医学講座

ペットにかまれないように

 今日は2021年2月2日(火)です。
 昨日届いた形成外科という専門誌の記事です。
 克誠堂出版こくせいどうしゅっぱんから出ています。
 実は、
 日本で一番歴史がある形成外科専門誌です。
 日本形成外科学会誌より古くからあります。
 形成外科医にとって、
 とてもためになる記事があります。
      ■         ■
 今月号から、
 ペット咬創への初期治療と機能・整容の改善1―統計・総論,その他―の連載が始まりました。
 清川兼輔先生(日本形成外科学会理事長)の企画です。
 第64巻2号:近年,イヌやネコをペットとして飼う人が増え,特にコロナ禍の中,その数が急増した。それに伴い,今後はペットによる咬創がさらに増加し,患者の多くが形成外科を受診すると予想される。全国の医育機関より集まったペット咬創に関する30編超の報告を,4回に分けて掲載する。本号はその第1報(「企画にあたって」より)。
      ■         ■
 統計 動物咬傷570例の検討(安田圭ほか) 123
 総論① 動物咬創の治療方針(荻野浩希ほか) 131
 総論② 動物咬傷の初期治療と感染予防(荒川篤宏ほか) 138
 総論③ イヌ・ネコ咬傷の初期治療の検討―特にイヌ咬傷に対する顔面の整容的改善について―(大﨑健夫ほか) 143
 総論④ 顔面咬傷への初期治療と瘢痕形成―感染症の予防および整容面を考慮した外科的処置と鼻部再接着症例の長期経過―(大槻祐喜ほか) 151
 その他① Capnocytophaga感染症によって四肢切断を余儀なくされたイヌ咬傷の1例 (横田和典) 159
 その他② イノシシ咬傷(wild boar attack)の2例―イヌ・ネコ咬傷との違い― (牧口貴哉ほか) 164
 その他③ 口唇の重度損傷を伴うクマ外傷の1例―イヌ・ネコ咬傷との違いについて― (中嶋優太ほか) 170

      ■         ■
 形成外科以外の、
 救急医の先生にも読んでいただきたい内容です。
 私の院長日記にも、
 飼い犬に手をかまれる2013で、
 うちの奥さんが、
 そら君に咬まれたことを書いています。
 ペットはかわいいですが、
 小さな子供さんなどは危険です。
      ■         ■
 興味深い内容だったのが、
 犬種による事故の頻度です。
 さくらんぼさんには申し訳ございませんが、
 日本では柴犬の事故が多く、
 海外ではピットブルという犬種の事故が多いそうです。
 どんな犬でも咬むことはあります。
 くれぐれも用心してください。
 特に赤ちゃんには注意してください。

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医学講座

本間予想のはずれ

 今日は2021年2月1日です。
 covid-19にやられています。
 ちょうど一年前は、
 さっぽろ雪まつりの開催直前でした。
 北海道は雪まつりで、
 感染者が増えました。
 今年は雪まつりはありません。
      ■         ■
 私は一年前から、
 感染者数が増えて、
 経済へも影響すると見ていました。
 残念なことに、
 予想はあたりました。
 はずれもありました。
 申し訳ございません。
      ■         ■
 私は、
 死なない病気になると考えていました。
 予想は大きくはずれて、
 一年たっても亡くなる方がいらっしゃいます。
 高齢者ばかりではなく、
 若い人にも死者がいます。
 このウイルスのこわいところです。
 感染者数が少ない国もあります。
 台湾です。
      ■         ■
 台湾の医療水準は高いです。
 もっとすごいと思うのが、
 中国をよく知っていて、
 徹底的に予防したことです。
 日本では難しいと思いますが、
 台湾は感染者数が少なく、
 経済への影響も出ていません。
 私はワクチンに期待しています。
 ワクチンでcovid-19を収束させたいです。

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医学講座

2021年1月31日

 今日は2021年1月31日(日)です。
 ちょうど一年前に、
 新型コロナウイルスの流行はどのくらい深刻なのか?
 …という院長日記があります。
 一年前は、
 中国の病気でした。
 まさか、
 世界中にこれだけ感染者が増えるとは考えていませんでした。
      ■         ■
 深刻なのが、
 経済への影響です
 飲食業だけではなく、
 航空、
 鉄道、
 観光、
 ホテル、
 他の業種でも大きな影響があります。
      ■         ■
 新型コロナ患者さんを引き受けた病院は赤字になり
 看護師さんなど、
 医療従事者への差別もあると聞きます。
 ほんとうに大変なことになっています。
 私を含めて、
 感染拡大への予測を見誤りました。
 ここまで死者が増えて、
 感染拡大が続くとは思っていませんでした。
      ■         ■
 形成外科関連の学会も、
 2021年にはふつうに開催できると思っていました。
 残念なことに、
 2021年4月に開催される、
 第64回日本形成外科学会も、
 現地開催とWEB開催の併用です。
 早くワクチンが普及して、
 感染が収束してほしいです。

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医学講座

道内飲食店、撤退や閉店相次ぐ

 今日は2021年1月30日(土)です。
 昨日からの雪はやみました。
 残念ですが、
 あまりいい話題がありません。
 今朝の北海道新聞によると、
 市立札幌病院では昨年から50人以上が、
 新型コロナで亡くなられたそうです。
      ■         ■
 看護師さんは、
 ご遺体を納体袋に入れてから棺に入れ、
 棺の小窓を開けてご家族が顔を見られるようにしています
 治療中は会えないので、
 最後は顔を見てお別れができるように、
 配慮していらっしゃるそうです。
 一般病棟の看護師さんも配置転換で、
 コロナ患者さんの看護をなさっているそうです。
      ■         ■
 2021年1月30日、北海道新聞朝刊の記事です。
 道内飲食店、撤退や閉店相次ぐ 感染再拡大、売り上げ減深刻
 新型コロナウイルス禍が長引き、道内で外食チェーンの事業撤退や閉店が目立ってきた。居酒屋全国大手のワタミ(東京)が道内から撤退したほか、洋風居酒屋の道内チェーンが近く経営破綻する見通し。民間調査では、道内飲食店の売り上げは感染が再拡大した昨年11月以降、全国平均を上回って減少するなど経営の厳しさが際立っている。
 飲食店支援サービスのポスタス(東京)によると、道内飲食店の売上高は前年比約69%減だった昨年5月以降、回復基調にあったが、札幌ススキノ地区の飲食店に時短要請などが出された11月は44%減、12月は54%減と再び減少幅が拡大。同社は「気温の低下で全国に先駆けて感染者が急増した分、打撃が全国より大きくなった」とみている。
 こうした中、帝国データバンク札幌支店によると、洋風居酒屋「炭焼きイタリアン酒場炭リッチ」などを展開するK.A.M rich foods(カムリッチフーズ、札幌)が近く札幌地裁に自己破産を申し立てる。負債総額は28日時点で4億2700万円程度。同社は2012年設立で、一時は20店以上あったが、昨年2~5月に大量閉店を余儀なくされ、12月までにほぼ営業を停止した。
 全国チェーンの事業縮小も相次ぎ、ワタミは昨年5月、札幌に3店、函館に2店あった居酒屋を閉店して道内から撤退。ファミリーレストラン運営のジョイフル(大分)は2018年に開業した道内唯一の札幌東苗穂店を10月に閉めた。外食大手すかいらーくホールディングス(HD、東京)は2月14日、全国約200店を閉鎖する一環で「ガスト札幌本郷通店」を閉店する。
 ある道内外食チェーンの経営者は「コロナ禍が長期化し、当初は家賃減額に応じた不動産オーナーも最近は渋るようになった。このままでは閉店を検討せざるを得ない」と明かす。(伊藤正倫)

営業を停止したカムリッチフーズの「炭リッチ南4条本店」=札幌市中央区

(以上、北海道新聞より引用)

      ■         ■
 医療機関も新型コロナで大変です。
 札幌美容形成外科も2020年11月は患者さんが減りました。
 2020年一年を通じてみると、
 高齢者の受診が減っています。
 当然と言えば当然です。
 一日も早くワクチンが普及して、
 コロナ禍とお別れしたいです。 

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昔の記憶

メダカのメリちゃん

 今日は2021年1月29日(金)です。
 札幌は大雪です。
 新型コロナの最初の患者さんが北海道に来て、
 昨日で一年です
 今朝の北海道新聞には、
 市立札幌病院の向井院長が出ています。
 まだ収束せず暗い話題が多いです。
      ■         ■
 今朝の北海道新聞で、
 明るい、いい投稿を見つけました。
 2021.1.29
 メダカのメリちゃん
 去年の5月、娘が突然メダカを6匹買って来た。そのメダカが親になり、たくさんの卵を産んだ。私はそのメダカ全部にメりと名付けた。今では約40匹のメリちゃんがいる。
 去年夏に生まれたメリちゃんは、今1.5~2.5センチくらいに成長して元気に泳ぎ回っている。3匹になってしまった親メリは夜暗くなると早めに寝てしまうが、子メリたちは室内に明かりがついている限り夜遅くまで泳ぎ回っている。
 見ているとそれぞれ個性があり、同じ場所であまり動かないもの、藻草に潜り込んでいるもの、藻草に出入りをくり返しているもの、中には自分でテリトリーを構え個体の大小にかかわらず追い払うものもいる。あまり威張ると「別居させるよ」と声を掛けている。
 私はもともと水槽を持ち合わせていなかったので本紙夕刊の「譲ってください」の欄に出すと、3軒から電話をいただいた。中には水槽の下に入れる石まできれいに洗って私の家まで届けてくださった方もいた。
 本州方面では外で飼っているメダカは活動を停止していて餌も食ぺないというが、わか家では暖かい室内で朝水槽をポンポンとたたくと、皆寄って来て餌をねだる。親メリは子メリを餌と思って食べてしまうので別居させているが、親メリも子メリも同じように寄って来る。コロナであまり出歩くこともためらわれる昨今、メリちゃんたちと楽しむ日々が続いている。
 野沢吉代のざわきよ(87歳・無職)

(以上、北海道新聞より引用)

      ■         ■
 私も子供の頃に、
 父親と美唄の沼にフナを釣りに行きました。
 釣ってきたフナを、
 家の外で飼っていました。
 大夕張に住んでいた時には、
 近所の人からいただいた、
 熱帯魚を飼っていました。
      ■         ■
 グッピーやエンゼルフィッシュです。
 母親がエンゼルフィッシュを、
 卵から育てていました。
 水槽の近くまで行っただけで、
 餌をねだって寄ってきました。
 メダカのメリちゃんに癒されて、
 とても素敵なお話しです。
 文章も素敵です。
 野沢吉代さまありがとうございました。

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医学講座

新生銀行ATM手数料110円

 今日は2021年1月28日(木)です。
 札幌美容形成外科は休診日です。
 新生銀行ATM手数料108円
 2018年に改定された、
 新生銀行のATM手数料が、
 2021年1月25日(月)から変わりました。
      ■         ■
 新生銀行に月平均で100万円以上の残高がある人は、
・セブン銀行ATM
・イーネットATM
・ローソン銀行ATM
・イオン銀行ATM
・PatSat(パッとサッと)
・VIEW ALTTE(ビューアルッテ)
 …のATMは2021年1月25日以降も引き続き出金手数料が無料です。

      ■         ■
・ゆうちょ銀行ATM(ファミリーマートに設置のATMも含む)
・全都市銀行ATM
・三菱UFJ信託銀行ATM
・三井住友信託銀行ATM
・商工中金ATM
…の提携ATMは、
 100万円以上の残高があっても、
 2021年1月25日より1回110円(税込)の出金手数料がかかります。

      ■         ■
 残念なことですが、
 各金融機関の経営が厳しいのだと思います。
 銀行によっては、
 口座維持手数料がかかるところもあります。
 今まで無料で使わせていただき、
 ありがとうございました。
 これからはセブン銀行やイオン銀行を使います。
 新生パワーダイレクトでの他行宛振込は月1回無料
 (新生ステップアッププログラムのステージによっては月5回または月10回)

 …はまだ続いています。
      ■         ■
 預金残高が少ない人でも、
 ネットからは月一回の振込手数料が無料です。
 スマホからも振込ができます。
 ちょっと面倒ですが、
 新生銀行から、
 今のところATM手数料が無料の、
 ゆうちょ銀行などの自分の口座に振込み、
 そこからおろすと無料です。

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医学講座

コロナ禍_やけどにも注意

 今日は2021年1月27日(水)です。
 今朝の北海道新聞に、
 先日の第27回日本熱傷学会北海道地方会を取り上げていただきました。
 さすが北海道新聞社です。
 やけどについて道民に注意喚起をしていただき、
 感謝しています。
      ■         ■
 コロナ禍やけどにも注意
 札医大・山下講師が学会報告
 感染対策手術に支障
 危険性高い冬予防を
 新型コロナウイルスの感染拡大で、集中治療や何度も手術が必要な重症の熱傷(やけど)患者の治療が難しくなっている実態が23日、第27回日本熱傷学会北海道地方会(オンライン開催)で報告された。専門医は「冬はやけどをする危険性が高い季節。やけどをしないよう注意していただきたい」と道民に呼びがける。
 ミニシンポジウム「コロナ禍の熱傷患者への対応」で、合わせて4人の救急医と形成外科医が発表した。
 その1人、札医大形成外科の山下建講師=写真=は、コロナ感染者が熱傷で入院した場合に想定される処置や手術の対策を検討し、「本来ならば救命できる患者さんも助からなくなる可能性がある」と指摘した。
 発表によると、重症熱傷は早期に手術しないと命の危険がある。だがコロナ感染者の手術は病状が悪くなる可能性が高いという指摘もあり早期に組めない状況にある。壊死組織除去や植皮など複数回の手術が計画通りできないと救命が困難になることも考えられる。
 また、熱傷手術は通常、患者の体温低下を防ぐため30度近い高温の手術室で、広範囲の傷に対応するため大人数がつ短時間で終わらせる必要がある。だがコロナ感染者の場合、従来の感染対策に加えてコロナ感染防止のため、N95マスクやゴーグルなど個人防護具のフル着用をはじめより多くの対策が必要。そのためスタッフは体力を著しく消耗し、さらに壊死組織除去に使う水圧式ナイフで大量発生する飛沫による感染のリスクなども背負うという。
 一方、札医大病院高度救命救急センターが受け入れた重症熱傷患者は、2020年15人。19年の18人を下回った。コロナ感染患者への対応でコロナ以外の患者の受け入れを制限せざるを得ない状況が続いている。
 山下講師は「これまで当院に入院した熱傷患者でコロナ感染者はいないが今後は十分に考えられる。熱傷は予防できる疾患だ。医療者側の対策とともに、やけどする危険性を市民に啓発し熱傷予防に努めてもらうことも大切」と訴えた。
 (編集委員 岩本進)

(以上、北海道新聞より引用)

      ■         ■
 北海道新聞に書いてあるように、
 重症熱傷の治療は大変です。
 重労働です。
 コロナ対策のN95マスクは、
 正直なところ息苦しいです。
 N95マスクをつけて熱傷処置や手術は、
 若くて元気な先生や看護師さんでも苦しいです。
      ■         ■
 学会では、
 座長の奈良理先生(手稲渓仁会病院救急救命センター)から、
 N95マスク以外で、
 酸素を吸いやすい高機能マスクがあるので、
 コロナ予算で購入してもらうといいのでは?
 …というアドバイスをいただきました。
 奈良先生も札医大病院高度救命救急センターで活躍されていた、
 救急医療の大ベテランです。
      ■         ■
 実際にPCR陽性の熱傷患者さんのことが、
 他の病院の先生から報告されました。
 PCR陽性で重症熱傷になると、
 処置をするのはレッドゾーンの中です。
 治療にあったった先生や看護師さんは、
 通常の何倍も大変だったようです。
 やけどは予防できます。
 やけどをしないように気をつけましょう。
 記事を書いてくださった、
 北海道新聞社の岩本進編集委員に感謝いたします。

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医学講座

全日空、国際線の運航規模を半減

 今日は2021年1月26日(火)です。
 北海道新聞朝刊の記事です。
 全日空、国際線の運航規模を半減 21年夏ダイヤ、16路線縮小
 全日本空輸が国際線の2021年夏ダイヤ(3月下旬~10月下旬)で、運航規模を20年の当初計画に比べ半減させる方針を固めたことが25日、分かった。新型コロナウイルス感染拡大による需要激減を受け、成田―サンフランシスコや羽田―モスクワなど16路線を運休や開設延期とする。ほかに3路線で運航便数を減らす。
 実際の運航便数は需要に応じて頻繁に調整しているが、昨年まで拡大してきた全日空の国際線が縮小に向かうことになる。
 サンフランシスコ行きは成田発着を運休し、羽田発着に集約。20年に開設予定だった羽田空港とモスクワやストックホルムなどを結ぶ路線は引き続き延期する。運休などの16路線や減便する3路線以外でも、需要動向を見ながら運休や減便を進める。
 使用機材も小型機への置き換えで対応し、運航便の座席数と飛行距離を掛けた数値で旅客輸送力の規模を示す「有効座席キロ」が、20年の当初計画から半減する。
 全日空は25日、国際線の当面の運航予定として、4月18日までの便数調整を発表。当初計画に比べ80%以上の便数を減らすとしている。

(以上、北海道新聞より引用)

      ■         ■
 ANAの国内線も便数が減っています。
 下は明日(2021年1月27日水曜日)の、
 札幌→東京の便です。
 11:30-13:10のANA58便の後は、
 12:30 62便→欠航
 13:30 64便→欠航
 14:30-16:10のANA66便まで、
 3時間も便がありません。
 夕方から夜にかけての便も欠航が目立ちます。
      ■         ■
 ANAファンの私は、
 航空業界を心配しています
 昨日の感染者数は少し減ったようですが、
 まだまだ油断はできません。
 ANAやJALなどの、
 航空業界を心配しています。
 国に支援をお願いしたいです。

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医学講座

非難経路と防火扉

 今日は2021年1月25日(月)です。
 昨日の院長日記、
 第27回日本熱傷学会北海道地方会でご紹介した発表で、
 私が一番ためになったのが、
 札幌市西区で発生した共同住宅火災における傷病者対応について
 ○伊藤幹1,佐藤和明2
 札幌市消防局警防部救急課1,札幌市西消防署警防課八軒出張所2

 この発表です。
      ■         ■
 日本熱傷学会北海道地方会には、
 毎年たくさんの消防関係者がいらしてくださいます。
 熱傷を治す立場の医師や看護師の他、
 火災現場から傷病者を救出し、
 病院へ搬送してくださる、
 消防隊員や救急隊員のご発表が、
 とても参考になります。
      ■         ■
 札幌市には優秀な消防局があります。
 札幌市の札幌市消防学校もあります。
 札幌市以外の北海道内の消防隊員は、
 江別市にある、 
 北海道消防学校で訓練を受けます。
 北海道消防学校と、
 札幌市消防局からは、
 日本熱傷学会北海道地方会の運営委員会にも出席していただいています。
      ■         ■
 熱傷を受傷した患者さんを治すのが私たちの役割ですが、
 消防の方たちは、
 熱傷を受傷しないように、
 火災を起こさないようという、
 予防にも力を入れています。
 そのために消防の検査があり、
 防火訓練があります。
      ■         ■
 共同住宅火災には、
 札幌市内各地から、
 消防車、
 救急車がかけつけて、
 救出作業をして、
 消火活動もしてくださいました。
 混乱した現場で適切に救助活動を行うのは、
 助ける側も命がけです。
      ■         ■
 この火災現場では、
 窓からたくさんの人が助けを求めていました。
 市内各地から集まった消防部隊が、
 命がけで救出活動をしてくださいました。
 助けを求める住人の救出と、
 火勢の制圧を同時に行う必要があります。
 窓から助けを求めた人たちは救出されました。
      ■         ■
 火災現場で役立つのが防火扉です。
 (随時閉鎖式防火戸)
 消防のご発表を聞くたびに、
 日頃から非難経路を確認して、
 防火戸の前に物を置かないことの大切さを痛感します。
 炎や煙が入ってくるのを防ぐのが、
 金属でできた重い扉の防火戸です。
 明日はわが身と思って避難経路を確認しましょう。

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医学講座

第27回日本熱傷学会北海道地方会

 今日は2021年1月24日(日)です。
 昨日(2021年1月23日土曜日)、
 zoomによるWeb開催で、
 第第27回日本熱傷学会北海道地方会が開催されました。
 日本熱傷学会北海道地方会としては、
 はじめてのオンライン開催です。
 札幌医大形成外科の山下建先生がご尽力くださいました。
      ■         ■
 zoomによる開催でしたが、
 実によく見えました。
 音声もよく聞こえました。
 札幌医大形成外科の先生たちは、
 zoomに慣れていらっしゃると感じました。
 内容が充実した地方会でした。
      ■         ■
 私が感じたのは、
 救急医療がコロナ患者さんへの対応で、
 ほんとうに大変なことになっているということです。
 声を大きくして言いたいのは、
 今は大やけどをしないでください
 救命できる命も、
 救命できなくなる可能性があります。
      ■         ■
 地方会プログラムです。
 第27回日本熱傷学会北海道地方会
日時:2021年1月23日(土)13:00~15:20
会場:ZoomによるWeb開催
会長:札幌医科大学形成外科教授 四ッ柳高敏
I(13:06~13:46)座長 村尾尚規(斗南病院形成外科)
1.薬剤徐放性を有す名人工真皮(ペルナックプラス®とbFGF(フィブラスト®スプレー)を併用した熱傷創治療の経験
○宮林亜沙子,四ッ柳高敏,原田二郎,北田文華,北愛里紗,濱本有祐(札幌医科大学形成外科)
2.当院における重症熱傷患者の予後予測因子の検討:
○高橋正樹,吉田知由,方波見謙一,和田剛志,前川邦彦,早川峰司(北海道大学病院救急科)
3.一般病棟に入院する熱傷患者の退院支援,退院調整における課題
○阿部晴日,菊池和美(札幌医科大学附属病院北9階病棟)
4.札幌市西区で発生した共同住宅火災における傷病者対応について
○伊藤幹1,佐藤和明2(札幌市消防局警防部救急課1,札幌市西消防署警防課八軒出張所2)
II(13:48~14:28)座長 濱本有祐(札幌医科大学形成外科)
5.同時に受傷した雷撃症の2例
○曽根良子,木村 中,本田 進,崔 悠意(函館中央病院形成外科)
6.下顎骨再建後の上半身熱傷の治療経験
○石川耕資,伊藤梨里,草島英梨香,三浦隆洋,北條正洋,星野善允,石井 陸,佐々木雄輝,竹田朋弘,山本有平(北海道大学大学院医学研究院形成外科学教室)
7.遊離広背筋弁による再建を要した頭部Ⅲ度熱傷の1例
○竹田朋弘,石川耕資,林利彦,前田拓,伊藤梨里,北條正洋,石井 陸,佐々木雄輝,山本有平(北海道大学大学院医学研究院形成外科学教室)
8.手指熱傷後の指切断と瘢痕拘縮に対し,手掌に及ぶ指間形成を行った1例
○丹代 功,堀越久子,田中あかね(旭川赤十字病院形成外科)
ミニシンポジウム(14:40~15:20)司会 奈良 理(手稲渓仁会病院救急救命センター)
「コロナ禍における熱傷患者への対応」
1.新型コロナウイルス感染症が流行した2020年とそれ以前に当院に搬送された熱傷患者数の変化
○前川邦彦,早川峰司 (北海道大学病院救急科)
2.重症新型コロナウイルス感染症の診療体制と感染対策および熱傷受け入れへの影響
○井上弘行,沢本圭悟,文屋尚史,葛西毅彦,片山洋一,柿崎隆一郎,成松英智
(札幌医科大学附属病院 高度救命救急センター)
○山下 建,四ッ柳高敏,上遠野なほ,大沼眞廣,権田綾子,加藤慎二
(札幌医科大学形成外科)
3.コロナ禍における市立札幌病院での熱傷治療の現状
○堀内勝己1,石井 陸1,川嶋邦裕1,吉田哲憲1,櫻井圭祐2,堤嶋久子2
(市立札幌病院形成外科1,市立札幌病院救命救急センター2)

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