院長の休日
パイロットという職業
平成27年4月4日、朝日新聞朝刊、天声人語です。
パイロットという職業
一流シェフやオーケストラの指揮者と同様、パイロットという仕事も創造的であり、ものづくりの匠(たくみ)の技にも似ているという。日航で長くジャンボ機を操縦した杉江弘さんが著書『プロフェッショナル・パイロット』で書いている。
▼誇り高い職業である分、厳しさもある。免許を取っても、試験と訓練は退職するまで続く。乗る機種が変われば、そのつど免許が必要だ。飛行中、トラブルや悪天候に遭遇すれば多大な緊張を強いられる。激務に耐える徹底した健康管理も求められる。
▼憧れの職業の一つだろう。ランドセルの素材で知られるクラレが、この春小学1年になった子に将来就きたい職業を聞いた。パイロットは男子で9位。昨年は7位だった。人気は安定して高い。
▼ところが人手不足だという。LCCと呼ばれる格安航空会社が急増して、世界的に足りなくなっている。日本では昨年、LCC2社で必要な数の機長がそろわず、2千便以上が欠航する事態になった。引き抜き合戦も過熱している。
▼なにより心配なのは安全面だ。ドイツのLCC機がフランスの山中に墜落した先月の事故では、パイロットに対する会社の管理責任を問う声が上がる。日本でも、人材の供給が期待される私立大の養成コースで、訓練の管理のずさんさが発覚した。
▼効率優先でパイロットに過酷な乗務をさせたりしたら、「事故がいつ起こっても不思議ではない」。杉江さんはそう警鐘を鳴らす。長年、多くの人命を預かってきたプロの言葉は重い。
(以上、朝日新聞より引用)
■ ■
私もまったく同意見です。
医師もパイロットも人命を預かる職業です。
激務です。
徹底した健康管理も必要です。
多大な緊張も強いられます。
強い責任感が必要です。
■ ■
高まる要求_疲れる医師
2010年9月22日の院長日記です。
医師ユニオンと航空機の機長らの労組が共催したシンポジウムを取り上げています。
全日空の機長(46)は「疲労がたまる24時間体制の職場で顧客の生命を守らなければならない仕事。技術の高度化で、顧客の間にできて当たり前という意識が強まっているのも医師と共通の悩みだ」と話す。
機長はシンポの会場で、2000年、先輩機長が佐賀空港に着陸直前に操縦席内で脳出血で倒れ、着陸後に亡くなった事を思い出していた。
先輩機長は倒れる前日、羽田から佐賀、佐賀から伊丹と飛んだ後、翌日の乗務をこなすため乗客として仙台に移動。仙台で1泊し、翌朝、仙台から名古屋、名古屋から青森、青森から名古屋へと飛び、さらに名古屋から佐賀に向かうところだった。
前日の朝から翌日の夕方までの長い拘束に加え、名古屋空港では大型台風による風雨の中で着陸するという緊張を強いられた。名古屋で体調悪化を訴えたが交代要員がいないため、勤務を続けた結果だった。だが過労死に認定されるような残業はなかったとして労災申請は却下された。遺族は国に労災認定を求めて今も係争中だ。(以上、朝日新聞より引用)
■ ■
医師も交代要員がいない職種です。
大きな手術を前にすると、
極度の緊張も強いられます。
楽な職業ではありません。
私が心配するのは、
ドイツの副操縦士が、
恋人であるCAさんに、
給料が安いと不満を言っていた点です。
■ ■
150人もの人命が失われた大惨事です。
格安
激安
…にこだわると、
パイロットの質が落ちます。
美容外科も同じです。
格安
激安
…はなんちゃっての先生です。
過度の価格競争は止めて、
安全・安心の空の旅をお願いしたいです。
医学講座
日本形成外科学会2015
今日は2015年4月3日金曜日です。
忙しかった3月も無事に終わり、
今週から来週にかけては入学式です。
毎年4月は日本形成外科学会です。
2014年_長崎
2013年_東京
2012年_東京
2011年_徳島でした。
■ ■
震災があった平成23年にも、
日本形成外科学会は開催されました。
今年は京都です。
京都の日本形成外科学会には、
1998年の第41回、
1983年の第26回に参加しました。
1983年は私が医師になって4年目でした。
ずいぶん昔です。
■ ■
日本形成外科学会も大きくなりました。
今年の学会は展示会場まで含めると、
7つも会場があります。
とても全部きくことは無理です。
自分が毎日行っている、
眼瞼下垂症手術や、
美容外科の発表を勉強してきます。
来週は火曜日から金曜日まで休診です。
ご迷惑をおかけいたしますが、
よろしくお願いいたします。
院長の休日
朝食を食べましょう2015
最近の若い人は、
朝食抜きの人が多いそうです。
私は医師として、
朝食をすすめます
朝食抜きはよくないです。
朝ごはんはしっかり食べましょう。
今朝の北海道新聞に次のレシピが載っていました。
■ ■
サラダチキンでパパッとごはん
しっかり食べてタンパク質
●春のバランス朝食
雪どけシーズン。これからは外出の機会も増えます。歩けば血行がよくなり、食欲が増加。体力もつき、病気や寝たきりの予防になります。「年だから粗食でよい」といった考えは捨て、1日3食、主食、タンパク質、野菜を食べること。そして、1日1回は果物と乳製品を。これがシニアの健康維持の秘訣です。
おかずを作るのが面倒なときは、ご飯にみそ汁でもよいのですが、1袋100円前後のカット野菜や「サラダチキン」などの名前で売られている鶏むね肉の加工品を活用します。主食はマヨネーズを塗って焼いたトースト、おかずは目玉焼き。これだけで、栄養バランスのよい朝食になります。ぜひ、お試しを!
(佐々木ゆり・フリーライター、管理栄養土)
●サラダチキン適量を一口大に切り、カツト野菜適量と合わせて皿に盛る。卵1個は半熟の目玉焼きにし、食パン1枚にのせる。白身の縁をマヨネーズで飾り、オーブントースターで好みの色がつくまで焼く。プチトマトや果物などを添えると、彩りがよくなり、食欲を刺激する視覚効果があります。
(以上、北海道新聞より引用)
■ ■
本間家の朝食は、
長い間ごはんでした。
今はパン食です。
私はパンを焼く係りです。
さくらんぼさんのりんごを毎朝いただきます。
秋にいただいたりんごを冷蔵庫で大切に貯蔵しています。
まだとても美味しいです。
■ ■
トーストにサラダをはさんで食べます。
納豆も毎日食べています。
パン食なのに、
納豆も食べます。
私は一番先に納豆だけ食べます。
乳製品はプレーンのヨーグルトです。
これで健康を維持しています。
若い人にも朝食をすすめます。
医療問題
製薬会社から医師へ約300億円
今日から2015年4月です。
値上げの4月はつらいです。
さくらんぼさんの宅配牛乳も値上げとお聞きしました。
身近な食料品が上がるのは、
収入が増えない人にはつらいです。
そんな値上げの4月1日、
平成27年4月1日、朝日新聞朝刊のトップ記事です。
朝日が(他紙を)抜いた記事です。
少し長いですが掲載します。
■ ■
医師に謝礼、1000万円超184人
製薬会社、講演料など
2013年度分、朝日新聞集計
国内の製薬会社72社が、2013年度に医師へ支払った講演料や原稿料を公表した。朝日新聞が集計したところ、のべ約10万人の医師に計35万件の講演などで総額約300億円が支払われていた。1千万円を超えたのは184人で、最高額は240件の講演料などで4700万円だった。医師個人が製薬業界から受け取った金銭の全容が明らかになるのは初めて。医学系の各学会が病気ごとに定める「診療指針」の作成医も多額を受け取っていた。
医師が製薬会社から受けた金銭情報を公開する欧米での動きを受け、大手製薬会社が加盟する業界団体の日本製薬工業協会(製薬協)は2011年1月に「透明性ガイドライン」を策定。日本医学会は翌2月に製薬会社との利害関係について指針を作り「多額の金銭が提供されると研究成果の解釈や発表でバイアスがかかる可能性がある」として情報公開の動きに同調した。
製薬協加盟72社と関連会社は、2013年から医師や医療機関に支払った金銭情報をそれぞれ公表し始めた。医師個人への支払額は1年遅れ、2014年8月から順次公開。今年2月末に全社が出そろい、朝日新聞が集計した。
医師が製薬会社から得る副収入は3種類ある。約8割を占めたのが「講師謝金」で計251億4千万円(35万5800件)。製薬会社が開く講演会で講師となり、臨床現場の医師に治療法や薬の情報などを話すことへの謝礼だ。製薬会社発行の冊子などに書く原稿執筆料は計15億3千万円(2万800件)、新薬開発に助言するコンサルタント料は計33億円(3万1300件)だった。
金銭が支払われたのはのべ9万8千人を超え、その約95%は100万円未満だった。一方、1千万円を超えた184人の約8割が大学教授だったほか、大病院や研究機関の幹部が占めた。このうち、診療指針を作成した医師が76人いた。指針には病気の推奨薬が示され、多くの医師が処方の参考にするため、中立性が求められている。
国の審議会で新薬を審査する医師は、過去3年のうち審査に関係する製薬会社1社からの受取額が年500万円以上であれば審査に、年50万円以上で採決に参加できない。学会発表する場合、1社あたり年50万円以上の提供を受けた会社名を明示するよう求める医学系学会もある。
(渡辺周、沢木香織)
■「連呼・宣伝してない」
「研究評価の表れ」
6医師が副収入3千万円超
1千万円以上を得ていた184人は大学教授が多く、半数は糖尿病や高血圧など生活習慣病の専門医だった。最も多かったのは順天堂大学特任教授で糖尿病医の河盛隆造氏。240件の講演などで4747万円を得た。河盛氏は取材に「糖尿病の治療のしかたを教えている。薬の名前を連呼して宣伝したことはない」。一方で「市民公開講座や各地の医師会の講演に呼ばれて行ってみたら、メーカーから講演料が支払われていたということもよくある。手元に残るのは納税をして半分」などと話した。
2番目に多かった糖尿病医の小田原雅人・東京医大教授は201件の講演などで3971万円を得た。「講演会等は適切な情報提供に寄与する機会。大学病院の業務に支障を来さないように留意している」と説明した。
糖尿病医の加来浩平・川崎医大特任教授は116件の講演などで3719万円。「講演活動を地道にやってきて、治療レベルは相当に上がっている。依頼が来る人ほど見識があってメッセージ発信能力が高い」
194件の講演などで3596万円を得た山岸昌一・久留米大教授も糖尿病が専門。「これまでの研究が広く評価された一つの表れ。講演会の半分程度は土、日曜日。平日の場合は夕方からで、日帰りか翌朝に戻るので、業務に全く差し支えはない」
感染症を専門とする三鴨(みかも)広繁・愛知医科大教授は、152 件の講演などで3381万円を得た。「医師の報酬額は、1講演200万円以上のこともあるアナウンサーや著名人に比べると低い。しかもパワーポイントを100枚程度作成しなければならない。体力的に厳しい生活をし時間を捻出している。平均睡眠時間も4時間程度」と説明した。循環器が専門の山下武志・心臓血管研究所長は168件の講演などで3267万円。朝日新聞の取材に「応じるつもりはない」と回答した。(渡辺周)
■<解説>医療費使途考える契機
製薬会社の売り上げの大半は、医師の処方が必要な医療用医薬品が占めており、年間約10兆円に上る。日本は国民皆保険のため、製薬会社から医師に支払われる金銭には、私たちの税金や保険料が多く含まれていると言える。
製薬会社はこれまで、こうした金額を公表してこなかった。病院で使う薬の選定をめぐる贈収賄事件や、大学での臨床研究に製薬会社が不適切に関与するなど、長年にわたる相次ぐ不正の影響で公開に踏み切らざるを得なくなったのだ。
製薬会社がウェブサイトなどで公表した医師への支払い情報を、医療関係者だけの問題とみなすのではなく、私たちの医療費がどう使われているのかという視点で積極的に活用したい。薬を処方する権限を握る医師の判断に、製薬会社との利害関係で偏りが生じていないかを点検することもできる。 (月舘彩子)
(以上、朝日新聞より引用)
■ ■
この朝日新聞の記事に間違いはないと確信します。
朝日新聞社の意気込みを感じる記事です。
一人の医師として、
よく取り上げてくれたと、
朝日新聞社に感謝します。
はっきり言って、
もらいすぎです。
■ ■
最も多かった、
順天堂大学特任教授で糖尿病医の河盛隆造先生。
どんなに立派な先生か存じませんが、、、
240件の講演で
4220万円は考えられません。
悪徳美容外科医も真っ青です。
一日に複数の講演があったとしても、
ほぼ毎日講演しまくりです。
いつ診療をしているのでしょうか?
■ ■
私が朝日新聞に期待するのは、
薬の価格である、
薬価との関係です。
日本の薬の価格はおかしいです。
いい薬がとてつもなく安いと思えば、
ボトックスのように、
保険適応になった薬だけ、
中味は同じなのに保険外の薬の2倍です。
■ ■
ふつうの国立大学医学部教授は、
文部教官です。
給与は教育職俸給表で決められています。
厚生労働省管轄の病院に勤務する、
医療職の医師俸給表より安いはずです。
教授でも1000万円ちょっとが、
私が考える標準的な医学部教授の給与です。
■ ■
1000万円ちょっとのお給料の教授が、
ちょっとお金持ちなのは、
いろいろな病院へ出張や外勤に行くからです。
本来の公務員は兼業けんぎょうが禁止されています。
医師にだけ許されるのは、
地域医療支援とか指導という名前の、
大義名分があるからです。
朝日新聞社にはもっとがんばってもらって、
不公平な薬価の決め方にも切り込んで欲しいです。
院長の休日
明日から2015年4月です
今日で2015年3月が終わり、
明日から4月です。
一年前に消費税がUPしました。
昨年秋には、
北海道電力の電気料金が上がりました。
北海道の住民や企業は大変です。
札幌美容形成外科も大変です。
■ ■
平成27年3月31日、北海道新聞朝刊の記事です。
北電、4月1日値上げ
激変緩和策が終了
北海道電力が昨年11月の 電気料金 再値上げに伴い行ってきた激変緩和策が3月31日で終わり、4月1日から家庭や企業の負担が増す。値上げ幅は再値上げ前と比べ、家庭向けが平均15.33%(激変緩和期間中は平均12.43%)、自由化されている企業向けが同20.32%(同16.48%)となる。他の大手電力管内は原油価格急落で値下げ傾向だが、道内は高止まりし、昨秋以降の原油安の恩恵が激変緩和策終了による料金増で帳消しにされる形だ。
激変緩和策は、暖房などで電力需要が多くなる冬場の負担軽減策として北電が独自に実施していた。
道内約250万戸が契約する「従量電灯B」の標準家庭の月額料金(30アンペア契約、月260キロワット時使用)は、激変緩和策終了に伴い182円増の8185円となり、再値上げ前と比べると952円の負担増となる。
実際には原油など燃料調達価格の変動を反映させる制度があるため、4月の月額料金は前月より26円高い8065円になる。
オール電化住宅(約21万戸)で主流の「ドリーム8」(8キロボルトアンペア契約、年2万3001キロワット時使用)では年間41万6177円となり、再値上げ前と比べて年間8万5110円の負担増となる。また企業向けは、契約更新を迎えた段階で一気に2割の値上げとなる。
北電は停止した 泊原発 (後志管内泊村)の代わりに稼働率を上げた火力発電所の燃料費負担などが年間2千億円増えたとして、2013年9月と2014年11月に電気料金を大幅値上げした。東日本大震災後、全国の大手10電力会社で再値上げしたのは北電だけ。
(以上、北海道新聞より引用)
■ ■
頭が痛いことです。
札幌美容形成外科が支払う電気料金も大幅にUPしました。
ビルの冷暖房は電気です。
電気が止まるとアウトです。
それにしても、
電気料金が高いです。
■ ■
電気はすべての産業に影響します。
さくらんぼさんの果樹園も、
電気や灯油を使うと思います。
北海道の電気料金が高いと、
企業誘致も進みません。
電気代がかかる北国には企業は来ません。
■ ■
気の毒なのは
オール電化住宅です。
年間41万6177円となり、
再値上げ前と比べて年間8万5110円の負担増
年間8万円の負担増は考えられません。
企業向けは、契約更新を迎えた段階で一気に2割の値上げ
電気を多く使う産業はほんとうに大変です。
4月12日は北海道知事の選挙です。
北海道を元気にしてくれる人に投票します。
二重・眼瞼下垂
修正手術2015
2015年3月もあと2日です。
水曜日から4月です。
私の院長日記がヒットして、
相談メールを受けることがあります。
できるだけ丁寧に返信しているつもりです。
困るのが、
形成外科で眼瞼下垂症手術を受けたけれど…
結果が良くない
…というような内容です。
■ ■
最低限、
どこの病院で
いつ、
何という先生に、
手術を受けたのか?
…がわからないと返信ができません。
中にはお気の毒な例もあります。
■ ■
私の院長日記には、
【検索】機能があります。
PCでしたら右上の私の顔の上、
スマホでしたら、
一番下のほうに、
【検索】があります。
[修正手術]と入力すると、
修正手術の院長日記が出てきます。
■ ■
修正手術
修正手術の難しさ
修正手術の時期①
修正手術の時期②
他院でした手術の修正
他にもたくさんヒットします。
■ ■
眼瞼下垂症手術は、
私が手術をしても再手術になることがあります。
難しいのが、
微妙な左右差です。
特に他院で埋没法を受けた人や、
他の形成外科で手術を受けた人です。
もともとの左右差だったのか?
前医の手術によるものかわかりません。
■ ■
私は手術中に起き上がって確認し、
手術後に写真を撮り、
帰宅前にもう一度確認しています。
それでも、
左右差が出る人がいます。
一年に数人ですが、
帰宅前にもう一度手術室に入り、
再度固定をし直すことがあります。
■ ■
前に書いたことです。
修正手術が難しい理由は、前の手術により瘢痕というキズが皮膚の下にできているためです。その目に見えないようなキズに引っ張られて、ラインが乱れたり、キレイに二重の線ができないことが原因です。
他院で手術を受けた方は特に難しいです。
どこにどんな瘢痕や糸があるかわからないからです。
よい結果を出すまでに、何度も手術をしなければならないこともあります。
■ ■
修正手術を希望される方は、
・ちょっとだけ二重の幅を狭くしたい
・ちょっとだけ二重の幅を広くしたい
・かすかについた余計な線を消して欲しい
・わずかな左右差をちょっとだけ直して欲しい
・右が平行型で左が末広型なので、両方とも平行にしてほしい
などなど…、ご希望はよく理解できるのですが、実際に治すのは大変なのです。
中には、誰が見ても不自然でお気の毒な方もいらっしゃいます。
問題なのは、本人が指でちょっとクセをつければ‘治る’ような軽微な修正です。一見、手術が‘簡単’だと思われるような修正手術でも難しいことがあります。
■ ■
再手術は簡単ではありません。
治りが悪いこともあります。
それでも治す必要がある方は、
十分にご説明した上で手術をしています。
自分が変だな?と思ったら…
まず診察にいらしてください。
再手術は大変ですが…
時間がある時にお引き受けしています。
東京でしたら聖路加国際病院形成外科をおすすめします。
■ ■
修正手術の最後に書いた言葉です。
私は、修正手術の相談を承った時には、
まず手術をしてくださった先生に相談するように薦めています。
心ある術者であれば自分の【作品】に不具合があるのは許せないものです。
その先生に修正手術をするだけの技量がないと判断した場合は、
リスクや得られる結果を十分にご説明して
納得していただいた方だけ手術をしています。
取り返しが付かないことになったら人生の一大事です。
【彼】と美容外科は慎重に選んでください。
■ ■
下の院長日記も読んでください。
眼瞼下垂の再発①
眼瞼下垂の再発②
眼瞼下垂の再発③
眼瞼下垂の再発④
眼瞼下垂の再発⑤
眼瞼下垂の再発⑥
昔の記憶
副操縦士の不満
私が高校生の頃の夢は、
パイロットになることでした。
血を見るのは苦手で、
注射の針も苦手でした。
そんな自分が、
メスと針と糸で、
美容形成外科医として働いています。
不思議なものです。
■ ■
自分がパイロットになりたかったから、
飛行機には、
夢やあこがれがあります。
大空を飛ぶのは、
すごいことだと思います。
操縦士はかっこいいと思っています。
■ ■
友人や知人にパイロットになった人がいます。
何人かと話したことがあります。
私:昔パイロットになりたかったんだ。
友人:俺は医者になりたかったんだ。
こんな会話を、
複数のパイロットとしたことがあります。
■ ■
実際に医者になってみると、
やるのと見るのでは大違い。
楽な職業ではありません。
パイロットも、
実に大変な職業だそうです。
一番大変なのは、
航空身体検査。
お酒を飲みすぎて肝機能が悪化するとアウトです。
■ ■
近年は、
操縦士の待遇が大幅に悪くなりました。
昔は、
黒塗りのハイヤーがお迎えに来たようです。
今はどうでしょうか?
格安航空会社のパイロットは、
機内清掃まですると聞きました。
■ ■
ドイツの格安航空会社の副操縦士が、
意図的に飛行機を墜落させました。
とても残念なことです。
どうしたら、
同じ事故を繰り返さないでしょうか?
医学が進歩して、
診断技術が向上しました。
どんなに高性能の機器でも、
心の中までは読めません。
犠牲者のご冥福をお祈りしています。
■ ■
平成27年3月29日、朝日新聞朝刊の記事です。
副操縦士「いつか全て変えてみせる」
会社の不満語る 独機墜落、
元恋人が証言
ドイツ格安航空会社ジャーマンウィングス機の墜落で、同機を故意に墜落させたとされるアンドレアス・ルビッツ副操縦士(27)が、「いつか全てを変えてみせる。僕の名前を誰もが知ることになる」などと元恋人(26)に語っていたことが分かった。独大衆紙ビルトが報じた。副操縦士は勤務先への不満を募らせていたという。
ビルト紙によると、元恋人は同僚の客室乗務員で、副操縦士と昨年5カ月間交際していた。副操縦士は普段は優しかったが、仕事の話になると急変。「給料が安い」と怒りをぶちまける一方、契約が更新されるか、不安を見せていた。「墜落する!」と叫んで目覚めた夜もあるという。
副操縦士は親会社ルフトハンザ航空で、長距離便の機長になることを夢見ていた。「健康の問題から自分でも不可能と分かり、思い詰めて(故意の墜落を)してしまったのではないか」と、元恋人は話している。
独紙ウェルト日曜版(電子版)は3月28日、捜査関係者の話として、副操縦士の自宅から大量の精神疾患の薬が押収されたと伝えた。
独西部デュッセルドルフの病院は3月27日の声明で、副操縦士が今月10日、来院していたと明らかにした。
◇
搭乗者リストに名前があった佐藤淳一さん(42)=ドイツ・デュッセルドルフ在住=の父幸男さん(68)や、淳一さんの妻=同=ら親族は3月28日午後(日本時間3月29日未明)、デュッセルドルフの空港を発ち、仏マルセイユ経由で、墜落現場近くへ入る。
翌3月29日(日本時間3月29日午後)、現場に近いルベルネに設けられた慰霊碑などを訪れる予定。関係者によると、幸男さんや、幼い子どものいる淳一さんの妻ら親族は疲れ切った様子という。(ベルリン=玉川透、マルセイユ〈フランス南部〉=上沢博之)
(以上、朝日新聞より引用)
医療問題
副操縦士「勤務不可」の診断
平成27年3月28日、朝日新聞朝刊の記事です。
副操縦士「勤務不可」の診断
自宅から書類発見 独機墜落
乗客乗員150人を乗せたドイツ格安航空会社ジャーマンウィングス機の墜落で、独検察当局は3月27日、家宅捜索したドイツ人のアンドレアス・ルビッツ副操縦士(27)の自宅から、病気のため「勤務不可」を指示する医師の診断書などが見つかったと明らかにした。独メディアによると、副操縦士は精神疾患とみられる。当局は、本人が病気を会社に隠していた、と発表した。
仏検察当局者は3月26日の会見で、副操縦士の殺人容疑も視野に捜査を進める考えを示していた。
独検察当局は3月26日、副操縦士の自宅など関係先を家宅捜索。デュッセルドルフの検察当局は3月27日、捜索で本人の自宅から診断書が見つかり、墜落した日も「勤務不可」の期間に含まれていたと明かした。診断書は破られていたという。一方で遺書や、政治・宗教的な動機を示すものは見つからなかったという。
ジャーマンウィングスの広報担当は3月27日、朝日新聞の取材に、副操縦士の「勤務不可」の診断書について「墜落した日が含まれたものは受け取っていない」と答えた。ジャーマンウィングスの親会社ルフトハンザ航空によると、同社は、訓練を経て操縦士を採用する際は「精神面の安定」をチェックしている。ただ、採用後は、操縦士の健康診断は定期的に行うものの、「精神面での定期検査は実施していない」という。
3月27日付の独大衆紙ビルトは、副操縦士に「精神科の受診歴があった」と報道。「うつ病」と診断され、計1年半診察を受けていたという。ただ、2009年には「重度のうつ病は治まった」と診断されていたという。
同紙は副操縦士が「失恋に苦しんでいた」との治安当局者の証言も紹介。当局が「個人的な理由」を前提に捜査していると報じた。(ベルリン=玉川透)
(以上、朝日新聞より引用)
■ ■
この朝刊トップ記事を読んで考えたことです。
診断書を書いた医師は、
深く悩み悲しんでいるだろうと、
同じ医師として思いました。
日本で同じように、
この人に操縦させるのは危険だと医師が考えても、
医師の守秘義務で、
それを本人以外に伝えることはできません。
■ ■
私の法律解釈が間違っていたら、
誰かに指摘していただきたいです。
個人情報保護法が制定される以前から、
医師には守秘義務が課せられています。
日常診療で、
危険を感じても、
すぐに警察に通報はしません。
■ ■
私の頭に浮かぶのは、
虐待を受けた子どもさんを診察して、
児童相談所に通報するくらいです。
殺されそうになった人が、
病院へ搬送される場合は、
だいたい救急隊と警察が同時に来ます。
警察が事情聴取をしてくれます。
■ ■
人殺しをしそうな人が病院に来た場合、
精神神経科の措置入院という制度は知っていますが、
警察に通報は聞いたことがありません。
旅客機の操縦士のように、
多くの人命を預かる人が、
航空機を故意に墜落させる恐れがあったら、
医師の守秘義務はどうなるのか?
関係機関によく検討していただき、
二度とこのような悲劇が起こらないことを祈ります。
犠牲者のご冥福をお祈りしています。
院長の休日
副操縦士が意図的に墜落させた
平成27年3月27日、朝日新聞朝刊の記事です。
操縦室、外から開かず 独機墜落、
副操縦士が閉め出す 9・11後、安全対策強化
検察当局が3月26日、独ジャーマンウィングス機の墜落事故について、副操縦士が意図的に墜落させたとみられると発表した。機長を操縦室(コックピット)から閉め出し、機体を急降下させた模様だ。2001年の米同時多発テロ以降に操縦室に外から入れないように強化された安全対策が、悪用されたおそれがある。事故機でいったい何が起こったのか。
コックピットへの出入りは、2001年の米同時多発テロを機に、世界的に厳しく制限されるようになった。日本の国土交通省によると、60席超の旅客機では2003年11月から、銃弾が貫通しない強化ドアの装備が義務づけられている。
1999年7月に全日空機が男にハイジャックされ、機長が殺害された事件では、コックピットから閉め出された副操縦士らが体当たりしてドアを破り、ハイジャック犯を取り押さえた。しかし現在、ドアはコックピット内からしか開けられないのが原則だ。
元日本航空機長で航空評論家の小林宏之さんは、ドアを外から開ける手段は「聞いたことがない」とし、「コックピットの外に閉め出された操縦士が戻れなければ、墜落を避けるのは難しい」と話す。
仏検察当局によると、事故機の副操縦士は機長をコックピットから閉め出したままにし、機体を急降下させた。米CNNによると、コックピット内にいる操縦士がドアをロックした状態にし続ければ、外から入ることはできないという。
意図的に閉め出さなくても、コックピットに残った操縦士が意識を失うような事態も考えられる。小林さんは「同時多発テロ以降、セキュリティー面をより重視するようになった一方、操縦士が飛行の安全を脅かすような状況は想定外だった。航空界は安全対策を見直す必要があるのではないか」と指摘する。(永田工)
■墜落の経緯(仏検察の発表要旨)
仏検察当局が3月26日に発表した独ジャーマンウィングス機の墜落の経緯(要旨)は、次の通り。
◇ボイスレコーダーの(墜落までの)最後の30分間の記録を入手した。最初20分間は(機長と副操縦士の)2人のパイロットの会話は極めてふつうで、ていねいなやりとりがなされていた。
その後、機長が独デュッセルドルフの空港への着陸のアナウンスの準備をはじめ、副操縦士が返事をした。機長は操縦を代わるよう求め、椅子が動く音、ドアが閉まる音が聞こえた。自然の摂理にしたがった行動(トイレ)だと思われる。
副操縦士が1人になると、フライト・モニタリング・システムを操作した。機体を降下させるためだ。意図的だとしか考えられない。
機長は、(コックピットに戻るため)インターホンを使って入室させるよう求めている。だが返答はない。ドアを開けるようノックしているが同じだった。
操縦室ではふつうの呼吸音が聞こえ、衝突の瞬間まで続いた。副操縦士が生きていたことを示している。マルセイユの管制塔の呼びかけが聞き取れるが、ここでも返答はない。地面が近づいていることを知らせる警告音がなった。ドアを激しく打つ音が聞こえた。
急斜面に機体がぶつかる音が残っている。斜面をすべるような形になり、機体は時速700キロで山に突っ込んだ。緊急事態を告げるメッセージは出ていなかった。副操縦士は一言もしゃべっていない。
墜落から48時間しかたっていない時点での解釈だが、副操縦士は意図的にコックピットのドアを開けるのを拒み、高度を下げるボタンを作動させた可能性が高い。航空機を破壊する意図があったと解釈できる。
犠牲者は最後の瞬間まで事態をのみ込めていなかったと思う。衝突の直前に叫び声があがったのが記録されている。
(報道陣からの「自殺か」との問いに対して)自殺は1人でするものであって、150人の命に責任を持っている人物に対し、私は自殺という言葉は使わない。
(セーヌレザルプ〈仏南東部〉=青田秀樹)
(以上、朝日新聞より引用)
■ ■
衝撃的な結果です。
まだ捜査中とはいえ、
自殺は1人でするものであって、
150人の命に責任を持っている人物に対し、
私は自殺という言葉は使わない。
とても残念な結果です。
■ ■
私たちは自殺者の治療もします。
救命救急センターへ搬送される方の中には、
自ら命を絶った人もいます。
自殺した患者さんでも、
私たちには救命する義務があります。
中には、
自殺の巻き添えもあります。
高所から飛び降りて、
下にいた人が負傷する場合です。
■ ■
交通事故にも、
ある程度の割合で自殺が含まれます。
私が治療した患者さんの中にも、
自殺しようとした交通事故がありました。
仏検察の発表にあるように、
操縦士が自殺目的で、
航空機を墜落させたなら、
それは自殺ではありません。
■ ■
この事故をきっかけとして、
操縦士が一人でコックピットに残ることは、
世界中で無くなると思います。
今朝のTVで、
日本の航空会社は、
操縦士が外へ出る時は、
CAを一名コックピットに入れるようにしていると聞きました。
どうしたらこの事故?事件?を防ぐことができたのか?
犠牲者のご冥福をお祈りしています。
(以上、朝日新聞より引用)
昔の記憶
けんちゃん不登校の歴史
私は小学校一年生の時に、
不登校になりました。
…というより、
先生に『帰れ』と言われたので、
素直に家に帰りました。
親がびっくりして、
小学校へ行きました。
■ ■
帰れと言われた日、
私は鼻水が出ていました。
当時はポケットティシュなどというのはなく、
チリ紙という薄い紙を、
何枚も重ねて持って行きました。
チリ紙を忘れたのか、
足りなくなったのか?までは覚えていません。
■ ■
とにかく鼻水が出てくるので、
授業中に鼻汁をすすっていました。
口の中にたまるので、
自分の席の横にあった、
手洗い器の樋の部分に、
口の中の鼻水を吐き出しました。
■ ■
それを、
担任の藤沢全先生が見つけました。
たんなんて汚いものを
そんなところに吐き出してはいけない
小学校一年生のけんいち少年を叱りました。
帰れが先だったか?
先生が私を連れ出そうとして、
私が暴れたのが先だったか忘れました。
■ ■
私も先生の眼鏡を取って、
床に落としました。
先生はますます怒って、
私は教室を出されました
よほど印象に残ったのか?
先生の名前も状況もよく覚えています。
そんな状況でした。
■ ■
親が学校に謝りに行って、
先生の眼鏡も壊れなかったので、
弁償もせずに済みました。
当然、
私の学業成績はふるわず、
学校も好きではありませんでした。
幼稚園は大好きだったのに、
小学校は嫌いになっていました。
■ ■
私はできの悪い子でした
身体も弱く、
小学校一年生の時には、
よく学校を休んでいました。
ひょっとすると、
私がよく学校を休んだのは、
こんな出来事が原因だったのかも?
…と60歳になってから思います。
■ ■
不登校だった、
けんいち少年も、
小学校2年生の担任だった、
加藤先生のおかげで、
私が学校好きになって、
成績が伸びました。
加藤先生は字が上手な先生でした。
よく家庭訪問に来てくれました。
■ ■
私を家に帰した藤沢全先生も、
よほど気になる子供だったのか、
茶志内に引っ越してから、
一度、遊びに来てくれました。
その時には、
私が成長したことをよろこんでくれました。
先生も気になっていたのでしょう。
今になってネットで検索すると、
藤澤全先生というお名前が見つかりました。
同じ先生かどうかわかりませんが、
なつかしい名前です。