医学講座

ブスは自分のせいじゃない

 世の中には、
 小学生の頃から、
 ブス
 ブスだ
 …と言われている女性がいます。
 神様は不公平です。
 ブスに生まれたのは、
 あなたのせいではありません。
      ■         ■
 札幌美容形成外科を開業して10年が過ぎました。
 患者さんの数も1万人を超えました。
 すべて私一人で診ています。
 さまざまなお悩みを診て、
 私ができることは、
 がんばって、
 私が最高と考える手術をしています。
 学会に行って勉強もしています。
      ■         ■
 『私なんて』と『私だって』
 2013年1月15日の院長日記です。
 私なんて…
 どうせブスだから…
 どうせこんな目だから…
 どうがんばったって…
 だめさ…
 同じ目のお父さんを恨む
      ■         ■
 Kさんからコメントをいただきました
 私が手術中に発した言葉だ・・・
 眼瞼下垂手術をしてから、
 スッピンでも堂々と歩けるように
 なりました♪
 術前のお化粧した顔よりも、術後のスッピンの方が100倍好きです!
 自信もわきます!
 先生、スタッフの皆さん、ありがとうございました。

      ■         ■
 眼瞼下垂症手術は難しい手術です。
 私が手術をした患者さんでも、
 左右差が出たり
 再手術になったり
 再々手術になる方もいらっしゃいます。
 ちびまる子ちゃんの、
 みぎわさん
 花輪クンのことが大好きな女の子
です。
      ■         ■
 みぎわさんの目は、
 本人のせいではありません
 でも、
 はっきり言って、
 みぎわさんの目が手術が難しいです
 なんちゃって美容外科医には、
 まず無理です。
 瞼板法2点どめでも、4点どめでも、
 笹山さんの目にはできません。
      ■         ■
 世の中には、
 みぎわさんから、
 笹山さんに変身した女の子がたくさんいます。
 周囲が気付かないだけです。
 私は、
 変身するのはいいことだと思います
 自分には何の責任もありません。
 生まれつき目が細いだけです。
      ■         ■
 私に言わせると、
 目の開きが2ミリ違うだけで
 人生が大きく変わります。 
 目が大きくなって、
 めがねをコンタクトにすると、
 見違えるような美人になります
 大切なのは、
 慎重に手術時期を選ぶこと
 上手な先生を選ぶことです
 札幌美容形成外科では、
 保険診療でみぎわさんの目を手術しています。
 私は自信を持っていい仕事をしていると思っています。 

眼瞼下垂手術
手術前の状態

migiwasan
sasayama

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院長の休日

さくらんぼをいただきました2015

 今年も山形のさくらんぼさんから、
 さくらんぼをいただきました。
 世界一さくらんぼです。
 宝石のようにきれいです。
 お忙しいのに毎日コメントをいただき、
 さくらんぼまでいただき、
 心から感謝しています。
      ■         ■
 さくらんぼさんと知り合うきっかけとなった、
 荻野利彦先生が68歳という若さでご逝去され、
 とても残念に思っています。
 下の写真は6月10日に撮ったのですが、
 荻野先生ご逝去のお知らせのため、
 2日遅れになってしまいました。
 荻野先生は山形がお好きだったと思います。
 山形大学では嫌なことがありましたが、
 裁判で支援していただいたり、
 たくさんの方が荻野先生を応援してくださいました。
      ■         ■
 結果的に裁判では敗訴しましたが、
 山形大学職員組合に応援していただき、
 世界中の人が荻野先生を応援しました。
 荻野先生は感謝していらっしゃいました。
 私は今年61歳になります。
 札幌美容形成外科職員の、
 若いお嬢さんたちに支えてもらい、
 自分にできることを精一杯がんばります。
 さくらんぼさんありがとうございます。 
 今までにいただいた記録です。
 2014年
 2013年
 2012年
 2011年
 2010年
 2009年
 2008年
20150611

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昔の記憶

荻野利彦先生の手

 荻野利彦先生の死がいまだに信じられません
 私が五十肩で苦しんでいた時
 荻野先生に診ていただきました。
 先生のお部屋にも案内していただき、
 コーヒーをご馳走になりました。
 勤務していらした、
 整形外科北新東病院の広田誼(ひろた よしみ)先生のご好意で、
 手の外科の患者さんを診察し手術をしていると話してくださいました。
      ■         ■
 広田先生とは若い頃に北大の関連病院で働いたことがあり、
 山形へ移られても懇意にしていらしたと伺いました。
 荻野先生は、
 広田先生に感謝していること、
 山形大学を退職しても、
 海外の学会へ行っていらっしゃること、
 後輩の先生と手の外科の勉強を続けていらっしゃることなど、
 約1時間近くお話しをさせていただきました。
      ■         ■
 荻野先生のお部屋は、
 本と文献が山のようにあって、
 PCはMacだったと記憶しています。
 大学医学部の教授室を思わせる、
 勉強している先生の部屋でした。
 荻野先生は、
 札幌に帰っていらしても、
 学究肌の謙虚な研究者のままでした。
      ■         ■
 荻野先生は、
 私が右肩が痛くて夜も眠れないこと、
 無影灯に手が届かなくて困ること、
 駐車場で駐車券を取れないことなど、
 私が困っていることを、
 実に丁寧に聞いてくださいました。
 痛い私の肩に、
 注射をしてくださいました。
      ■         ■
 先生の手は優しく、
 先生の手でしてくださった注射は、
 針が刺さったのもわからないくらい痛くありませんでした。
 魔法の注射のおかげで
 私の痛みは劇的に改善しました

 リハビリの吉野先生をご紹介してくださり、
 私のリハビリが開始されました。
      ■         ■
 整形外科北新東病院のおかげで、
 私の肩は回復し、
 元通りに無影灯にも手が届き、
 駐車券も取れるようになりました。
 荻野先生は口数が多い先生ではありません。
 実に謙虚な先生でした。
 学者としても、
 医師としても、
 国際感覚も、
 とにかく最高の先生でした
      ■         ■
 荻野先生の手は、
 とてもあたたかで、
 ていねいで、
 患者さん思いの手です。
 今まで、
 何人の人を助けてくださったことか…
 とてもとても残念です。
 荻野利彦先生のご冥福をお祈りしています。

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昔の記憶

【訃報】荻野利彦先生

 私が尊敬する荻野利彦先生がご逝去されました。
 信じられない思いです。
 残念で、残念で、言葉もありません。
 心からご冥福をお祈りいたします。
 昨日、知人の先生からメールで知らせていただきました。
 急いで調べたところ、
 山形大学整形外科ホームページに次の文がありました。
      ■         ■
 荻野利彦先生が2015年5月22日、ご逝去されました
 謹んでお悔やみ申し上げます。
 荻野利彦先生は平成8年9月から平成23年3月まで山形大学整形外科第2代教授を務められておりました。手の外科の分野では世界をリードされ、特に先天異常の診療に大きな貢献をなされ、世界中の手外科医が荻野先生に相談し、その助言のもとに診療を行われておりました。また、温厚で親しみやすい性格から出会った全ての人に安心感と信頼感を与えて下さる先生であり、「明るく楽しい整形外科」をわれわれ教室員のみならず、日本、世界中の後進に優しく、丁寧にご教授くださいました。
 68歳というあまりにも早く、突然の訃報に驚きと悲しみしかありませんが、これまでの荻野先生のご功績に敬意を表し、山形大学整形外科のますますの発展に邁進して参りたいと思います。
 心よりご冥福をお祈りいたします。
 山形大学整形外科教室員一同

 (山形大学整形外科HPより引用)
      ■         ■
 山形県西置賜郡白鷹町の
 医療法人聰明会 理事長
 齋藤 聰先生の追悼のお言葉です
 荻野利彦先生への哀悼の辞
 本日、恩師の一人でもあり、私が尊敬してやまない荻野利彦先生(第2代山形大学医学部整形外科講座教授)の訃報に接しました。
 昨年11月山形県医師会の健康スポーツ医研修会に講師として来ていただいた時が、私が先生とお会いした最後になりました。その時、「今度、先生を慕っている山形の仲間を誘って飲み会しますのでよろしく。」と言ったのが、今となってはとてもむなしく感じます。
 荻野先生は、平成8年9月に山形大学医学部整形外科学講座第2代教授として山形大学に札幌医大より着任なさいました。まじめで正義感が強く、かつ気さくで誰とでも分け隔てなく付き合ってくれる方でした。 私は、当時山形県上山市にある蔵王みゆき病院(現在のみゆき会病院)に赴任しておりましたが、主に手の外科を専門としていたので、大学で毎週行われていた手の外科ミーティングに参加させていただき、先生にたくさんご指導を受けました。また、当時私は山形大学医学部柔道部OB会会長をしており、それまで医学部柔道部の顧問をしていただいた仙道富士郎先生が、平成13年に山形大学学長に就任なされて医学部柔道部の顧問を退任されたのを機に、荻野先生に医学部柔道部の顧問に就任していただきました。前任者の仙道先生もそうでしたが、荻野先生も医学部柔道部の会があると必ず出席してくれました。そして、2次会はご自分の自宅(官舎にお住まいだったので大勢の人間が入るのには狭すぎましたが)にOB、OG、学生を招いていただき、奥様が作ってくださったとてもおいしい手料理を酒の肴として腹いっぱいごちそうになりました。本当に、先生、奥様とも、とても素晴らしい方々でした。
 約10年位前には札幌にある荻野先生の大きくて立派な家に泊めていただき、翌日に札幌にやってきた私の妻と長男も含めて奥様の車に乗せていただき、荻野先生御夫妻の案内で北海道見学をさせていただきました。その前の日には、荻野先生と知り合って初めて荻野先生執刀の手術の助手に入らせていただきました。先生のご性格通りのまじめで確実な手術の仕方でした。
 荻野先生は日本のみならず、世界の手の外科学会では高名な先生であり、山形大学在職中は多くの教室員を海外留学させました。山形大学医学部整形外科の留学生たちは、海外でOgino’s studentsと呼ばれ、歓迎され大事にされたそうです。留学した教室員達はそのあまりの待遇の良さに、外国の学会でお互いに会うと「どうしたら日本に帰らなくてすむだろう。」と相談しあったと聞いています。私が約30年近く前にアメリカ合衆国に留学した時には、何の歓迎もされず、放っておかれました。とても苦労した思い出ばかりだったので、その話を聞いた当時は、山形大学医学部整形外科の教室員達は何と幸せなんだろうと羨ましくさえ思いました。それもひとえに荻野先生の力によるものです。
 また、荻野先生は、多くの学会も主催され、外国からの留学生も数多く受け入れて、とても活気のある教室を作っておられました。ほかの講座の教授達からも羨ましがられていたと思います。それも将来の災いの種にもなったのかもしれません。
 先生の正義感の強さを一番あらわしていたのが、仙道学長2期目の学長選挙の時だったと思います。振り返ってみるとそれが、先生を不運が襲うきっかけになってしまいました。この時、仙道先生は2期目となる学長選挙に立候補していたのですが、当時の医学部長が突然、医学部は工学部の立候補者を応援すると言い出し、強力な票の取りまとめを開始しました。荻野先生は「何の落ち度もない医学部から出した学長の応援をしないのは筋が通らない。」と、医学部の中で整形外科のみが学長に投票したのでした。それによってかろうじて仙道先生の2期目の学長が決定しました。
 平成19年の事でした。皮膚科に入院している患者が形成外科医に手術されて障害を残した事について、当時その形成外科医が所属していた整形外科の教授である荻野先生が隠蔽工作に走ったとの事で、責任を取らされ付属病院整形外科科長を解任され山形大学付属病院での診療ができなくなりました。荻野先生が医療ミスを知ったのは、手術が行われて一ヶ月以上経ってからで、自分の科の患者さんではないので、知りようがなかったはずです。医療事故で、責任を取るのは、その患者さんを預かっている科の教授、主治医、執刀医、そして、病院長、医学部長であり、執刀医が所属する科の教授ではないはず。いわば、直接関係のない科の教授を叱責して、責任を取るべき者達は何のお咎めもないという、きわめて異常な事が起こったのです。責任を取るべきは、医学部長、病院長であり、荻野先生ではありませんでした。いわば、トカゲのしっぽ切りをされたのです。これは、私に言わせれば学長選挙の時の恨みによるものとしか考えられませんでした。
 荻野先生はパワハラとして果敢に裁判に訴えて戦いました。私も何度か裁判の傍聴に行きました。しかし、結果として荻野先生の主張は通りませんでした。そして、失意のうちに平成21年3月31日で山形大学医学部を退職されました。この時から私も出身大学に対する愛着心を失いました。
 荻野先生に柔道部の顧問になってもらうのではなかった。今でも後悔しています。荻野先生は、私が医者になってから出会った医者の中でも最も尊敬すべき人の一人です。権力にしがみつき、自分の居場所を作るために人に無理な寄付を押し付けたり、いつまでも院長の椅子にしがみついているようなくだらない人間とは比べようもない、素晴らしい人でした。心よりご冥福をお祈り申し上げます。

医療法人社団聰明会みゆき整形外科クリニックのブログから引用

      ■         ■
 私と同じ思いの先生が山形にいらして、
 私以上に悲しんでいらっしゃいます。
 世界中の手の外科の医師が悲しんでいます。
 さくらんぼさんにもお知らせしました。
 とても驚いていらっしゃいました。
 荻野先生は診療中に倒れられたようです。
 心からご冥福をお祈りいたします。
dr_ogino

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医学講座

患者さんを自分の彼女だと思う

 私の生涯で一番記憶に残る特別講演、
 福田慶三先生の
 美容外科医の心得3段活用は、
 巨匠と呼ばれる、
 著名な先生へのインタビューでした。
 東京、大阪、岐阜へわざわざ行かれて、
 福田先生みずからインタビューされました。
      ■         ■
 ためになることが満載でした。
 一番印象に残ったのが、
 ノエル銀座クリニック院長の
 保志名勝先生のお言葉でした。
 保志名先生は、
 どんなことがあっても、
 患者さんを怒ったりしないそうです。
      ■         ■
 福田先生が、
 『どうして怒らないのですか?』と質問されました。
 保志名先生のお言葉は、
 『すべての患者さんを、自分の彼女だと思ったら、怒れないじゃないですか

 これをお聞きして、
 私はすごいと思いました。
 私は彼女でも奥さんでも怒ります
 人間性の問題かと思ったら違いました。
      ■         ■
 福田先生:
 『どうやって怒らないようになったのですか?』 
 保志名先生:
 『十仁で鍛えられました

 私:なるほど!と思いました。
 十仁スピリット
 2008年5月12日の院長日記です。
      ■         ■
 こんなことを書くと、
 十仁病院の梅澤先生に叱られるかもしれません…
 私が勝手につけた名前です。
 私に美容外科を指導してくださったのは、
 中央クリニック新宿院の日高先生でした。
 日高先生は、東海大学医学部をご卒業後、
 正確に言うと、東海大学在学中から…
 美容外科に興味を持っていらした先生です。
      ■         ■
 日高先生に形成外科の講義をなさったのが、
 昨日、特別講演をしてくださった
 東海大学形成外科の谷野隆三郎教授でした。
 日高先生は東海大学卒業後に十仁病院へ入職。
 私が形成外科医として経験したのと同じ歳月を、
 美容外科医として活躍された、生粋の美容外科医です。
 日高先生と中央クリニック新宿院で、
 ご一緒に手術をさせていただいた日々は、
 私にとって何物にも代えがたい、
 貴重な財産となりました。
      ■         ■
 2002年(平成14年)春に札幌医大をクビになって、
 毎日落ち込んでいて…
 うつ病になりかけていた私を救ってくれたのが、
 日高先生と中央クリニック新宿院のスタッフでした。
 人生でもっとも辛かった時期でした。
 この時期に、
 日高先生から教えていただいたのが、
 十仁スピリットです。
      ■         ■
 日高先生から教えていただいた…
 美容外科スピリット
 美容外科は‘技術’だけでは食べて行けません。
 ‘お客様のニーズ’に合わせた手術や治療を提供できるのが
 美容外科だと日高先生から教えていただきました。
 私はまだまだ修行が足りません。
 横柄な形成外科医のままです。
 自分の考えに合わない手術はお引き受けしていません。
      ■         ■
 十仁系の日本美容外科学会に出席すると…
 この美容外科スピリットが気になります。
 私は自分の技術を安売りするつもりはありません。
 ただ、自分の技術を押し売りしてはいないか?と反省します。
 つまり、切らない手術を希望される方には…
 たとえ数年後には効果が少なくなる方法でも…
 お客様のニーズに合わせた手術を‘売る’ことができるのが
 真の美容外科医のような気がします。

      ■         ■
 形成外科出身の(自称)美容外科医は、
 技術が売り物でも、
 なかなか…
 すべての患者さんを、
 ♡自分の彼女♡
だと、
 思えないことも多くあります。
 私は、
 すべての患者さんを、
 自分の家族だと、
 思っています。

 家族だから怒りもしますし、 
 できないものはできないと言います
      ■         ■
 持って生まれた性分だから、
 もう還暦も過ぎているから、
 こんなガンコな性格は直せないと思います。
 保志名先生のような素敵な美容外科医に、
 自分の彼女だと思って
 手術をしていただくのは、
 女性にとって幸せなこと
だと思いました。
 福田慶三先生のおかげで勉強になりました。
 ありがとうございました。

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医学講座

美容外科医の心得3段活用

 2015年6月6日と7日の日本美容外科学会(JSAS)が終わりました
 今年の学会で一番勉強になったのが、
 A6特別講演
 美容外科医の心得3段活用
 怒られない、怒らせない、怒らない
 福田慶三
 ヴェリテクリニック
 Keizo Fukuta,M.D.
 Verite Clinic
でした。
      ■         ■
 私が今まで聴いた特別講演の中でも、
 最高の講演でした。
 演者の福田慶三先生に感謝します。
 この講演を聴けただけでも、
 2日間も休んで、
 東京まで行った甲斐がありました。
 実に中味が濃い内容でした。
      ■         ■
 私を含めて多くの先生が、
 どんな内容なんだろう~?
 抄録集を読んで、
 発表を楽しみにしていました。
 最初は、
 仏教や映画に出てくる、
 怒りのお話しからはじまりました。
 遺伝性で難治性の
 先天性怒りんぼ病の私
としては、
 耳の痛い出だしでした。
      ■         ■
 抄録集の内容です。
 抄録
 仏教では(むざぽり)・(いかり)・(仏教の教えに対する無知)を三毒と呼びます。怒りの感情は人の幸せな気持ちを破壊し、さらに周囲に拡散する猛毒です。患者が怒ると私たちの心は折れます。そして、私たちの中にも怒りの感情が生まれます。患者に対して怒った時には、すかっとした気持ちになるかもしれませんが、後からたいへん嫌な気持ちになり後悔します。美容外科医の目標は患者の満足を得ることと、自分の幸福です。そのためには、患者から怒られない、患者を怒らせない、自分自身も怒らないことが大切です。
 今回は、私の臨床経験に加え、先輩同輩の美容外科の先生方からの聞き取り調査を基に、患者はなぜ怒るのだろうか?私はなぜ患者に対して腹を立てるのだろうか?その理由を検討してみました。そして、怒りを治めるために私が講じてきた対策を報告します。

      ■         ■
 福田先生の講演は約45分間のビデオでした。
 そのビデオの冒頭は仏教の教えにはじまり、
 映画に出てくる父親と娘の間の怒りを紹介し、
 怒ることは
 自分にも
 相手にも
 周囲にもよくないということを、
 とてもわかりやすく示されました。
 :大いに反省です
      ■         ■
 その次は、
 美容外科医としての苦労です。
 日本の美容外科業界で、
 知らない人はいないという、
 有名な6人の先生へのインタビューでした。
 ①高須克弥先生、
 ②高橋金男先生、
 ③保志名勝先生、
 ④北村義洋先生、
 ⑤勝間田宏先生
 ⑥市田正成先生
 それぞれの先生が、
 どのようにして患者さんに怒られないように日々の診療をしているか?
 もし怒られた時はどうしているか?
 実に詳しく解説してくださいました。
      ■         ■
 私も含めて、
 どんなに丁寧に手術をしても、
 予想外の結果とか、
 (患者さんにとって)不満足な結果はあります。
 そんな時に、
 どう対処するのか?
 どうやって防ぐのか?
 とてもよくわかりました。
 福田慶三先生、ほんとうにありがとうございました。

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医学講座

第103回日本美容外科学会(JSAS)東京②

 昨夜の懇親会では高須克弥先生と握手ができました
 高須先生の手は、
 力強く優しい手でした。
 私も見習いたいと思います。
 ご子息の高須幹弥先生とは会場でお会いしました。
 朝早くから、
 しっかり講演を聴いていらっしゃいました。
 親子ともまじめな先生です。
      ■         ■
 学会長の相川先生のご挨拶がありました。
 相川先生は2年前から経営に専従され、
 ご自身は手術をなさらないそうです。
 懇親会には、
 衆議院議員、
 参議院議員の先生もいらしてました。
 経営者になるには、
 政治家とも親しくないとだめなようです。
      ■         ■
 学会を聞いて感じたことです。
 日本でも、
 韓国でも、
 ヒアルロン酸など、
 フィラーと呼ばれる注入剤で、
 鼻や顔が壊死になる患者さんがいます
      ■         ■
 顔面の血管解剖を知らない先生が、
 不用意に注射すると事故になります。
 顔面動脈に間違って注入した場合に、
 どこの範囲が詰まって壊死になるか?
 ここは注意しなくてはいけない
 …という内容の発表がありました。
 形成外科医で、
 顔面の局所皮弁や血管吻合、
 顔面神経麻痺の手術をした医師だったら、
 よくわかっていることなのにと思って聞いていました。
      ■         ■
 最近のヒアルロン酸の注射方法が、
 昔と違って深い層に注射するのも、
 血管閉塞による壊死が起こる原因だと感じました。
 美しくなるためのヒアルロン酸で、
 鼻や顔が壊死になったら大変です。
 訴訟にならないためにも、
 しっかり解剖学を勉強する必要があります。
20150607
 

朝8:55学会がはじまる前です

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医学講座

第103回日本美容外科学会(JSAS)東京①

 第103回日本美容外科学会(JSAS)に参加するため、
 昨夜、東京に来ました。
 昨日の東京は雨でした。
 昨年も雨だった記憶があります
 飛行機が10分くらい遅れました。
 機内アナウンスによると、
 向かい風が強かったためだそうです。
      ■         ■
 日本美容外科学会には、
 形成外科系の日本美容外科学会(JSAPS)と、
 十仁系と呼ばれる日本美容外科学会(JSAS)の2つがあります。
 高須クリニックの高須克弥先生と、
 蘇春堂形成外科の新冨芳尚先生が、
 2つの学会を1つにしようとご尽力されていました
      ■         ■
 残念なことに、
 2つの学会を1つにしようという流れは止まってしまいました。
 私のように、
 毎年2つの学会に参加する医師もいます。
 以前に比べると、
 こちらの日本美容外科学会(JSAS)に参加する、
 形成外科医も増えています。
      ■         ■
 今回の学会長は湘南美容外科の相川先生です。
 今日から2日間の学会。
 韓国から親しい先生もいらっしゃいます。
 しっかり勉強して帰ります。
 夜の懇親会で、
 私が尊敬する高須克弥先生とお会いできました。
 とてもいい日になりました。
20150606

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医学講座

指先の感覚

 昨日の院長日記、
 手足の多汗症とボトックス注射に、
 なっちゅんさんからコメントをいただきました
 手足はそんなに痛いのですか。
 脇や眉間のシワのボトックスは痛くないのでしょうか?

 手足と顔の感覚は違います。
      ■         ■
 手のぬくもり
 2007年10月28日の院長日記です。
 私たちの手は、さまざまな作業をするため、
 実に精密に作られています。
 目以外に字が読めるのは手だけです
 ホッペに点字を当てても読めません
 指先には神経のセンサーがたくさんついているので、
 細かな違いも読み取れるのです。

      ■         ■
 指のけが
 2012年6月13日の院長日記です。
 指先は…
 点字が読めるほど神経が発達しています。
 ものをつかんでも
 皮膚が破れないように
 とても丈夫にできています
 爪があるのも…
 指先を丈夫にするためです。

      ■         ■
 私が手掌発汗や足底の発汗にボトックス注射をしないのは、
 保険適応外ということもありますが、
 痛みを上手にコントロールして、
 精密に注射をするのが難しいからです。
 ボトックス注射は細い針でします。
 手掌や足底は皮膚が厚いので、
 細い注射針ではうまく注射ができません。
      ■         ■
 指の手術をする時には、
 ふつうの局所麻酔ではなく、
 神経ブロックという麻酔を使います。
 鋭敏な感覚を上手にコントロールするには、
 指神経ブロックという麻酔や、
 腋窩神経ブロックを使います。
 手掌にボトックスを注射するのは、
 かなり痛いと想像します。
      ■         ■
 昔、ある先生が、
 手掌多汗のボトックス注射に、
 全身麻酔をしていたのを知っています。
 汗で手掌が濡れるのも困ります。
 どうしても困る人には、
 私は胸部交感神経の手術を検討するように説明します。
 今はNTT札幌病院麻酔科をご紹介しています。

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医学講座

手足の多汗症とボトックス注射

 毎年6月に多いのが、
 腋窩多汗症のボトックス注射です。
 札幌美容形成外科では、
 開院以来6月の件数が一番多いです。
 従来は保険適応外でしたが、
 2013年5月から保険診療で注射をしています
      ■         ■
 私は自分が多汗症で、
 恥ずかしながら…
 わきに汗染みができます
 メールや、
 SNSの投稿で、
 汗!
 (;^_^A アセアセ・・・
 (汗
 汗の絵文字を使う人がいますが、
 ほんとうにお気持ちがよく理解できます。
      ■         ■
 メールでいただくお問い合わせに、
 手足にも多量の汗をかきますが、
 手足のボトックス注射もできますか?

 …という質問をいただきます。
 残念ですが、
 国が認めた多汗症のボトックス注射は、
 わきだけです。
      ■         ■
 重度の手汗で、
 書類が濡れてしまう人もいます。
 手掌にボトックス注射をするクリニックもあります。
 申し訳ありませんが、
 札幌美容形成外科では、
 保険外でも手掌や足底にボトックス注射はしていません。
 とても痛いからです
      ■         ■
 重度の腋窩多汗と手掌発汗を認める患者さんには、
 NTT札幌病院麻酔科をご紹介することもあります。
 胸部交感神経の手術をすることにより、
 手掌発汗を少なくする治療法があります。
 入院手術ですが保険適応です。
 交感神経の手術には
 代償性発汗という副作用があります。
 訴訟になった例もあるようです
      ■         ■
 脇のボトックス注射では、
 私自身は重篤な副作用は経験していません。
 世界的に見ると、
 ボトックスには副作用もあります。
 ボトックスで死者16人
 2008年1月27日の院長日記です。
 私は慎重に使えば副作用もなく、
 とてもよく効く薬だと思います。
 心配な方には
 ボトックス注射も手術もおすすめしません。

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