昔の記憶

浪人生がんばれ来春は必ずサクラサク

 平成28年4月30日、北海道新聞朝刊、卓上四季です。
 秒速23センチ
北海道に上陸した桜前線は、札幌を過ぎて岩見沢の手前あたりか。終着の根室に向けて進んでいる。大型連休初日の昨日はあいにくの空模様だったが、天気さえ回復すれば、各地の桜の名所は大いに盛り上がるに違いない。
▼一方で、休みが取れず、世の浮かれ気分をため息交じりに見詰める人も少なくない。代表格は浪人生だろう。今月から心機一転、浪人生活に突入したはいいが、そろそろ息切れするころだ。
▼季節はよい。花はきれい。テレビは連休の話一色。なのに自分は机に向かう。先の見えない日々に「やってらんねーよ」と。経験者だけにその気持ちはよく分かる。
▼浪人時代、連休で気の抜けた学生たちに、予備校講師が言った言葉を覚えている。「浪人生活は桜前線みたいなものだ」。桜前線は1日に約20キロ進む。秒速にするとわずか23センチ。よちよち歩きの子供ほどの速さか。
▼1月に沖縄県を出発した桜前線はゆっくりと進み、約4カ月後に2千キロ以上離れた根室に到着する。歩みは遅くとも、地道に勉強を続ければ必ずゴールにたどり着く。講師はそんなふうに励ましてくれた。
▼桜前線は間もなく旅を終える。しかし、浪人生たちのよちよち歩きはこれからが本番だ。入試までの長い道のりの途中には、雨の日も風の日もあるだろう。桜前線のように、確実に歩を進めてほしい。そして来春は、必ず「サクラサク」といこうではないか。

      ■         ■
 私の一日は新聞を読むことからはじまります。
 朝日新聞と北海道新聞の2紙を購読しています。
 朝日新聞の天声人語と、
 北海道新聞の卓上四季は、
 必ず読むようにしています。
 天声人語は筆者が変わって、
 とても親しみやすい文章になりました。
      ■         ■
 北海道新聞の卓上四季にも、
 いい文章が載ります。
 国語が苦手だった私が、
 こうやって院長日記を書けるのは、
 NHKの中学生の勉強室でお世話になった
 小田島哲哉先生と、
 札幌西高校の時に、
 『本間、新聞を読め』と教えてくれた同級生のおかげです
      ■         ■
 私は一浪しました。
 浪人は無駄ではない
 2009年3月24日の院長日記です。
 苦境に役立つ挫折した経験
 2016年2月14日の院長日記です。
 私は大学受験で失敗して浪人しました。
 18歳で味わった挫折感
 予備校で教えられた、
 継続は力なり
 決して諦めてはいけない
 …を座右の銘としています。
      ■         ■
 北海道新聞に書いてあるように、
 浪人生活は桜前線みたいなものだ。
 桜前線は1日に約20キロ進む。秒速にするとわずか23センチ。
 地道に勉強を続ければ必ずゴールにたどり着く
 講師はそんなふうに励ましてくれた。

 毎日こつこつ勉強することです。
 どんな難問でもできるようになります。
 国語が弱い人は新聞を読んでください。
 来春には必ず桜が咲きます

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医学講座

長時間手術と弁当

 今日の札幌は雨です。
 寒いです。
 3月下旬の気温だそうです。
 桜が咲いたというのに…
 雪が降る地方もあると、
 天気予報で言ってました。
 GWに雪が降ることがあります。
 私も釧路労災病院形成外科に勤務していた30年前
 大変な目にあいました
      ■         ■
 昨日の院長日記、
 手術中に先生があっと言ったら失敗?に、
 弁当を買うのを忘れた…
 弁当を買って医局に忘れてきた…
 …と弁当のことを書きました
 冗談でしょ~?
 …と思わないでください。
 手術日の弁当は大切なのです。
      ■         ■
 今はできませんが、
 大きな病院に勤務していた頃は、
 年に何回か、
 12時間を超える手術がありました。
 事故で顔の骨がばらばらになってしまって、
 それに軟部組織損傷という、
 皮膚や眼瞼などの組織欠損があると、
 修復するのがとても大変です。
      ■         ■
 たとえは悪いですが、
 大きな花瓶が粉々に割れたとします。
 花瓶のかけらを、
 柄をたよりにつなぎ合わせるようなものです。
 どうしてもかけらが足りない時は、
 同じようなかけらをつくって、
 精密につなぎ合わせます。
 12時間超えの手術を何度かしました。
      ■         ■
 悪性腫瘍を切除して、
 リンパ節郭清もして、
 他の部位から遊離組織移植をして、
 顕微鏡で血管をつないで、
 そんな手術を助手と2人ですると、
 朝から夕方までかかります。
 血管がつまったりすると…
 再吻合になるので時間がかかります。
      ■         ■
 12時間もかかる手術の間は、
 食事もできません。
 トイレも行きません。
 水分も摂れません。
 よくやっていたと思います。
 さすがに水分だけは、
 何度かストローで飲ませてもらったことがありました。
      ■         ■
 手術が終わってまずすることは、
 水を飲む、
 トイレに行く、
 ごはんを食べるです。
 夜になっていると、
 病院の売店も閉まっています。
 コンビニに買いに行くこともできません。
 手術室のロッカーに入れておいた、
 弁当を食べます。
 ほんとうです。
      ■         ■
 お医者さんは、
 いいものを食べていると思うのは間違いです
 世の中のお医者さんの大部分は、
 コンビニのお弁当のようなものを食べています。
 病院の売店で、
 弁当とお茶を持って、
 レジに並ぶ先生がたくさんいます。
 いい手術がしたいので、
 飲まず食わずでがんばれるのだと思います。

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医学講座

手術中に先生があっと言ったら失敗?

 手術中の患者さんは緊張しています。
 心臓の鼓動がこちらに伝わってきます。
 全身麻酔の時は、
 点滴をして眠ってしまうと、
 あとは手術が終わるまでわかりません。
 札幌美容形成外科の手術は局所麻酔です。
 BGMはありますが、
 手術中の言葉は患者さんに聞こえます。
      ■         ■
 私は開業する前から、
 患者さんにリラックスしていただこう、
 できるだけ緊張を与えないようにしようと、
 あれこれ考えていました。
 大きな病院で手術をする時も同じです。
 研修医に手術を教える時など
 特に注意していました。
      ■         ■
 患者さんは全身が耳になっています。
 ちょっとのことでも気になります。
 手術室には、
 さまざまなきまりがあります。
 手術室の掟(おきて)
 手術室の掟2
 …に書いてあります。
 興味がある方は読んでください。
      ■         ■
 私は手術中の会話には特に気をつけています。
 職員からの連絡は、
 紙に書いてもらって筆談です。
 うちの奥さんは、
 長男の分娩時に、
 産婦人科の先生が、
 ごはんを食べに行こう…
 …と言いながら会陰縫合をしたので傷が開いたと、
 30年たった今でも怒っています
      ■         ■
 よく患者さんが言われる言葉に、
 手術中に先生が突然、
 あっ
 …と言った、
 絶対に失敗されたと思った。

 こんなことを何人からも聞いたことがあります。
 手術をする側から言わせていただくと、
 よほど初心者の先生でもない限り、
 失敗してもあっとは言いません。
      ■         ■
 手術中に患者さんが心配するような言葉を発することが、
 まず医師として失格です。
 私が指導医だったら、
 手術が終わってから注意します。
 重大な失敗もまれにあります。
 医療事故につながるような失敗は、
 本人も周囲も気付かない時に起こります。
 気付かないことで死亡事故が起こります
      ■         ■
 手術中に先生が突然、
 あっ
 っと言っても心配しないでください。
 余裕があれば、
 先生どうなさいました?とお聞きください。
 きっと、
 弁当を買うのを忘れた…
 弁当を買って医局に忘れてきた…
 きっとそんなことが多いと思います。
 大きな事故や失敗につながる
 あっはないと思ってください。

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昔の記憶

親父の息子への思い

 2016年3月29日、午後0:49分に親父が亡くなりました。
 もうすぐ1ヵ月になります
 まるで、
 自分で亡くなる場所と、
 亡くなる時期を決めたかのように、
 あっという間に天国に行きました。
 あっぱれです。
      ■         ■
 息子としては、
 じいちゃん、
 最期に、
 息子たちのことを考えてくれたんだね。
 ありがとう

 …という思いです。
 あまりいい親父じゃなかったけど、
 最期は息子思いでした。
      ■         ■
 90歳という、
 男性としては十分すぎる長寿です。
 いつ亡くなっても不思議ではありません。
 具合が悪くなって、
 主治医の先生から説明を受けたのが、
 3月25日(金)でした。
 3月26日(土)には、
 弟が前橋から来ました。
      ■         ■
 意識はまだあって、
 弟が来たのをよろこんでました。
 その夜から、
 弟が病院に泊まっていました。
 状態が改善したら、
 一度、東京に戻ろうか?
 弟は困っていました。
 大切な展示会が4月上旬にあると言ってました。
      ■         ■
 私の弟はサラリーマンです。
 土日は休みです。
 私は土日は仕事で、
 毎週木曜日が休診日です。
 3月は、
 30日(水)31日(木)が休診日でした。
 診療日に葬儀だと、
 患者さんに迷惑をかけてしまいます。
      ■         ■
 弟が病院に泊まって、
 3日目の昼に、
 親父は天国に旅立ちました。
 火曜日のお昼でした。
 なんというタイミングのよさ!
 私の休診日に合わせて、
 弟の仕事のスケジュールに合わせて、
 親父が決めたかのような日時でした。
 偶然とはいえ、
 なかなかできないことです。
      ■         ■
 葬儀は家族葬で、
 無宗教でした。
 4人の孫が、
 おじいちゃんにお別れの言葉を述べて、
 献花をして、
 かっこよく天国に行きました。
 私も親父を見習いたと思いました。
 亡くなって一ヵ月です。
 5月1日に弟が来ます。

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わきが

間違いだらけのわきが診断2016

 私が札幌美容形成外科を開業しようと思った動機のひとつはわきがです。
 JA帯広厚生病院形成外科主任部長だった時です。
 外来を受診した女性が、
 市内の美容外科でわきが手術を受けたのに、
 臭いも汗も残っているというのが主訴でした。
 帯広市医師会_医者のつぶやき
 2010年7月28日の院長日記に載っています。
      ■         ■
 〔専門科〕形成外科〔年齢〕43〔勤務〕
 当時は43歳でした。
 私はわきがは恥ずかしいことではないと考えますが
 世の中には、
 わきがが原因でいじめられたり、
 消極的になったりする人がたくさんいます。
 まだまだわきがに対する偏見がたくさんあります。
 保険適応で手術が受けられることが、
 ようやく北海道新聞にも掲載されるようになりました
      ■         ■
 男性でも、
 お前、わきが?』って言われるとショックです。
 俺、くさい?
 俺、におう?
 …こんなことは誰にも聞けません。
 親にも相談できません。
 友人にも聞けません。
      ■         ■
 女性だったら、
 どんなことがあっても、
 自分がわきがだなんて知られたくありません。
 誰かに、 
 におう
 においする
 …なんて言われると、
 たとえそれが魚を焼いたにおいのことでも、
 ドキッとします
      ■         ■
 こんな悩みに付け込んで、
 あなたは重症のわきがです。
 すぐに手術をしましょう。
 最新の機器ですぐに治ります。
 通院は不要です。
 …こんな言葉でだまします。
 同業者として残念なことです
      ■         ■
 間違いだらけのわきが診断
 2015年3月8日の院長日記です。
 稲葉義方先生のHPに書かれた、
 次の文章が正しいワキガ診断です。
 腋臭症/ワキガ/わきが診断のチェックリスト
 ワキガの自己診断としてよく雑誌などに載っていますね。
●衣類が黄ばむとワキガである。
●耳垢が湿っているとワキガである。
●親にワキガがあると子供もワキガである。
●汗が多いとワキガである。
●腋毛が濃いとワキガである。
●手術を受けても治らないのは重症のワキガである。
      ■         ■
これらは本当に正しいのでしょうか? 実はすべて間違っているのです
正しくは
●ワキガであると衣類が黄ばむことが多い。
ワキガ以外でも衣類が黄ばむことも多い
●ワキガであると耳垢が湿っている。
(=耳垢が乾いている人はワキガではない)
●親にワキガがあると子供にワキガが遺伝することがある。
(耳垢が湿っている体質が遺伝する)
汗が多いこととワキガであることは関係ない
●腋毛が濃いこととワキガであることは関係ない。
手術を受けても治らないのはワキガでない可能性がある
(ワキガでないのに手術を受けた)

 稲葉クリニックHPより引用
      ■         ■
 大手有名美容外科のチェックポイントも間違いです。
 米国製の高価なミラドライで治療しても、
 汗もにおいも残る人がいます
 実際に札幌美容形成外科に、 
 汗が止まらなかったと、
 ボトックス注射を打ちに来院される方がいます
 広告もブログもうそつきです
      ■         ■ 
 私が特に共感するのは、
 稲葉義方先生の次の表現です。
⑤自己臭妄想の問題点:他人の言動によってわきがと自己判断している状態で、周囲の人の咳払いや視線に敏感になる。しかし患者がひとりで居る時にはあまり気にならないことが多い。このような患者は腋臭が確認されないため医療機関を転々と渡り歩くこととなってしまう。わきがと安易な診断や治療は悩みが大きくなるきっかけを作ってしまうこともある。
 稲葉クリニックHPより引用
 ワキガ手術は一生に一回です。
 正しい診断と的確な治療を受けてください。 
 東京でおすすめする美容形成外科は、
 みずほクリニックです。

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二重・眼瞼下垂

免許証写真に美しく写る方法

 昨日の夜、
 奥さんがTVを録画していました。
 林先生の初耳学
 TBS系列の番組です。
 私も熱心に見ました。 
 運転免許証写真に美しく写る方法
      ■         ■
 番組を見逃した方のために、
 放送の要点をお教えします。
 私がなるほどと思ったのは、
 写真を撮る瞬間に、
 3、2、1で
 パッと目を開ける
 そうすると、
 瞳孔が開いて目が大きく見える。

      ■         ■
 目を閉じた写真だとNGなので、
 目をつぶったら撮り直しになると思います。
 3、2、1で目を閉じた状態から、
 瞬間的に目を開くと、
 黒目が大きく出ます。
 そうすると運転免許証でも写真写りがよくなります。
 納得です。
      ■         ■
 着ていく服の色にも影響されます。
 きれいに写る服の色は白です。
 レフ板効果で顔に光が当たり、
 肌色がきれいに見えます。
 着てはいけない服の色は黄色
 青のバックと補色で浮いてしまうためです。
 顔が黄色く見えます。
 黒の服も顔が暗く見えるのでダメだそうです。
      ■         ■
 芸能人でも、
 運転免許証の写真は指名手配の犯人みたいでした。
 ちょっとしたコツです
 次回の運転免許証更新の時には
 白い服を着て行って、
 3、2、1で
 えいっと目を開いて撮りましょう。
 きっといい写真になります。
 番組に感謝です。
20160425
200408

2004年

20090819

2009年

20140818

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昔の記憶

息子の袖を針仕事

 平成28年4月24日、朝日新聞朝刊、男のひといきです。
 息子の袖を針仕事
 長男が中学生になった。
 私が中学生になったときには、両親は「どうせ大きくなるのだから」と、かなり大きめの制服をあつらえた。そのため私は、ぶかぶかのカッターシャツをまくり上げ、結構不便な生活を強いられた。手を洗えば袖先がぬれる。冬になれば寒い。
 今回、長男にも同様に、一回り大きな制服を準備した。だぶだぶの上着姿は初々しくていい。しかし、手のひらを超えるほど袖が長いカッターシャツはいかがなものか。妻は「めくればいいでしょ」と言うが、そういうものではない。経験者の私が一番よくわかる。だから入学前に、袖丈を詰めてやった。袖を数センチつまみ、慣れない針運びでチクチク縫い合わせたのだ。
 晴れて入学後、長男は「とてもいい。袖が長い友だちにお父さんに直してもらったと言ったら、『いいなあ。そんなお父さん。うらやましい』って言われた」と、かなり満足の様子。
 少しばかり手間だったが、子どもの言葉で元気が倍増。機嫌良く洗濯を干していたら、今度は次男がリコーダー袋をほしがっている。「それも俺の仕事?」と思いつつ、次男の喜ぶ顔を想像する自分がいる。さあ、どんな布で作ってやろうか。
 (京都市 谷垣寛明 公務員 46歳)
 (以上、朝日新聞より引用)

      ■         ■
 私が毎週楽しみにしている、
 朝日新聞の男のひといきです。
 女性のひとときも楽しみですが、
 日曜日は必ず男のひといきを読みます。
 京都市の
 谷垣寛明様、
 公務員 46歳
 すごいです。
      ■         ■
 長男は
「とてもいい。袖が長い友だちにお父さんに直してもらったと言ったら、
いいなあ。そんなお父さん。うらやましい
 って言われた」と、
 かなり満足の様子。

 素敵なお父様です。
 機嫌良く洗濯を干していたら
 洗濯物を干すのもお父様がなさるようです。
 ますますすごいです。
      ■         ■
 私はキズを縫うのは得意ですが、
 縫い物は家内です。
 家内ができないものは、
 家内の母親がしてくれます。
 プロ以上のプロの腕です
 内職で鍛えたそうです。
 とても上手です
 コシノヒロコさんの仕立てをしていたそうです。
 私がはじめて家内の実家に行った時に、
 工業用ミシンがあったのを覚えています。
      ■         ■
 袖の長い制服は大変です。
 私にも経験があります。
 手を洗えば袖先がぬれる。
 厄介なものです。
 私が入学した中学校は、
 美唄市立茶志内中学校(ちゃしない中学校)でした。
 同級生の荒木田和生くんと、
 長靴で田んぼの中を通いました
 いい思い出です。
 谷垣寛明さま、心温まる投稿をありがとうございました。
20150508-1

中学1年生の私です(向かって右)
向かって左は、荒木田和生くんです

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昔の記憶

親父の宝物

 休診日に親父の部屋を掃除しました
 15年分のほこりを掃除機で吸いました。
 机の引き出しから、
 親父の宝物を見つけました。
 母親いわく、
 よほどうれしかったんだねぇ~
 これを大事に永久保存って書いてある。

      ■         ■
 1983年9月30日の朝日新聞です。
 大韓航空機撃墜事件の記事が載っていました。
 当時は、
 個人情報の法律もなかった時代でした。
 赤ちゃんが誕生すると、
 北海道では新聞に掲載されました。
 下の記事は朝日新聞北海道版の、
 ぴいぷる北海道という欄です。
      ■         ■
 本間ゆかりちゃん=賢一さん長女、
 富岡町2-51(20日)

 私の娘が生まれたことが、
 朝日新聞に載っています。
 当時、私は函館中央病院形成外科に勤務していました。
 娘は1983年9月20日に函館中央病院で生まれました。
 親父と母親、母方の祖母が、
 札幌から函館まで赤ちゃんを見に来ました。
      ■         ■
 初孫の誕生が掲載された、
 朝日新聞を永久保存版として、
 机の引き出しに大事にしまってありました。
 親父の90年の人生で、
 やっぱり初孫の誕生がうれしかったのだなぁ~
 …と妙に納得しました。
      ■         ■
 親父の葬式は、
 戒名もないし、
 お坊さんの読経もないし、
 牧師さんのお祈りもないし、
 賛美歌もありませんでした。
 孫4人がおじいちゃんにお別れの言葉を述べました。
 いいお別れの会ができたと思っています。 
19830930
880920

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院長の休日

休診日に実家の掃除

 私の親父が亡くなってから、
 3週間です。
 無事に葬儀も終了
 福岡の学会にも行けました。
 具合が悪くなってから、
 あっという間に天国に行きました。
 お見事な死にかたでした
      ■         ■
 昨日は休診日だったので、
 実家に行きました。
 親父が使っていた、
 ベッド、
 洋服たんす、
 ロッカー、
 不用品を業者さんに引き取っていただきました。
      ■         ■
 世の中には、
 遺品整理という仕事や、
 ごみ屋敷の清掃
 孤独死の後始末業
 などなどたくさんのお仕事があるようです。
 私たち医療従事者は、
 人の死には慣れています。
 亡くなった後のことには素人です。
      ■         ■
 家内の父親は64歳の時に急性心筋梗塞で、
 ゴルフ場で倒れて亡くなりました
 私はあと3年でその年齢になります。
 うちの親父は本間家の歴史で、
 最も長生きした男子です

 私はとても90歳まで生きられる自信はありません。
 医者は短命だと言われています。
      ■         ■
 私の親父は、
 きれい好きな息子(私)と違いました。
 今のマンションには15年前に転居しました。
 昨日、家具を撤去していただいた後が大変でした。
 15年分のほこりがたまっていたんじゃないの?
 それはそれはすごいゴミでした。
 懸命に掃除機で吸いました。
      ■         ■
 衣類などは母親が処分していました。
 書類も大部分は処分されていました。
 最後に、
 大切にしていたと思われる書類が残ってました。
 昔、勉強したAnatomy解剖学のノートがありました。
 40代ではじめたコンピューターのノートもありました。
 一応、捨てずに持って帰りました。
      ■         ■
 私が亡くなった後のことを考えました。
 膨大な量の本があります。
 図書館にもあまりない本もあります。
 日本形成外科学会会誌は、
 創刊号から全冊がそろっています。
 何年に一度も見ることはありませんが、
 調べものをする時には便利です。
 自分の子供には迷惑をかけないように、
 生前整理をはじめようかと思いました。

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二重・眼瞼下垂

眼瞼痙攣の診断と治療2016

 2016年4月13日から15日までの、
 第59回日本形成外科学会で印象に残った発表です
 眼瞼痙攣がんけんけいれんの治療です。
 O-089 眼瞼痙攣患者の機能的・美容的問題に対する極薄粘着テープの効果
 REIKO KAZKI/かづき れいこ日本医科大学附属病院形成外科・美容外科

 2013年12月~2015年9月までに、
 眼瞼痙攣の患者さん131人に、
 極薄の透明なテープを貼り、
 その上からメイクを行い良好な結果を得たという報告です。
      ■         ■
 患者さんから、
 視野が広がった、
 まぶしくなくなったと喜ばれました。
 眼瞼痙攣は診断も治療も難しい疾患です。
 私たち形成外科医を直接受診することは少ないですが、
 診断を間違って手術をすると大変です。
 ボトックス注射が効きますが、
 効果が切れると症状が再発します。
      ■         ■
 かづき れいこ先生は、
 日本医科大学で長年お仕事をなさっています。
 第58回日本形成外科学会【京都】でも、
 リハビリメイクとカモフラージュメイクの比較に関する検討
 …という演題を発表されました。
 昨年も、
 眼瞼痙攣の女性が、
 テーピングとリハビリメイクでよくなっていました。
      ■         ■
 今年の発表は、
 眼瞼痙攣の患者さんだけについてまとめられました。
 東京の井上眼科病院に、
 眼瞼・顔面けいれん友の会があります。
 眼科にかかっても診断がつかず、
 困っている患者さんがたくさんいます。
 薄いセロテープみたいなテープで、
 難しい眼瞼痙攣の症状がよくなっていました。
 『切る手術』でもなく、
 『高い薬』でもないのでいいと思います。
      ■         ■
 眼瞼痙攣の患者さんに特徴的なのは、
 羞明しゅうめい
 まぶしいことです。
 外がまぶしくて歩けません。
 自転車に乗れません。
 車の運転も無理です。

 こんな患者さんを診たら、
 眼瞼痙攣を疑うことです。
 私は札幌大庭眼科大庭正裕先生にお願いしています

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