医療問題

弁護士さんの選び方

 私の医療ミスの経験という日記に、
 京都の方からコメントをいただきました。
 とてもお気の毒な事故です。
 事故後の診療所側の対応にも
 問題があります。
 京都の冨士森先生に診ていただき…
 形成外科医として…
 ほんとうによかったと思いました。
      ■         ■
 コメントに次のように書かれていました。
 私が弁護士に依頼しても
 弁護士費用で、結局私には何も残らない
 弁護士相談で言われたりと、
 どうしたものかと、
 やられ損」とはこのことなんだと、
 思いは巡り・・・
 あちこち、当たってはいますが、
 頼むにしてもどの弁護士さんが
 勝てる人なのかの情報もなく、
 困っています。
      ■         ■
 弁護士さんを選ぶのも…
 医者選び以上に難しいものです。
 私も苦労しました。
 こちらの日記に書いてあります。
 京都の方のように、
 医療事故となると…
 特に引き受けてくれて…
 勝訴できる弁護士さんは少ないと思います。
      ■         ■
 私の経験からアドバイスすると…
 弁護士さんにも専門があります。
 医療の標榜科(ひょうぼうか)…
 つまり…
 形成外科とか
 美容外科とか
 という診療科目とまではいかなくても、
 離婚専門家
 破産専門家
 交通事故専門家
 という得意分野があります。
      ■         ■
 医療事故専門家の弁護士さんは…
 なかなか探すのが難しいです。
 札幌の弁護士さんには…
 札幌医療事故問題研究会という会があります。
 高橋智先生は、
 長い間、事務局長をされていました。
 全国医療弁護団の集いなどにも
 積極的に参加なさっていらっしゃいます。
 先生のSammy’sダイアリーに書いてあります。
 2010年は札幌で大会があり、
 高橋智先生が責任者です。
      ■         ■
 最近、
 TVで盛んにCMを流している…
 弁護士事務所があります。
 駅にも看板を見かけます。
 私はTV-CMを流している弁護士さんは選びません。
 TV-CMには莫大な広告宣伝費がかかります。
 TV-CMの分だけ、
 着手金や弁護士報酬が高いと考えます。
      ■         ■
 弁護士会の無料相談や…
 当番弁護士にも…
 慎重に頼むと思います。
 たまたま…
 よい弁護士に当たれば(失礼!)
 よい結果が出ますが…
 悪い弁護士に当たる可能性もあります。
 弁護士にもいろいろな人がいます。
      ■         ■
 私が高橋先生を選んだ決め手は…
 北大・給湯族の思い出
 という先生の文章でした。
 この先生なら信頼できる!と思いました。
 市立札幌病院の先生にもお伺いして、
 先生のお人柄を知りました。
 先生が書かれていらっしゃる、
 Sammy’sダイアリー
 私のことを書いていただきました。
 弁護士さんを選ぶ時には、
 HPやブログを読んで選んでください。
 毎日ウソは書けないものです。
 文章に人柄が出ると思います。

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昔の記憶

人生で一番ひまな時

 医師国家試験も…
 看護師国家試験も…
 終わりました。
 今年の医師国家試験は…
 難しかったようです。
 3月末の発表までは、
 人生で一番ひまな時です。
      ■         ■
 私が医師国家試験を受けたのは…
 1980年(昭和55年)でした。
 ちょうど30年前です。
 当時は4月に国家試験があり、
 合格発表は5月でした。
 仕事は、
 5月の連休明けからが…
 一般的でした。
      ■         ■
 運転免許証は…
 試験場に行って…
 学科試験に通ると即日交付となります。
 (昔は交付まで時間がかかりました)
 医師免許証は…
 合格発表から…
 免許証の取得まで時間がかかります。
      ■         ■
 合格発表の後で、
 診断書などを提出して…
 医籍(いせき)という…
 お医者さんの戸籍のようなところへ登録して、
 医籍登録番号をいただいて、
 はじめて医師免許取得となります。
 医籍登録の前は、
 無免許です。
 私の登録は5月26日でした。
      ■         ■
 国家試験が終わってから…
 仕事を始めるまでの期間は、
 免許証がないので…
 何もできない時期です。
 多くの医学生は、
 この人生で最後の…
 一番ひまな時期を有意義に使っています。
      ■         ■
 一般的なのは旅行です。
 私が卒業した30年前でも…
 海外旅行へ行く友人もいました。
 当時も格安航空券がありました。
 ヨーロッパへ行った友人が、
 格安航空券のために…
 帰りの飛行機に乗れなかった…
 …なんて事件もありました。
      ■         ■
 私は離島が好きだったので…
 医師になったら…
 絶対に行けないだろうと考えた、
 小笠原に行きました。
 おがさわら丸という船で、
 東京の竹芝桟橋から丸一日以上かかりました。
 小笠原の父島に着き、
 民宿に泊まりました。
 今でも小笠原には飛行場がありません。
 人生で一番のんびりと過ごした、
 私の忘れられない時期です。


私の医師免許証です

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医学講座

医療ミスの経験

 前にも一度書いたことがあります
 私には苦い経験があります。
 私がJA帯広厚生病院の
 形成外科主任部長だった時のことです。
 JA帯広厚生病院は、
 十勝地方で最大規模の病院です。
 夜間の救急患者さんも診ていました。
 形成外科の夜間の担当は…
 2年目の形成外科医でした。
      ■         ■
 私の下に形成外科専門医が一人いて、
 3人体制で形成外科を担当していました。
 夜間は、
 病院の近くに住む若い医師が呼ばれて、
 患者さんの診察や手術をしていました。
 自分で手に負えないと判断すると、
 私の次の先生を呼ぶのが…
 当時の暗黙のルールでした。
      ■         ■
 若い先生は、
 有名国立大学を卒業し、
 医師国家試験も一発で合格した…
 ‘優秀な’先生でした。
 残念なことですが…
 私が‘こうしてはいけない’と
 口うるさく注意していた
 医療ミスをしてしまいました。
 実に単純なミスでした。
      ■         ■
 次の日の外来で…
 そのミスに気付きました。
 外来が終了してから、
 私に報告がありました。
 幸い後遺障害にはなりませんでした。
 私は担当副院長に報告し、
 医事担当次長、
 医事課長と相談しました。
      ■         ■
 ベテランの事務方は、
 事故の対応にも慣れていらっしゃいました。
 事務次長が菓子折りを準備してくれました。
 私は研修医と一緒に…
 患者さんのご自宅まで…
 謝りに行きました。
 幸い後遺障害がなかったこと、
 痛みもなく、
 キズも治ったので、
 患者さんからは訴えられませんでした。
      ■         ■
 それどころか…
 『そんなに謝らないでください』
 『言われなければ…』
 『私はミスに気付きませんでした』
 とまで言ってくださいました。
 この事例は…
 明らかに医療者側に原因がある、
 医療ミスでした。
      ■         ■
 今の医学教育や、
 臨床研修システムでは、
 自分が医療ミスを起こした時に、
 どのように対処して…
 誰に報告して…
 どう謝ったらよいか…
 なんてことは教えません。
 ベテラン医師でも…
 患者さんの家まで、
 謝りに行った先生は少ないと思います。
      ■         ■
 交通事故と同じです。
 医療事故は、
 誰でも起こす可能性があります。
 出身大学とか…
 センター試験の成績には関係ありません。
 大切なのは…
 自分も事故を起こすことがある
 …と自覚することです。
 もし事故を起こしたら、
 誠心誠意、患者さんと対応することです。
 これが30年の経験から言えることです。

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医療問題

裁判傍聴のすすめ

 2008年10月8日に…
 裁判の傍聴という日記を書きました。
 弁護士の高橋智先生が担当されている、
 医療訴訟の公判を傍聴しました。
 被告は札幌の公立学校法人でした。
 大学病院で行われた手術の結果…
 手術前よりも症状が悪化したという医療訴訟でした。
      ■         ■
 私は北海道内の総合病院に、
 25年間、形成外科医として勤務しました。
 幸いなことに…
 私自身は訴えられたことはありませんが、
 医療訴訟がない病院はありませんでした。
 他科の訴訟で、
 病院が和解金を払ったとか…
 他の先生が訴えられたので…
 私が書類を準備したことがありました。
      ■         ■
 医療は…
 どんなに気をつけていても…
 必ず事故が起きます。
 いかに事故を回避するか…
 同じような事故を起こさないようにするか…
 一番大切なことは…
 他人の失敗から学ぶことです。
 残念なことですが、
 自分がした失敗
 発表する先生はいません。
      ■         ■
 山形大学の事件は…
 医療事故の責任を…
 執刀医の上司である、
 荻野利彦先生一人になすり付けた点、
 事故が起こった根本原因を…
 病院側も大学側も…
 まったく改善していないところに…
 問題があります。
      ■         ■
 山形大学医学部に…
 形成外科の診療体制ができていれば…
 事故は起こらなかったと思います。
 患者さんが…
 皮膚科病棟ではなく、
 整形外科病棟に入院していれば、
 後遺症が少なかった可能性があります。
 一人しかいない形成外科専門医を、
 大学が、
 都合のいいように使ったために起きた事故です。
      ■         ■
 医療関係者にとっては…
 医療事故が起こった場合の、
 報告義務。
 担当医や、
 執刀医の上司と、
 患者さんが入院していた、
 所属科のリスクマネージャーや
 診療科長の責任範囲など、
 実に興味深い事件です。
      ■         ■
 過去の懲戒事例と比べて、
 荻野利彦教授だけが、
 不当な扱いを受けたことも、
 見逃してはならない争点です。
 現職の教授でも、
 いつ何時…
 紛争に巻き込まれて…
 職を失うかわかりません。
 失業を経験した者にしかわからない、
 無念さがあります。
      ■         ■
 お医者さんは失業しない、
 大学教授は失業しない、
 …というのは幻想です。
 自分もいつ医療事故を起こすかわかりません。
 自分もいつ失職するかわかりません。
 事故が起きた時にどうするか…?
 事故後の報告義務や対応をどうすべきか…?
 荻野先生の事件は、
 医療関係者や
 大学病院の医師・医学生にも、 
 是非、傍聴していただきたい訴訟です。

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医療問題

荻野教授の裁判傍聴のお願い

 山形大学整形外科の荻野利彦教授は、
 手の外科の世界的権威です。
 の先天異常の、
 OGINO分類は世界中に認められています。
 整形外科医の中でも、
 繊細な先生が多いのが
 手の外科の専門医です。
      ■         ■
 荻野教授は、
 北大→札幌医大→山形大学と
 整形外科一筋に生きてこられました。
 先生の手術はすばらしく、
 私の患者さんもお世話になりました。
 動かなかった手が…
 荻野先生の手術で
 動くようになりました。
 その荻野先生が…
 山形の地で…
 窮地(きゅうち)に陥(おとしい)れられました。
      ■         ■
 私がさくらんぼさんと知り合うきっかけとなった事件です。
 この事件については、
 2008年6月に
 シリーズで取り上げています。
 山形大学の事件①
 山形大学の事件②
 山形大学の事件③
 山形大学の事件④
 山形大学の事件⑤
 山形大学の事件⑥
      ■         ■
 事件の概要は次の通りです。
 2005年5月一人の女性患者さんが、
 下肢の手術のために、
 山形大学病院の皮膚科に入院しました。
 主治医は皮膚科の先生です。
 手術を引き受けて、
 入院の指示をした皮膚科には、
 形成外科専門医はいませんでした。
 経緯はわかりませんが、
 整形外科に所属する形成外科専門医が手術を執刀しました。
      ■         ■
 手術の結果が思わしくなく、
 結果的に手術前より状態が悪化しました。
 その事実については、一人の形成外科医として、
 患者さんに本当に申し訳なく思います。
 皮膚科に入院していた患者さんは、
 2005年8月山形県外の病院に転院。
 2006年 9月患者側が、山形地裁に証拠保全の申し立て。
 2006年11月27日 山形地裁、証拠保全の決定。
 事件は山形地裁の証拠保全命令が出て、
 初めて明るみに出ました。
      ■         ■
 2007年6月山形大学医学部附属病院長は、
 荻野教授に対し整形外科科長解任および診療中止の処分。
 2007年11月山形大学教育研究評議会が
 荻野教授に対し7日の停職処分決定をしました。
 この事故で整形外科の荻野教授が処分されました。
 それは手術を執刀した形成外科専門医が
 整形外科の所属だったからです。
 荻野先生は診療も手術もできなくなりました。
      ■         ■
 事故の当事者である、
 患者さんにはほんとうに申し訳なく思います。
 事故原因は、
 山形大学が、
 形成外科という診療科を作らなかったことにあります。
 処分されるべきは、
 医学部長であり、
 附属病院長です。
 医学部長と病院長は…
 荻野先生に罪を被せました。
      ■         ■
 荻野先生を支援する…
 山形大学の有志の方が…
 山形大学職員組合のお力を借りて、
 荻野先生の処分は不当だったという…
 裁判を山形地方裁判所に起こしました。
 今まで9回の公判がおこなわれました。
 2010年2月23日(火)午後1時30分から…
 山形地方裁判所で…
 第10回の公判が行われます。
 これが最終審理になる公算が高いのです。
 勝訴を勝ち取るために、
 多数の方々の傍聴をお願いいたします。
 私とさくらんぼさんからのお願いです。

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院長の休日

アップルパイ作りの楽しみ

 昨日さくらんぼさんから、
 ふじりんごの剪定作業中の
 主人も畑で食べましたが
 おいしい』の一言。と…
 とても嬉しいコメントをいただきました。
 おいしい
 おいしかった
 うまかった
 作る者への一番の喜びです。
      ■         ■
 私がアップルパイを作るきっかけとなったのは…
 札幌美容形成外科の…
 お料理上手な職員が、
 先生、いただいたリンゴで、
 アップルパイを作りました。
 と自分で作ったアップルパイを、
 全員にごちそうしてくれたことでした。
 絶品のアップルパイでした。
 このアップルパイ
 どうしてこんなに美味しいの…?
 ここがスタートでした。
      ■         ■
 パイシートを買ってきて、
 リンゴを煮て、
 アップルパイを作る方法を…
 丁寧に教えてくれました。
 結婚して30年になりますが…
 私が本格的に台所で仕事をしたのは…
 おそらく…はじめてでした。
 包丁を研いで切れるようにしたり…
 凝り性なので…
 いろいろ研究しました。
 ネットで検索するのが一番でした。
      ■         ■
 私が台所を使うのは…
 夜です。
 深夜まで起きている息子が…
 『いいにおいがする…』
 とやって来ました。
 昼は家内が使っているので…
 自由に使える夜を選びます。
 また私には…
 夜しか時間がありません。
      ■         ■
 試行錯誤を続けて、
 アップルパイを上手に焼くには…
 最後の5分が勝負だとわかりました。
 焦げる寸前まで…
 オーブンを見ながら…
 焼き上げます。
 パイから…
 プツプツと泡が出て焼けます。
 この泡が出なくなるまで焼きます。
      ■         ■
 一番の楽しみは、
 おいしいって言ってもらえるかなぁ~?
 と…
 嬉しそうな顔を想い浮かべながら…
 作っている時です。
 形成外科や美容外科の、
 キレイを作るのと、
 アップルパイ作りは、
 喜んでいただけるという…
 共通点ががあります。 

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院長の休日

アップルパイ[完成版]

 昨年秋に…
 さくらんぼさんから、
 紅玉(こうぎょく)という、
 真っ赤なリンゴをいただきました。
 アップルパイ好きの私は…
 料理経験ゼロからスタートし、
 COOKPADで検索して、
 私のアップルパイ作りが始まりました
      ■         ■
 最初に試食したのは…
 息子です。
 『お父さん、美味しいょ。』
 息子の評価に気をよくして…
 アップルパイ作りがはじまりました。
 札幌美容形成外科の、
 お料理上手な…
 野菜ソムリエの資格を持つ、
 職員にも作り方を教えてもらいました。
      ■         ■
 最初は…
 今から思うと…
 焼く時間が不足していました。
 焦げるのを心配して…
 焼き加減が不十分でした。
 パリパリ感も少なくて…
 リンゴが美味しいので、
 なんとか救われていました。
      ■         ■
 次に苦労したのが…
 いかにパリパリ感を出すか…?
 でした。
 答えは意外と簡単でした。
 最初の頃は、
 パイシート2枚で
 一個のアップルパイを作っていました。
 そうすると…
 下にしたパイシートが
 リンゴの水分を吸ってしまいました。
      ■         ■
 いろいろ考えた末に…
 パイシート3枚で…
 一個のアップルパイを作りました。
 つまり…
 リンゴを載せる‘台’の部分を、
 パイシート2枚重ねにしました。
 単純に重ねるだけです。
 オーブンで焼くと見事にくっつきます。
 これでパリパリ感が増しました。
      ■         ■
 リンゴの切り方も工夫しました。
 ネットで読むと…
 8等分とか、
 イチョウ切りとか、
 リンゴを小さく切るように書いてあります。
 私は贅沢に、 
 リンゴを4等分に切りました。
 こうすると…
 リンゴたっぷりの豪華なアップルパイになりました。
      ■         ■
 昨日…
 さくらんぼさんから、
 リンゴの木の写真を送ってたいだきました。
 紅玉の木は…
 老木で…
 手入れも大変で伐採しようかと…
 考えていらしたそうです。
 昨日も雪の上で、
 足が冷たくなるのに…
 ご主人が剪定をされ…
 さくらんぼさんが枝を集める作業をなさっています。
      ■         ■
 山形のリンゴは最高です。
 特にさくらんぼさんの果樹園のリンゴは、
 世界一美味しいリンゴです。
 果樹園の作業は大変でしょうが、
 無理のない範囲で、
 果物作りを続けていただけたら…
 とファンの一人として、
 お願い申し上げます。
 春になるとキレイな花が咲きます。


 紅玉の木
 (2010年2月18日)

 紅玉(アップルパイ用リンゴ)の花
 (2008年5月6日)

 完成版アップルパイ
 (2010年2月19日)

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医学講座

痛くない抜糸法

 2009年8月22日に
 抜糸の痛みという日記を書きました。
 現在の医学部では、
 OSCE(おすきー)という実習があります。
 ここで一通りの縫合法と抜糸を習います。
 残念なのは…
 医学生が練習するのは、
 縫合も抜糸も模型です。
 模型は痛いと言ってくれません。
 痛くない抜糸を習得するには、
 上手な先生について修行を積むことです。
 と書いてあります。
      ■         ■
 平成22年2月15日で…
 3日間にわたる…
 過酷な医師国家試験が終わりました。
 受験生のみなさんお疲れ様でした。
 これから医師免許を取得する…
 医学生のために…
 医師免許を持っているけど…
 抜糸の度に…
 患者さんに痛いと言われている、
 先生のために…
 特別に企業秘密を公開します。
      ■         ■
 痛くない抜糸をするためには…
 まず、
 キズをキレイに縫合することです。
 どんなに上手な先生でも、
 がちがちに縫われた糸は、
 抜糸する時には痛いものです。
 上手な先生は…
 抜糸のことも考えて縫います。
 キズを縫合する時には、
 きつく縫わないことです。
      ■         ■
 2009年4月5日に
 縫い方の練習という日記があります。
 私が形成外科の教員をしていた時期に、
 縫合法を教えたことがありました。
 医学部6年生で、
 形成外科を選択してくれた学生さんへ、
 私が縫い方を教えました。
 一週間以上教えて…
 ようやく、
 ある程度できる人がいた程度でした。
 この時に抜糸法も教えました。
      ■         ■
 2007年4月23日に、
 何針縫いました?という日記があります。
 一番大切なのは、
 皮下縫合と言って
 皮膚の下で縫ってある糸なのです。
 正確には真皮縫合(しんぴほうごう)と言い、
 真皮の中で縫ってあります。
 透明な糸や白い糸を使うので
 表面からは見えません。
 この真皮縫合で
 いかに正確に
 ピッタンコに合わせられるかどうかが
 術者の‘’です。
      ■         ■
 長くなりましたが、
 痛くない抜糸は、
 まずキズを真皮縫合でしっかり縫い、
 抜糸する糸は…
 ナイロン糸でゆるめに縫うだけにします。
 ゆるめに縫ってあるので…
 糸を引っぱらなくても…
 鋏で糸を切れます。
 糸を引っぱると痛いので、
 最初に引っぱらないで糸を切って…
 最後にそっと引き抜くのが…
 痛くない抜糸コツです。

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医学講座

お母さんの手

 2007年10月28日に…
 手のぬくもりという日記を書きました。
 はじめての手術で、
 ガチガチに緊張している人がいます。
 緊張すると交感神経が働き、
 手足の血管を収縮させます。
 すると手足はスーっと冷たくなります。
      ■         ■
 他の人の温かい手で、
 冷たい手を握ってもらうと、
 温かさが伝わり緊張もほぐれます。
 手を握るだけで、
 『がんばってください!』
 という声援が伝わります。
 手を握ってもらっていると安心感があります。
 人の手は、
 どんなに優れた鎮静剤や麻酔薬より効果的です。
 副作用もありません。
      ■         ■
 二重埋没法の手術や…
 眼瞼下垂症手術で…
 不安そうな…
 お嬢様の手術に…
 お母さんに
 手術室に入っていただき…
 娘さんの手を…
 握っていただくことがあります。
      ■         ■
 逆パターンで…
 年配のお母さんの手を、
 看護師さんをしている娘さんが、
 握ってくださることもあります。
 お母さんの手、
 娘さんの手、
 身内が手術室にいるというだけで…
 安心感が…
 何倍にもなります。
      ■         ■
 札幌美容形成外科の職員も…
 手を握るのが上手です。
 手を握らせていただきます
 と声をおかけして…
 そっと手を握るだけで、
 脈拍数(心臓のどきどき)が減ります。
 でも…
 どんなに上手に手を握っても…
 お母さんの手のにはかないません。
      ■         ■
 お母さんに…
 手術室に入っていただくと…
 手術中に…
 出来上がりを確認していただけます。
 二重埋没法や、
 眼瞼下垂症手術では、
 手術中に鏡で確認していただきます。
 親子で確認できると…
 安心感が倍増します。
      ■         ■
 私は、
 手術用の手袋をしたまま…
 お母さんと、
 お嬢さんの、
 2人の♡嬉しい顔♡を見ることができます。
 手術して…
 満足していただけると、
 疲れも吹き飛びます。
 残念なことに…
 お父さんが手術室に入ることは、
 極めてまれです。

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医学講座

痛くない麻酔

 二重瞼の手術を経験した方に…
 別の病院でした時に…
 麻酔がすっごく痛かった
 と不安でいっぱいの人がいます。
 札幌美容形成外科で手術を受けると、
 あれぇ~?
 もう麻酔したんですかぁ~?
 という程度の人もいます。
      ■         ■
 よくわきが手術の宣伝に…
 当院の麻酔は、
 カリフォルニア式無痛麻酔。
 とか…
 当院の麻酔は、
 無痛麻酔です。
 という広告を見ます。
 PH(ぺーはー)という、
 酸性か…アルカリ性か…?
 というのを調節する方法です。
 これでも…
 麻酔薬を注射する時には痛いです。
      ■         ■
 企業秘密ですが、
 札幌美容形成外科では…
 二重瞼の手術や、
 小陰唇縮小手術の時には、
 局所麻酔でも…
 できるだけ麻酔の痛みが無いように…
 さまざまな工夫をしています。
 他の手術でも…
 できるだけ痛みが少ないようにしています。
      ■         ■
 こうした局所麻酔の工夫は、
 麻酔科の先生よりも…
 私たちのように…
 開業して…
 毎日、
 手術をしている外科医が上手です。
 身体の部位によって、
 痛みの感じ方も違います。
 麻酔薬の濃度や、
 使う針の太さも変えます。
      ■         ■
 企業秘密は…
 経験に基づいて…
 少しでも…
 患者さんの苦痛を少なくして…
 という現場の…
 創意工夫から生まれます。
 瞼(まぶた)は…
 針を刺しただけで…
 内出血(皮下出血)を起こします。
 少しでも痛みの少ない局所麻酔を…
 いつも考えて手術をしています。

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