院長の休日

「NYの奇跡」機長さん引退

 平成22年3月4日、朝日新聞の記事です。
 「NYの奇跡」機長、
 30年の操縦士生活から引退
 【ニューヨーク=山中季広】
 故障した旅客機を
 米ニューヨークのハドソン川に
 無事に不時着させてたたえられた
 USエアウェイズ社の
 チェスリー・サレンバーガー機長(59)が
 2010年3月3日、
 現役最後の飛行を終え、
 30年の操縦士生活から引退した。
      ■         ■
 フロリダ州からノースカロライナ州への飛行を
 無事に終えて会見。
 「航空各社が経営難のため、
 技量不足の操縦士を安い給料で雇ってきた。
 もっと給料を上げて
 経験豊富な操縦士を増やさないと、
 空の安全は確保できない」と訴えた。
 (以上、朝日新聞より引用)
      ■         ■
 30年の操縦士生活、
 お疲れ様でした。
 私の憧(あこが)れの職業は、
 医師ではなく…
 パイロットでした
 お客さんの命を預かるという…
 共通点があります。
 沈着
 冷静
 的確な判断を…
 求められる職種です。
      ■         ■
 私も医師になって30年です。
 私は…
 サレンバーガー機長の意見に賛成です。
 ジェット機のような…
 巨大な機体が空を飛ぶのです。
 安全が一番大切です。
 安い給料の技量不足操縦士
 の飛行機には乗りたくありません。
      ■         ■
 医療の世界にも同じことが言えます。
 医師不足だから…
 医学部の入学定員を増やしたり…
 医学部を新設しようしています。
 こんなことをしてもダメです。
 今でも…
 解剖学など…
 地味な基礎医学の教員は不足しています
      ■         ■
 教員定数も変えないで…
 医学部の入学定員だけを増やしても…
 技量不足の…
 粗製濫造医師が増えるだけです。
 命にかかわるものは、
 安ければ良いのではありません。
 安全と安心が一番大切です。
 緊急事態が発生しても、
 的確に対応できるようになるには、
 教育・経験・技量が必要です。
 機長さんの言葉を、
 航空政策を決める偉い人に聞いて欲しいです。


 サレンバーガーさん
 (以上、朝日新聞より引用)

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院長の休日

父の誕生日2010

 今日3月4日は、
 私の父の誕生日です。
 今年は年男です。
 大正15年(1926年)3月4日生です。
 寅年です。
 84歳になりました。
 毎年、2~3人ずつ…
 同級生が亡くなり…
 残っているのは一桁になったそうです。
      ■         ■
 私の父親の世代は、
 戦争で徴兵された時代でした。
 父親は、
 徴兵されるのがイヤで、
 徴兵免除になる、
 薬学専門学校へ進学したそうです。
 実際には、
 召集令状が来る前に終戦になり、
 同級生で戦争へ行ったのは、
 志願兵だけだったそうです。
      ■         ■
 私の祖父(父の父)は…
 81歳で亡くなりました。
 私は自分の父より…
 長生きできる自信はありません。
 昨年の誕生日には、
 定山渓温泉に行きました。
 今年は…
 大雪山の旭岳温泉に行きました。
 旭岳の麓(ふもと)にある温泉です。
      ■         ■
 私はこの旭岳温泉が好きです。
 札幌からは遠い温泉ですが、
 何度入っても…
 湯疲れしない温泉です。
 山の中の温泉なので…
 とても静かです。
 木に囲まれた温泉です。
 雪が真っ白でキレイです。
      ■         ■
 夏と秋には、
 旭岳登山をしました。
 とても雄大でキレイな山です。
 旭岳は冬のスキーで有名です。
 私も昔はスキーをしましたが、
 最近はしていません。
 ロープウェイで…
 スキー客と一緒に上がり、
 またロープウェイで下りてきました。
      ■         ■
 今日の旭岳は…
 父親の84歳の誕生日を祝うように…
 すっきりと晴れてくれました。
 スキーや
 ボードを楽しんでいる人が
 たくさんいらっしゃいました。
 来年も…
 どこかの温泉で…
 85歳の誕生日が祝えるといいなぁ~
 と思っています。


84歳の父と私(旭岳)

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医学講座

熱傷治療のスタッフ

 どんなに優秀なお医者さんでも…
 一人では絶対にできないのが…
 重症熱傷の治療です。
 救命率が上がったのは、
 救急医療の進歩によります。
 全身管理ができる…
 救急専門医や、
 ICUの看護師さんが、
 常に状態を見て対応してくださるので、
 急性期の死亡率が激減しました。
      ■         ■
 救急医療が進歩した…
 今でも大変なのが、
 焼けてしまった皮膚の手術です。
 どんなにバイオ技術が発達しても、
 死体から採取した…
 ヒトの皮膚には叶いません。
 スキンバンクがなければ…
 救命率は上がりません。
      ■         ■
 救急医…
 形成外科医…
 看護師…
 の他に…
 薬剤師…
 管理栄養士…
 理学療法士…
 作業療法士…
 病院中の医療スタッフがかかわります。
      ■         ■
 各部門に分かれている…
 医療スタッフが、
 一人の熱傷患者さんのために、
 全力で取り組まなければ…
 重症熱傷は助かりません。
 また助かった後も、
 施設入所や、
 リハビリ施設でお世話にならなければ…
 簡単に社会復帰はできません。
      ■         ■
 重症熱傷から回復しても…
 元の身体には戻れません。
 下肢を切断した人もいました。
 精神的にも大きなダメージを受けます。
 もともと精神疾患を持った人が、
 自殺企図で重症熱傷となることもあります。
 そうすると…
 精神神経科の先生にお世話になります。
      ■         ■
 札幌医大高度救命救急センターには、
 優秀なスタッフが揃っています。
 院内感染が問題となったので、
 札幌医大微生物学講座と共同で
 耐性菌(たいせいきん)の研究も進んでいます。
 2年間も熱傷治療をしていないと、
 せっかく築いた熱傷チームも…
 ばらばらになってしまいます。
 北海道知事の英断で、
 この問題を何とかしていただきたいと…
 一人の北海道民として願っています。

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医学講座

重症熱傷の処置

 重症の熱傷(やけど)は…
 処置が大変です。
 熱傷患者さんは意識があります。
 ちょっとやけどをしても痛いのに…
 身体の半分以上が焼けていると…
 その処置は想像を絶するものがあります。
 医師一人と
 看護師2~3人で、
 最低1時間以上かかります。
      ■         ■
 昔は熱傷処置室で…
 ガウンを着て…
 白い長靴を履いて…
 処置をしたものでした。
 長靴でなければ…
 処置をする側の足も…
 汚れてしまうからです。
 処置中にも…
 患者さんの状態をチェックしないと…
 血圧が下がってしまうこともあります。
      ■         ■
 身体中が…
 包帯でぐるぐる巻きになります。
 ガーゼなどの量も半端ではありません。
 処置の前に…
 看護師さんが…
 軟膏をのばして準備しておきます。
 この準備にも時間がかかります。
 処置が終わると…
 汚物の処理や…
 処置室の清掃と消毒があります。
      ■         ■
 一人の処置に… 
 慣れないと半日かかることもありました。
 この処置を…
 手際よくするには、
 医師も…
 看護師も…
 慣れた人でなければできません。
 2年間もの間…
 熱傷患者を診ていないと…
 慣れたスタッフもいなくなります。
      ■         ■
 一人の重症熱傷患者さんが入院すると…
 『あぁ…』
 『これで…』
 『2ヵ月は土日も休みなしだなぁ…』
 と思ったものです。
 少ない医師で…
 土日も毎日ガーゼ交換。
 休日は…
 看護師の数も少ないので…
 大変な思いをして…
 熱傷患者さんの処置をしました。
 医療者側にも大変なのが…
 重症熱傷の処置です。


処置中の私です(2001年)
転院して来た患者さんです

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医療問題

重症熱傷の治療

 高度救命救急センターでも…
 重症熱傷の患者さんの救命は、
 とても大変なことです。
 一施設で…
 一度に治療できる…
 重症熱傷患者さんには限りがあります。
 無理をして収容しても…
 全員亡くなってしまいます。
      ■         ■
 全身の半分以上が焼けてしまった…
 重症熱傷は、
 外傷の中でも、
 もっとも侵襲(けがの程度)が大きいです。
 胃癌の手術や…
 脳腫瘍の手術よりも…
 ずっと身体の負担が大きいのが…
 重症熱傷です。
      ■         ■
 救命救急センターがなかった時代には、
 形成外科、
 外科、
 皮膚科などで…
 熱傷(やけど)の治療をしていました。
 私の幼馴染(おさななじみ)だった、
 お医者さんの子どもが、
 大ヤケド亡くなってしまいました
 当時は外科か皮膚科の先生が診たと思います。
      ■         ■
 私が医師になった30年前は、
 形成外科だけで熱傷の治療をしていました。
 はっきり言って…
 50%以上のⅢ度熱傷は、
 救命できませんでした。
 補液や呼吸管理という…
 全身管理ができなければ…
 重症熱傷は救命できません。
      ■         ■
 皮膚が焼けると…
 焼けたところが身体中の‘水’を奪います。
 火を消すために水をかけるようなものです。
 身体中の‘水’が足りなくなるので、
 たちまち血圧は下がり、
 おしっこが出なくなります。
 広島の原爆で亡くなった方が…
 『水をくれ…』と最期に言ったのは…
 このためです。
      ■         ■
 重症熱傷の患者さんが搬送されると、
 まず点滴を何本もします。
 ‘ルートを取る’と業界では呼びます。
 何リットルも点滴をするので、
 身体はパンパンになります。
 焼けた部分の皮膚は伸びないので、
 皮膚を切開して、
 血液循環を維持します。
 これを減張切開(げんちょうせっかい)といいます。
      ■         ■
 一般の外傷(腹部損傷など)に比べて、
 何倍も人手がかかるのが…
 重症熱傷の治療です。
 救急のスタッフを総動員しても、
 一人の治療に何時間もかかります。
 その間に…
 救急隊や…
 一次二次の病院から、
 受入要請の依頼が入ります。
 熱傷患者さんを治療中だからといって…
 他の外傷を断ることもできません。
      ■         ■
 熱傷治療には、
 熱傷用ベッドなど…
 高価な特殊設備も必要です。
 設備面でも…
 重症熱傷の治療ができる施設は
 極めて限られています。
 札幌医大高度救命救急センターには、
 設備も優秀な先生も、
 優秀な看護師さんも揃っています。
 2年間もの受入中止で…
 貴重な医療資源が使えないのは、
 とても残念なことです。

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医療問題

札幌医大の熱傷患者受入中止問題

 昨日の日記に書いた…
 小学生の子どもさんが…
 札幌→東京まで、
 自衛隊機で
 搬送されなけれならなかったのには、
 大きな理由があります。
 札幌医科大学高度救命救急センターが、
 2年間もの間、
 熱傷患者診療を停止しているためです。
      ■         ■
 札幌市内には、
 重症熱傷の治療ができる施設として、
①市立札幌病院、
②北海道大学病院先進急性期医療センター
③札幌医科大学高度救命救急センター
 の3つがあります。
 このうち最も熱傷治療の歴史が古いのが、
 札幌医科大学高度救命救急センターです。
      ■         ■
 私が学生だった30年前から…
 札幌医大には、
 北海道が作った…
 道民のための大学…
 道民のための大学病院…
 という意識がありました。
 札幌医大高度救命救急センターは、
 災害外傷部という、
 地下にあった救急部がはじまりでした。
      ■         ■
 私が学生の頃から、
 札幌医大には、
 重症熱傷の患者さんが搬送されていました
 学生実習で…
 はじめて重症熱傷の患者さんを見た時…
 ‘うゎ…すごいなぁ…’
 と思ったのをよく覚えています。
 まさか自分が熱傷治療をすることになるとは…
 夢にも考えませんでした。
      ■         ■
 ロシアから来た…
 有名なコンスタンチンくんを治したのは、
 私の先輩である阿部清秀先生です。
 北海道で、
 歴史と実績があり、
 高度救命救急センターに指定されている、
 札幌医科大学附属病院が、
 院内感染の後処理のために、
 2年間も重症熱傷患者の受け入れをしていません。
      ■         ■
 医科大学には、
診療
教育
研究
 という3つの役割があります。
 熱傷治療に関して言えば…
 札幌医大で現在行われているのは、
 研究だけです。
      ■         ■
 昨日の学会でも、
 札幌医科大学救急・集中治療学講座と
 微生物学講座の…
 耐性緑膿菌(たいせいりょくのうきん)についての
 素晴らしい研究成果が発表されていました。
 昨年夏に…
 もし札幌医大病院で、
 小学生の子どもさんを受け入れてくれたら…
 わざわざ自衛隊機で…
 東京まで搬送しなくてもよかったのです。
      ■         ■
 小学生の子どもが…
 身内も友だちもいない東京で…
 数ヶ月も入院して、
 大きな手術を受けなくてもよかったのです。
 私はとても残念に思いました。
 札幌医大の浅井教授も…
 無念の表情をしていらっしゃいました。
 大学の教授でも、
 組織が決めたことには抵抗できません。
 札幌医大高度救命救急センターの
 浅井康文教授は立派な先生です。
      ■         ■
 昨日の地方会で、
 浅井教授が残念そうに…
 札幌医大で治療できなくて、
 申し訳ございません。
 と話されていたのが印象的でした。
 院内感染対策も大切ですが、
 2年間も受入停止をする必要性の…
 エビデンスレベルがどの程度なのか?
 一人の医師として疑問に思います。
      ■         ■
 この院長日記を…
 ぜひマスコミの方に読んでいただき、
 札幌市と北海道内の…
 重症熱傷治療の危機的状況について、
 広く世間に知らせて欲しいと思います。
 北海道の高橋はるみ知事さん。
 もし…
 あなたの子どもさんや
 お孫さんが…
 大やけどをしたら、
 東京まで自衛隊機で搬送しますか?

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医療問題

第16回日本熱傷学会北海道地方会

 今日は北海道大学学術交流会館で、
 第16回日本熱傷学会北海道地方会がありました。
 北大正門を入った左手にある建物です。
 昨年は大雪で来れなかった、
 まみ子師長さんも
 学会に参加してくださいました。
      ■         ■
 今日は10題の演題がありました。
 今日の学会で印象に残ったのが…
 市立札幌病院救命救急センターの
 牧瀬博先生の発表でした。
 小児重症熱傷患者の東京への搬送経験
 という演題でした。
      ■         ■
 昨年夏に、
 札幌で小学生の子どもさんが、
 遊んでいる時に、
 何かが爆発して、
 全身に大やけどをしました。
 体の約70%が焼けてしまった…
 きわめて重症なやけどです。
      ■         ■
 設備が整っている、
 救命救急センターでも…
 命が助かるかどうか…?
 というほど重症のやけどです。
 重症のやけどの患者さんは、
 たくさんの人手や設備が要ります。
 救命救急センタでも…
 一度に入院できる…
 重症熱傷の患者さんは限界があります。
      ■         ■
 子どもさんが搬送された時に、
 市立札幌病院には…
 3人の重症熱傷患者さんが入院していました。
 それ以上の患者さんが入院しても、
 人的にも…
 設備面でも…
 十分な治療ができません。
 札幌市内には、
 他の救命救急センターがありますが、
 そちらも満床でした。
      ■         ■
 小学生の子どもさんを助けるには…
 設備の整った…
 熱傷治療の専門施設へ搬送する必要がありました。
 これだけのやけどを助けられる施設は限られています。
 牧瀬先生は、
 悩んだ末に…
 東京の杏林大学救命救急センターへ依頼しました。
 牧瀬先生のネットワークです。
      ■         ■
 やけどの子どもさんは、
 医師2人が付き添って、
 市立札幌病院→救急車で
 丘珠空港→自衛隊機で
 立川基地→救急車で
 杏林大学救命救急センターへ
 搬送されました。
      ■         ■
 何度かの大手術で、
 子どもさんの命は助かりました。
 札幌→東京への搬送は、
 患者さんにも…
 医療者側にも…
 とても大変なことです。
 狭い航空機の中では、
 十分な処置ができません。
      ■         ■
 牧瀬先生のご発表を聴いて…
 子どもさんの命が助かって…
 ほんとうによかったと思いました。
 ご両親や
 ご家族も
 何ヵ月も東京へ行かなければならず、
 とても大変なことだったと思いました。
 東京まで行かなくても…
 重症のやけどが治せるとよいのにと思います。

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医学講座

ネットワークの強み

 私は形成外科医になって30年です。
 毎年、
 日本形成外科学会へ出席しています。
 日本熱傷学会にも…
 2つある…
 日本美容外科学会にも…
 毎年、参加しています。
      ■         ■
 学会へ参加する目的は…
 もちろん新しい知識の習得です。
 医学は日々進歩しています。
 昨日まで‘正しい’と言われていたことが…
 急に‘ダメ’と言われることもあります。
 常に新しい知識を求めています。
      ■         ■
 韓国など…
 同じ東洋人として…
 共通する課題もあります。
 キズの目立ち方は、
 欧米人とは明らかに違います。
 米国やヨーロッパで開発されて…
 素晴らしい結果が出ているのに…
 東洋人には向かないこともあります。
      ■         ■ 
 学会へ行くと…
 旧知の先生との楽しい会話があります。
 発表できないような…
 企業秘密を教え合うこともあります。
 学会では、
 自然と親しい先生ができます。
 私と同年代の先生は…
 形成外科部長だったり…
 教授だったり…
 私より偉い先生ばかりです。
      ■         ■
 昨日の日記、
 弁護士さんの選び方
 に書きましたが…
 弁護士さんにも…
 札幌医療事故問題研究会という会や…
 全国医療弁護団の集いなどの、
 研究会があります。
 このような会に出る先生は、
 勉強熱心で真面目な方です。
      ■         ■
 私には…
 形成外科医30年としての、
 形成外科のネットワークがあります。
 高橋智先生も、
 医療問題を扱う弁護士さんとしての…
 ネットワークをお持ちです。
 私は遠方から相談を受けた時には、
 私の信頼する先生をご紹介しています。
 チェーン店にはない…
 ネットワークの強みを持っています。

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医療問題

弁護士さんの選び方

 私の医療ミスの経験という日記に、
 京都の方からコメントをいただきました。
 とてもお気の毒な事故です。
 事故後の診療所側の対応にも
 問題があります。
 京都の冨士森先生に診ていただき…
 形成外科医として…
 ほんとうによかったと思いました。
      ■         ■
 コメントに次のように書かれていました。
 私が弁護士に依頼しても
 弁護士費用で、結局私には何も残らない
 弁護士相談で言われたりと、
 どうしたものかと、
 やられ損」とはこのことなんだと、
 思いは巡り・・・
 あちこち、当たってはいますが、
 頼むにしてもどの弁護士さんが
 勝てる人なのかの情報もなく、
 困っています。
      ■         ■
 弁護士さんを選ぶのも…
 医者選び以上に難しいものです。
 私も苦労しました。
 こちらの日記に書いてあります。
 京都の方のように、
 医療事故となると…
 特に引き受けてくれて…
 勝訴できる弁護士さんは少ないと思います。
      ■         ■
 私の経験からアドバイスすると…
 弁護士さんにも専門があります。
 医療の標榜科(ひょうぼうか)…
 つまり…
 形成外科とか
 美容外科とか
 という診療科目とまではいかなくても、
 離婚専門家
 破産専門家
 交通事故専門家
 という得意分野があります。
      ■         ■
 医療事故専門家の弁護士さんは…
 なかなか探すのが難しいです。
 札幌の弁護士さんには…
 札幌医療事故問題研究会という会があります。
 高橋智先生は、
 長い間、事務局長をされていました。
 全国医療弁護団の集いなどにも
 積極的に参加なさっていらっしゃいます。
 先生のSammy’sダイアリーに書いてあります。
 2010年は札幌で大会があり、
 高橋智先生が責任者です。
      ■         ■
 最近、
 TVで盛んにCMを流している…
 弁護士事務所があります。
 駅にも看板を見かけます。
 私はTV-CMを流している弁護士さんは選びません。
 TV-CMには莫大な広告宣伝費がかかります。
 TV-CMの分だけ、
 着手金や弁護士報酬が高いと考えます。
      ■         ■
 弁護士会の無料相談や…
 当番弁護士にも…
 慎重に頼むと思います。
 たまたま…
 よい弁護士に当たれば(失礼!)
 よい結果が出ますが…
 悪い弁護士に当たる可能性もあります。
 弁護士にもいろいろな人がいます。
      ■         ■
 私が高橋先生を選んだ決め手は…
 北大・給湯族の思い出
 という先生の文章でした。
 この先生なら信頼できる!と思いました。
 市立札幌病院の先生にもお伺いして、
 先生のお人柄を知りました。
 先生が書かれていらっしゃる、
 Sammy’sダイアリー
 私のことを書いていただきました。
 弁護士さんを選ぶ時には、
 HPやブログを読んで選んでください。
 毎日ウソは書けないものです。
 文章に人柄が出ると思います。

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昔の記憶

人生で一番ひまな時

 医師国家試験も…
 看護師国家試験も…
 終わりました。
 今年の医師国家試験は…
 難しかったようです。
 3月末の発表までは、
 人生で一番ひまな時です。
      ■         ■
 私が医師国家試験を受けたのは…
 1980年(昭和55年)でした。
 ちょうど30年前です。
 当時は4月に国家試験があり、
 合格発表は5月でした。
 仕事は、
 5月の連休明けからが…
 一般的でした。
      ■         ■
 運転免許証は…
 試験場に行って…
 学科試験に通ると即日交付となります。
 (昔は交付まで時間がかかりました)
 医師免許証は…
 合格発表から…
 免許証の取得まで時間がかかります。
      ■         ■
 合格発表の後で、
 診断書などを提出して…
 医籍(いせき)という…
 お医者さんの戸籍のようなところへ登録して、
 医籍登録番号をいただいて、
 はじめて医師免許取得となります。
 医籍登録の前は、
 無免許です。
 私の登録は5月26日でした。
      ■         ■
 国家試験が終わってから…
 仕事を始めるまでの期間は、
 免許証がないので…
 何もできない時期です。
 多くの医学生は、
 この人生で最後の…
 一番ひまな時期を有意義に使っています。
      ■         ■
 一般的なのは旅行です。
 私が卒業した30年前でも…
 海外旅行へ行く友人もいました。
 当時も格安航空券がありました。
 ヨーロッパへ行った友人が、
 格安航空券のために…
 帰りの飛行機に乗れなかった…
 …なんて事件もありました。
      ■         ■
 私は離島が好きだったので…
 医師になったら…
 絶対に行けないだろうと考えた、
 小笠原に行きました。
 おがさわら丸という船で、
 東京の竹芝桟橋から丸一日以上かかりました。
 小笠原の父島に着き、
 民宿に泊まりました。
 今でも小笠原には飛行場がありません。
 人生で一番のんびりと過ごした、
 私の忘れられない時期です。


私の医師免許証です

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