなか聴講することができない、
 美容外科に関する市民公開講座です。
応募方法
参加ご希望の方は、必要事項をご記入の上、往復はがきまたはメールにてお申込ください。
はがき1通につき、1名様のお申込とさせていただきます。
後日、先着順に聴講券をお送りいたします。

〒106-0041 東京都港区麻布台2-3-22 株式会社 コンベックス内
第36回日本美容外科学会総会連絡事務局 市民公開講座 係
Tel: 03-3583-6676 Fax: 03-3589-3974
e-mail: jsaps36@convex.co.jp

      ■         ■
 定員は500人。
 先着順です。
 聴講料は無料です。
 東京駅からすぐです。
 10月19日土曜日の午後、
 お時間がある方はぜひご参加ください。
 美容外科に関する知識が深まると思います。

“市民公開講座(2013年10月19日)”へのコメントを見る

医学講座

消費税8%に決定

 昨日、安倍首相が消費税を2014年4月から、
 8%にUPすることを表明しました。
 予想していたこととはいえ…
 中小企業の経営者にとっては大変です
 この10年で価格が大幅に下がった美容外科業界です。
 UPした消費税をどうするか頭が痛いところです。
      ■         ■
 安くて良いものはいいですが…
 安かろう悪かろうもあります。
 二重一点留(9,800円)
 …なんてのもありました。
 整形低価格のワナ
 …という2008年8月5日の院長日記に書いてあります。
 レーシック詐欺もありました。
      ■         ■
 消費税UP2013に…
 ラズベリーさんからコメントをいただきました
 一部を抜粋してご紹介します。
 アベノミクスの第3の矢と第4の矢は失敗すると思います。
 消費税増税分は、福祉にほとんど回りません。
 消費税増税分は法人税減税とオリンピックに向けた江東区エリアの開発公共事業に使われると思います(表面上は建設国債発行)。オリンピックをかつて誘致して公務員天国でもあったギリシャになんか近づいてきているような感じがします。
      ■         ■
 間違ってもギリシャにはなりたくありません。
 納税の義務は、
 日本国憲法が定めた国民の義務です。
 私と同い年の安倍首相が、
 長く政権を維持するためには、
 日本を良い国にする必要があります。
 昨日TVで見たお顔は…
 目が腫れていて体調が悪いように見えました。
 どうか途中退場だけはなさらないでください

“消費税8%に決定”へのコメントを見る

院長の休日

今日から2013年10月

 今日から10月です。
 あと3ヶ月で2013年も終わりです。
 昨年の10月1日に、
 今日から2012年10月を書きました。
 何を書いたか忘れてしまったので、
 読んでみました。
      ■         ■
 中国のことが書いてありました。
 朝日新聞『天声人語』を引用していました。
 無人島のために戦争なんて、とつぶやける国がいい。
 隣国の無法に呆(あき)れ、国境の荒波にもまれる海保の精鋭たちに低頭しつつ、
 小欄、間違っても煽(あお)る側には回るまいと思う。
 その通りだと思います。
 破壊された中国のイオンを何度も見たくはありません。
      ■         ■
 残念なことに…
 日中も
 日韓も
 仲が悪いままです
 私には韓国にも…
 中国にも友人医師がいます。
 隣国と仲良くしたいです。
      ■         ■
 今年の話題はJR北海道です
 今朝の天声人語からの抜粋です。
▼不祥事がこれでもかとばかりに続くJR北海道は、ついに経営陣が刷新されるという。その風土、文化はどうだったか。社内報の7月号に出た社員アンケートの結果を、本紙が報じていた。士気の低さが如実にあらわれ、痛々しいほどだ。
▼会社の経営理念に共感できるか。経営トップの考えが伝わってくるか。自分が行動を起こせば会社は変わると思うか。これらの問いへの答えがどれも著しく否定的である。悪い情報やトラブルを上司に報告しにくい傾向も出ていた。この夏以降の展開を予言するかのようだ。
▼こうした調査は12年ぶり。経営陣は長い間、社員の声に耳を傾けることがなかった。直ちに風通しをよくし、まっとうな社風に改める。簡単ではないが、新トップの最優先の課題だろう。
(以上、朝日新聞より引用)
      ■         ■
 病院も同じです。
 風通しが悪い病院は倒産する時代です。
 悪い情報やトラブルを上司に報告しにくければ…
 医療事故が起こります。
 自分自身を含めて…
 気をつけなければと強く感じました。
 札幌は寒くなってきました。
 みなさん体調に気をつけてください。

“今日から2013年10月”へのコメントを見る

医学講座

もうかる部門ともうからない部門

 JR北海道の経営問題が話題になっています。
 今朝の北海道新聞によると、 
 JR北海道の線路のうち、
 不採算部門が出す赤字が大きく、
 鉄道部門は肩身が狭いそうです。
 JRタワーなど鉄道以外の部門がもうけています。
      ■         ■
 そんなことは、北海道に住む人なら誰でも知っています。
 問題なのは、
 同じ会社に、
 もうかる不動産部門
 と
 赤字の鉄道部門が混在していて、
 赤字の鉄道部門は予算がもらえないことです。
 予算をくださいと言えない雰囲気なようです。
      ■         ■
 そもそも、
 同じ会社に、
 最初からもうかる部門と、
 絶対にもうからない部門があるのが問題です。
 同じ兄弟姉妹でも…
 勉強ができる子ばかり、
 可愛がられていると、
 できない子はいじけます。
      ■         ■
 できない子でも…
 がんばって勉強をして…
 成績がUPすれば自信もつきます。
 ところが、
 JR北海道の赤字ローカル線は、
 どんなに現場ががんばったところで、
 絶対に黒字にできません
 赤字が増え続けるから、
 国が民営化したのです。
      ■         ■
 国土交通省は、
 検査員の数を増やして…
 問題点を改善させるようです。
 いくら検査員を増やしたところで、
 赤字ローカル線は改善できません。
 予算がないから、
 線路の補修ができないだけです。
      ■         ■
 あまり知られていませんが、
 病院にも、
 もうかる部門
 もうからない部門があります。
 病院長が頭を悩ませる診療科や先生が必ずいます。
 病院が、
 もうからない部門を切り捨てないのは、
 そのもうからない部門が必要だからです
      ■         ■
 営利企業や、
 ファンドが買収した病院の中には、
 不採算部門をすぐに切り捨てるところもあるようです。
 病院の不採算部門は…
 国の政策によって不採算になっていることもあります。
 診療原価に比べて、
 診療報酬が低く抑えられている場合です。
 病院長は不採算でもいじけないように
 病院全体のことを考えて予算配分をします
 これがなかなか大変です。

“もうかる部門ともうからない部門”へのコメントを見る

院長の休日

がっちりマンデー『ニトリ』2013

 毎週、日曜日朝に楽しみにしている、
 TBSテレビのがっちりマンデー!
 今朝は、
 私が尊敬する、
 札幌生まれの日本の優良企業、
 株式会社ニトリホールディングス
 代表取締役社長_似鳥昭雄さんでした
      ■         ■
 私は2005年4月から3年間、
 北海学園大学経営学部のニトリ寄附講座で、
 経営学を学びました
 似鳥社長の教えは、 
 クリニックの経営に役立っています
 おねだん以上は大好きな言葉です。
      ■         ■
 今朝のがっちりでは、
 創業時の似鳥家具卸センター北支店が写っていました。
 本店はなく、
 一店舗だけなのに、
 北支店
 大きなお店の支店に見せるためだそうです。
      ■         ■
 卸センターと名前に入れると、
 卸(おろし)なので、
 何となく安そうに感じるから、
 センターは大きく感じるから、
 似鳥家具ではなく、
 似鳥家具卸センターとしたそうです。
      ■         ■
 似鳥社長は接客が下手で、
 売上も低迷し、
 従業員を雇うお金もなかったので、
 結婚なさったそうです。
 ♡奥様のおかげで♡
 売上は増え、
 洗濯もしてもらえて、
 夜も楽しく、
 似鳥家具卸センター北支店が繁盛しました。
      ■         ■
 似鳥社長の笑顔が素敵です。
 社長のお言葉です。
 幼いころから、いつもニコニコしていました。
 いいことがある、とお袋に教えられて
 似鳥社長のすごいところは
 奥様に、お茶やご飯を出してもらった時にも
 「ありがとう」と言われるところです。
 これが夫婦円満の秘訣ですと以前の講演で話されていました。
 ニトリを見習って、
 札幌美容形成外科もおねだん以上を目指しています。

“がっちりマンデー『ニトリ』2013”へのコメントを見る

医学講座

火付けと泥棒だけはするな

 桜木紫乃さんのお父様の言葉
 火付けと泥棒だけはするな
 あたりまえですが、
 こういうことを、
 しっかりと言う親が減っているように思います。
 中学や高校、
 大学でも教えないと思います。
      ■         ■
 私も自慢ではありませんが…
 ばかやろう
 このやろう
 みんな敵みたいな生き方をしてきました
 決して
 温厚な性格ではありません
      ■         ■
 私から、
 若い先生のへの言葉です。
 特に美容外科を目指している先生です。
 脱税と死亡事故だけはするな
 医師免許取り消しの対象となります。
 過去に何人もの先生が…
 脱税で処分を受けています
      ■         ■
 美容外科で死亡事故も大変です。
 美容を唯一の目的として死亡事故は、
 世間の目が厳しいです。
 残念なことですが、
 日本でも死亡事故が起きています。
 新聞に出ないだけです。
      ■         ■
 いけいけどんどんの先生がいます。
 ○○手術5000例の実績
 なんて広告を見ると、、、
 あぁ、
 このうちクレームになったのは何例あるのだろう?
 一例45万円でこれだけ手術をしたら…
 いったいいくら売上があるのだろう…?
 納税はちゃんとしているのかなぁ~?
 …と老婆心ながら心配します。
 若い先生へ
 脱税と死亡事故だけはするな!

“火付けと泥棒だけはするな”へのコメントを見る

院長の休日

手のひらの上

 朝日新聞に掲載された、
 桜木紫乃さんの『おやじのせなか』
 印象的だった…
 お父様のお言葉、
 男の逃げ道をふさぐようなものの言い方はするな
 異論がある女性もいらっしゃると思いますが…
 頭の良い女性はものの言い方が上手です。
      ■         ■
 私がお世話になった偉い方が言われました。
 男なんて単純
 自分の手のひらの上にのせて…
 自由に動かせるようになったら…
 一人前の美容外科の受付
 先生をいかに上手に働かせるか…
 お前たちの言葉ひとつ
      ■         ■
 先生、お疲れ様です♡
 先生、お願いいたします♡
 先生、ありがとうございます♡
 決して…
 逃げ道をふさぐようなものの言い方はしません。
 先生ががんばって働くと売上UPで職員の給与が増えます。
      ■         ■
 料亭の女将、
 どんなにわがままなお客が来ても、
 知恵と笑顔で上手に対応。
 怒って文句を言っていたお客も上機嫌。
 きっと上手に手のひらの上にのせたのでしょう
 女将にのせられたわがままな客は、
 のせられたことがわかりません。
 女将の勝ちです。
      ■         ■
 同じ言葉を、
 札幌美容形成外科のお客様から伺ったことがありました。
 その方は、
 長い間、料亭を経営されていました。
 札幌美容形成外科の女性職員に…
 簡単よ
 上手にのせてあげるの
 …と教えてくださいました。
 昨日の文章を読んで思い出しました。

“手のひらの上”へのコメントを見る

院長の休日

おやじのせなか_桜木紫乃さん 

 平成25年9月26日、朝日新聞朝刊の記事です。
 おやじのせなか桜木紫乃さん
 娘に相談、ホテル屋の「同志」
 中学3年の時、1億円の借金をして父がラブホテルを始めました。建築業者とリース会社が結託してまちの山師に声をかけていたのに乗った。ホテル内の事務所に家族で引っ越し、客室の掃除などを手伝いながら、父が決めた高校に通いました。
 父はもともと魚屋の次男坊に生まれ、15歳で床屋に奉公に出された。ようやく腕に自信がついた頃、実家を継ぐはずだった長男が事故で亡くなりました。それまで気楽な立場だったのに、突然「長男」としての重圧がかかった。それが多分、一旗揚げなきゃという気持ちにつながったんじゃないでしょうか。
 ホテルを建てる時、「こんな部屋を作りたいんだけど、どうだ」と、母ではなく私に相談するんです。同志のように感じていたのかもしれません。事あるごとに「ばかやろう」「このやろう」。みんな敵みたいな生き方をしてきた人ですから。
 趣味は釣りとギャンブル。本なんか読んだことがないのに、若い頃、どうせなら長いものをと「砂の器」を読み始めたのですが、最初の方で挫折。私のお話には情けなくてだらしない男が出てくるけれど、父が見せてくれた一面でもあるんです。
 父はよく私を釣りに連れていってくれました。明日の米にも事欠くなか、父が釣った魚は貴重なおかずでしたが、連日イクラ、シャケ、シャケ、イクラ。「たまには肉が食べたい」と言うと平手打ちが飛んできました。理屈っぽかった私は「男の逃げ道をふさぐようなものの言い方はするな」と怒られていました。「おまえは俺に似て、何をしでかすかわからん。何をやってもいいが、火付けと泥棒だけはするな」とも。
 ラブホテルを舞台にしたお話を書き、それが評価されたことで、親の生き方が肯定できた気がします。直木賞の授賞式には母と一緒に来てくれた。おかしな時間を娘に過ごさせた責任を取りにきたつもりだったのかもしれません。硬い表情で座っていましたが、私にはそれで十分だった。「ホテル屋の娘に生まれてよかった」と言えてよかったです。(芳垣文子)
      *         *
 さくらぎ・しの 北海道釧路市出身、道内在住。2007年「氷平線」で作家デビュー。直木賞受賞作「ホテルローヤル」は発行50万部を突破。最新作は釧路が舞台の「無垢(むく)の領域」。48歳。

20130926 
桜木紫乃さん=恵原弘太郎撮影
(以上、朝日新聞デジタルより引用)

      ■         ■
 北海道が誇る直木賞作家の桜木紫乃さん
 おやじの一人として…
 ずっと気になっていました。
 娘はお父さんをどう思っていたのだろう
 今日の朝日新聞を読んで安心しました。
 とても仲良しの親子です。
 鮭を釣るのはとても難しいです。
 素人には釣れません。
      ■         ■
 連日イクラ、シャケ、シャケ、イクラ
 ぜいたくなご馳走です。
 親の生き方が肯定できた気がします。
 直木賞の授賞式には母と一緒に来てくれた。
 おかしな時間を娘に過ごさせた責任を取りにきたつもりだったのかもしれません。
 硬い表情で座っていましたが、私にはそれで十分だった。
 ホテル屋の娘に生まれてよかった」と言えてよかったです。
 これからもご活躍を祈念しています。
 おやじの一人としてほっとしました。

“おやじのせなか_桜木紫乃さん ”へのコメントを見る

院長の休日

JR東海にJR北海道を買わせたら

 JR北海道のことが連日報道されています
 平成25年9月25日の北海道新聞朝刊の記事です。
 森元首相「JR東海にJR北海道を買わせたら
 札幌で持論
 森喜朗元首相は9月24日、札幌市内で講演し、不祥事が相次ぐJR北海道について、赤字路線を多く抱える道内では、利益を上げるのが難しい構造になっているとの認識を示した上で、「お金がないから、(線路の)補修もできない。何ならJRで稼ぎ頭のJR東海にJR北海道を買わせたらいい」と述べ、JR北海道の立て直し策について持論を展開した。
 森氏は1987年の国鉄分割・民営化について「もうからない代表が北海道と四国、貨物だった。赤字になる会社は分かっていた」と説明。
 JR東海が2027年の開業を目指す東京(品川)―名古屋間などのリニア中央新幹線で、総工費9兆円を自社負担することに触れ、「そんなにお金があるなら、せめて1割でもいい、JR北海道を少し手伝ってやってくれないだろうか。公平ではない」と訴えた。
 (以上、北海道新聞より引用)
      ■         ■
 国は国鉄民営化の時に、
 JR北海道が利益を上げるのが難しいとわかっていて、
 JR北海道に丸投げしたようなものです。
 基金の運用で赤字を補填する政策でした。
 ところが…
 超低金利で…
 赤字を補填するような運用益は出ません。
      ■         ■
 JR北海道で黒字になっているのは、
 札幌駅のJRタワーくらいでしょうか?
 いくらJRタワーで儲けても…
 過疎化が進む地方路線の維持はできません。
 現場で働く人たちにも…
 赤字つづきでは…
 働く気が起きません。
      ■         ■
 JR東海に買ってもらったところで、
 名古屋⇔北海道の差が埋められるわけがありません。
 私がJR北海道の社長だったとしても、
 構造的に赤字になる会社を…
 どうがんばったところで黒字にできません。
 マスコミの報道は、
 JR北海道の経営陣だけを責めているように聞こえます。
      ■         ■
 私は2年前に亡くなった中島社長のことが忘れられません
 JR北海道だけを責めないでいただきたいです。
 もう一度2年前の文章を掲載します。
 ネットで検索した読売新聞の記事です。
 心労気づけず悔い(くい)…小池会長、言葉詰まらせ
 失踪から丸6日、北海道小樽市沖でJR北海道の中島尚俊社長(64)が遺体で見つかり、この日も無事を祈って捜索を続けていた同社社員らは、スーツに着替えてあわただしく出社した。「真っ先に戦線を離脱することをお詫(わ)びいたします」。18日夜の記者会見で中島社長がパソコンのタイプ打ちで自宅に残した書き置きには社員への謝罪が記されていたことが公表され、同社幹部は「心労を分かってあげられなかった」と悔やんだ。
 同社によると中島社長とみられる遺体発見の知らせが道警から入ったのは9月18日午前10時半頃。経営陣が急きょ、札幌市中央区の本社に集合し対応を協議した。午後6時頃、死亡が確認されると緊急の記者会見が決まった。
 午後7時半、会見場に姿を現した小池明夫会長(65)と柿沼博彦副社長(68)ら幹部4人は、うつむいたまま無言で着席。冒頭、小池会長は「遺体が本人と確認されましたので、謹んでこの悲報を発表します」と前置きし、「中島の書き置きの中に『社員の皆様へ』というのがあり、この場で公表します」と述べると、用意した紙に目を落としながら、社長の書き置きをかみしめるように読み上げた。
 9月12日の失踪以来、同社は延べ約180人の社員が捜索に当たり、小池会長は18日も捜索に加わっていた。小池会長は、9月9日午後、本社で中島社長と会い、16日に国土交通省へ提出する改善措置や行動計画がほぼ固まったことから「9合目を越えたね」と声をかけ、再出発を誓い合ったことを明かした。終始冷静に受け答えをしていたが、最後に会った様子を聞かれると、「疲れがたまっていたとは思うが、気にするほどではないかなと思っていた」と述べ、「社長とは同期で、性格は十分に分かっていたと思っていた。こういう事態になり、本当に分かっていたのかと自問せざるを得ない」と言葉を詰まらせた。
 失踪の理由については、5月にJR石勝線で起きた特急の脱線炎上事故で、国交省から事業改善命令を受け「不名誉な処分を受け、改善措置をまとめるなかで心労が蓄積したのだろう」と推測した。
 書き置きは社員あて以外にも同社幹部4人あてがあった。いずれも短文で失踪への謝罪やこれまでのお礼が書かれていたという。
 柿沼副社長は「謙虚に、人の能力を上手に引き出して仕事をされる方だった」と振り返り、島田修常務(53)は「事実をきちんと受け止められない」とショックを隠せない様子だった。
 (2011年9月19日、 読売新聞より引用)
      ■         ■
 中島社長の書き置き
 社員のみなさんへ
 ○毎日、それぞれの持ち場で、安全輸送、接客、収入確保、経費節減に取り組んでいただき有難うございます。
 ○この度の36協定違反では、長期間にわたって協定に違反する事態が発生しており、社員の皆さんに多大なご迷惑をおかけしたことを、お詫びいたします。
 ○現在、5月27日の脱線火災事故を反省し、全社をあげて企業風土の改善などに取り組んでいる時に、真っ先に戦線を離脱することをお詫びいたします。
 ○当社は、年間に日本の人口とほぼ等しい、1億3000万人の方にご利用いただいています。これだけ多くのお客様の尊い命をお預かりしているという事実を認識し、「お客様の安全を最優先にする」ということを常に考える社員になっていただきたいと思います。
 ○長い間のご支援、ご協力ありがとうございました。(自筆で中島と書かれていました)
      ■         ■
 どんなお気持ちで、
 PCでこの文章を作成したのかと思うと…
 とても悲しくなります。
 JR北海道は、
 国鉄の民営化によってできた会社です。
 北海道は広く…
 人口が少ない地域がたくさんあります。
      ■         ■
 本業の鉄道業だけでは、
 絶対に赤字の会社です。
 その中で、
 JR札幌駅の改築や、
 JRタワーの開業などで、
 がんばっています。
      ■         ■
 職位はまったく違いますが、
 私の家内の父親も、
 64歳で心筋梗塞で亡くなりました
 平成5年4月6日でした。
 64歳はまだまだ若すぎます。
 義父も国鉄マンでした。
      ■         ■
 退職時には、
 尼崎保線区長で、
 線路のプロでした。
 私は義父から聞くまで…
 保線区が線路の草刈りまでするとは…
 まったく知りませんでした。
      ■         ■
 私の感想ですが…
 国鉄マンには、
 実直で真面目な人が多いと思います。
 中島社長は、
 旭川北高校から、
 東大経済学部へ進学されたエリートでした。
      ■         ■
 国鉄時代には、
 大ヒットした、
 フルムーンパスの企画にたずさわったそうです。
 残された奥様には、
 おかけする言葉も見つかりません。
 中島尚俊(なかじま なおとし)社長のご冥福をお祈りいたします。

レスポンスより引用

“JR東海にJR北海道を買わせたら”へのコメントを見る

院長の休日

国の政策と事故原因

 JR北海道の脱線事故
 …について、
 国の政策で国鉄がJRになったことを書きました。
 政策によって
 事故が起こりやすい素因ができます
 同じことが…
 医療や航空業界にも言えます。
      ■         ■
 医療にも…
 鉄道にも…
 航空機にも…
 事故はつきものです。
 安全と思われている鉄道で、
 かつては大事故で多くの人が亡くなりました。
 中国の鉄道事故も記憶にあります。
      ■         ■
 先人は、
 二度と事故を起こさない
 二度と死者を出さない
 …という決意のもとに、
 さまざまな改革や工夫を重ねてきました。
 現在の自動列車停止装置ATS:Automatic Train Stop
 …悲惨な事故から改良を重ねてきました。
      ■         ■
 JR北海道は…
 私たちより少し下の世代がとても少ないです。
 経営合理化のため、
 若い人の採用を控えたからです。
 亡くなった義父がよく言ってました。
 JR西日本本社でいろいろ聞かれるんや
 小学校を卒業してからずっと線路一筋のおっさんは、
 おそらく何でも知っていたのだと思います。
      ■         ■
 国土交通省は検査員の数を増やして、
 JR北海道を調査しているようです。
 旧国鉄には、
 鉄道学校という教育システムがありました。
 義父も東京の鉄道学校で学んだそうです。
 鉄道学校でのつながりが、
 JR西日本とJR北海道にありました。
 知床半島を旅行していた時に、
 『片寄さん!(かたよせ:家内の旧姓です)』
 …と声をかけられ嬉しそうに話していました。
 国鉄合理化で技術や知識の伝承がうまくできなかったのが、
 一連の事故原因のように思います。

“国の政策と事故原因”へのコメントを見る

TEL 011-231-6666ご相談ご予約このページのトップへ