医学講座
年齢による皮膚の変化
2014年7月25日の院長日記、
30になって二重が取れたに、
なっちゅんさんからコメントをいただきました。
以前40歳のかたの事例が出てましたが30歳でもありですか。
やはり目をこするのも原因でしょうか?
40歳になって昔の埋没法が取れた
はい、さまざまな原因で取れます。
■ ■
40歳になって…
皮膚が緩んできて…
まぶたが下がって来ている可能性もあります。
アラフォーだけではありません。
アラサーも大切です。
30歳女性と、
20歳女性の皮膚は違います。
年齢による変化は若いうちから出ます。
■ ■
どんなに美しい女性でも、
皮膚の弾性線維(だんせいせんい)に変化が出ます。
高価なカシミヤのセーターでも、
10年も着ているとへたるのと同じです。
お手入れが大切です。
簡単に言うと、
大切に扱うことです。
■ ■
私が残念に思うのは、
日焼けです。
紫外線は肌の大敵です。
屋外で作業をする農家の方は、
さくらんぼさんのように、
完全防備で作業をなさいます。
個人差もありますが、
真っ黒に日焼けすると皮膚が傷みます。
紫外線から皮膚を守ってください。
■ ■
皮膚をこするのもよくありません。
美容皮膚科を開業している先生は、
よくこすりすぎによる誤った化粧法を指摘されます。
お化粧に使う道具やパフ、
ブラシもスポンジも洗ったことがなく、
雑菌だらけという女性もいらっしゃるようです。
お化粧道具も要注意です。
一番簡単ですぐにできるお手入れは、
保湿です。
私はヒルドイドローションによる保湿をすすめます。
革製品をお手入れするのと同じです。

ヒルドイドローション
院長の休日
PM2.5急上昇 札幌など煙霧
平成26年7月26日(土)北海道新聞朝刊の記事です。
北海道内、PM2.5急上昇 札幌など煙霧 ロシア火災原因か
全道各地で25日午後、霧状の煙が空気中に漂い、視界が10キロ未満となる「煙霧(えんむ)」が観測された。それに伴って、ぜんそくなどを引き起こす恐れがある微小粒子状物質PM2.5の濃度も急上昇し、特に札幌市内では大気中濃度が1日平均の8倍に上った。町や空は白くかすみ、同市消防局には火事を疑う通報が殺到。人体に影響が及ぶ可能性もあり、札幌管区気象台や道は外出を控えるなど注意を呼びかけている。
札幌管区気象台によるとこの日、札幌、旭川、函館、室蘭、稚内、帯広の計6カ所の気象台・測候所で、煙霧を観測。正午前後から視界が悪くなり始め、午後3時には札幌で7キロ、室蘭で4キロ、函館で5キロ先までしか見えなくなった。
同気象台によると、煙霧にはPM2・5も含まれており、7月25日午後から道内各地でPM2.5の大気中濃度が上昇。札幌市では同4時で、観測開始以来最高の1立方メートル当たり155マイクログラムを記録。1日の平均濃度同20マイクログラムから、一気に跳ね上がった。
札幌管区気象台などは煙霧の主な原因として、ロシア・東シベリアで発生した大規模な森林火災を挙げ、「火災で生じた煙が偏西風に乗り、道内に煙霧をもたらした可能性がある」と分析。ただ森林火災の収束の見通しはたっておらず、同気象台は「明日以降も警戒が必要」と話す。
(以上、北海道新聞より引用)
■ ■
昨夜は札幌の花火大会でした。
昔は、
北海道新聞(道新)、
読売新聞、
朝日新聞、
3回の花火大会がありました。
不景気のためでしょうか、
今は一回しかありません。
■ ■
せっかくの花火大会なのに、
札幌市内は、
花火の煙が残っているような、
どんよりとした空でした。
花火は見えましたが、
残念なことに視界が悪かったです。
■ ■
今日は注意報が出ています。
不要な外出は避けるように、
屋外で激しい運動はしないように、
換気もしないで、
外のPM2.5を室内に入れないように注意です。
せっかく空気がきれいな北海道に、
観光にいらしてくださったお客様に申し訳ないです。
早く澄んできれいな空気にしてほしいです。
二重・眼瞼下垂
30になって二重が取れた
札幌美容形成外科を開業して10年です。
還暦のじいちゃん先生になりましたが、
なんとか元気でやっています。
おかげさまで目も見えるし、
手も動きます。
ありがたいことです。
■ ■
これからの10年は、
無理をせず、
診療を続けるつもりです。
知識と技術だけは…
まだまだ若い先生には負けません。
なんちゃって美容外科の、
お兄ちゃん先生とは違います。
■ ■
ありがたいことに、
10年前に手術を受けてくださった方が、
久しぶりに来院してくれることがあります。
札幌美容形成外科では、
開院以来の全てのカルテを保存してあります。
手術記録も残っています。
私の財産です。
■ ■
18歳で埋没法で二重にしました。
30の声を聞いて、
二重が取れました。
左目は完全に一重に戻ることもあります。
糸が切れているのですか?
…というようなご質問をいただくことがあります。
■ ■
10年前の埋没法
昔の埋没法が取れた
埋没法が取れた!
埋没法が取れた②
上の院長日記を読んでください。
■ ■
埋没法が取れるのは、
糸が切れるのではありません。
埋没法の糸の周囲にできた、
瘢痕組織(はんこんそしき)が、
アイプチやメザイクの代わりに…
皮膚を瞼板(けんばん)に引っぱって…
二重のラインを作っています。
何らかの力が加わって、
その引っぱっている組織が、
断裂してしまうのです。
■ ■
ちょっとラインが薄くなった程度でしたら、
決してあわてないでください。
大切な目です。
手術は慎重になさってください。
ちょっとしたラインは糊でなおすのが一番です。
ご主人や子どもさんと、
幸せな生活を送っている女性も多くいます。
どうしても糊で修正できなければ、
眼瞼下垂症になっていることもあります。
こちらのマンガもよんでください。
受診していただければ、
一番良い方法を相談して差し上げます。
消えかかっているライン
抜去した他院の糸です
昔の記憶
実家のロールキャベツ
結婚して33年になりました。
実家で母親が作ったご飯を食べた年数より、
奥さんが作った料理が長くなりました。
家内とはよく喧嘩をしますが、
料理については文句はありません。
感謝しています。
■ ■
私は北海道生まれの北海道育ちで、
家内は生まれも育ちも関西です。
うどんのつゆは、
透明です。
味は薄味です。
どちらも私の好みです。
関西や四国のうどんは美味しいと思います。
■ ■
私が実家の味で気に入っているのが、
ロールキャベツです。
ロールキャベツの中身が、
お肉ではなく、
コロッケのようにじゃがいもが入っています。
他では食べたことがないロールキャベツです。
■ ■
母親が元気なうちに、
実家のロールキャベツを作ってもらって、
作り方も教わりました。
どこで覚えたのか聞いてみたところ、
母親がオリジナルで考えたそうです。
お肉は高くてたくさん買えなかったので、
コロッケのようにじゃがいもを混ぜたそうです。
■ ■
なるほど、、、
ばあさんなかなかやるじゃん!
…と言ったところ、
うちの奥さんが、
お義母さんはアイデアマンょ
…と誉めてくれました。
なるほど。
■ ■
確かに昔の本間家は貧乏でした。
母親は日本団体生命保険という会社の外交員をしていました。
よく日本生命と間違えられていました。
三菱信託銀行の財形貯蓄のおばさんもしていました。
大学生になるまで、
牛肉なんて食べたことがありませんでした。
実家の中身がコロッケのようなロールキャベツ、
なかなか美味しいです。
退職したら自分で作ってみます。
医学講座
日本脳炎、公費負担を
平成26年7月23日、朝日新聞朝刊の記事です。
北海道内限定の【道内版】です。
全国の方にも読んでいただきたいです。
北海道に転勤になる前に、
日本脳炎の予防接種を受けてください。
北海道では公費負担が受けられません。
■ ■
日本脳炎、公費負担を
道内の子だけ自費の予防接種
感染の危験性が低いという理由で、全国で唯一、北海道に住む子どもだけが無料で受けられない予防接種がある。日本脳炎のワクチンだ。「北海道の子ども旅行や就職で色んなところへ行くのに不公平だ」として、北海道医師会と北海道小児科医会が今月、公費負担を求める署名活動を展開している。
転勤族、不要に驚き
「お母さん、ご存じないんですか? 北海道は日本脳炎ワクチンは必要ないんです」。2年前の春、金沢市から札幌市に転居してきた土谷絵理香さん(30)は、近所の小児科医から言われた言葉に驚いた。
転居直前、金沢市から長男の予防接種の案内が届いていて、札幌市で医療機関を探していた。北海道で日本脳炎ワクチンの予防接種が不要とされるのは、ウイルスの「運び屋」である蚊が北海道には少ないからだという説明だった。
夫の転勤でいずれ本州に戻る予定の土谷さんは、インターネットで検索し、車で30分以上離れた小児科医院で、自費で息子たちに予防接種を受けさせている。
「自分が息子の立場なら、大人になった時、どうして子どものころに済ませてくれなかったのかと思うはず」と土谷さん。「道内の子どもだって進学や就職で道外に出るだろうし、温暖化によって道内でも蚊が増える心配がある。子どもを病気から守る施策は全国一緒であってほしい」
将来のリスク減へ
土谷さんが予防接種に通う札幌市豊平区の小児科医「おひげのせんせいこどもくりにっく」では、毎月50人前後が自費で日本脳炎ワクチン予防接種をする。1回6千円余で、1人あたり標準の4回を受けると負担は2万5千円を超える。それでも「将来のリスクを減らすためと説明するとむしろ保護者の方が予防接種に熱心だ」と米川元晴医師(40)は話す。
■ ■
道判断「必要ない」
医師会など署名活動
日本脳炎の国内の患者は、1966年に年間2千人を超えたが、翌年からの
ワクチン接種で徐々に減り、1980年代は年間数十人、92年以降はほぼ1桁だ。ただ、2000年以降も4人が死亡。愚者は60代以上がほとんどだが、2010年には山口県で6歳、2011年には沖縄県で1歳の患者が出た。
国内の患者は西日本に多く、これまでに東北・北海道地域からの発生報告はない。予防接種法は日本脳炎について「都道府県が予防接種の必要がない区域を指定できる」と定めており、道はこれを受けて「必要ない」としている国内唯一の自治体だ。同じ立場だった青森県は、1999年度に「必要」と判断した。
道は毎年、専門家を交えた会議で予防接種の見直しをしている。ウイルスに感染ているブタは道内にもいることが確認されており、高校の中には修学旅行先が西日本という学校も多いため、日本脳炎の予防接種が必要との認識は高まっている。しかし、市町村の財政政負担も絡むため、足踏み状態が続いている。
こうした状況から、公費負担に弾みをつけようと、北海道医師会と北海道小児科医会は今月、各医療機関の窓口などで著名活動を始めた。署名は月末に締め切り、署名簿を添えた要望書を知事あてに送る予定だ。山中樹・北海道小児科医会会長は「道内出身の人から患者が出て、『予防接種・をやるべきだった』と後悔することがないように、この機会に大勢の道民の声を集めたい」と話す。
署名用紙は北海道医師会のウェブサイト(http://www.hokkaido.med.or.jp/nihonnouen-syomei2607.pdf)からもダウンロードできる。署名の問い合わせは道医師会事業第3課(011-231-1726)へ。(熊井洋美)
日本脳炎
高熱や頭痛、けいれんを引き起こし、死に至る場合もある。ブタが持つウイルスが、主に水田地帯に生息するコガタアガイエカ(蚊)を介して感染する。脳炎の発症はウイルス感染者千人に1~20人の割合だが、決定的な治療法はなく、ワクチンが重要な予防・手段となる。
(以上、朝日新聞より引用)
■ ■
私自身が日本脳炎の予防接種をしてないと思います。
自分の子どももしていないと思います。
うちの奥さんは?
兵庫県の出身だから…?
ひょっとしてしているかも?
これからでも遅くないなら、
予防接種を受けようと思います。
■ ■
私が札幌医大の学生だった40年前です。
臨床実習でウイルス性脳炎の患者さんをみました。
確か?
変なことを言い出した?
おかしくなったのでは?
…と病院を受診したように記憶しています。
若い女性の患者さんでした。
■ ■
日本脳炎ではなかったと思いますが、
残念なことに亡くなってしまいました。
CPCという病理検討会に出て、
ウイルス性脳炎がいかに怖いかを知りました。
インフルエンザ脳炎で亡くなった子どもさんも、
札幌医大講師の時にみました。
確率は低くても、
予防接種で防げるのでしたら、
ぜひ公費負担でワクチン接種を行っていただきたいです。
署名記事を書いてくださった、
朝日新聞の熊井洋美さんに感謝いたします。

医学講座
日本脳炎、公費負担を
平成26年7月23日、朝日新聞朝刊の記事です。
北海道内限定の【道内版】です。
全国の方にも読んでいただきたいです。
北海道に転勤になる前に、
日本脳炎の予防接種を受けてください。
北海道では公費負担が受けられません。
■ ■
日本脳炎、公費負担を
道内の子だけ自費の予防接種
感染の危験性が低いという理由で、全国で唯一、北海道に住む子どもだけが無料で受けられない予防接種がある。日本脳炎のワクチンだ。「北海道の子ども旅行や就職で色んなところへ行くのに不公平だ」として、北海道医師会と北海道小児科医会が今月、公費負担を求める署名活動を展開している。
転勤族、不要に驚き
「お母さん、ご存じないんですか? 北海道は日本脳炎ワクチンは必要ないんです」。2年前の春、金沢市から札幌市に転居してきた土谷絵理香さん(30)は、近所の小児科医から言われた言葉に驚いた。
転居直前、金沢市から長男の予防接種の案内が届いていて、札幌市で医療機関を探していた。北海道で日本脳炎ワクチンの予防接種が不要とされるのは、ウイルスの「運び屋」である蚊が北海道には少ないからだという説明だった。
夫の転勤でいずれ本州に戻る予定の土谷さんは、インターネットで検索し、車で30分以上離れた小児科医院で、自費で息子たちに予防接種を受けさせている。
「自分が息子の立場なら、大人になった時、どうして子どものころに済ませてくれなかったのかと思うはず」と土谷さん。「道内の子どもだって進学や就職で道外に出るだろうし、温暖化によって道内でも蚊が増える心配がある。子どもを病気から守る施策は全国一緒であってほしい」
将来のリスク減へ
土谷さんが予防接種に通う札幌市豊平区の小児科医「おひげのせんせいこどもくりにっく」では、毎月50人前後が自費で日本脳炎ワクチン予防接種をする。1回6千円余で、1人あたり標準の4回を受けると負担は2万5千円を超える。それでも「将来のリスクを減らすためと説明するとむしろ保護者の方が予防接種に熱心だ」と米川元晴医師(40)は話す。
■ ■
道判断「必要ない」
医師会など署名活動
日本脳炎の国内の患者は、1966年に年間2千人を超えたが、翌年からの
ワクチン接種で徐々に減り、1980年代は年間数十人、92年以降はほぼ1桁だ。ただ、2000年以降も4人が死亡。愚者は60代以上がほとんどだが、2010年には山口県で6歳、2011年には沖縄県で1歳の患者が出た。
国内の患者は西日本に多く、これまでに東北・北海道地域からの発生報告はない。予防接種法は日本脳炎について「都道府県が予防接種の必要がない区域を指定できる」と定めており、道はこれを受けて「必要ない」としている国内唯一の自治体だ。同じ立場だった青森県は、1999年度に「必要」と判断した。
道は毎年、専門家を交えた会議で予防接種の見直しをしている。ウイルスに感染ているブタは道内にもいることが確認されており、高校の中には修学旅行先が西日本という学校も多いため、日本脳炎の予防接種が必要との認識は高まっている。しかし、市町村の財政政負担も絡むため、足踏み状態が続いている。
こうした状況から、公費負担に弾みをつけようと、北海道医師会と北海道小児科医会は今月、各医療機関の窓口などで著名活動を始めた。署名は月末に締め切り、署名簿を添えた要望書を知事あてに送る予定だ。山中樹・北海道小児科医会会長は「道内出身の人から患者が出て、『予防接種・をやるべきだった』と後悔することがないように、この機会に大勢の道民の声を集めたい」と話す。
署名用紙は北海道医師会のウェブサイト(http://www.hokkaido.med.or.jp/nihonnouen-syomei2607.pdf)からもダウンロードできる。署名の問い合わせは道医師会事業第3課(011-231-1726)へ。(熊井洋美)
日本脳炎
高熱や頭痛、けいれんを引き起こし、死に至る場合もある。ブタが持つウイルスが、主に水田地帯に生息するコガタアガイエカ(蚊)を介して感染する。脳炎の発症はウイルス感染者千人に1~20人の割合だが、決定的な治療法はなく、ワクチンが重要な予防・手段となる。
(以上、朝日新聞より引用)
■ ■
私自身が日本脳炎の予防接種をしてないと思います。
自分の子どももしていないと思います。
うちの奥さんは?
兵庫県の出身だから…?
ひょっとしてしているかも?
これからでも遅くないなら、
予防接種を受けようと思います。
■ ■
私が札幌医大の学生だった40年前です。
臨床実習でウイルス性脳炎の患者さんをみました。
確か?
変なことを言い出した?
おかしくなったのでは?
…と病院を受診したように記憶しています。
若い女性の患者さんでした。
■ ■
日本脳炎ではなかったと思いますが、
残念なことに亡くなってしまいました。
CPCという病理検討会に出て、
ウイルス性脳炎がいかに怖いかを知りました。
インフルエンザ脳炎で亡くなった子どもさんも、
札幌医大講師の時にみました。
確率は低くても、
予防接種で防げるのでしたら、
ぜひ公費負担でワクチン接種を行っていただきたいです。
署名記事を書いてくださった、
朝日新聞の熊井洋美さんに感謝いたします。

医学講座
日本脳炎、公費負担を
平成26年7月23日、朝日新聞朝刊の記事です。
北海道内限定の【道内版】です。
全国の方にも読んでいただきたいです。
北海道に転勤になる前に、
日本脳炎の予防接種を受けてください。
北海道では公費負担が受けられません。
■ ■
日本脳炎、公費負担を
道内の子だけ自費の予防接種
感染の危験性が低いという理由で、全国で唯一、北海道に住む子どもだけが無料で受けられない予防接種がある。日本脳炎のワクチンだ。「北海道の子ども旅行や就職で色んなところへ行くのに不公平だ」として、北海道医師会と北海道小児科医会が今月、公費負担を求める署名活動を展開している。
転勤族、不要に驚き
「お母さん、ご存じないんですか? 北海道は日本脳炎ワクチンは必要ないんです」。2年前の春、金沢市から札幌市に転居してきた土谷絵理香さん(30)は、近所の小児科医から言われた言葉に驚いた。
転居直前、金沢市から長男の予防接種の案内が届いていて、札幌市で医療機関を探していた。北海道で日本脳炎ワクチンの予防接種が不要とされるのは、ウイルスの「運び屋」である蚊が北海道には少ないからだという説明だった。
夫の転勤でいずれ本州に戻る予定の土谷さんは、インターネットで検索し、車で30分以上離れた小児科医院で、自費で息子たちに予防接種を受けさせている。
「自分が息子の立場なら、大人になった時、どうして子どものころに済ませてくれなかったのかと思うはず」と土谷さん。「道内の子どもだって進学や就職で道外に出るだろうし、温暖化によって道内でも蚊が増える心配がある。子どもを病気から守る施策は全国一緒であってほしい」
将来のリスク減へ
土谷さんが予防接種に通う札幌市豊平区の小児科医「おひげのせんせいこどもくりにっく」では、毎月50人前後が自費で日本脳炎ワクチン予防接種をする。1回6千円余で、1人あたり標準の4回を受けると負担は2万5千円を超える。それでも「将来のリスクを減らすためと説明するとむしろ保護者の方が予防接種に熱心だ」と米川元晴医師(40)は話す。
■ ■
道判断「必要ない」
医師会など署名活動
日本脳炎の国内の患者は、1966年に年間2千人を超えたが、翌年からの
ワクチン接種で徐々に減り、1980年代は年間数十人、92年以降はほぼ1桁だ。ただ、2000年以降も4人が死亡。愚者は60代以上がほとんどだが、2010年には山口県で6歳、2011年には沖縄県で1歳の患者が出た。
国内の患者は西日本に多く、これまでに東北・北海道地域からの発生報告はない。予防接種法は日本脳炎について「都道府県が予防接種の必要がない区域を指定できる」と定めており、道はこれを受けて「必要ない」としている国内唯一の自治体だ。同じ立場だった青森県は、1999年度に「必要」と判断した。
道は毎年、専門家を交えた会議で予防接種の見直しをしている。ウイルスに感染ているブタは道内にもいることが確認されており、高校の中には修学旅行先が西日本という学校も多いため、日本脳炎の予防接種が必要との認識は高まっている。しかし、市町村の財政政負担も絡むため、足踏み状態が続いている。
こうした状況から、公費負担に弾みをつけようと、北海道医師会と北海道小児科医会は今月、各医療機関の窓口などで著名活動を始めた。署名は月末に締め切り、署名簿を添えた要望書を知事あてに送る予定だ。山中樹・北海道小児科医会会長は「道内出身の人から患者が出て、『予防接種・をやるべきだった』と後悔することがないように、この機会に大勢の道民の声を集めたい」と話す。
署名用紙は北海道医師会のウェブサイト(http://www.hokkaido.med.or.jp/nihonnouen-syomei2607.pdf)からもダウンロードできる。署名の問い合わせは道医師会事業第3課(011-231-1726)へ。(熊井洋美)
日本脳炎
高熱や頭痛、けいれんを引き起こし、死に至る場合もある。ブタが持つウイルスが、主に水田地帯に生息するコガタアガイエカ(蚊)を介して感染する。脳炎の発症はウイルス感染者千人に1~20人の割合だが、決定的な治療法はなく、ワクチンが重要な予防・手段となる。
(以上、朝日新聞より引用)
■ ■
私自身が日本脳炎の予防接種をしてないと思います。
自分の子どももしていないと思います。
うちの奥さんは?
兵庫県の出身だから…?
ひょっとしてしているかも?
これからでも遅くないなら、
予防接種を受けようと思います。
■ ■
私が札幌医大の学生だった40年前です。
臨床実習でウイルス性脳炎の患者さんをみました。
確か?
変なことを言い出した?
おかしくなったのでは?
…と病院を受診したように記憶しています。
若い女性の患者さんでした。
■ ■
日本脳炎ではなかったと思いますが、
残念なことに亡くなってしまいました。
CPCという病理検討会に出て、
ウイルス性脳炎がいかに怖いかを知りました。
インフルエンザ脳炎で亡くなった子どもさんも、
札幌医大講師の時にみました。
確率は低くても、
予防接種で防げるのでしたら、
ぜひ公費負担でワクチン接種を行っていただきたいです。
署名記事を書いてくださった、
朝日新聞の熊井洋美さんに感謝いたします。

医学講座
日本脳炎、公費負担を
平成26年7月23日、朝日新聞朝刊の記事です。
北海道内限定の【道内版】です。
全国の方にも読んでいただきたいです。
北海道に転勤になる前に、
日本脳炎の予防接種を受けてください。
北海道では公費負担が受けられません。
■ ■
日本脳炎、公費負担を
道内の子だけ自費の予防接種
感染の危験性が低いという理由で、全国で唯一、北海道に住む子どもだけが無料で受けられない予防接種がある。日本脳炎のワクチンだ。「北海道の子ども旅行や就職で色んなところへ行くのに不公平だ」として、北海道医師会と北海道小児科医会が今月、公費負担を求める署名活動を展開している。
転勤族、不要に驚き
「お母さん、ご存じないんですか? 北海道は日本脳炎ワクチンは必要ないんです」。2年前の春、金沢市から札幌市に転居してきた土谷絵理香さん(30)は、近所の小児科医から言われた言葉に驚いた。
転居直前、金沢市から長男の予防接種の案内が届いていて、札幌市で医療機関を探していた。北海道で日本脳炎ワクチンの予防接種が不要とされるのは、ウイルスの「運び屋」である蚊が北海道には少ないからだという説明だった。
夫の転勤でいずれ本州に戻る予定の土谷さんは、インターネットで検索し、車で30分以上離れた小児科医院で、自費で息子たちに予防接種を受けさせている。
「自分が息子の立場なら、大人になった時、どうして子どものころに済ませてくれなかったのかと思うはず」と土谷さん。「道内の子どもだって進学や就職で道外に出るだろうし、温暖化によって道内でも蚊が増える心配がある。子どもを病気から守る施策は全国一緒であってほしい」
将来のリスク減へ
土谷さんが予防接種に通う札幌市豊平区の小児科医「おひげのせんせいこどもくりにっく」では、毎月50人前後が自費で日本脳炎ワクチン予防接種をする。1回6千円余で、1人あたり標準の4回を受けると負担は2万5千円を超える。それでも「将来のリスクを減らすためと説明するとむしろ保護者の方が予防接種に熱心だ」と米川元晴医師(40)は話す。
■ ■
道判断「必要ない」
医師会など署名活動
日本脳炎の国内の患者は、1966年に年間2千人を超えたが、翌年からの
ワクチン接種で徐々に減り、1980年代は年間数十人、92年以降はほぼ1桁だ。ただ、2000年以降も4人が死亡。愚者は60代以上がほとんどだが、2010年には山口県で6歳、2011年には沖縄県で1歳の患者が出た。
国内の患者は西日本に多く、これまでに東北・北海道地域からの発生報告はない。予防接種法は日本脳炎について「都道府県が予防接種の必要がない区域を指定できる」と定めており、道はこれを受けて「必要ない」としている国内唯一の自治体だ。同じ立場だった青森県は、1999年度に「必要」と判断した。
道は毎年、専門家を交えた会議で予防接種の見直しをしている。ウイルスに感染ているブタは道内にもいることが確認されており、高校の中には修学旅行先が西日本という学校も多いため、日本脳炎の予防接種が必要との認識は高まっている。しかし、市町村の財政政負担も絡むため、足踏み状態が続いている。
こうした状況から、公費負担に弾みをつけようと、北海道医師会と北海道小児科医会は今月、各医療機関の窓口などで著名活動を始めた。署名は月末に締め切り、署名簿を添えた要望書を知事あてに送る予定だ。山中樹・北海道小児科医会会長は「道内出身の人から患者が出て、『予防接種・をやるべきだった』と後悔することがないように、この機会に大勢の道民の声を集めたい」と話す。
署名用紙は北海道医師会のウェブサイト(http://www.hokkaido.med.or.jp/nihonnouen-syomei2607.pdf)からもダウンロードできる。署名の問い合わせは道医師会事業第3課(011-231-1726)へ。(熊井洋美)
日本脳炎
高熱や頭痛、けいれんを引き起こし、死に至る場合もある。ブタが持つウイルスが、主に水田地帯に生息するコガタアガイエカ(蚊)を介して感染する。脳炎の発症はウイルス感染者千人に1~20人の割合だが、決定的な治療法はなく、ワクチンが重要な予防・手段となる。
(以上、朝日新聞より引用)
■ ■
私自身が日本脳炎の予防接種をしてないと思います。
自分の子どももしていないと思います。
うちの奥さんは?
兵庫県の出身だから…?
ひょっとしてしているかも?
これからでも遅くないなら、
予防接種を受けようと思います。
■ ■
私が札幌医大の学生だった40年前です。
臨床実習でウイルス性脳炎の患者さんをみました。
確か?
変なことを言い出した?
おかしくなったのでは?
…と病院を受診したように記憶しています。
若い女性の患者さんでした。
■ ■
日本脳炎ではなかったと思いますが、
残念なことに亡くなってしまいました。
CPCという病理検討会に出て、
ウイルス性脳炎がいかに怖いかを知りました。
インフルエンザ脳炎で亡くなった子どもさんも、
札幌医大講師の時にみました。
確率は低くても、
予防接種で防げるのでしたら、
ぜひ公費負担でワクチン接種を行っていただきたいです。
署名記事を書いてくださった、
朝日新聞の熊井洋美さんに感謝いたします。

医学講座
両耳の脇に小さな穴が
平成26年7月22日、朝日新聞朝刊の記事です。
両耳の脇に小さな穴が
生後10ヵ月の娘。生まれたときに産婦人科医から両耳の脇に「耳瘻孔(じろうこう)」があると言われました。
その小さな穴から時々、においのある汁が出ます。
「炎症を起こすようなら手術」と聞きましたが、どうなると手術が必要ですか。
何歳で手術を受けるべきでしょうか。(奈良県・K)
■ ■
■答える人 谷口雄一郎(やぐちゆういちろう)さん
聖マリアンナ医科大学准教授(耳鼻咽喉〈いんこう〉科)=川崎市宮前区
Q 耳瘻孔(じろうこう)とは。
A 生まれたときから、耳の脇に小さな穴がある病気です。赤ちゃんの2~5%で起きるという報告もあります。母体内で耳がつくられるときに、本来は残らないはずの管のような穴が埋まらないことで出来ます。穴の中は外からは見えません。人によって形や深さは違い、枝分かれしていることもあります。
Q どんな症状があるのですか。
A 汗やあかなどの分泌物がたまり、においのある泥状の液体になって外に出てくることがあります。感染を起こして赤く腫れたり、痛かったりすると、抗生物質を服用します。切開して、たまったうみを出すこともあります。
Q 手術が必要になることもあるのですか。
A 抗生物質で治った後も、感染を繰り返すことがあります。何度も腫れたり、うみが出たりしている場合には手術した方がよいでしょう。
Q どんな手術ですか。
A 穴を囲むように長さ5~10ミリの切り目を皮膚に入れ、奥に進んで穴の組織を取り除きます。穴の一部が残ると再発する恐れがあるので、取り残さないようにします。小学生くらいまでは全身麻酔をします。3~4日間の入院が必要です。手術の痕は、ほとんど目立たなくなります。
Q 手術は何歳くらいで受けるべきでしょうか。
A 穴は自然に閉じることはありませんが、子どもの成長に伴って、においや感染が落ち着いていくこともあります。年齢よりも症状をみて、何度も感染するようなら手術を考えるのが適当です。赤ちゃんで、においのする液体が出るだけの状態ならば、清潔にして様子を見ましょう。
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耳前瘻孔(じぜんろうこう)
…という2013年7月9日の院長日記があります。
朝日新聞の回答者の先生は耳鼻科医です。
耳の近くだから…
耳鼻科を受診する人が多いです。
皮膚科で手術をする施設もあります。
簡単な手術ではありません。
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私の身内だったら…
耳瘻孔の手術に慣れた形成外科医をすすめます。
形成外科の若い先生への助言です。
朝日新聞の回答にあるような、
5ミリの切開では取り残しの危険があります。
耳瘻孔は奥が深いです。
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教科書に書いてあったり、
先輩から教わる方法は、
朝日新聞の回答にあるような、
穴を囲むように長さ5~10ミリの切り目を皮膚に入れ、
奥に進んで穴の組織を取り除く方法です。
『穴の一部が残ると再発する恐れがあるので、
取り残さないようにします』
…と書いてありますが、
この方法だと取り残すことがあります。
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理由は、
先に行けば行くほど細くなって、
ちょっと引っ張っただけでちぎれるからです。
私は再発したり、
取り残された患者さんを何人も手術しました。
耳鼻科の先生から依頼されたこともあります。
耳鼻科の先生にとっても、
中耳や内耳の手術と違って耳瘻孔は厄介なのです。
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特別に秘伝の手術法をお教えします。
ヒントは十勝地方の長いも掘りです。
十勝の長いもは最高級品です。
高価な長いもを傷つけないように掘るのは大変です。
どうやって掘るか?
長いもを引っ張ったりしません。
長いもの周囲の土を深く掘ります。
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長いもの根っこの先まで掘って、
周囲の土を丁寧に除きます。
そうすると高価な長いもに傷をつけずに掘り出せます。
決して長いものつるを引っ張ったりしません。
耳瘻孔には深い根っこがあります。
耳珠という軟骨の奥深くにつながっています。
ここがヒントです。
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ごく浅い耳瘻孔は別ですが、
感染を繰り返したような難治性耳瘻孔は、
穴の周囲ががちがちです。
穴から耳珠に向けて、
ちょっと斜めに8ミリくらいの切開を入れます。
耳珠の軟骨を露出して、
軟骨膜の上を剥離します。
軟骨膜の直上は出血も少ないです。
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こうやって、
耳瘻孔の根っこまで掘って、
周囲のがちがちの組織を丁寧に剥離して、
下から上に向かって摘出手術をすすめます。
そうすると、
長いものようにキレイ摘出できます。
耳瘻孔周囲にナイロン糸をかけて、
引っ張りながら剥離をしても、
先っぽの根っこが残ることが多いです。
還暦のおじいさん先生からの助言です。
耳瘻孔は形成外科です
医学講座
わきが治療と厚生労働省2014
私たち医師は厚生労働大臣から医師免許をいただきます。
医師国家試験に合格して、
医籍というお医者さんの戸籍のようなところへ登録して、
はじめて医師としての活動が認められます。
看護師さんも同じです。
医療行政において、
厚生労働省の役割は大きいです。
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5人に一人がワキガ体質の国ニッポン。
厚生労働省が認可した、
ワキガ治療器はありません。
昨日の院長日記に書いた、
米国製のワキガ治療機器、
厚生労働省に聞いてもわかりません。
医師個人の責任において、
個人輸入という形で使われています。
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輸入する時に、
医薬監証明(いやくかんしょうめい)という許可を、
関東信越厚生局からいただいて、
医師個人の責任で輸入しています。
実際の業務は、
日本の代理店が代行することが多いです。
行政書士がすることもあります。
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アザの治療に使っているレーザー治療機は、
厚生労働省が認可した製品です。
保険適応でレーザー治療をするには、
臨床試験をして、
有効性や、
危険性をしっかりチェックする必要があります。
私も昔コラーゲン注入剤の臨床試験を担当しました。
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私が残念に思うのは、
30万円も40万円もする治療なのに、
ネットで調べると夢の機械のように書いてあるのに、
日本におけるしっかりとした臨床データーが無いことです。
日本形成外科学会誌にも、
日本美容外科学会誌にも、
エビデンスがある論文は掲載されていません。
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たくさんの人が治療を受けているのに、
効果が無い人もいらっしゃいます。
せっかく高いお金を払ったのに、
残念に思っている人がいます。
消費者センターに相談に行くにも、
ワキガに効くっていうので、
ローンを組んで治療を受けたのに、
私まだくさいんです。
…なんて言えません。
厚生労働省や消費者庁には、
もう少しワキガで悩んでいる人のために、
正しい治療法について啓蒙していただきたいです。